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少年漫画感想
『MAJOR』 その4・ワールドカップ編
★ワールドカップ編
メンフィスバッツでの3A優勝を果たし、シーズンオフに日本に帰国した吾郎くんは、
次の年の春、 野球の世界大会・ワールドカップ
が開催されることを知る。
既に、メジャーで活躍中の選手を含む日本代表は決定していたが、
調整入れ替えの可能性にかけ、親父のコネを使って、
代表の沖縄キャンプへもぐりこむ。
突如降ってきた一大イベント。
ここまでふってきたキャラクターたちがアメリカで一同に会し闘う、
まさにお祭りイベントという派手さのあるステージ
です。
あまりの顔ぶれ豪華さに、 作品の「クライマックス」 を感じさせます。
事実、この後に「メジャーリーグ編」がありますが、
第一話からふってきた要素の帰結地点としては、
このワールドカップ編がその最高到達地点
だと思います。
ジョー・ギブソン及びギブソンJrとの決戦。
また、吾郎くんの年齢が・・・ここで 19歳。
上に、上に、上に・・・という、
無茶しまくりの野球「少年」のラストステージも、ここかな
、と。
えっと、はい・・・ 大好きなんですよ!このステージ!
ひたすら吾郎くんの単身挑戦編だったマイナー編と比べて、
日本代表チーム内に、お父さんや寿くん・眉村くんもいて、家族・清水ちゃん・友人たちも応援にアメリカに来てくれて、
皆登場してくれて、嬉しい~~///
とにかく・・・まず感動したのが、 お話回し
です。
もうメジャーの舞台が眼と鼻の先に見えてますから、
まさかここでワールドカップという大舞台が突如現れるとは
想像だにしていなくて。
この次元に来ても
吾郎「少年」の無茶や異常なモチベーションの高さが
説得力を持って落ちてくるエピソード作り
って、
普通の頭では、なかなか作れないと思うんです。
この、日本代表の座を掴むため、沖縄キャンプに乗り込み!
(しかも諸事情で、代表と対戦する予定の若手選抜に入れず、バッティングピッチャーとして潜入)
ってとこは、
なんって自由にお話が回せる人なんだ!!! 作者、天才!!
ってすごく思いました。
寿くんの妹登場 も、かなり無理やり感はいなめませんが、
それでも、 このキャラクターに対する責任を取ろう! という意志と、
清水ちゃんを活かそう! という要素を折り合わせられる、
頭の柔らかさを感じました。
このステージ、特筆すべきはもうひとつ・・・
吾郎くんと、幼なじみ・清水ちゃんとの恋の進展
です。
日本帰国後、(いろいろあって)デートした時に
吾郎くんから、っつーか清水ちゃんから、っつーか、
どっちともとれるような形で恋人になりました。
・・・が。
もう・・・これは読み進めて来て、
本当にイイ意味で裏切られた部分
です。
結構あっさりした告白シーンだったなぁ、っていうのが最初の印象だったのですが、
だって・・・ その後、吾郎くんが
あそこまで慎重で堅実な対応をし始めるなんて
思ってなかったんですもん!
まさか・・・ツンデレじゃない・・・だとぉ!?
って感じですよ。
お前っ・・・まさかその性格で、
オープンに愛妻家できちゃうのか??
意外すぎるわ!
・・・いや、分からなくないけど。
これはもう、5歳から生い立ちを見て来てるからこそ、
50巻以上物語が進んで、初めて見えて来ても
よくよく考えれば、しっくり来る部分だけど・・・。
二人の父親の見せて来た、家庭に対する姿勢と、
母親の愛情の全てを感謝で捉えられる環境だったのが
良かったとしか言いようがない;
・・・主役の意外性に、本当にやられました。
感動した。
これを踏まえて、告白シーンを見直すと
まぁ・・・とにかく一言一言が深いんです。
凄いシーンだ。
この作品は、ラブコメじゃない・・・ラブ主体に本編を回すことはできないので。
だからこそ、 清水ちゃんの言い方が賢いんですよ・・・ホントに。
とにかく、感動した。
この辺りは、各キャラクターについて記事を書く際にでも、
思う存分語りたいと思います。
えっと・・・繰り返しになりますが、
オールスター総出演の、豪華な晴れ舞台・ワールドカップ編。
大好きなシーンがいっぱいあります が、
特に、好きなシーンはこの辺り↓ です!
・10年越しの告白のシーン
・バッティングピッチャーとしてキャンプに乗り込んだ吾郎くんが、
メジャー一流選手たちに勝負を挑みまくるシーン、
そしてバッティングピッチャーとして学びを得ようとするシーン
・2次リーグ初戦・ベネズエラ戦
吾郎くん&寿くんの見せ場がたっぷりあって好き♪特に監督の 「ホームランでええ」
が最高に好き。
・対韓国戦、天童のオッサンが足の痛いふりをして、マウンドをゆずるシーン
突如出て来た、「嫌な奴」なキャラクターに、何故感情移入ができるのか・・・;
不思議とやられた感がありました。
・「母さん、そんなひねくれた真吾嫌いよ。」
弟・真吾くんは・・・大変ですよ、コレ。
この先も絶対。
実父と義兄のプレッシャー半端ないですよ。
どんなに家がお金持ちでも、この立ち位置には生まれたくないですね;
ただ・・・個人的には、 この子が主役の高校編
とか観てみたい気もします。
「根性」がより立ちそうな印象。
実父も晩成型(高校時代はあんまり派手な活躍をする方じゃなかった)っぽいし。
・ギブソンが投げられないことを知った吾郎くんを
清水ちゃんが励ますシーン
なんて上手な励まし方するんだ、この子は・・・。
いいなぁ、羨ましいな。こんなお嫁さん欲しいなぁ。
・ギブソンの喝が、アメリカ代表を震わせるシーン
・・・ギブソン、カッコいいです。もう、大好きです。
特にステージがアメリカに渡ってからは、なんかもうギブソンの一挙一動が神過ぎて;
ギブソンの喝のシーンは、
メジャーという長編作品の中で、一番好きなシーン
だと言っても
過言じゃない・・・ほど好きです。
めちゃカッコいい!
言い方がいいんだまた・・・。
監督や他の選手にも配慮し、言葉を選びながら
「ベースボールに最も真摯でない国を
このアメリカにしたい奴はー・・・」
って言い方が。
ギブソンは、特にツンツン性格がとんがっていた来日の頃から、
最終的に監督になってチームを指揮するまで、
一貫して 「ファンの喜ぶベースボール」
にこだわっていて、
そこが・・・なんともカッコいいんですよ。
こんなに手放しで「カッコいい・・・!」と思えるキャラクターは、そんなに多くは居ないと思います。
ギブソンJrも、なんやかんやで・・・好きです。
息子にするなら、吾郎くんよりJrですね。
かわいい性格してるじゃないですか。
アニメの出来も素晴らしい5thステージです。
OPもEDも合ってて素敵。
ラストの衝撃的な幕切れも含めて、 個人的には・・・ベストステージ・・・かも。
ここまで大風呂敷を広げた長期連載にしかたどり着けない、派手派手なステージ・・・最高です。
by姉
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