名無し人の観察日記

名無し人の観察日記

2023.07.15
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限界おリベ様の不思議な習性が 「国情の違いを無視する」 です。国家と言うのは成り立ちも文化も大きく違うので、 よその国で上手くいっているある制度、システムを日本が輸入して上手くいくとは限りません。 逆もまた然りです。
しかし、それが分からない限界おリベ様は安易に他国の良い部分が日本に輸入できると考えてそれをやれと言い立てます。最近だと ポリコレが典型例 でしょう。
と言う事で今日は「国情の違いを無視する」の一例を見ていきたいと思います。元ネタは赤旗です。

政府が乳価支え赤字経営には補助金-アメリカの場合

>牛乳を守ることは国民の命を守ること、と欧米では認識されています。

で、日本では同じように「牛乳を守ることは国民の命を守ること」と認識されているか? と言う話です。日本は歴史上乳製品を食文化の中心に置いたことが無く、このような認識は持たれてきませんでした。こうした 文化の違いを無視し、乳価維持のために国の補助金を酪農家に投入する事に広範な国民的支持を得ることは可能でしょうか。
ある業界に補助金を投入する事は日本では 政業癒着、無駄遣いの象徴のように扱われ、マスコミによって叩かれ批判の対象になってきました。 赤旗と並ぶ限界おリベ様御用達メディアの東京新聞でも似たような事を書いてたりします。
赤旗も農業に関してはそうでもないみたいですが、業種によっては補助金を批判してるんですよね。

半導体大企業補助安保名目で法外な支援やめよ (赤旗:22年8月1日)

政府から補助金受けながら石油3社 利益大幅増 (赤旗:22年12月15日)

まぁこれは「わるいぶるじょあ」への補助金だからでしょうけど(笑)。でも国民が安い燃料費で助かるように補助金を投入する事ですら批判の対象にしてるところを見ると、 仮に政府が酪農補助を増額しても逆張りで政府を叩くために批判しかねない、と思うのは私の下衆の勘繰りではない と思います。

>「欧米で酪農が保護される第一の理由は、牛乳の供給を海外に依存したくないということだ」
>「生乳の秩序ある販売体制を維持する必要性から、米国政府は酪農をほとんど電気やガスのような公益事業として扱っており、外国に秩序が崩されるのを望まない」

日本にこれに相当する意識があるのは米でしょう。あとで感想を見ると佐原さんもそう認識しているようです。びっくり。まぁ 言ってる事はツッコミどころだらけ なのでアレですが、 その程度の事すら認識できてない赤旗は論値 ですね。では佐原さんの意見を見てみましょう。

>日本でも実は60年代までは「米を守ることは国民の命を守ること」との認識から、農家が生産した米は農協を通じて一旦国が買い取ってから米穀販売業者に卸される仕組みになっていた時代があり、政府が買い上げるから農家の生活は保障されるということで、選挙のときは全国の農家が自民党支持で結束し、自民党長期政権が続いたのでした。

まぁ「米を守ることは国民の命を守ること」と言う認識があるという話ですが、それでも欧米の乳製品に対するそれほど強くはないですね。 でないと日本の食文化の多様性が説明できません
で、「選挙のときは全国の農家が自民党支持で結束」と言う主張ですが、これは正しくありません。 正確には自民党支持で結束しているのは農協 です。農協は農家に対する金融機関と言う側面がありますが、この部門が政府の強い保護下にあるからです。 農家自体の政党支持率と言うのはそこまで自民一強ではありません。


>自民党の政治活動の資金源は主に経済界から出ていたために、農家を保護する政策は次第に廃れていって、自民党も農家よりは財界を優遇する政策に切り替えていった

はい、この辺から嘘だらけになってきます。 「せいふがわるいぶるじょあとけったくしてきよくまずしくうつくしいのうかをいじめている」と言う願望に基づく妄想 ですね。


>家電製品や自動車を輸出する代わりに欧米で余った米や小麦、乳製品等を輸入しなければならないということになり

そもそも 小麦や乳製品については完全に国産で自給できた時代などありません。 政府は輸入米を他国への食糧援助や飼料米として利用しています。


>80年代には政府は農家の米を買い取ることを止めて、米価は市場に任されてしまったと思います。

米の政府買取(食糧管理制度)が廃止されたのは1994年です。 80年代ではありません。 自主流通米(政府管理外で農家が直接米穀卸売業者に米を卸す事)の事を言ってるのだとしてもこれも1969年の事です。
この人は 本当に調べると言う事しないで適当な事を言いっぱなし ですね。当時まだそこそこ若者だったはずだから記憶力が多少はあったでしょうに。
さらに言うと、米の政府管理が行われなくなったのは 「せいふがわるいぶるじょあとけったくしてきよくまずしくうつくしいのうかをいじめている」からではなく、農業技術の向上による生産の安定化、食の多様化に伴う米価下落、消費量の減少などが重なった結果 です。
まぁ佐原さんが米だけ食べてて麵もパンも食べないからそれを知らないという可能性もなくはないですが。


>日本の食料安全保障は破綻しており、完全にアメリカに依存している

してません。 今回の赤旗の本題である乳製品に限っても一番の輸入先はオーストラリアです。 現在食糧輸入におけるアメリカのシェアは20%程度 になってきているので、「完全に依存している」というのは佐原さんの思い込みです。


>バイデンが「戦闘機を買え」と言えば爆買いしなければならず、「防衛予算を倍増しろ」と言えばそれに従わなければならない、そういう国になってしまっていることを、「これでいいのか」私たちは真剣に考えるべきではないかと思います。

前の日記でも書いたように F-35の輸入は民主党政権とオバマ政権時代の契約 です。バイデンの命令ではありません。
防衛費倍増も 別にそれがアメリカの利益にそのままなっているわけではない んですよね。例えば先日決定した次期装輪装甲車はフィンランドのパトリアAFVでありアメリカ製は候補にすらなりませんでした。次期主力戦闘機計画も日英伊の共同開発でこれもアメリカは関係していなかったりします。
「じゃあくなぐんさんふくごうたいにしはいされたあめりかをもうけさせるためにじみんがむだなぐんじひをつかっている」というのは限界おリベ様の願望に基づく妄想 です。こうして見ると彼らは本当にひらがな書きするレベルの幼稚な妄想だけで日々感情を昂らせているのですね。 このエネルギーで発電ができれば人類の問題が一つ解決するのになぁと思わずにいられません。





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Last updated  2023.07.15 11:15:07コメント(0) | コメントを書く


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