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2016年02月25日
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カテゴリ: 仕事
私の三度目の職場は、地域の福祉活動全般のお世話係のような社会福祉法人だった。

私の住む町では一般的に使われておらず、仕事で目にしたスローガンは
「市民みんながボランティア」(ちょっと記憶があやふやだが、そんな内容)だった。
それを目にした時、私は正直なところちょっと違和感があった。
私は昔から「みんなが一斉に何かをやる」ということが苦手なタチなのだ。
「自分でやりたいと思わないのに、みんながやるからやる」ってことにつながるから、
私の印象としては「それがボランティア活動か!?」という感じがあった。
でも、まだボランティアという言葉が定着していないのだから、それもやむを得ないだろうとも思った。


さて、当時の地域福祉の担い手といえば…。
民生児童委員、日赤奉仕団、老人クラブ、町内会、婦人団体、青年団などなど、
現在も続いている組織ではあるが、「ボランティア活動」とはちょっとニュアンスが違う。
自治組織というか、同世代の親睦組織というような感じだろう。
「ボランティア活動」という概念を広めるためには、
「あなたたちの活動そのものが、ボランティア活動とも言えるのです」というような説明だったように思う。
私は社会福祉について専門的な勉強はしていないし、私が与えられた仕事は事務仕事であった。
具体的にいえば、それらの一部の団体の事務局仕事や、それらの団体をさらに組織化した会の事務局である。
団体運営には費用も必要だから、自治体などからの補助金申請や、自ら寄付金を集めたりする仕事もある。
私はその時初めて、住民の地域福祉活動の財源や、それらの確保のための仕組みを知った。
そして、色々な団体の事務仕事をする中で、


前置きが長くなってしまったが、
今日はその組織の中の「老人クラブ」との関わりで感じたことを書こうと思う。

さて、当時わが町の老人クラブは十数団体あったと思う。
私が関わるのは単位老人クラブではなく、老人クラブ連合会の役員の方々がほとんど。
ほとんどがこの町で生まれ育ち暮らしてきたお年寄りたちで、つまりは私の祖父母や両親を知っている人が多かった。

「あんたのおじいちゃんにはお世話になったんだよ」なんて声をかけられる。
その祖父は私が中学生の頃に亡くなっているので、
老人クラブの皆さんを通して若い頃の祖父に出会うことになった。
最初、祖父母や両親がこの町の老人たちの中での知名度が高いと気付いたときは、
はっきり言って「ゲッヽ(´Д`;)ノ」という気持ちだった。
結局この私は、仕事をしていても「〇〇の孫」「〇〇の娘」ついでに「〇〇の妻」であるのだ。
私のこの職場でのスタートは、地域の縁という糸にからめとられるものだった。

その頃、あまり考えもしないで誘われるままその職場に入ったことを、少なからず後悔したものだ。
しかし私は、とにかく仕事をしたかったのだから仕方がない。
「あんたは旦那さんもいるし、このくらいしか給金出せないけど働いてくれるかい?」というのが、
私の就職の条件だったのだから。

しかし、最初は戸惑ったりゲンナリもしたけれど、お年寄りの話を聞くのは面白かった。
ほとんどが尋常小学校を卒業して家業につき、やがて戦争の時代をくぐりぬけ、苦労してきた人ばかり。
その当時の老人クラブの役員は男性が多かったので、
幼少期の話から若い頃の「夜這い」の話、戦地での武勇伝まがいなこと、
昔の農業の過酷さや、子どもが多くて食べることで必死だったことなど、
私の知らない世界のことをたくさん聞いた。
そんな話の時々に、私の祖父母も登場したりして、
昔と現在は間違いなく続いているのだと実感することができた。

その人たちには「ボランティア」なんて言葉はピンとこないけれど、
間違いなくみんなで助け合い支えあってきた人生があった。
ことあるごとに、「おかげさまで」「ありがたい」「おたがい様」が口癖のように語られていた。
そして、「お互い様の助け合い」は、現在の「ボランテイア」とはまたちょっとニュアンスが違うし、
同意語のように言われる「奉仕活動」でもなかった。
本当に生きていく生活者としての助け合いが日常にあり、
その上で公(おおやけ)のために汗をながしお金も出すことが「奉仕活動」のようだと、
その頃の私は気付き始めた。
そして、純粋なくらいに政治家や公務員は自分たちのために働いている」と信じているようにも見えた。
それが私にはとても不思議なことだった。
(だって、あの戦争でどれほど苦労してきたか身にしみて知っているはずなのに)
それでも、私はその疑問を口にすることはできなかった。
きっと、色々な苦労をしたからこそ、老人クラブなどで楽しい時間を過ごせるようになったことを、
心から喜んでいるし感謝もするのだろうと思うと、
そんな私の疑問はそれに水を差すことのように思えたからだ。

とにかく私はお年寄りの皆さんには、とても可愛がられた。
それは、やはり祖父母からのつながりという縁の賜物だったと思う。
ことあるごとに自己嫌悪に陥りやすい私にとっては、お薬のような存在だった。
とりあえず、今日はこれまでにしましょう。





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最終更新日  2016年02月25日 15時26分53秒
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