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2008.12.20
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~講談社ノベルス、1996年~

 いわずとしれた、森博嗣さんのデビュー作。第1回メフィスト賞受賞作で、犀川創平先生と西之園萌絵さんが活躍するS&Mシリーズ第1作です(書かれた順番は違いますが…)。
 それでは、内容紹介と感想を。

ーーー
 1994年、夏(西之園萌絵、19歳/犀川創平、32歳)

 西之園萌絵は、天才工学博士・真賀田四季と話をする機会を得た。16年前、14歳のときに四季は両親を殺したとして、何度か裁判も受けていた。この件に関して四季は、人形が両親を殺した、という。
 萌絵が四季と会話できたことを聞いたN大学工学部・助教授の犀川創平はうらやましそうに聞いた。そこで萌絵は、ゼミ合宿を真賀田研究所のある島で行うことを提案、実現する。
 合宿一日目の夜。萌絵は犀川を連れて、研究所を訪れる。ところが、トラブルがそこに待ち受けていた。二人の対応をしていた副所長の山根によれば、真賀田四季と話をする約束があったのに、まったく連絡がとれず、四季を「閉じこめている」ドアも開かない。彼らが四季の部屋の前にいるとき、突如、システムに異変が起こる。開かなかったドアが開き、中からは純白のドレスをきた女の死体が出てきたのだった…。


 本書を読むのはこれで4,5回目というところでしょうが、やっぱり面白いです。最近のGシリーズやXシリーズではかなり翻弄されていますが、S&Mシリーズは特に順当なミステリに仕上がっていて、安心して読めます(もちろん、森さんの、特に講談社ノベルスの作品に流れる独特の世界観は、どの作品を読んでも面白いですが)。
 ところで、本書で犀川先生が、西之園先生(事故で亡くなった萌絵さんのお父様)の講義の思い出を語るシーンがあります。このエピソードがとても好きで、忘れられません。

 最後に、本書の中の好きな言葉をいくつかメモしておきます(文字は反転させておきます)。
 森さんの作品には、印象的なセリフや言葉が数多いのも魅力です。

自然を見ていて美しいなと思うこと自体が、不自然なんだよね。汚れた生活をしている証拠だ。窓のないところで、自然を遮断して生きていけるということは、それだけ、自分の中に美しいものがあるということだろう? つまらない仕事や汚れた生活をしているから、自然、自然ってご褒美みたいなものが欲しくなるのさ 」( 61-62 頁)

思い出は全部記憶しているけどね、記憶は全部は思い出せないんだ 」( 211 頁)

私には正しい、貴方には正しくない……いずれにしても、正しい、なんて概念はその程度のことです 362 頁)

(2008/12/17読了)





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Last updated  2008.12.20 07:36:50
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
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