2005/08/24
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テーマ: 社交ダンス(8695)
見上げると、彼の顔がそこにあって、溺れかかった子供を助けるように、私に手を差し伸べ、目で訴えかけていました。

大丈夫だよ、早く起きて。さあ、ぼくと踊ろう。

私は、多分、泣きそうな顔をしていたんだと思います。本当に、走ってフロアから逃げ出したい気持ちでした。

しかし、私は、彼の手につかまって立ち上がりました。曲は、チャチャチャからサンバ、ルンバ、そしてパソドブレと変わって行きます。

武道館JCF

キャロル先生に習ったばかりだった部分、沢山間違えました。しかし、そんなことより、踊りきること、私には、いま、それだけが最重要課題でした。絶対に逃げないこと、自分に負けないこと。風邪で頭がボケボケでも、息がどんなに苦しくても、ころんだショックから立ち直れなくても、何があっても、「踊りきった」という勲章だけは持ってかえろう、そう自分にいい聞かせながら、踊っていました。

予選が終わってスカートを見ると、やはりうしろが破けていました。替えのドレスを持って来ていなかったので、もし、準決勝に残ったら、またこのドレスで出なければなりません。しかし、幸か不幸か、私達の戦いはここで終わりました。

この日は、競技の他にも様々なイベントが用意されており、フォーメーションや、プロアマミックスコンペ、アマチュアのデモ、ダンスタイムもありました。アマデモで素敵なルンバを披露された方は、83歳の女性でした。どう見ても、もっと若々しい感じの、足なんか、高く上がっちゃう方で、会場からはどよめきと感嘆の声が上がりました。83歳でもあんなに踊れるんなら、わたしなんか、まだ先が沢山ある、とても心強く感じました。

そのうち、薬が切れたのか、私は鼻詰まりと頭痛でしっかり目を開けていられなくなり、持って来たポケットティッシュ全部使いきって、2階席の後ろの方で壁に寄りかかって寝ていました。

ときどき薄目を開けては、ブライアン&カルメン、ティモシー・ホーソン&ジョアン・ボルトン、そしてジョナサン・クロスリー&リン・マリナーのデモを見ていましたが、あまり記憶にありません。はっきり覚えているのは、この日来ることになっていた、クリクリビー組が怪我のため欠場になったという放送が入ったことです。






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Last updated  2005/08/24 12:40:18 PM
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