名無し人の観察日記

名無し人の観察日記

2023.06.20
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戦争は良くない事だというのは誰でも知っている事であり、よって「反戦平和」というのは実は大して価値のある言葉ではありません。 そんなのはよほどガンギマった奴以外はみんな同感だから です。
この言葉に 異常なほど特別な意味を見出しているのが限界おリベ様 ですが、実のところ彼らもそれほど この言葉に価値を見出しているわけではありません 。彼らが本当に大事にしているのは、 この言葉を唱えれば絶対的に正しく善であるという立場が得られると思っているからにすぎません 。その立場を得て他人を見下しマウントを取る事が彼らの本当の目的です。酷い事に彼ら自身がそれを自覚していないから困ったものなのですが。
そうやって彼らは絶対善・絶対正義の立場(と彼らが思っている場所)から後知恵で過去の戦争を非難し、現在の政府に難癖をつけます。 そこには何の教訓も存在しません。 その実例を見ていきましょう。

軍事費拡大と情報操作

>アメリカと戦争を始めれば、日本は必ず負ける。開戦前から分かっていたのに、何故対米戦争を始めたのか。

まぁ簡単に言うと 「対米戦を回避しようとしたらもっと酷い事になるのが目に見えてたから」

「三年九カ月の全面戦争の果てに日本が失ったものと同等の喪失を日本に与えようとするもの」

でした。アメリカの 要求を飲めば全てを失うが、戦えば少しでも守れる可能性がある という状況に置かれた時、戦わないという選択を取れる人はどれだけいるでしょうか?
そこで「それでも外交で何とかすべき」というのが限界おリベ様ですが、当時日本はアメリカから石油をはじめとする様々な資源を輸入しており、それを禁輸されていました。 アメリカからしたら交渉に時間をかければそれだけ日本は石油も鉄鋼もなくなって詰みに追い込まれるのですから、外交で妥協する意味も理由も存在しません。
よって日本は全てを失う覚悟でアメリカの要求を呑むか、戦って一分もない勝利の可能性に賭けるしかなかったのです。まぁ そんな状況に追い込まれたのが失敗だろと言えばそれはそう なのですが、そこに至る諸事情はめちゃくちゃ複雑なので、雑に

「勝てもしない戦争をなぜやったのか」

非難して済む話ではない のです。


>政府は2027年に防衛費を国内総生産(GDP)の2%に引き上げる。これに伴い今後5年間で合計43兆円の国費が投じられる。防衛費は現状で世界第9位だが、米中に次ぐ第3位に「昇格」することになる。

この辺は佐原さんの 「日本はアメリカに次ぐ世界最大級の軍事大国」という妄想を全面否定している部分 なのですが、ここは重要だと思わなかったようです。そういう態度だから 反省もしないくせに自分の無謬性だけは喧伝するアホだ と言われるのですが。


>自国を守ろうとしない国を他国が守ってくれることは考えにくい。さらに昨今の国際情勢からして、防衛力の強化は必須なのかもしれない。



>防衛費増額に異論を唱える者は「自国を守ろうとしない」者であるかのように表現しているのは遺憾である。

と噛みついてますが、 これだからこの人はバカ なんですよね。 毎日の記事は一般論を述べてるにすぎません。 戦時中の中国だって、必死に日本に抵抗しようとしたから、米英やソ連が様々な援助を与えてくれて日本と戦い続けられたのです。これを否定するのは 侵略者を利して被侵略者を鞭打つが如き愚行 なのですが、佐原さんは戦時中の中国で同じ事を言えるのでしょうか。 言ったが最後漢奸と見做されて抹殺されると思いますけどね。


>実際は、米国が要求していた中国からの撤兵を陸軍が頑として拒否し、近衛内閣は総辞職。昭和天皇は陸軍開戦派の急先鋒だった東条英機を首相に選び、戦争に突き進んだ。

こう書くと昭和天皇が戦争を欲して東條を選んだように見えますが、東條の首相就任には、 陸軍を抑えて非戦に持って行けるだけの貫目と忠誠心を持った人間は彼しかいなかった
実際昭和天皇は東條の首相就任に際して「日米戦の回避」を命じており、 以後東條はそれまでの開戦派としての立場から一転して対米和平交渉に力を入れ、外相に対米協調派の東郷茂徳を選んでいます。 日本が戦争に突き進んでしまったのは、結局のところこの時点ではもはや 日米ともに妥協による非戦が不可能なレベルで関係がこじれていたから に他なりません。誰を首相にしていても同じ結果だったでしょう。


>負けるものは負けると言わないと。国の存亡をかけるときに、メンツにこだわっていたら国を滅ぼしてしまう。実際にそうなってしまいました

別に山本も面子だけで負けると言えなかったわけではありません。 そんな事を言おうもんなら普通に生命の危険があったから です。今と違って当時の日本の民度はアレなものだったので、 新聞等のメディアに煽られた対外強硬論一色の国民世論の前で「アメリカとは戦えないし負ける」などと言おうものなら暗殺からクーデターまで暴力の嵐が吹き荒れる可能性は十分ありました 。下手すると内戦です。
まぁ国内の対立を外敵を作る事で棚上げにするという方法論に日本も走っちゃったわけですね。 内戦やって開戦派を粛清するのとどっちがマシだったかは何とも言えない所です。


>それには海上輸送路の確保が必須となる。当然、連合国軍の妨害を受ける。どれだけの被害を受けるのか。海軍軍令部第4課が41年10月下旬、開戦2ヵ月前に急いで試算したところ、戦時下の1年当たりの船舶の沈没は最大で100万総トンであった。これくらいの消耗ならば新造船との兼ね合いで輸送力は確保できる-という見立てだった。
>同課は、元になるデータとして第一次世界大戦(14~18年)のものを使用した。ドイツ軍潜水艦などによる連合国の船舶消耗量は1年平均で281万トン。第二次世界大戦が始まった39年9月から41年5月まで、イギリスなど連合国や中立国の消耗船舶は670万総トンで、直近の過去1年では510万総トンに及んでいた。1年当たりで第一次大戦の2倍近くに及んでいたのである。重要なことは、このデータを陸軍と日本郵船が把握していたことだ。
>「海軍は把握していなかったのでしょうか」。そう聞くと、岩間さんは「当然知っていたでしょう」。だとすれば、あえて古いデータを用いて被害想定を低く見積もり、政府に提出したことになる。国策を誤らせる詐術といえる。

海軍の被害見積もりが甘かったのは確かなのですが、全くの無根拠というわけではありませんでした。 というのも海軍は米海軍の潜水艦戦力も把握しているから です。開戦当時の米海軍が太平洋方面に配備していた潜水艦は九十隻弱でした。潜水艦は普通作戦に従事している艦、作戦海域に向けて移動中の艦、母港で整備中の艦がそれぞれ三分の一程度とされます。
つまり、日本海軍は 開戦からしばらくは米海軍の潜水艦で日本商船攻撃に使われる艦は最大三十隻程度と予想していた わけです。これなら抑え込めると判断したとしてもおかしくはない数字です。
実際にはそうならなかった理由はいろいろあって日記一回で書ききれないので省略しますが、まぁ 日本軍って負けて言い訳すらできない立場なのでボロクソに言われがち ではあるんですが、限界おリベ様が思ってるほどまるっきりのバカでは無いと言う事だけは確かです。 そうでなかったらアメリカ相手に四年近くも全面戦争はやれません。


と言う事で記事の方もいろいろツッコミどころはあるのですが…… 全般的に古いイメージでものを語ってるな ってところはありますが、まぁ 悪意と偏見と差別で認知が歪み切ってる奴ほどではありません。


>最近になって岸田内閣が「防衛費を増額」すると言い出したのは、敵基地攻撃能力を取得するという意味であり、これは取りも直さず「専守防衛を捨てて、隣国侵略を始める」という「号砲」

そもそも 敵基地攻撃能力=侵略という決めつけをしてるところでアホ丸出し です。能力は能力に過ぎず、 それをどう使うかは政治的な意志の問題 です。そして日本政府に現在侵略戦争を始める意思はありません。
能力の有無によって意思を問わず敵基地攻撃能力=侵略と認定できるなら、 北朝鮮なんか弾道ミサイルを保有した時点で侵略国家として滅ぼされても文句が言えません が、そう言う事が分からないからこの人はアホなんですよね。


>ウクライナがロシアの侵攻を受けたのは、アメリカの尻馬に乗って自国に米軍基地を置こうとしたからであり

何度も言っている通り、ウクライナとアメリカの間に同盟関係は存在しないため、ウクライナが米軍基地を誘致しようとしたという事実は存在しません。 なんでこの人はこうプーチンの妄言を鵜呑みにするんでしょうね。


>朝鮮民主主義人民共和国のミサイル実験は日本を標的にしたところで共和国には何のメリットも存在しないことは明らかであり、ミサイル実験の真の目的はアメリカに共和国差別を止めさせるための「協議の席」に付かせることが目的である。

この人の 「アメリカは北朝鮮をまともに相手にする気が無い」「アメリカと対等になるためには強大な武力(核)を持つしかない」という信仰はどこから湧いて出てくるんでしょう かね?
これが正しければ、この人がしょっちゅう願望している アメリカや中国相手に対等に物申せる国家になるためには、日本も核武装しなければだめだ という事にならなければ筋が通りませんが、そんな事を言ったら佐原さんは人体核爆発を起こすレベルで激怒するでしょう。
結局、北朝鮮が核を持つ事であわよくば大嫌いでたまらない米帝人を万単位で吹っ飛ばしてくれる事や、核による脅迫で憎みても余りある自民党政権を打倒してくれる事など、 北朝鮮が自分の妄想に忖度して敵を殺してくれる都合の良い自動殺戮機械として振舞ってくれることを期待してるようにしか見えない んですよね。それを言ったらまずい程度には頭が回るから、何とか北朝鮮の核保有を正当化しようとしているようですが、 言えば言うほど胡散臭くなるのはどうしようもない ですね。


>こういう悲劇を繰り返さないためには、岸田内閣がやろうとしている防衛費倍増を阻止しなければならないと思います。

仮に防衛費を本当に倍増して米中に次ぐ第三位になっても、 まだ中国とはダブルスコアくらいの差があります。 核保有国や空母まで持っている ガチの軍事超大国化している中国相手に侵略戦争を仕掛けられるような能力など、防衛費倍額程度では到底持ちようがない のですが、中国を清く貧しく美しい平和国家、日本は邪悪で戦争を愛する大悪魔、という思い込みで 認知が歪み切ってるというかそもそも現実を全く認知できない人にはそう言う事が全く分からない ようです。
もう本当に中国が平和国家である異世界を探して旅立ってほしいとしか言いようがないですね。 転生の神様がトラックを派遣してくれる事以外にこの人に希望は無い と思います。





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Last updated  2023.06.20 22:32:15コメント(0) | コメントを書く


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