ジャズの神様の思し召しのままに

ジャズの神様の思し召しのままに

2005年09月07日
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テーマ: Jazz(1978)
カテゴリ: ★★★★
スティーブ・レイシーのモンク作品集というだけで飛びついてしまった。プレスティッジ(New Jazz)の有名な "Reflections"

この作品、オリジナルはBYGレーベルから出ていたらしい。それだけでもただ事ではないのだが、リズム隊が凄いのだ。ミシェル・グレイエ(p)、ジャン=フランソワ・ジェニー=クラーク(b)、アルド・ロマーノ(ds)のトリオは、それだけで十分聴き応えのあるリズム隊である。だからこそ、この「イルカ・セッション」は成立しているのだ。

先ほどから「イルカ・セッション」と書いているが、そろそろ説明せねばならない。1960年代半ば、フランス国立科学研究院では、音楽が大脳に与える刺激を科学的に解明するために、イルカを使った研究がなされていた。イルカに対して様々な音楽を聴かせて、どのような音楽に脳波が最も強く反応するかを測定する実験を行なったところ、最も強い反応が得られたのがスティーブ・レイシーの作品だったとの結果が得られた。(次点はメシアンの「鳥の歌」)

そこで、更なる実験として、ジャズでイルカと会話をしてみよう、という試みがなされることになった。当作品は、スティーブ・レイシー自身が実験に参加し、敬愛するセロニアス・モンク作品を題材に、イルカになった気分でソプラノ・サックスを吹いてみる、という画期的な作品である。

残念ながら、この時の実験結果は芳しくなく、イルカはレイシーよりもシドニー・ベシェの方が好きだった、という事実も後日の研究で明らかとなり、当作品は暫くの間はCD化されることもなかった、というもの。しかし、ファンの間では、レイシーのあっぱれなイルカぶりが忘れられないという声が強く、昨年ようやくCD化され再び日の目を見ることとなった。

・・・・このCDを聴きながら、こんな空想をしてしまった。
内容はというと・・・・やっぱり「イルカ・セッション」なのである。
最後の"Friday The Thirteenth"が特にオススメ。


Steve Lacy / Steve Lacy Plays Monk (Fuel2000)
Steve Lacy Plays Monk





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最終更新日  2005年09月07日 23時50分45秒 コメント(1) | コメントを書く
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Re:Steve Lacy / Steve Lacy Plays Monk (Fuel2000)(09/07)  
塚原立志 さん

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