「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

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2022.03.08
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カテゴリ: 美術館・博物館
​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​真珠の耳飾りの少女の魅力に夢中であります〜なぜに惹きつけられるのでしょうかワクワク

ヨハネス・フェルメール
​Johannes Vermeer​

​Girl with a Pearl Earring 1665-66

『真珠の耳飾りの少女』 1665年〜1666年​​


油彩 カンヴァス 44.5cmx39.0cm

オランダ・ハーグ「マウリッツハイス美術館」所蔵。

ヨハネス・フェルメール
Johannes Vermeer
(1632-1675)


1632年10月31日?〜1675年12月15日?(43歳没)

 Jan van der Meer van Delft
ヤン・ファン・メール・ファン・デルフト

オランダ(ネーデルランド共和国)の画家。

バロック期を代表する画家のひとり。

フェルメールの現存作品は、32点〜37点?

20歳にして宿屋と居酒屋の店主と画商・画家を兼務。


​​『 真珠の耳飾りの少女』の魅力を探る!! ​​

​魅力その1.​ ​ 宝石を砕いて作った絵の具​



「海を越えてきた青」を意味する

「ウルトラマリンブルー」と呼ばれ、

普通の絵の具の100倍もするお値段だった!

それは原料のラピスラズリが

中東のアフガニスタンから

海を越えて運ばれる、

純金と同じほど高価な宝石だったため。

時間による色の劣化も少なく、

今も輝きを放っている。


魅力その2. 背景の闇にも一工夫​​



深みとニュアンスを出している。

なお、この絵は肖像画ではない

不特定の人物を描いた ​「トローニー」​ と呼ばれるもの。

モデルがいないという意味ではなく、



職業や性格を表す背景や

小道具を描く必要もないため、

画家が自由な発想で描くことができた

ヨハネス・フェルメール
​Johannes Vermeer​

​『少女』 1668年〜1669年​​

油彩 カンヴァス 44.5cmx40.0cm

ニューヨーク「メトロポリタン美術館」所蔵。

現存する37作品のうち、「トローニー」は、

『真珠の耳飾りの少女』 『少女』 の2点だけ。


​魅力その3. 親密なまなざしを描くテクニック​

こちらをじっと見つめる、

やや灰色がかった

うるおいのある青い瞳に置かれた一点の白は、

いきいきとした少女の表情を演出する

画家のテクニックの一つ。

まるで少女と二人だけの空間に

いるような錯覚を起こさせる。

この親密なまなざしから、

モデルは妻や娘など

画家と親しい人物だとも言われているが、

真相は不明。



​魅力その4. なぜターバンを巻いているのか?​

当時のオランダは・・・

カラフルなターバンをする習慣はなかったが、

イスラームやインドなどの

異国文化の象徴であったため、

ファッションの先端ともされた。


フェルメールは・・・

少女に東洋的な装いをさせることで、

神秘性を高めようとしたと考えられる。

また、

当時イタリアで話題となっていた絵にヒントを得たという説もある。

Guido Reni
グイド・レーニ作

1575年11月4日〜1642年8月18日

Beatrice Cenci 1599?

​『ベアトリーチェ・チェンチの肖像』 ​​1599年?​

イタリア・ローマ「バルベリーニ国立絵画館」所蔵。

これは、振り返ったポーズに顔に、ターバンまで、

とても似ていますね〜


​魅力その5. オランダで流行した真珠​

真珠は古代から「海の宝石」として

珍重されたが・・・

フェルメールが活躍した

17世紀のオランダでも流行

少女の真珠は、

直径2cmとかなり大ぶりなため、

実物ではなく、

画家が想像で描いたのではないか

とも言われている。



魅力その6. フェルメールの青と黄色

フェルメールは異国情緒を表現するために、

青と黄色の組み合わせを特に好んだ。


従来のキリスト教社会では・・・

ユダが黄色の服を着たいたことから、

裏切りを表す色とされて好まれなかったが、

補色の関係にある2色の響きあいを大胆に使っている。

ヨハネス・フェルメール
​Johannes Vermeer​

『リュートを調弦する女』1667年〜1665年

ニューヨーク「メトロポリタン美術館」所蔵。


​魅力その7.  左上から降り注ぐ光​

少女を照らす光には・・・

包み込むようなやさしさがある。


当時の地図によれば、

フェルメールのアトリエは、

北東に面しており、


高原の高さと考え合わせると、

これは北から当たる

午後の光であることがわかっている。


左上から光が注ぐ構図は、

フェルメールの室内画の特色。


このことから、

アトリエの東側の壁に向かって

絵画制作をしていたと推測できる。


『リュートを調弦する女』 は・・・ 左から差し込む光が、

『真珠の耳飾りの少女』 と比べて低く、夕暮れの光と思われる。


​魅力その8. 印象的な振り返るポーズ​

ふと振った姿か?

それとも別れを惜しみながら向き直った姿なのか?

わずかに顔を傾けて肩越しに見つめてくるポーズは、

さまざまな物語を想像させる。


本作最大の魅力。

製作の途中で画家が、

構図を変更するのは珍しくないことだが、

首の後ろが多少修正されている以外は、

その痕跡がなく、

この印象的なポーズのイメージが、

最初から完全にかたまっていたことがわかる。

ヨハネス・フェルメール
​Johannes Vermeer​

La Dentelliere

『レースを編む女』 1669年〜1670年頃​

油彩 カンヴァス 23.9cmx20.5cm

フランス・パリ「ルーヴル美術館」所蔵。


『レースを編む女』 も、頭を傾けている

一瞬の場面をとらえた、

日常の仕事に専念する人物描写もフェルメールの真骨頂。


​魅力その9. 光の反射の効果をねらった白い襟​

白い襟は

画面のアクセントとして効果的だが、

フェルメールはもう一つ。

光の反射を表現するための

重要な仕掛けとして使っている。

大きな耳飾りの下部の丸みがかった部分を見ると、

表面にわずかに映る白い襟が

描きこまれていることがわかり、

左頬には、

真珠に反射した光が描かれている。

随所に見られる細かな表現に注目したい

(参考文献:朝日新聞出版/フェルメールへの招待より)
(写真撮影:ほしのきらり)



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最終更新日  2022.03.08 00:10:09
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