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久々にムク先生のご登場! 新シリーズにリニューアルして
いろんな疑問・難問をムク先生に解説していただきます。
助手「ムクせんせーい!!」
ムク先生「ふぁ~、ねむいのぉ~」

助手「ムク先生、ご無沙汰しております! お元気そうで何よりです。今年もよろしお願いいたします」
ムク先生「なんじゃぃ、いきなり。しばらくお呼びがかからんと思っておったら、また突然じゃなぁ」
助手「済みません。カレー屋やったり、パパが亡くなったり、膵炎やってしまったりして忙しかったものですから」
ムク先生「ん? 何か知らんが支離滅裂じゃのう。ま、いい。で、きょうは何を聞きたいんじゃ」

助手「近頃、日本人の日本語がおかしいような気がして仕方ないんです」
ムク先生「ああ。日本語が怪しくなって久しいが、どうもここ1~2年でよりひどくなっているな」

助手「特にどこが? 先生がお気づきの点を教えてください!」
ムク先生「いわゆる『てにをは』が無茶苦茶じゃ。

●きょうは皆様 が お越しいただきましたので~。
●先生 が ほめてもらえるのでうれしい。
●大好きなケーキ が
持っていく。
格助詞がすべて「が」になってしまう、つまり、
「が、の、を、に、へ、と、より、から、で、や」の使い分けが
できないので、最も使われる「が」が多用されるようじゃ。
これでは、主語と述語がバラバラ。
「きょうは皆様にお越しいただきました~」が正しい。
「が」を使いたいなら、「皆様がお越しくださった」とせねば。
「先生が~」は、だれかに先生がほめてもらったことに
なっているが、言っている人間は「先生にほめてもらった」
から「うれしい」となるわけで、これじゃ脈絡がおかしい。
「大好きな~」は言うまでもなく「を」じゃ。
「が」を使いたいなら、「ケーキが持っていける」
「ケーキが手みやげ」などになる」
助手「そう、そう! 何か変なんですよ。丁寧語、尊敬語も
おかしな感じで……」
ムク先生「ん、全く区別ができとらんな。

●さあ皆さん、私の お土産を いただいて ください。
●(目上の人に)もうこの本、 拝見 されました?
● お母さん が先生の お菓子 を 召し上がって いました。
正しくは、
「さあ皆さん、私の 土産 (語感がきついので「手みやげ」でも) を召し上がってください」
「もうこの本(ご本)、 ご覧になりました?」
「 母が先生の お菓子を いただいておりました」
「お」「ご」は丁寧語、「ご覧になる」「召し上がる」は尊敬語、
「拝見」「いただく」は謙譲語じゃ。
また、「ご覧になられる」など、「お、ご」をつけながら
「なられる」をつけるのもよく聞く言葉じゃが、
「ご覧になる」が正しい。「ご覧」「なられる」という二つの敬語を
つなげるのは二重敬語で慇懃無礼になるのじゃ。
それから、いい大人が自分の親のことを「お母さん」「お父さん」
と言っているのを聞くと悲しくなる。真央ちゃん、そこだけは
直してほしいよ、ワシは。
あ、“パパ”なんて言ってる奴はさらに幼稚じゃ!」
助手「す、すみません……。でも昔は、いまほどの違和感を感じたこと、
なかったのに…。どうしてこんなにおかしな日本語が
まかり通るようになったんでしょう」
ムク先生「テレビの影響が大きいだろうな。

新聞や週刊誌といった活字媒体には、こういうおかしな日本語は
まだ見当たらない。 が、テレビはひどいもんじゃ。
つまらん芸人たちが集まってワイワイやるバラエティなら
目をつぶることができるが、情報ワイドやニュースまでおかしい。
第一、アナウンサーがまともな日本語をしゃべることができないんじゃから。
「きのう、富士山まで行けることができました」 (「行ける」「できる」はどちらも【可能】を表す。「行くことができました」「行けました」が正しい)
なんて、平気で言っとるからな。
その上、スーパー(いわゆるテロップ)が無茶苦茶じゃ。
さらに、地上デジタル放送になってから、受像機側に
変なスーパーがリアルタイムに挿入されるが、これがまた
無茶苦茶じゃ。トリプルパンチで無茶苦茶じゃ」
助手「ムク先生! このままでは、日本語が崩壊するんじゃ…」
ムク先生「そうじゃのう…。
『教育』が決め手になるじゃろうな。
そもそも、テレビがおかしくなったのは、きちんとした
日本語教育を受けなかった人間が番組をつくっとるからじゃ。
すぐにでも、ちゃんとした教育をスタートさせるべきじゃな」
助手「でも先生、きちんとした教育を受けた子どもが
大人になるまで、変な日本語を野放しにするんですか?」
ムク先生「ム……、ムムムム……、そうじゃ!

日本語教育を受けた外国人にテレビ界を仕切ってもらおう!
母国で日本語教育を受けて来日した外国人は
美しい日本語を使うぞ!!」
助手「えーっ、外国人にテレビを任せるっていうんですか?
それはダメです。日本語がおかしいだけで、日本人の意識や
暮らしに大きな影響を与えるマスコミを外国人になんて!」
ムク「う……うるさい! ワシは眠い! もう寝る!
後はお前が考えとけ!」

助手「先生! …もう! 無責任な。
でも、マスコミ、特にテレビについては、何らかの
ガイドラインの制定やチェック機構の設置が必要じゃないかと
思います。いまのままじゃ、正常なコミュニケーションが
できなくなって、社会生活がおかしくなるばかりか、
そのうち、「契約」「裁判」「法律」など言葉(日本語)が
絶対的な意味を持つ世界を確立できなくなってしまいます。
少し大袈裟なように聞こえますが、でも、日本語というか、
日本語を使ったコミュニケーションは危険水域に達していると
感じている人は多いように思います。
皆さんはいかがですか?」
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