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2012年05月27日
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今回紹介するのはノックドゥ蒸留所のシングルモルト、アンノック(anCnoc, ゲール語で「小さな丘」の意味。実際の発音はアノックの方が近い)です。製品名が蒸留所の名でないシングルモルトはいくつかありますが、このアンノックもその一つ。かつては蒸留所名をそのままブランド名にしていましたが、似た名前のノッカンドオとの混同を避けるため、1993年からアンノックというブランド名で販売されるようになりました。なおわずかな量ですがボトラーズものも出回っていて、こちらはノックドゥと表示されていますね。

アンノックはほんのりとした上品な甘さと、柑橘類を思わせる果実風味が持ち味です。やや線は細いですが、すっきりとしていて飲みやすく、長期熟成されたものは複雑で魅惑的な熟成香を放ちます。産地の区分では東ハイランドとスぺイサイドのほぼ境界線に位置するため、スペイサイドモルトとして扱われることもありますね。そのせいかキャラクター的には、繊細で華やかなスペイサイドの特徴が色濃く出ています。

創業は1894年。ノックドゥはDCL(ディスティラーズ・カンパニー・リミテッド。ディアジオ社の前身)が自身で建造した最初の蒸留所でした。その敷地として選ばれたのがハントリーの北にあるノック村で、ノック丘の南側のふもとです。この場所が選ばれた経緯には、こんなエピソードが残されています。

1892年、ジョン・モリソンという人物がノック丘と近辺の土地を購入しました。その一帯はもともと水が乏しい土地だったのですが、モリソン氏はノック丘の南麓に清らかな水の湧く泉を見つけたそうです。彼は水質を検査してもらうためサンプルをエディンバラにあるDCLの研究室に送りました。その結果は研究室が驚くほど素晴らしいもので、DCLがさっそくモリソン氏に土地権利の買い取りを申し出たところ、モリソン氏は即座に快諾したとのこと。ウイスキーにかかわらず、いい酒づくりにはいい水が必要不可欠です。DCLの歓喜した様子が目に浮かぶようですね。

蒸留設備はスティルが初留1基、再留1基の計2基。発酵槽はかつてはオレゴン松製のものを使っていましたが、現在はステンレス製のものに切り替わっています。ノックドゥは過去に2度ほど操業停止に追い込まれた時期がありましたが、1989年にインバーハウス社(現在はタイ・ビバレッジ社傘下)がオーナーになって以来、精力的に運営が続けられています。





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最終更新日  2012年05月27日 16時22分37秒


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