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蟻の巣から　

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2005.06.01

引き続きルポの邦訳。

◆前回のエピソード→ ここ

◆初めての方は、１回目からどうぞ→ 蟻の巣にて【１】

◆何でいきなりこんなことをやり始めたかというきっかけについては、
ここを参照→ 日本、フィンランドを席巻す！？

注意：僕のフィン語翻訳能力にもまだ限界があって、適当に意訳している部分もあります。分からない部分は、オリジナルをそのまま訳文と一緒にしておきます。もし適訳があったらコメント下さい。

それから東京の地理状況などもよく分かっていませんので、地名とか間違っていたらご教授下さい。

★

蟻の巣にて Muurahaispesässä 　第８回

（彼女らをとりまく）変化は急速に進んでいる。例えば、99年にようやく低容量ピル（経口避妊薬）が許可、販売されるようになった。だが一方で、僕には依然、日本女性が不自然な、まるで機械の発信音のように甲高い声で話しているように聞こえる。テレビのドキュメンタリ番組における女の役割は、男が話している合間にこれまた高い声で「ハイ！」と応じることだけ、のように見えるのだ。

若い女性は、ピンク色の服やウールなどを身につけている。くすくすと笑い、可愛らしくみせる。彼女らの誰もが、携帯電話に派手なマスコットをぶら下げている。多くはハローキティ・ブランドを身につける。濃いメイクに、小鹿のバンビのような目、12歳かそこらの体型のように映る。

東京はまるでティーマリ（注１）の不思議の国、小さな町のようだ。日本の日の丸もピンク色でいいかもしれないな。

これらには少し違和感を覚えずにはいられない。それまで日本について、丁度それとは全く逆のイメージだったから。間、縮み志向、静寂。鐘の音や、お互いが丁重にお辞儀を交わす－お茶が沸く。

テレビでは女子学生らが、アイスクリームを食べ、くすくす笑いながら何か喋り、少しはにかみながら、再びくすくす笑う。子供のように手のひらを叩き、さらに手を振る・・・テレタビーズ（注２）みたいだ。時計は０時を指していた。フィンランドのヨンネ・アーロン（注３）が人気男性アーティストとして若者雑誌の投票で選ばれたことにも驚きはなかった。

「彼女ら若い女性向けの雑誌には、個人的な話題が延々と掲載されているんだ。いかに可愛くみせるとか、自分の彼氏をどう愉しませるとか」、トゥルッキ氏は語る。

そうした若者向けの雑誌にはまた、セミヌードの写真なども延々と掲載されていて、彼女らのDVDも販売されている。使用済みのスカートなどはしかし直接販売することは許されていない。

（つづく）

◆翻訳ノート

●抽象的、かつマニアックな比喩表現が多く、訳すのにひと苦労（訳せてないところもあります）。

（注１）ティーマリTiimari。フィンランドの格安雑貨チェーン店。国内に約160店舗ある（ホームページ→http://www.tiimari.fi/index.php）。商品のデザインが派手なのが多く、そこからくるイメージなのだろうか。

（注３）ヨンネ・アーロンJonne Aaron。フィンランドのバンド　Negativeのボーカル。非常に見た目が若くて女性的にみえるのが特徴でしょうか。よく知りません。

◆おまけ♪

teletubbies