モノをあまり買わなければお金が貯まるのは当然のことなのだが、今持っているものを減らせば今度は時間が貯まるという。私などいつでも作業着で生活しているのだが、自宅に衣服が多ければ今日は何を着ていこうかなと迷うし衣替えに時間がかかることになるのだ。ものが増えればそれを探して取り出すだけでなく、掃除するとか片付けるやどこに何があるかを管理するという時間も増えてくる。 1 日に 10 分そうした作業が発生するとすれば年間 60 時間になり、 30 年で 75 日分の時間が奪われその時間を使ってできたはずのことができなくなるという。しかしものが少なければその手間と時間が削減されるのだ、つまりなるべくものを持たずものを減らすということは可処分時間を増やすことにつながるというのだ。
それとお金をたくさん稼ぎ増やすことができるかどうかは小手先のノウハウやテクニックではなくて、根本的な生き方や考え方に行動の違いが大きいという。それとお金持ちの思考の特徴は何かというとそれはなんと言っても「自己効力感」が強いことだという。「自己効力感」とはカナダ人の心理学者によって提唱された概念で、自己に対する信頼感や有能感のことだとされ、簡単に言うと「自分はきっとうまくできる」とか「自分には能力がある」というセルフイメージを持っているということだという。上司から結構難しい仕事を頼まれた場合に多くの人の反応は 2 つに分かれるそうで、その 1 つは「大丈夫かな、俺にはできないかもしれない」と弱気になるタイプと、もう 1 つは「大変そうだけど、きっとできる」と考えるタイプだという。
この「自己効力感」の高い人は大変だなとは思っても、心のどこかでそれをやり遂げてしまう自分をイメージしているという。お金持ちの人のほとんどは何か大きな仕事や困難が立ちはだかったときそれに臆するのではなく「自分ならきっとうまく乗り切ることができる」と、心のどこかで思っているというのだ。ただし自分や周りが見えていないナルシストとは違い、客観性が乏しく思い込んでいるだけの人は準備不足や油断などで失敗してしまうのだが、「自己効力感」の高い人は自信と共に客観的な視点も持ち合わせているというのだ。しっかりと準備をして計画を立て課題に向かうことができることから成功する確率が高いというのだ。その成功体験がさらに「自己効力感」を高めるという正のスパイラルになるという。
そのうえ人には「内向型」と「外向型」の 2 つのタイプがあって、お金持ちに多いのはどちらのタイプかというと、意外なのだがお金持ちの多くは「内向型」だというのだ。 2 つのタイプに分けたのはスイスの心理学者カール・グスタフ・ユングが最初で、「内向型」というと内気で「外向型」は陽気な人だと一般に思われているのだが、本来のユングの分類は少し違っていて、「外向型」とは人生の価値基準を自分の外の世界ほかの言い方では社会的な基準に合わせる人のことをさし、「内向型」とは自分の内面の価値基準を優先する人のことだというのだ。「外向型」の人は多くの人と一緒に活動することでエネルギーを得るのに対し、「内向型」は一人で内面の世界と向き合うことでエネルギーを得ることが多いとされている。
モチベーション理論によると人のモチベーションには報酬や賞罰など、外からの価値基準によって喚起する「外発的動機」と、やりがいや楽しさ・面白さや興味などと言った自分の内面からくる「内発的動機」の 2 つがあるとされており、さまざまな実験から「外発的動機」よりも「内発的動機」のほうがより継続的に目標達成に向かって力を集中することができ、成果を上げやすいということがわかっているそうなのだ。つまり自分の内面の基準に従う「内向型」の人が成功しやすく、お金持ちになりたいのであればお金のことを考えることはやめて、見事なほどに自分がやっている仕事が大好きで天職だと考えることだという。つまりつらそうな顔をして仕事をしている人でお金に恵まれているという人はまずいないというのだ。
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