音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2025年11月15日
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テーマ: 洋楽(3566)
『ネブラスカ』全曲紹介(第1回)


 今年(2025年10月)、ブルース・スプリングスティーンの1982年作『ネブラスカ』( 過去記事 )の“エクスパンデッド・エディション”なるものが発売されました。4枚組(+ブルーレイ1枚)という内容については、またいずれ取り上げようと思うのですが、その内の1枚が“2025リマスター”(つまりは元アルバムと同じ内容のリマスター)だったということもあり、せっかくなので、何回かに分けて、この名盤の収録曲全部を順に取り上げてみたいと思った次第です。

 自宅で4チャンネルのいわば“自炊録音”のようなローファイ音源のリマスターで音がどれほど改善されるのか、と思いながらリリースされたリマスター音源のCDを聴いたのですが、限界(特にヴォーカル)はあるものの、とりわけギターやハーモニカの楽器部分の音質はかなりクリアになっているという印象を受けました(と言っても、元のクリアでないこもった感じの方がいいという人もいるかもしれませんが)。ともあれ、そのリマスター版を聴きつつ、全10曲を見ていくことにしたいと思います。

 アルバムの最初のナンバーはアルバム表題曲の「ネブラスカ」。物悲し気なハーモニカで始まるギターによる弾き語り調のこの曲は、米国で実際に起きた凄惨な事件を題材にしています。1957~58年、ネブラスカ州とワイオミング州で11人を殺害した19歳の少年(チャールズ・スタークウェザー)は、裁判で死刑を宣告され、1959年に死刑となりました。犯罪の過程では、付き合っている14歳の少女とも一緒だったというショッキングな事件です。

 この少年を1人称にして語っていくというのが、この「ネブラスカ」の詞です。“俺は行く手にあるあらゆるものを殺していった”、“少なくともしばらくの間、俺と彼女は楽しく過ごした”といった具合に事件の経緯を語り、“俺は生きていてはいけないと宣告された”と歌う。曲の締めくくりが印象的で、“彼らはなぜ俺がそんな行為をしたのかを知りたがった”、けれども、“この世には、意味もなく卑劣な行為ってものもあるんだよ”と曲は終わります。なんとも思わせぶりというか、聴き手に考えさせる投げかけ方です。元々、ストーリーテラーとしての能力に秀でていたスプリングスティーンですが、とりわけこの盤はその側面がこれ以降の曲でも先鋭的に現れていきます。

 このような感じで全10曲(残り9曲)を見ていくということで、 次項 に続きます。


元アルバム過去記事: 
ブルース・スプリングスティーン 『ネブラスカ』

『ネブラスカ』全曲紹介: 
第1回(「ネブラスカ」) (本記事)
第2回(「アトランティック・シティ」、「マンション・オン・ザ・ヒル」、「ジョニー99」)
第3回(「ハイウェイ・パトロールマン」、「ステイト・トルーパー」)
第4回(「ユーズド・カー」、「オープン・オール・ナイト」)
第5回(「僕の父の家」、「生きる理由」)




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ネブラスカ '82 エクスパンデッド・エディション [ ブルース・スプリングスティーン ] ​​


ネブラスカ/ブルース・スプリングスティーン[CD]【返品種別A】




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Last updated  2025年11月22日 06時21分49秒
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