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October 30, 2015
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カテゴリ: コラム
▶発端と経緯
「アラブの春」きっかけに武力衝突へ
シリア内戦のきっかけになったのは、2010年暮れから翌年にかけて中東・北アフリカ諸国で広がった民主化運動「アラブの春」だ。シリアでも強権的なアサド政権への抗議運動が起こり、これが本格化する中、11年3月頃から政府軍と反政府勢力との武力衝突へ発展していった。
翌12年6月には、ラドウース国連事務次官が「シリアは内戦状態にある」との見解を表明。13年8月には、アサド政権側による化学兵器使用で多くの市民が殺害された疑惑が浮上した。一方で、ISがイラクからシリアへと勢力を広げる中、米軍などがシリアでもISへの空爆を開始。先月30日にはロシアも“別の思惑”で空爆に踏み切った。

▶勢力図
4つの勢力による対立の構図
現在のシリア国内の対立構図を「政府VS反政府勢力」と単純に色分けすることはできない。(中略)国内は大きく4つの勢力に色分けされる。まず、首都ダマスカスから地中海沿岸部はアサド政権が支配し、北部のアレッポ一帯などはISが押さえる。ほかに、トルコ国境はクルド人勢力が、北西部の農村部などは「ヌスラ戦線」という、アルカイダ系の民兵組織が支配している。
内戦をイスラム教のシーア派とスンニ派、さらには少数派のキリスト教徒も巻き込んだ「宗派・宗教対立」と見る向きもある。(1)アサド政権がシーア派一派のアラウィー派の政権であるのに対して、シリア国内で多数を占めるのがスンニ派である。(2)サウジアラビアなど周辺のスンニ派諸国が反アサド勢力への支援をしてきた―—ことなどによる。

▶現状

内戦勃発から5年目。国外に逃れたシリア難民は400万人を数え、国内避難民も800万人に上る。実に人口約2200万人の半数以上が家を失ったことになる。
背景にあるのは「生命の危機」というひと言に尽きよう。今やシリアに住むことは、日常的に空爆や砲撃にさらされることであり、いつ命を失ってもおかしくないことを意味している。事実、これまでの死者25万人のうち3分の1が民間人で、その大半が子どもと女性だ。
今月8月、米下院外交委員会・中東北アフリカ小委員会の公聴会で証言した国連児童基金(ユニセフ)の代表は、戦闘の常態化で就学できないシリアの児童は270万人を超えたことを明らかにした。

【解説ワイド】公明新聞2015.10.14





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Last updated  October 30, 2015 06:50:03 AM
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