仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

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2019年12月26日
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日本の長い歴史の中で大切に守られてきた神社では鳥居をくぐり参道を進むと社殿が見えてくるが、社殿の前に立つと神さまの存在が一層身近に感じられるのだ。神社にお参りする際の作法には厳格なきまりはないそうで、敬意の表し方は人それぞれで参拝の作法も神社や地域によって特色があるという。私のような年代になると神社に参拝に行く人たちは少なくないし、正月の初詣となると毎年必ず特定の神社に参拝することをしきたりとしている人もいる。神社に赴いたときには正殿の前まで進みそこで参拝を行うが、多くの人たちはそのときに「二礼二拍手一礼」という作法に則って参拝しているようなのだ。二回礼をしてから柏手を二度打ち最後に一礼するが、その前に軽くお辞儀をして引き下がるときにも同じようにすることもあるという。

 神社の鳥居には一般社会と神域を区切る結界のような意味があるともいわれており、目上の方のお宅を訪問するような気持ちで一礼してからくぐるのが丁寧なくぐり方とされている。参拝を終え境内を出る際も社殿の方に向き直って一礼することもあるが、神社では参道の中央を神さまが通る道である正中と捉えることもあるので、参道の中央を避けて進むのは敬意の表れといえるそうなのだ。参道の中央を横切る際に軽く頭を下げながら通るだけでなく、中央で神前に向き直って一礼してから横切るという敬意の表し方もあるそうなのだ。入手水舎の水で心身を清めるのだがこのことを「手水をとる」といい、賽銭箱の前に立ったら会釈をして神さまに捧げる真心のしるしとして賽銭箱にお賽銭を入れるとよいそうなのだ。

神社のなかには賽銭箱のあるあたりに「二礼二拍手一礼」という作法について絵入りで解説しているようなところもあるが、これが神社に参拝するときの正式なやり方であると大半の人たちがそう考えているようなのだ。ところがその一方で「この参拝の仕方はどうも馴染めない」そう感じている人たちも多いという。少し年齢が上の世代になれば自分が若い頃はそんな参拝の仕方はしていなかったと昔を思い出している人たちもいるというのだ。実際に「二礼二拍手一礼」という参拝の作法が広まったのはそれほど昔からのことではなく、いつから広まったのかについてははっきりしたことは分からないが、浸透したのは平成の時代になってからで昭和の時代にはまだそれほど広まってはいなかったのではないかと言われている。

この「二礼二拍手一礼」が正式な参拝仕様ではないとしたら、以前どのような参拝の作法が行われていたのだろうかということなのだが、基本的には両掌を顔や胸の前で合わせて拝む合掌で、今でも「二礼二拍手一礼」ではなく合掌して参拝するという人もいるし、二礼二拍手の後に合掌する人たちもいる。「二礼二拍手一礼」だと手順が定まっていてそれに従っているとそれだけで終わってしまう。神に祈るというときこころのなかで祈る間がこの作法には含まれていない。「二礼二拍手一礼」では物足らないという感覚を抱く人は昔の人たちがどのように参拝したのか知りたいが、こうしたことはなかなか記録に残っていないので確かめることが難しい。それでも一つ例をあげるとすれば戦時中に作られた映画にそれを見ることができるという。

映画の中で女性が神社の拝殿の前で一心に祈りを捧げている姿は、下駄を履きからだをその上に沈め目をつぶりながら手を合わせ懸命に祈っているのだ。神社に参拝するときには合掌したことがそこからうかがえるのだが、より丁寧に祈ろうとすれば自然と腰をかがめることになったはずで、美しいのは所作を意識してのことではなく祈りにこころを込めたからだ。社前での参拝の際に「二礼二拍手一礼」を行うという作法がいったいいつから奨励されるようになったのかよくわからないが、「二礼二拍手一礼」はもともと神職の作法であり、しかもそれを行う前に玉串を捧げる行為が実践されるべきものだからである。本来「二礼二拍手一礼」は単独で行うものではなく玉串奉奠に伴う作法なのだというのだ。

一般の人間でも神社で「正式参拝」を行うときには玉串を捧げることがあるが榊を神前に供える時に「二礼二拍手一礼」はその後に行われる。これが示しているように玉串を捧げることと「二礼二拍手一礼」はセットになっているという。実際にこれをやってみると作法に流れがあり、違和感を持つことはなくなるという。私もそうだが参拝者のなかには二拍手をした後にそのまま合掌し祈念する人たちがいる。そうしないと祈念しないまま参拝が終わってしまうからだ。祈念する箇所を含まない「二礼二拍手一礼」は神社に参拝する作法として果たして好ましいものかを考えるべきで、社前で合掌するというやり方をとってみたらどうだろうか。思いを込めるにはその方がずっと好ましいはずだと私は思っているので。






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最終更新日  2019年12月26日 02時31分20秒 コメントを書く


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