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2024.02.24
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カテゴリ: 技術者シリーズ
信濃川改修工事 その10

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施行するのである。
  信濃川補修工事
はこれを堰堤工事、床固工事及び附帯工事の三種に分つ。堰堤浩二は補修工事中その首位を占むるものであって、旧自在堰に代って新信濃川の水量を調節せんがために、その上流百mの位置に低水路を横断して可動堰を築造すると共に、固定堰には充分なる補強工事を施し、両者を連絡して新たに隔壁を築造するのである。
 又分水路運水以来特に自在堰陥没の結果下流低水路の洗掘せらるる事甚だしくなったので、毎秒二、七〇〇㎥程度の出水は高水敷に冠水せずして疏通し得る状態なるが故に、将来における河底低下を防止すると共に、延いで新可動堰の安全を期する目的の下に、可動堰下流と新信濃川河口付近とに堅牢なる床固工事を施し、その中間には構造簡易なる床留四箇所を設くるのである。
 附帯低水工事は洗堰より上流末川筋中之口用分派口に至る延長八㎞の間に確行するので、従来洗堰下流の本川は土砂の堆積甚だしく、累年河床が上昇して涌水量を減じて灌漑と舟運とに困難を感ずるに至ったが、自在堰陥没の結果流勢新信濃川に集中して洗堰下流は通水一時杜絶するに至った。然るに洗堰下流の本川、派出西川及び中之口川は蒲原平野約二六、〇〇〇ヘクタールの灌漑を司る重要なる用水幹線なるを以て、河状を整理して下流に通水を計るの急務なるを認めたので、附帯工事として上記区間の低水工事を施行する事とした。次にこれら各種工事に亙って計画の要点を略述して見よう。
 可動堰工 破壊陥没せる自在堰は更にこれを補強修理の途ないので、その上流百mの位置に新たに可動堰を造る事にした。その全幅員は一八〇mで、幅員三m五の橋脚によってこれを十箇の径間に分け、水路幅員一四m五で、各水路幅一六m、高さ二m九のストーニー式鋼扉を備え、扉頂標高(+)一二m一五とし、水位の昇降に応じ電力又は人力を用いてこれを開閉せしめ、以て水位の調節に遺憾なかしむるのである。
 基礎は幅員三五mの上流幅と下流端とを長さそれぞれ一二m及び一一mの鋼矢板を河底まで打込んでこれを締切り、その尖端をそれぞれ標高(-)二m八五及び(-)二m四五に達せしめて、絶対に地下透水なからしめん事を期したのである。更にこれに直交して始終橋台及び橋脚毎に長さ一四m五の鋼矢板を尖端標高(-)一mまで打込んで隔壁とし、基礎コンクリート施行後上部はこれを切断するのである。然し本幅壁はこれを工事中の締切壁に兼用すると共に、将来基礎の一部に損傷を生じたる場合にも被害を一径間に局限せんがためであって、基礎コンクリート厚さは敷均六〇㍉、基礎版一m五五にして、橋脚部は幅員五mの間を鉄骨コンクリート構造、その他は全部鉄筋コンクリート造とし、かつ縦横に伸縮接合を設けて鋼裂防止を計った。
 堰 は標高(+)九m三五にして、ベツレヘム会社製特殊工形鋼を据え付けたる上に幅五百㍉の戸当鋳鋼鈑を取り付け、これを挟んでその上下流に幅それぞれ一m二及び一mの花崗岩を配列して堰悶を固め、上流鋼は厚さ六〇㍉、下流側は厚さ八〇―三五㎝の上装コンクリートを施工して堰体を作るのである。

 橋脚コンクリートにはその一部に鉄骨を挿入してこれを補強し、橋台は鉄筋コンクリート構造にして併せて充分の耐震力を有せしめ、基礎コンクリート下の水の浮力を測定し、同時に土砂の状態を検討せんがためには橋台及び各橋脚毎に四箇所の地下水調定菅を装置し、堰堤の監視及び維持修理に便せんがためには、可動取の全長に亙りて有効幅員二m五の鉄骨鉄筋コンクリート桁橋を架するのである。
 鋼扉開閉のためには橋台及び各橋脚上に鋼構脚を建て、これに突桁式構桁を架して構脚橋とするので、これはためなのである。鋼扉は総重量約二三トンで、その両側に重量約一八トンの鉄骨コンクリート造対重二個を付してこれをエンドレス式複線鋼 を以て





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最終更新日  2024.02.24 22:23:58


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