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2025.08.31
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カテゴリ: 報徳記を読む
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【5】尊徳先生はおっしゃった。
「村里の復興は直を挙げることにある。
土地の開拓は沃土を挙げることにある。
善人は、おうおう退いて引きこもる癖があるものだ。
勤めて引き出さないと出てこない。
沃土は必ず、低い窪地にあって掘り出さないとあらわれないものだ。
ここに気づかないで、開拓した土地を一様にならす時は、沃土は皆土中に埋ってあられない。
村里の損、これより大きいものはない。
村里を興復するのも、また同じ理だ。

また土地の改良を欲するならば、沃土を掘り出して田畑に入れるがよい。
村里の復興は、善人を挙げて精出している人を賞誉することにある。
これを賞誉するには、投票で耕作に精出して品行がよろしく心がけがよろしい者を選んで、無利足金を貸し付けるとよい。
無利息金貸付旋回法は、たとえば米をウスでつくようなものだ。
杵(きね)は、ただウスのまんなかをつくだけで、ウスの中の米は、同一に白米となるのと同じ道理だ。
無利息貸付金の返済さえとどこおらなければ、社中一同知らず知らず自然と富裕になっていこう。
だが、返済がとどこおるときは、たとえばウスの米が返らないようなものだ。
これがこの仕法の大患である。
ウスの米が返らない時は、村搗(むらつき)となってキネが折れ砕くるものである。
この仕法で返済がとどこおる時は、仕法は萎縮してふるわなくなるものだ。
貸付を取り扱う時、よくよく注意して説諭しなさい。

【5】翁曰く、
村里の興復は直を挙ぐるにあり、土地の開拓は沃土を挙ぐるにあり、
然るに善人は、兎角(とかく)に退きて引籠(ひきこも)る癖ある物なり、
勤めて引出さゞれば出ず、
沃土は必ず、卑(ひく)く窪(くぼ)き処にありて掘出さゞれば顕はれぬ物なり、
爰(ここ)に心付かずして開拓場をならす時は、沃土皆土中に埋まりて永世顕(あら)はれず、村里の損、是より大なるはなし。
村里を興復する、又同じ理なり。
善人を挙げて、隠れざる様にするを勤めとすべし、
又土地の改良を欲せば、沃土を掘り出して田畑に入るべし。
村里の興復は、善人を挙げ出精人を賞誉するにあり。
是を賞誉するは、投票を以て耕作出精にして品行宜しく心掛宜しき者を撰み、無利足金、旋回貸附法を行ふべし、
此の法は譬へば米を臼(うす)にて搗(つ)くが如し、
杵(きね)は只(ただ)臼の正中(まんなか)を搗(つ)くのみにして、臼の中の米、同一に白米となると同じ道理にて、返済さへ滞らざれば、社中一同知らず知らず自然と富実すべし、
而して返済の滞るは、譬へば臼の米の返らざるが如し、是れ此の仕法の大患なり、
臼の米返らざる時は、村搗(むらつき)となりて折れ砕くる物なり、
此の仕法にて返済滞る時は、仕法痿靡(ゐび)して振(ふる)はざる物なり、貸附取扱ひの時、能々注意し説諭すべし。





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最終更新日  2025.08.31 06:57:06


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