仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2016.04.07
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カテゴリ: 東北
東北縄文時代人の顔つきは、列島の縄文時代人に広くみられる特徴を共通にもっている。

○ 横に広く上下が低い顔
○ 縁が角張って長方形の眼窩
○ 盛り上がった眉間
○ 深く陥凹した鼻の付け根と突出する鼻梁

弥生時代以降の本州人骨(面長、眼窩の縁が丸い、平坦な顔面)とは明らかに異なる。

四肢骨についても、
○ 長い鎖骨
○ 上腕骨や頸骨の骨幹部が扁平

など、後代の人骨とは相違する特徴がある。

東北縄文人の平均身長は、男性158.1cmで、女性150.9cmと推定される(平本嘉助)。縄文時代人の地域差では、本州と九州では男性の場合ほとんど身長に差がないが、女性では、中部や中国地方(145から147)に比べて東北がやや高い(平本)。

頭骨や四肢骨にみる地域差について。四肢骨長(身長と相関)と大腿骨頭の幅(体重と相関)には、緯度が高くなるほど体が大きくなる傾向がある(深瀬均)。ベルクマンの法則(同種の恒温動物では寒い地域の個体群ほど大型化する)が当てはまることを示す。

これらは、(東北に限らず)出土の多数が集中する太平洋岸の貝塚人骨をもとにしている。出土例の少ない日本海沿岸地域の人骨にも注意を払うべきとの見解がある。青森県五月女萢(やち)遺跡や田小屋貝塚から最近見つかった人骨の分析が期待される。

■阿子島香編『東北の古代史1 北の原始時代』吉川弘文館、2015年(うち澤田純明氏執筆のコラム部分)を参考にいたしました。





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最終更新日  2016.04.07 20:48:54
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