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2012.01.07
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蝋面博士



 横溝さんのジュヴナイル作品です。
 表題作のほか、3編の短編が収録されています。
 それでは、簡単に内容紹介と感想を。

ーーー
「蝋面博士」
 衝突したトラックの荷台から落ちた箱を覗いていた奇妙な男。不審に思った御子柴進少年がその箱を見てみると、蝋人形のようにされた死体が入っていた…。
 現場から逃走した男は、顔が蝋細工のようになっていて、背中がひどく曲がった老人のようなかっこうをしていた。これが、有名になる蝋面博士だった。
 新日報社の御子柴少年とともに、そのライバルの東都日日新聞の田代記者が事件を追う。
 犯罪の日程を予め知らせ、実行に移す蝋麺博士の犯罪。
 そんな中、アメリカ旅行中の金田一耕助が帰国することになるが…。

「黒薔薇荘の秘密」

 親戚に連れられて訪れた黒薔薇荘でそんな奇妙な体験をした富士夫は、それを夢と思いこもうとした。しかし、黒薔薇荘から消えたはずの宝石が館の中から見つかったことから、事件は急展開を示すことになる。

「燈台島の怪」
 金田一耕助と、少年助手の立花滋が訪れた燈台島で、不思議なことがあるという。島を訪れ、燈台に泊まっていた男が突然失踪し、それから、奇妙な声が聞こえるようになるというのだ。
 燈台に泊まり、真相を探ろうとしていた金田一耕助たちも、奇妙な声を聞く。そして、失踪していたはずの男がどこからか現れ、すぐに命を落とした。
 男が持っていた奇妙な紙切れは何を意味するのか…。金田一耕助が謎に挑む。

「謎のルビー」
 サンドイッチマンと手紙をやりとりしていた少女…。彼女は、殺人犯とみなされている兄の無実を信じていた。
 兄は、ともに研究していた友人を殺し、その家族のルビーを盗んだと考えられていた。
 少女と出会った探偵は、彼女を救うために事件の解明に挑む。
 はたして、なくなったルビーの行方は…?
ーーー

『青髪鬼』 の感想でも書きましたが、本作も、表題作よりも他の3編の方が楽しく読めました。
 長編では、主人公の少年の活躍をクローズアップするために、あまりにも警察のドジが目に付いてしまい…。また本作では金田一さんも登場しますが、やっぱりいつもとはどこか違う感じです。それでも、御子柴少年と同様に活躍をしますが…。



「黒薔薇荘の秘密」は、少年の寝室の見取り図もあり、割と本格的な謎解きが楽しめます。

「謎のルビー」は、ある状景がとてもきれいで良かったです。

※表紙画像は、横溝正史エンサイクロペディア様からいただきました。





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Last updated  2012.01.07 19:14:02
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