Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2024年09月04日
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カテゴリ: 霊魂論
ルドルフ・シュタイナー
「精神科学と医学」第五講 本文・解説 1920年 3月25日 ドルナハ
第五講 本文-2 アストラル体と自我
記:シュタイナーによれば、 この宇宙は「根源の宇宙叡智=根源叡智」によって創造されているといいます。 「根源叡智」は宇宙創造の「最高の霊の源」であり、根源叡智の霊的創造力によって宇宙創造が行われています
参照図:シュタイナーの霊的太陽系存在進化の過程



 ある患者が夢をよく見るのなら、それは彼の構成全体にとって非常に重要なことです。なぜならそれは、アストラル体と自我が、それ自身の活動を展開する傾向を持っていること、つまり物質体にはそれほど入り込まずそれほど密接に関わっていないこと、そのため本来の人間的・魂的な形成力が人間の器官組織のなかに流れ込んでいないことを明示するものだからです。さらに確認しておくべきことは、あまり愉快でないことかもしれませんが、当の人物が活動的で勤勉なのか、それとも怠惰な傾向があるのかということです。と申しますのも、怠惰な傾向のある人は、アストラル体と自我においては非常に内的な活動性を有しているからです。理屈に合わないように思われるかもしれませんが、この活動性は意識されておらず、無意識のものなのです。この活動性が意識されていないために、当の人物は、意識においてはどうしても「勤勉」ではなく、大体において「怠惰」なのです。なぜならば、私がここで怠惰の反対物と見なしているものは、その人の高次の人間をもって低次の人間に介入していくことのできる有機的能力、つまり、その人のアストラル体と自我から、物質体とエーテル体へと、活動力を実際に導いていく能力のことだからです。そして怠惰な人の場合、この能力が非常に少ないのです。怠惰な人とは本来、精神科学的に見れば、眠っている人なのです。続いて確認しておくべきことは、当の患者が近視であるか遠視であるかということです。近視の人というのは、いずれにせよその自我とアストラル体が物質体に対してある種抑制されています。近視というのはまさしく、その人の霊的・魂的なものが、肉体的・物質的なものに介入しようとしていないということの、最も重要な徴候のひとつなのです。さらに、将来実施できる可能性があり、病気の治療処置にとってきわめて重要と思われることを指摘しておきたいと思います。私が思いますに、これは社会的な感情がもっと個々の職分にも浸透していけば、何らかの実践的な意味を獲得できることなのです。これはつまり、歯科医が、歯の組織や消化組織、およびそれに関連するすべてのことに関する知識を、次のようなやりかたで利用し尽くすとすれば、きわめて意味のあることだろうということです。勿論そのために当の患者を味方にしなければなりませんが、これは今申しましたように、いくらか社会的感情があれば達成できるかもしれません。すなわち歯科医が治療処置のたびに、いわば一種の概略図を患者にわたすことによってその知識を活用できれば良いのです。その概略図には、歯の成長に関するすべての活動をどう診断したか、早い時期に齲(う)歯(Zahnkaries/齲触症、齲歯、虫歯)への傾向があるかどうか、比較的高年齢まで歯が良く維持されているかどうかといったことを記録するわけです。これは、明日以降見ていきますように、人間の生体組織全体を判定するのにきわめて意味のあることです。そして個々の病気の症例を治療処置していくべき医師が、こういう指標、言うなれば人間の健康の指標を、歯の状態から見て取るようになれば、これは医師にとってきわめて重要な拠り所となるでしょう。さらには、患者の、こう言ってよろしければ身体的な共感と反感についても知っておくことがとても重要でしょう。とりわけ重要なのは、治療されるべき人が、たとえば塩分をむやみに欲するかあるいは他のものを欲しがるかどうか、確認しておくことです。当の人物がどのような食品を特に欲するか、聞き出しておかなければならないでしょう。その人が塩性のもの全般を欲するならば、その人にあっては、自我とアストラル体が物質体、エーテル体と強く結びついていること、いわば霊的・魂的なものと物質的・肉体的なものとがきわめて強い親和性を示していることがわかります。同様に、このような強い親和性を裏書きするものは、外的な機械的経過、たとえば体を急速に回転させるといったことによって引き起こされる眩暈の発作です。つまりその人が、体を機械的に運動させるときに眩暈の発作を起こしやすいかどうかを確認しておかねばならないのです。そしてさらに常に調べておくべきことは、たぶん一般的にかなりよく知られたことですが、分泌の障害、すなわち人間の腺の活動全体についてです。なぜなら、分泌障害があるところには、常に、自我およびアストラル体と、エーテル体および物質体との結合にも障害があるからです。以上私は皆さんに、患者に対するときに根本的にまずもって知っておかなくてはならないことをひとつひとつ挙げて参りました。個別的に取り出されはしたのですが、当の事柄が身体の構成そのものに関わっている限り、これらのことがどういう方向に向かっているのか、皆さんにはおわかりだろうと思います。生活習慣、つまりは衛生的な空気を呼吸しているのか、不衛生な空気を呼吸しているのかといった可能性等を、聞き出しておくべきであるといったことについても、だんだんとお話ししていこうと思います。これは個々の問題を議論するときにもっと考察できるでしょう。さてこのようにして、治療すべき患者がどのような性質を有しているのかについて、まずは一種の洞察を得ることができるでしょう。なぜなら、何らかの薬をどのように混合すべきかを個別的に確実にすることは、おそらくこういうことを知っているときにのみ可能だからです。さて、これはすでに先日来の個々の考察から出てくることではありますが、まずは一般的に、人間と人間の外部の世界全体との間には内的な親和性があるということを指摘しておきたいと思います。さしあたり抽象的に述べられているとは言え、精神科学的観点からしばしば言われることは、人間は進化していくうちにその他の世界を自らのうちから外へ出していき、そのため人間の外部にあるものは、人間自身の本性とある種の親和性を持つということです。こういう関係をこのように抽象的に宣言することに対して、私たちは、この親和性をまったく個別的に器官の治療に際して繰り返し指摘していくべきでしょう。けれどもさしあたって特に明確にしておきたいことは、そもそも人間と人間の外部の自然との治療関係は何に基づいているのかということです。皆さんもご存知のように、この分野においては論争が絶えずして、私たちがこれから先もっと厳密に語っていく治療法も、激しい論争の渦中にあります。これらの論争のうちとりわけよく知られているのが、ホメオパシー志向の医師たちと、アロパシー志向の医師たちとの間の論争です。
   (第五講 本文-2 アストラル体と自我 了)

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最終更新日  2024年09月04日 06時19分47秒
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