2004年09月13日
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ドニー・ダーコ DVD

 ですがこのようにして映画を勧められた時、問題になってくるのは勧めた本人が心底面白いと思っている場合でしょう。もちろんそれが友達ならば思ったことをそのまま伝えれば良いのですが、これがご近所付き合いしている人だったり会社の上司だったりした場合には大変です。ただ関係がぎくしゃくしてしまうというだけなく、下手をすると自分の立場まで危うくしてしまいますからね。まるで宗教の勧誘やコンピュータウイルスの様に厄介で迷惑千万な行為なのです。
 まあだいぶ話がそれてしまいましたが、そろそろ本題に入りたいと思います。
 と言う訳で、本日批評する映画は「ドニー・ダーコ」です。
 まずはストーリーです。
 1988年、アメリカ・マサチューセッツ州ミドルセックス。ある晩、高校生ドニー・ダーコ(ジェイク・ギレンホール)の前に銀色のウサギが突然現われ、ドニーはウサギに導かれるままにフラフラと家を出て行きます。そしてウサギから、世界はあと28日と6時間42分12秒で終わると告げられてしまうのです。翌朝、ドニーはゴルフ場で目を覚ますと腕にはなぜか「28.06.42.12」の文字が書き込まれており、帰宅してみるとそこにはジェット機のエンジンが落下していたのです。しかもそれはドニーの部屋を直撃しており、何がなんだか分からないながらも九死に一生を得たドニーでしたが、その日から彼の周囲では不可解な出来事が次々と起こり始め………、と言った感じです。
 この映画は2001年のサンダンス映画祭で「 メメント 」や「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」とともに話題を呼んだ異色の青春ムービーで、ドリュー・バリモアがその脚本に惚れ込み、出演のみならずプロデュースまでをも担当したらしいのですが、それはただ単に蓼食う虫も好き好きであって、他の人がこの映画を見ても惚れ込むようなことはまずないでしょう。
 そもそもこの映画に登場する登場人物たちはどの人物も感情が希薄であり、とても感情移入などはできません。登場人物たちがただセリフを読まされているだけに感じてしまうは、脚本か役者、もしくはその両方に原因があり、脚本だけが飛び抜けて素晴らしいなどということはあり得ないのです。
 もちろんこれは、シュールな映画全般を批判しているのではありません。たいていのシュールな映画は一貫性のある世界観を持っており、たとえストーリーや設定が理解できなくても、雰囲気や映像などを充分に楽しめる作りになっているのです。
 ですがこの「ドニー・ダーコ」にはそう言ったものが一切存在せず、逆に他の映画からの流用が存在するのです。主人公のドニー・ダーコの胸から出てくる透明でムニュムニュとしたものなどは、映画「アビス」そのものでしかありませんでした。
 ラストシーンにもまるでインパクトがなく、鑑賞後には心に何も残らない映画ですので、ハッキリ言って見れば時間の無駄になるでしょうね。

監督   リチャード・ケリー
制作年  2001年
制作国  アメリカ
上映時間 113分
ジャンル 青春/ミステリー/ファンタジー
出演   ジェイク・ギレンホール/ジェナ・マローン/メアリー・マクドネル/ドリュー・バリモア/パトリック・スウェイジ/ホームズ・オズボーン/キャサリン・ロス/ノア・ワイリー/ベス・グラント/マギー・ギレンホール/デイヴィー・チェイス/ジェームズ・デュヴァル/スチュアート・ストーン/ゲイリー・ランディ





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最終更新日  2004年09月28日 18時21分05秒
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