仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2010.02.15
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カテゴリ: 東北
時は江戸末期、現在の陸前高田市に、巨大な隕石が落ちた。

嘉永3年(1850年)6月12日、気仙村大字長部の長円寺の境内に、ものすごい音を立てて落下した。重さは36貫目(135kg)もあり、驚いた住民は、養蚕の守り神だとか、病気に効くなどとして砕いて持ち去る者が多く、いつの間にか28貫目(105kg)余りに減ってしまったという。

隕石は、構成する物質により、岩石から成る石質隕石、鉄から成る隕鉄、両者の混合の石鉄隕石の3種に分類されるが、拾われた隕石の97%は石質隕石と言われる。気仙隕石も石質隕石であるが、石質隕石としては日本最大のものである。なお、安政2年(1855年)に、滋賀県田上山で発見された田上隕鉄は、重さ174kgで、隕鉄としては日本最大となる。

気仙隕石は、落下して40年ほど経過して、やっと隕石であることがわかり、明治27年9月に帝室博物館に収められた。以来、一度も外部に出なかったが、昭和54年(1979年)7月1日と2日の両日に限って、87年ぶりに陸前高田市に里帰りした。市立博物館開館行事の目玉として、市民の願いが叶ったのであった。昭和51年に、落下地点に、天隕石降落之地の碑が建てられている。

■陸前高田市のサイト  気仙隕石
■なぜか三重県立博物館サイトで紹介されている  気仙隕石

参考 : 金野、七宮、駒井編『岩手県の不思議事典』新人物往来社、2003年(隕石「気仙号」の秘密(駒井健執筆部分))





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最終更新日  2010.02.16 00:19:25
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