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2008.07.09
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筒井康隆『文学部唯野教授の女性問答』
~中公文庫、1997年~

 『婦人公論』1991年1月号~12月号に連載されていた作品です。読者からの疑問に唯野教授が答えます。
 印象に残った問答について、ちょっと書いておくことにします。

「進歩的文化人とされる男性は概して似非フェミニストなのですか?」で紹介される、ルソー、トルストイ、イプセンなどの実生活はなかなか勉強になりました。イプセンの『人形の家』は割合面白く読んだ覚えがあるのですが、一面彼はこんなだったのか…と。

「ノストラダムスの「世界破滅」の予言におびえています」も興味深かったです。結局何事もなく過ぎましたが、あの頃、わりあい特番が組まれていたのを思い出しますね。
 とまれ、ここでは、筒井さんがいろんな作品で紹介しているハイデッガー哲学も引き合いにだされていて、興味深かったです。以前読んだ、笠井潔さんの 『哲学者の密室』 もハイデッガー哲学を下敷きにした作品でしたが、ものすごく簡単に自分になりに掴んだことをいえば、それは、やがて確実にくる(それは数十年の後かもしれませんし、明日かも、あるいはちょっと散歩に出る数時間後のことかもしれません)死を意識することにより、自己を見つめ、自分のすべきことを理解する、ということです。
 そういえばここ最近は考えませんでしたが、『哲学者の密室』を読んでしばらくは、けっこうそうしたことを考えました。そうすると、たとえば私はかなりひきずりやすい人間ですが、たとえば、恨みや憎しみに襲われ続けるのは馬鹿らしいなぁと思えてくるので、結果的に、前向きに考えられるようになります。


「『仮定の質問』にはどう答えるのが正しいでしょうか」も面白かったです。そうですよね、そんな質問に対する答えはフィクションにしかなりえないですよね…。

 …などなど、興味深かったです。唯野教授の語り口が良いですね。
(2008/07/07読了)





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Last updated  2008.07.09 06:38:43
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 なにぶん…

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