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2022年04月05日
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テーマ: 絵本(57)
カテゴリ: 仕事
カンボジアの教育支援を、絵本を通して行ってきた旧友からメールが届いた。

日本にある教材となりそうな図書(子どもの本・絵本)を参考にしようとしているので、何かあったら教えてほしいとのことだった。
カンボジアでも、障害児の図書館教育支援に取り組める段階に入ったのだなと嬉しく思った。
現在のウクライナ問題でもわかるように、戦争状態になった時に一番先に切り捨てられるのは弱者だ。
ハンディを持つ人や子ども達は、どの国でもなかなか目を止めてもらえない。
この日本でだって、私の20代の頃は、重度の障害児は就学免除や猶予が当たり前であり、かれらにも教育を受ける権利があるのだとは、親でも思っていなかった。
さらに、障害を持つ子への偏見や世間体を恐れて、障害を持つ子がいることを隠す傾向も強かった。
今でもその傾向は残っているとは思うが、かつての頃よりは随分開かれてきたと思っている。


その仕事の中で、ハンディを持つ人達や子どもたち、その保護者とも関わるようになり、市民ボランティアと一緒になって色々な仕事をすることになった。
「布の絵本作り」のボランティアグループの発足に関わったことや、絵本に点字の翻訳シールを貼るボランティア達と関わったことなど、考えてみれば随分先駆的なことだったのかもしれないと思う。
彼女とのメールのやりとりで色々と芋づる式に思い出すことがあり、その内容をブログにまとめておくことにした。

最初の仕事が様々な障碍を持つ学齢前の乳幼児との関わりだったため、社協職員となってからも前職の時に出会ったお母さんたちと関わる機会があった。
その頃には、身体障害や精神障害・知的障害の親の会のメンバーと、福祉活動のお世話係のような社協職員としてのお付き合いになった。
その頃、一人の自閉症の子を持つお母さんが日常生活の大変さの中でこんな話をしてくれた。
「うちの子はね、少しもじっとしていないでしょ。
絵本を読んだって聞いているんだかどうかわからないんだけれど、とにかく絵本をすぐに破いちゃうの。
かじったり投げたりして絵本がすぐにダメになっちゃう。
でも、うちの子は興味のないことには見向きもしないから、きっと興味はあるんだと思う。
どんなに乱暴に扱っても破れない絵本があったらいいんだけど」

「ふきのとう文庫」 の布の絵本が浮かんだ。
札幌で、障害を持つ子ども達のために布の絵本を作っているというボランティア団体のことを聞いていたのだ。
しかし、実際に手に取って見たこともないし、簡単に地方の人が借りられるとも思わなかったので、そんな絵本が気軽に利用できればいいけどと思っただけであった。
その後、先輩職員にそんな話をすると、「共同募金の配分申請をしたら材料費などは確保できると思う。制作できるボランティアがいればいいんだけど」という。
それで二人で色々相談して、ふきのとう文庫の人に講師になってもらって「布の絵本作り講習会」を企画することにした。

しかし、「これは、貴女が言い出しっぺだから、企画や申請手続き、講習会の手配などもあなたがやってね」と言われてしまった。
私はそれまで事務仕事はほとんどしたことがない。
しかし、社協職員となったからには、今後このような仕事をこなさなくてはならないということはわかりつつあったので、不安ではあったが頑張ることにした。

結果的にはこの講習会から布の絵本作りグループが誕生し、その後30年以上も市内のハンディのある子ども達のために、絵本だけではなく小中学校の養護学級の教材的なものを作り続けてくれた。
私自身は講習会で簡単な布のサイコロに挑戦したのだが、あまりに自分が不器用なことにガックリして、早々に制作は諦めてボランティア活動の支援の仕事に徹することにしたのだ。

私が社協職員になって一番驚いたことは、地域が様々な人が助け合って成り立っているということであった。
何をいまさらという感じではあるが、当時はまだボランティアという言葉も定着しておらず「奉仕活動」と言われていた。
日本赤十字奉仕団をはじめとして、その関連団体として点訳奉仕団やスキーパトロール奉仕団、やがて朗読奉仕団や救急奉仕団なども当市でも活動をするようになったと思う。
【参考】特殊赤十字奉仕団

そのほかにも、町内会、婦人団体、老人クラブ、ボーイスカウト、衛生団体、防犯協会、消防団等々、市民が自治活動に参加していることのいかに多いことか。
恥ずかしながら私はそれまでどの活動にも参加したことはなく、こんなにたくさんの組織があることにまず驚いたのだが、気付けばそのメンバーのほとんどは中高年である。
若い人が社協活動に関わっているグループはほとんどいなかった。
だから、事務所に来る人はほとんど高齢者であり、たとえば「福祉大会」などを開催しても、準備をするのはみんなお年寄りだし、何より私は同世代の仲間と言える人がいないことがとても寂しかった。

そんな状況の中でスタートした布の絵本作りのグループは、私と同世代の人も何人もいた。
皆さん手先が器用で、毎週一回みんなとおしゃべりしながら布絵本を作るのを楽しみに参加してくれたし、私もその人たちとお話しするのは楽しかった。
前職で出会った障害を持つ子のお母さん達とのつなぎ役をできることも嬉しかった。
以前にもブログで書いたが、障害幼児の療育指導員を逃げるようにやめたことが、私の罪悪感にもなっていて、このような形でお母さんや子ども達の役に立てるのが嬉しかったのだ。

この時の経験が、その後にノーマライゼーション啓発事業に取り組む大きなヒントをくれた。
それは、 どんな福祉活動やボランティア活動も、それがスムーズに動き出すためには、明確なニーズがあって、それを手助けしたいという協力者の強い気持ちがとても大切 だということだ。
社協で働き始めて知ったことだが、当時の社協活動は従来の「奉仕活動的」な継続事業を、毎年滞りなく続けることがメインだった。
その頃は高度成長期でもあり、毎年の赤い羽根募金や歳末助け合い募金も順調すぎるほどに集まる時代であった。
しかし、赤い羽根募金の配分金は、地元の社協を通して基本的な配分がされて事業に活用はされるけれど、新しい福祉活動に取り組まない限り、ほとんどは全道・全国的な広域活動に使われることになっている。
はっきりした割合は覚えていないが、例えば1000万円集めても、地元には4割程度しか使われないという感じだ。
私は、せっかく沢山の市民が街頭募金に立ったり、企業や商店を回って寄付を集めてくださるのに、地元で使われる割合が少ないことに驚いた。
布の絵本作りは、新しいボランティア活動の推進ということで、金額は忘れたが講演会の開催費や布の絵本の材料費などを赤い羽根募金から配分してもらってスタートした。
その後も継続的な活動の定着のために何年も共同募金配分金を財源にして続けることが出来たのだ。

それに味をしめた私は、その後も色々な事業を企画したりした。
その中で中心を占めていたのが、若いボランティアの育成とノーマライゼーションの啓発事業を道の社協も力を入れていたので、それに関する事業は助成金を獲得しやすく、毎年、北海道の助成事業や、共同募金の配分金要綱などを真剣に検討して、地元で活用できそうな事業を考え続けることになった。
もちろん、私一人の知恵ではどうしようもないので、近隣の社協活動を参考にしたり、道社協や他市の社協職員に相談したり、少しずつつながりが出来てきた市内の福祉施設の職員に意見を聞きながらのことだった。

その経緯や苦労話は布の絵本と少し離れてしまうので割愛するが、とにかく「布の絵本作りボランティア」の育成が私にとって社協職員としてのスタートのきっかけになったことだけは確かである。

ちなみに、布の絵本は障害を持つ子も絵本を楽しめるようにと、親やボランティアが造り始めたのがスタートだと思う。
障害と言ってもその子によって様々で、大きく分けると身体障害、知的障害、視覚障害、聴覚障害、自閉症的な障害などがあり、紙媒体の絵本ではなかなかその子の意志で楽しめないということがある。

今は、 「バリアフリー絵本」 と呼ばれていることを、最初にメールをくれた彼女とのやりとりで知った。
興味のある方はご覧になってください。





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最終更新日  2022年04月07日 09時13分13秒
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