冒頭の「ザ・タイムマシン」は、タイムマシンによるパラドックス(多次元宇宙を想定してさえもすっきりしない点もあり)が描かれているのかと思いきや…。何も考えずに味わうには大好きなラストなのですが、考えるとちょっとわからないのが残念(自分の理解力の方が)。作品はとても楽しいです。 「Once Upon A Time Machine」は、過去にさかのぼって自分の祖先を殺したらどうなるか?という、これもパラドックスをあつかった作品。ラストが良いです。 3番目に収録された「化石の街」 ショートショート「オン・ザ・ダブル」は、ある青年が、社会と隔絶された空間で実験に挑むという話。好きな感じです。 本書には、SFではない作品も何作か含まれていますが、なかでも「にくまれるやつ」は面白かったです。 全体的に、面白い作品集でした。