音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2011年11月26日
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勢いづくブギーのパワー


 ここまで何度か取り上げた英国バンド、フォガット(Foghat)。簡単に振り返っておくと、ブルース・ロックで有名なサヴォイ・ブラウンから派生し、1972年にデビューしたのがこのフォガットであった。ブルース・ロックを出発点としながらも、ハードなブギー・サウンドを確立し、やがてはよりポップな方向性も取り入れていく。そんな彼らの絶頂期は1975年を挟む前後数年ずつの時期だろうか。ちょうどその時期の後半から名盤をさらに一枚。1978年発表の『ストーン・ブルー(Stone Blue)』というアルバムである。

 前年に 『フォガット・ライヴ』 (ライヴ盤)をリリースし、勢いに乗ったままリリースされたスタジオ盤としては7枚目(ライヴも入れると第8作)。相変わらずのブギーの完成度を誇り、出だしの1.「ストーン・ブルー」からして気持ちいい突っ走り方である。このブギーサウンドというのは、下手をするとアルバム作品としては単調に終わってしまう危険性もあるのだろうと思う。けれども、フォガットのアルバムはなぜだかその単調さに陥っていないものが多く、本盤もその例外ではない。おそらくは、曲の配し方、特に一直線に走るロックンロールナンバーと、ブルース臭が残るナンバーや抑え気味の曲のバランスや並べ方がうまかったのかな、と思わされたりすることもある。本盤の場合だと、5.のエルモア・ジェームズのカヴァーでのブルース臭の残る曲調や、8.のややポップ気味な力の抜け具合なんかが効いているように感じる。

 全体として優れたアルバムだが、敢えて1曲特に触れておきたい。何といっても本盤の目玉の一つは、2.「スウィート・ホーム・シカゴ」の圧巻なカヴァーなのである。この曲は、1930年代の伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンの曲で、原曲も筆者のお気に入りである。

 デビュー作(1972年の 『フォガット』 )の冒頭を飾る「君を愛したい(アイ・ジャスト・ウォント・トゥ・メイク・ラヴ・トゥ・ユー)」(マディ・ウォーターズらの演奏で知られる曲)のカヴァーも見事だったが、本盤でのこのロバート・ジョンソンの曲も同レベルで実に見事な解釈に仕上がっている。その理由ははっきりしていて、他人の曲や有名曲をカヴァーしながらも、明確に自分のスタイル(借り物ではない自分たち独自のまな板の上)で表現している点、これに尽きる。

 フォガットのアルバムと言えば、『フール・フォーザ・シティ』あたりが一般には知名度も評価も高いのかもしれない。けれども、どちらかと言えばマイナー盤扱いされるこの『ストーン・ブルー』も、それら代表盤に負けてはいない名盤で、初めて聴く向きにも勧められる“フォガットらしい盤”だと思う。





1. Stone Blue
2. Sweet Home Chicago
3. Easy Money
4. Midnight Madness
5. It Hurts Me Too
6. High on Love
7. Chevrolet
8. Stay with Me

1978年リリース。






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