全4件 (4件中 1-4件目)
1

毎日の緑内障診療で欠くことの出来ない基本的な検査機械である、視野検査マシン。 当院では、耐久性とメンテナンス性に優れた日の丸国産メーカーであるコーワ社のAP-7000というマシンを現在「2代目」として導入しています。壊れにくくて非常に信頼できる名機ですね。♬ さて前回の日記で、 視覚障害者の認定基準が全面的に改訂 されたというニュースを取り上げたのですが、当院ではこの新しい変化に即時対応して、このAP-7000で検査後に等級を自動判定できるバージョンアッププログラムを導入しました。 コーワ社の技術者の方が来てくれて、ソフトウェアをバージョンアップ中です。 自動判定できるようになりました。♬ これからも当院では、常に医療環境の変化に迅速に対応し続けながら、快適な眼科医療が提供し続けられるように努力を重ねて行く所存です。
2018.10.27

目が非常に見えにくい患者様に関して、以前から身体障害者認定基準というものが定められていました。ただその基準が非常に細かくて、認定のために患者様にお願いしなくてはならない検査や書類記入は大変な手間とコストのかかるものになっていました。 今回、その基準が全面的に改訂されました。 全体として、非常にシンプルかつ分かりやすいものに改善されています。 特に、2~4級において、エスターマンテストという検査で基準を設定し、 一定以下の点数であれば次の10‐2プログラムに進むという流れは、実際の眼科臨床の実情に沿っており高く評価できると思います。 当院では、この新しい検査基準をコンピューターで自動判定できるように、視野検査マシンのプログラムを既に有償で大幅にバージョンアップしました。これに関しては、また次回詳しく説明しますね。(続く)
2018.10.23
普段の木曜日と言うのは、当院の手術日が火曜日と水曜日という関係で、術後の患者様で外来が込み合い非常に忙しくて活気のある一日になるのですが、今日は何故か朝からとてもゆったりとしており、私はのんびりと過ごしていました。 まあ、患者様の来院の立ち上がりが悪い日と言うのはたまにあり、「そんな日なんだろうな。」と思っていたのですが、それにしても何時まで経っても外来が空いたままです。 「うん???」と思っていると、街中から楽しげな 祭囃子 が聞こえてきました。 そう、今日は 地元の秋祭りの日 だったのです。こんな日には命に関わらない「マイナー科」である眼科と言うのは極端に患者様の数が少なくなるんですね。(笑) そんな訳で、今日は久々にのんびりとした外来診療を楽しんでいます。
2018.10.18

日本が世界に誇る眼科用医薬品メーカーの参天製薬から、近日中に全く新しい機序を持つ世界初の新薬が登場します。 その名は、エイベリス点眼液。 これは「選択的EP2受容体作動薬」という、今までに全くなかったブランニューの効き方をする画期的な新しいお薬となります。具体的には、目の中を流れている「房水(ぼうすい)」を2種類の経路を使ってその流出を促進することで眼圧を下げてくれます。 一番気になるのはその効き目ですが、 現在緑内障治療でファーストラインとして使用されている名薬 キサラタン点眼液(一般名:ラタノプロスト)に比べて「非劣性」 であるというデータが出ています。つまり、 滅茶苦茶良く効く ということですね。またキサラタンなどのプロスタグランジン製剤には、点眼によって目の周りが窪んだり、黒くなったり、毛が生えたりという患者様に非常に嫌がられている副作用があるのですが、これも少ないと言われています。 ただその一方で、 結膜(白目)の充血や黄斑浮腫(目の奥の網膜の視力に関係する大切な部分の腫れ)などの副作用がやや多い という欠点があります。そのため、 白内障術後で眼内レンズが入っている患者様や、タプロスという点眼液を使っている方への使用は禁忌 となっています。 ただいずれにせよ、 非常に眼圧下降効果が強く、かつ世界初の作用機序を持つエイベリス点眼液への期待は非常に大きい ものがあります。きっと多くの緑内障患者様にとっての大きな福音となってくれるでしょうし、私も眼科専門医として、近日中とされている発売を首を長くして待っています。
2018.10.05
全4件 (4件中 1-4件目)
1


