名無し人の観察日記

名無し人の観察日記

2006.04.25
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 先日、竹島近海における海底調査に関する日韓対立は、双方の妥協によってとりあえず決裂を回避し、日本が海底調査を中止し、代わりに韓国が海底地形の韓国名提出を取り下げる、と言う形で決着しました。
 そのはずなんですが、早くも一度は先送りにすると決めた問題に点火して回る人が出てきました。他ならぬ韓国の盧武鉉大統領です。


~引用開始~

盧武鉉大統領:「竹島」挑発に断固対応 テレビで特別談話
 【ソウル堀山明子】韓国の盧武鉉(ノムヒョン)大統領は25日、竹島(韓国名・独島)をめぐる最近の日韓摩擦を受け、「日韓関係についての特別談話」を発表した。盧大統領は日本の領有権主張を「植民地の領土権の主張であり、韓国の完全な解放と独立を否定する行為だ」と批判した。さらに「独島問題は静かな対応で管理できない。物理的な挑発には断固として対応する」と述べ、紛争回避のため韓国政府が続けてきたとする「静かな外交」を全面的に見直す考えを表明した。(毎日新聞:4月25日)


~引用終了~


 盧武鉉大統領は 場の雰囲気が読めない事 で有名で、以前ドイツを訪問した際もドイツとの関係に全く触れず反日演説に終始し、在独韓国人からも 「他に言う事はないのか?」 と呆れられたと言う前歴がありますが、今回もそれは炸裂した模様です。
 少なくとも、両国の交渉が妥結してまだ何日にもならないと言うのに、いきなり「強硬政策を取る」と発言するのは、 外交的センスを問われてもおかしくない行為 と言えるでしょう。

笑うしかない 状態だったりします。
 ちょっと長いですが、大統領の談話を引用してみます。

~引用開始~

 独島(=竹島)は特別な歴史的意味を持つ。日本が朝鮮半島侵奪の過程で最初に、日露戦争遂行を目的に編入した。日露戦争は日本が韓国に対する支配権を得るために起こした侵略戦争だ。

 日本が独島に対する権利を主張することは植民地時代の領土権を主張することだ。犯罪の歴史の正当性を主張する行為は 決して容認できない

 日本が誤った歴史を美化し、それを根拠とする権利を主張する限り韓日友好は成り立たない。いかなる経済的利害関係も文化的な交流も、 この壁を溶かせないだろう

 独島問題はこれ以上、 静かな対応 によっては管理できない。政府はこの問題に対する対応方針を全面再検討する。日本の歴史教科書わい曲、靖国神社参拝問題とあわせて韓日の過去の清算と歴史認識、自主独立の歴史と主権の守護という次元で 正面から取り扱う

 物理的な挑発には 断固として対応する 。世界世論と日本国民に日本政府の不当な処置を訴え続ける。日本政府が過ちを正すまで、国家の全力を挙げて努力し続ける。

 韓日両国は世界の平和と繁栄のために力を合わせねばならない。そのためには歴史の正しい認識と清算、主権の相互尊重という信頼が必要だ。日本の決断を期待する。


~引用終了(強調は私によります)~

>独島問題はこれ以上、静かな対応によっては管理できない。政府はこの問題に対する対応方針を全面再検討する。

 私はこの部分を見て一番我が目を疑ったのですが、盧武鉉大統領的には EEZと領海を勘違いして 、公海上に警備船を20隻も派遣した上に、調査に来た他国の公的機関に属する船を 国際法を無視して拿捕すると宣言する事 は「静かな対応」らしいです。

 見ての通り、盧武鉉大統領は竹島問題のみならず、日韓の間にあるあらゆる対立点について、一切の妥協なく、韓国の主張を全面的に全面的に日本に認めさせるまで争う構えです。

 今回の一件について、韓国政府にとって最も賢明な態度は

「両国の冷静な話し合いにより、衝突が回避された。今後も両国間の対立点に関しては、対話を通じて解決していく」

 とでも宣言する事でした。これは別に国際社会向けのアピールだけでもOKです。盧武鉉大統領が既にレームダック(死に体)と言われ、国内向けには対日強硬論を言う事でしか求心力を得られない事は理解されていますから、国内向けならどんなに強硬論を言おうが、国際社会に良い顔をしておけば特に問題にはなりません。
最も愚かな道を選びました 。強硬論を吐くだけでなく、それを国際社会に大きくアピールすると宣言してしまった事です。しかも、最近の対立がとりあえず回避された直後と言う、最悪のタイミングで。
 韓国では来月末に統一地方選挙が行われるのですが、これは来年度の大統領選挙の前哨戦といわれています。そのためにも「反日」で支持率を稼いでおきたかったのでしょうが、国内政治のために国際政治で緊張を作り出そうとするその手法は、到底褒められたものではありません。
 結局、韓国には 内政にも外交方針にも定見が無い 事を露呈し、その主張の信頼性は極めて疑わしいものであると言わざるをえない事を、国内外に示しただけであったと思います。

 加えて、韓国外交の責任者である潘基文外交通商相は、25日朝のラジオ番組で、5月に行われる日韓両国のEEZ境界画定協議について

「緻密(ちみつ)に準備し、独島が必ず韓国側EEZに含まれるようにする」


 竹島近海のEEZは1999年の日韓漁業協定で「暫定水域」とされており、日韓両国の共同管理下に置く、とされています。しかし、実際には韓国側が警備船舶を常駐させて日本漁船を締め出しており、事実上協定は反故にされた形になっています。
 外交通商相の発言は、日韓漁業協定を完全に破棄し、竹島を今後も実効支配し続けるという韓国政府の意思を表明したものです。
 韓国政府がこの強硬路線を貫くとすれば、先日の竹島近海調査に関する合意も無視され、海底地形の韓国名案が提出される可能性も、相当高まると見なさなければならないでしょう。

 私はもはや日本政府は盧武鉉政権ではなく、その後継者がどうなるかを見据えて動く時期が来たと思われます。今の盧武鉉政権には全く期待できるところがありません。かの政権は国内の不満……というより、自らの失策を対外強硬策によって糊塗しようと言う、最悪の選択をしつつあります。
 このような冒険に出た為政者がどのような末路を辿ったか、 歴史を紐解けばすぐにわかる事 ですが、そのような事を考えられないくらい冷静さを失っているのでしょう。

 現在の盧武鉉政権は、韓国がこれまで数限りなく犯してきた誤った考え方を、一切反省する事無く濃厚に持っています。すなわち

「朝鮮半島は極めて重要な土地なので、日本は征服しようと考えるし、世界も注目しているだろうと考える、根拠の無い夜郎自大」

 です。日本の歴代政権の弱腰な対応が、これを助長してきた面もありますが、基本的にこれはかの国の人々が陥る根本的に誤った考え方であり、日本はこれ以上付き合うべきではありません。

 盧武鉉大統領が火薬庫でファイアーダンスを踊るのは彼の自由ですが、 爆死するのは貴方だけですよ、閣下 、とでも言いたい気分です。

「人間が本当に悪くなると、人を傷つけて喜ぶこと以外に興味を持たなくなる」





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006.04.26 00:11:09
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Comments

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: