ブックアドバイザー木村綾子の日々の徒然

ブックアドバイザー木村綾子の日々の徒然

2026年08月03日
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新たな資格を取得する際に、印象がいちばん変わったところの1つに精神科病院があります。
それに関連した本『​ 精神科医おどおど日記 ​』を読了。

​ ​

全く「おどおど」していません。
精神疾患と言われる病状をエピソードと共に分かりやすく記されており、各疾患がどのようなものなのか、そして、どのように治療をしていくのかというところが軽快な筆力ながらも丁寧に記されています。

本書を読んでいて改めて感じるのは、どの科のドクターもそうではあるのですが、とりわけ精神科医は気が長くないと、できない職業だなーと思います。
いや、気が長くなるのかもしれません。


著者が自分自身、客観的に見ればあきらかにアルコール依存症だったなーと断言しているエピソードも綴られているのですが、そこからの脱却は仕事があったことと、仕事以外で意識が別のところに、たまたま変わったことにあるようです。
それが著者の場合は、筋トレだったみたいですけど。

ご自身のエピソードとは別に患者でのそれも記されているのですが、やはりアルコール以上の強い関心事がないとそこから難しいのだと思います。
いわゆる「推し」を見つけることなんだろうということを思いました。
ともなると、「推し活」は犯罪に触れなければ、1つは持っておいた方がいいということなのかも知れません。

あとがきに、著者はこのように書いています。


正直に言えば、この仕事に関われば関わるほど、人の心はますますわからなくなるばかりだ。(p204)

納得できます。
「人の心」というのは、破綻的に言ってしまえば、「脳の機能」なのですが、余りにもこの機能は複雑で繊細で、かつ十人十色。
1つとして同じものがないため、ある意味教科書通りに行くことの方が皆無であろうと思います。
しかも、ドクター側はその「心」であったり、「脳の機能」を診察の時に視覚化できないので、まさに手さぐり。
ドクターではありませんが、カウンセラーの友人が、とある患者さんと10年近く付き合って、ようやく個人の過去を話してくれたんだけど、そのような過去があったとはこの10年見抜けなかったと吐露していました。


高齢化社会になればなるほど、人生で1度はお世話になるであろう、精神科医。
知らない世界である人は、是非一読をおススメします。


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最終更新日  2026年08月03日 06時42分14秒
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