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(身分犯の共犯) 第六十五条 犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。 2 身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する。 「身分」=一定の犯罪行為に関する犯人の人的関係である特殊の地位又は状態・「共犯」には共同正犯・教唆・幇助が入る・共犯間の錯誤でも法定的附合説が妥当する。
2003年08月31日
(幇助) 第六十二条 正犯を幇助した者は、従犯とする。 2 従犯を教唆した者には、従犯の刑を科する。 ・実行行為以外の行為で正犯の実行行為を容易にすること・過失による従犯は不可・片面的従犯は成立する
2003年08月30日
(教唆) 第六十一条 人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。 2 教唆者を教唆した者についても、前項と同様とする。 ・要件としては、教唆行為・実行行為・従属性が必要・加重結果に過失は不要なので結果的加重犯に対する教唆も成立する
2003年08月29日
(共同正犯) 第六十条 二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。 ・必要的共犯には共同正犯などは成立しない・共同実行の意思と共同実行の事実が必要・過失の共同正犯を認めるには、共同の注意義務・その注意義務の共同違反・不注意な行為を共同にしあう心情・片面的共同正犯の否定
2003年08月28日
(併合罪) 第四十五条 確定裁判を経ていない二個以上の罪を併合罪とする。ある罪について禁錮以上の刑に処する確定裁判があったときは、その罪とその裁判が確定する前に犯した罪とに限り、併合罪とする。 ・罰金刑の確定裁判があっても45条は適用されない第五十四条 一個の行為が二個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する。 2 第四十九条第二項の規定は、前項の場合にも、適用する。 ・「一個の行為」とは社会的見解上一個のものと評価を受ける場合をいう・かすがい現象に注意
2003年08月27日
(未遂減免) 第四十三条 犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する「未遂」=犯罪の実行行為に着手し、これを遂げなかった場合・単純未遂は任意的減免、中止犯は必要的減免・中止未遂の要件=実行の着手、自己の意思により、犯罪を中止し、結果は発生しなかったことが必要・そして、判例は因果関係も必要とされる・予備罪には中止犯が成立しない・実行の着手ありとはいえない場合は不能犯である。(行為者が特に認識していた事情、及び一般人が認識してえた事情を基礎として行為時において一般人が構成要件的結果の現実的危険があったと言えなければ不能犯)
2003年08月26日
(自首等) 第四十二条 罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。 2 告訴がなければ公訴を提起することができない罪について、告訴をすることができる者に対して自己の犯罪事実を告げ、その措置にゆだねたときも、前項と同様とする。 ・発覚前になすことが必要・任意的減免である。
2003年08月25日
(心神喪失及び心神耗弱) 第三十九条 心神喪失者の行為は、罰しない。 2 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。 ・必要的減免・「責任能力」=有責に行為する能力・原因において自由な行為が問題になる。
2003年08月24日
・両罰規定は、過失推定を定めたものである。・過失犯処罰の明文が無くても処罰できる場合もある・旧過失論(=予見義務)と新過失論(=結果回避義務)
2003年08月23日
(故意) 第三十八条 罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。 2 重い罪に当たるべき行為をしたのに、行為の時にその重い罪に当たることとなる事実を知らなかった者は、その重い罪によって処断することはできない。 3 法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。ただし、情状により、その刑を減軽することができる。 ・「責任」=社会的相当性を逸脱して構成要件を実現させた事に対する道義的非難・「罪を犯す意思」=故意・違法性の意識は不要
2003年08月22日
(緊急避難) 第三十七条 自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。 2 前項の規定は、業務上特別の義務がある者には、適用しない。 ・違法性阻却事由・現在の危難、避難の意思、避難行為の補充性・法益権衡
2003年08月21日
(正当防衛) 第三十六条 急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。 2 防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。 ・違法性阻却事由・侵害の急迫性、「不正」、防衛の意思、防衛行為、防衛行為の必要性相当性・防衛の意思と攻撃の意思が併存していれば防衛の意思ありと言える
2003年08月20日
(正当行為) 第三十五条 法令又は正当な業務による行為は、罰しない。 趣旨=違法性阻却事由「違法性」=社会的相当性を逸脱した法益侵害「業務」=社会生活上反復継続して行われる性質の事務・自救行為を認めた判例は無い・社会的相当性を欠くと同意傷害も犯罪となる
2003年08月19日
「構成要件」=刑罰法規に規定された個別的な犯罪の類型構成要件の要素1、実行行為=法益侵害の現実的危険性を有する行為・不真正不作為犯の場合、作為義務・作為可能性容易性、作為とのTb的同価値性が必要・間接正犯の場合、自己の犯罪として実現する意思と利用者自身の実行行為と認められる事実が必要2、結果3、因果関係・条件関係と相当因果関係が必要4、故意・法定的附合説
2003年08月18日
(執行猶予) 第二十五条 次に掲げる者が三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金の言渡しを受けたときは、情状により、裁判が確定した日から一年以上五年以下の期間、その執行を猶予することができる。 一 前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者 二 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から五年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがない者 2 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあってもその執行を猶予された者が一年以下の懲役又は禁錮の言渡しを受け、情状に特に酌量すべきものがあるときも、前項と同様とする。ただし、次条第一項の規定により保護観察に付せられ、その期間内に更に罪を犯した者については、この限りでない。 ・罰金・拘留・科料の前科が何回あっても執行猶予をつけることが出来る。・拘留・科料を言い渡す場合は執行猶予をつけられない・初の執行猶予では3年以下の懲役禁錮又は50万円以下の罰金の場合に執行猶予がつけられ、保護観察は裁量的・再度の執行猶予の場合は1年以下の懲役禁錮の場合のみ執行猶予がつけられ、保護観察は必要的
2003年08月17日
(没収) 第十九条 次に掲げる物は、没収することができる。 一 犯罪行為を組成した物 二 犯罪行為の用に供し、又は供しようとした物 三 犯罪行為によって生じ、若しくはこれによって得た物又は犯罪行為の報酬として得た物 四 前号に掲げる物の対価として得た物 2 没収は、犯人以外の者に属しない物に限り、これをすることができる。ただし、犯人以外の者に属する物であっても、犯罪の後にその者が情を知って取得したものであるときは、これを没収することができる。 ・犯罪組成物件=Tbの不可欠な要素となるもの・犯罪供用物件=犯罪を行うために準備したもの・犯罪生成物件=犯罪によって生み出されたもの・犯罪取得報酬物件=犯罪によって得た物・報酬・対価物件
2003年08月16日
(拘留) 第十六条 拘留は、一日以上三十日未満とし、拘留場に拘置する。 刑法典では、公然わいせつ罪、暴行罪、侮辱罪のみに拘留がある。
2003年08月15日
(刑の変更) 第六条 犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、その軽いものによる。 ・遡及処罰禁止の例外・「犯罪後」=実行行為の行われた後(結果の有無は問題にならない)・没収の変更は含まない・労役場留置の期間の変更は含まれる
2003年08月14日
(境界損壊) 第二百六十二条の二 境界標を損壊し、移動し、若しくは除去し、又はその他の方法により、土地の境界を認識することができないようにした者は、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する保護法益=境界の効用かつ財産権の保護法定刑=5年以下の懲役又は、50万円以下の罰金・損壊行為によって境界を認識できなくなると言う結果の発生が必要である。
2003年08月13日
(建造物等損壊及び同致死傷) 第二百六十条 他人の建造物又は艦船を損壊した者は、五年以下の懲役に処する。よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。 保護法益=建造物・艦船の価値・効用法定刑=5年以下の懲役「建造物」=天井や屋根瓦など損壊しなければ自由に取り外しできないものも含む
2003年08月12日
(公用文書等毀棄) 第二百五十八条 公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。 保護法益=公用文書の財産としての価値・効用法定刑=3月以上7年以下の懲役(私用文書等毀棄) 第二百五十九条 権利又は義務に関する他人の文書又は電磁的記録を毀棄した者は、五年以下の懲役に処する。 保護法益=私用文書の財産としての価値法定刑=5年以下の懲役・「事実証明に関する文書」は含まれない
2003年08月11日
(親族等の間の犯罪に関する特例) 第二百五十七条 配偶者との間又は直系血族、同居の親族若しくはこれらの者の配偶者との間で前条の罪を犯した者は、その刑を免除する。 2 前項の規定は、親族でない共犯については、適用しない。 趣旨=期待可能性減少による人的処罰阻却事由・本犯者と盗品犯人との間に親族関係が無くてはならない
2003年08月10日
(盗品譲受け等) 第二百五十六条 盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、三年以下の懲役に処する。 2 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、十年以下の懲役及び五十万円以下の罰金に処する。 保護法益=追求権法定刑=10年以下の懲役及び50万円以下の罰金趣旨=二次的な法益侵害を防止・消費貸借も含む・質物として受領することも含む・あっせん行為するだけで可罰的
2003年08月09日
(遺失物等横領) 第二百五十四条 遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。 法定刑=1年以下の懲役又は10万円以下の罰金趣旨=財産権の保護の徹底「占有を離れた」=占有者の意志に基づかずにその占有を離れ、まだ誰の占有にも属していない物、または委託信任関係に基づかずに行為者の占有に属する物
2003年08月08日
(横領) 第二百五十二条 自己の占有する他人の物を横領した者は、五年以下の懲役に処する。 2 自己の物であっても、公務所から保管を命ぜられた場合において、これを横領した者も、前項と同様とする。 保護法益=財産権の保護・使途を定めて寄託した金銭にも横領罪が成立する(業務上横領) 第二百五十三条 業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の懲役に処する。 法定刑=10年以下の懲役趣旨=占有が業務上の場合、法益侵害の範囲が広く、社会の信用を害する恐れが大きいので刑を加重した。「業務」=社会生活上の地位に基づいて反復継続して行われる事務
2003年08月07日
(恐喝) 第二百四十九条 人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。 2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。 保護法益=個人の財産権の保護法定刑=10年以下の懲役・恐喝行為、畏怖、処分行為、財産上の利益の移転、因果関係、故意が必要・相当対価を提供しても本罪の成立に影響を及ぼさない
2003年08月06日
(背任) 第二百四十七条 他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 保護法益=取引社会における財産権保護法定刑=5年以下の懲役又は50万円以下の罰金・他人のために事務を処理するものが、任務違背行為を行い、図利加害目的で、本人に財産上の損害を与えること・本人の名義かつ計算で行われた場合が背任、行為者の名義または計算で行われた場合が横領罪
2003年08月05日
(詐欺) 第二百四十六条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。 2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。 保護法益=個人の財産権法定刑=10年以下の懲役・詐欺行為、錯誤、処分行為、財産移転、故意、因果関係が必要・個別財産に対する罪
2003年08月04日
(親族間の犯罪に関する特例) 第二百四十四条 配偶者、直系血族又は同居の親族との間で第二百三十五条の罪、第二百三十五条の二の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯した者は、その刑を免除する。 2 前項に規定する親族以外の親族との間で犯した同項に規定する罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。 3 前二項の規定は、親族でない共犯については、適用しない。 趣旨=「法は家庭に入らず」という政策的観点「配偶者」=内縁関係のものは含まない「同居の親族」=日常生活を共同している親族。一時宿泊していたものは含まない。・行為者と目的物の占有者所有者の双方に親族関係のあることが必要。
2003年08月03日
(強盗強姦及び同致死) 第二百四十一条 強盗が女子を強姦したときは、無期又は七年以上の懲役に処する。よって女子を死亡させたときは、死刑又は無期懲役に処する。 法定刑=無期又は7年以上の懲役・死刑又は無期懲役趣旨=女子の性的自由を保護するために刑を加重した。・殺意があった場合は強盗殺人罪と強盗強姦の観念競・強盗犯人が強姦して被害者を負傷させた場合は強盗強姦罪一罪が成立する
2003年08月02日
(強盗致死傷) 第二百四十条 強盗が、人を負傷させたときは無期又は七年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。 法定刑=無期又は7年以上の懲役・死刑又は無期懲役趣旨=強盗の機会に人を死亡させることが顕著なため、人の生命身体の保護のため刑を加重した。・傷害死亡は強盗行為に着手後、強盗の機会に発生すれば足りる。・殺人が未遂に終われば本罪の未遂だが、傷害の未遂は単純強盗罪
2003年08月01日
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