2010/09/01
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カテゴリ: 音楽のはなし
2009年のバイロイト音楽祭で演じられたトリスタンとイゾルデをテレビで見ました。


先にご紹介した 『ニーベルングの指輪』 は北欧神話をもとにした様々なキャラクターが登場するファンタジーでしたが、こちらはずっと人間的で本当にありそうなお話。

シェークスピアが『ロミオとジュリエット』を創作する時のヒントとしたなんていう話しも伝わってくる伝説的な悲恋をもとにしたものです。


ワーグナーの作品て、どれも長くてドラマチックなんですよ。これも全3幕、4時間ものです。



第一幕、物語は舟の中で始まります。

アイルランドの王女イゾルデが政略結婚で海を越え、コーンウォールのマルケ王のもとへ向かう途中。

仲介役として彼女を迎えに来たのはマルケ王の甥で、最も忠実で勇敢と誉れ高い騎士トリスタンです。

イゾルデは嘆いていました。



この二人、実は知り合いなんです。



アイルランドの勇士モロルトの首を国に持ち帰ったことでトリスタンは一躍名をあげたんですが、その戦いで自分も深手を負っていたんですね。

そのとき介抱したのがイゾルデでした。

アイルランド女王、つまりイゾルデの母親は薬品の調合に長けていて、城にはありとあらゆる薬があったんです。

トリスタンはおかげで一命を取り留めました。

命を助けたイゾルデでしたが、タントリスと名乗っていたこの美しい勇者が実は彼女の許嫁モロルトを殺したトリスタンだと分かってしまうんです。

復讐を遂げようとナイフを振り上げたものの、彼の瞳に魅せられ、彼を許してそのまま国に帰らせてしまいます。



『あのとき見逃してあげたのに、許嫁ばかりか私まで王に差し出すつもりなの?』

やっぱり殺しておけば良かった。この舟の中で彼を殺して私も死のう。

イゾルデは母親が持たせてくれた薬箱の中から毒薬を取り出し、侍女にこれを酒に混ぜて出すようにと命じます。

償いをするまで王には会わないというイゾルデの伝言にしぶしぶ船室へとやってきたトリスタン。



イゾルデはそれを拒否し、代わりに和解の杯を交わそうと提案するんですね。

侍女のブランゲーネはびびります。こんなところで二人に死なれたら自分はどうすればいいわけ?

とっさに毒薬じゃなくてホレグスリを酒に混ぜるんです。

甲板では舟の到着を知らせる声がこだましている中、船室ではとんでもないドラマが生まれようとしていました。



酒を半分ずつ飲んだ二人。



イゾルデ『この毒、効きが悪いわ。まだ死なないのかしら。』

トリスタン『絶対毒薬が入ってると思ったのに、何も起こらないな。』

イゾルデ『なんだか身体が熱くなって来たわ。』

トリスタン『なんだろう、この不思議な予感。』

イゾルデ『何でしょう、この不安な気持ち。』



そして二人が見つめ合います。




『トリスタン!』

『イゾルデ!』(←この甘いメロディが大好き)




ここの音楽の盛り上がりが凄いんです。見るたびに毎回鳥肌が立ちます。

さあ大変なことになってしまいました。

王妃になる予定のイゾルデと、王の忠実なシモベのトリスタンが熱愛!

ここで第一幕は終わりです。

心の声からの強烈な盛り上がりは1分30秒あたりから。

こちらからどうぞ。

Tristan Isolde Act One Final - Meier, Kollo, Barenboim





(つづく)





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Last updated  2010/09/02 12:04:24 AM
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