仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2023.07.16
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カテゴリ: 東北




青森県の妖怪伝承 (2023年07月11日)
岩手県の妖怪伝承 (2023年07月12日)
宮城県の妖怪伝承 (2023年07月13日)
秋田県の妖怪伝承 (2023年07月15日)
福島県の妖怪伝承 (2023年07月17日)

・犬の宮・猫の宮(置賜の犬の宮は狸の化け物を退治した犬を祀る。その近くの猫の宮は、庄屋の妻の体調を悪化させた屋根裏の大蛇を退治した猫を祀る。)
・ウコン・サコン(米沢藩の侍が中身を間違えた書状を幕府に向かわせてしまい、上代の岩井大膳が狐を走らせて、下総古賀で飛脚がうたた寝している隙に中身をすげ替えさせた。一昼夜で往復した狐は米沢城中に戻ると倒れて死んだが、右近か左近かわからないという。)
・大山の犬祭り(鶴岡市。毎年人身御供の噂のある椙尾神社に旅の僧侶が忍び込むと、生贄を食った大入道から、丹波国の和犬(メッケいぬ)に知らせるなと繰り返した。僧侶は丹波に赴き一匹の白犬を手に入れて一年後神社を訪れた。大入道と犬は相打ちになり、人身御供は不要になった。)
・片目の鮒(鶴岡市の薬師社にある池を掃除すると、小さな片目の鮒が怒って雨を降らせるという。片目の魚の伝承は全国各地に伝わるが、雨乞いの習俗と関わっている。)
・河童地蔵(尾花沢市毒沢の川原子地蔵。かつて最上川は水難事故が多く、河童によると考えられ、水難者の供養と安全を願い建立された。)
・ケサランバサラン(白い毛玉状の呪物で、持つ者に幸福をもたらすという。薬品として珍重された動物の結石の意味が変じたと考えられる。念珠関村では、白粉を食べさせて育てると子を産んで増えるという。落雷の後によく落ちているという。1970年代にブームに。)
・ケボロキ(奥羽地方の山村に伝わる。夜間に木を挽くような音がする。)
・鮭の大助(おおすけ)(見てはいけない巨大な怪魚。庄内地方では、旧暦10月20日など特定の日に、鮭の大助いまのぼる、などと大声で叫びながら川を上る大魚が現れる。新庄市では声を聞いた者は三日のうちに死ぬと伝えられた。)
・白髭水(しらひげみず)(吾妻山中腹の集落に、万治2年大洪水の際に白髭の老人が水の上に座ったまま流されたという伝承がある。ほかに東北地方には老人が大水を予言するものがある。)
・仙人嶽(湯殿山の後に続く仙人嶽という山に住む仙人は、聖域を侵す人間を嫌うので、入った者は二度と村に帰ることができない。山裾には仙人沢という場所があり湯殿山に奉仕して一生山を下らない修行者が暮らしているという。)

・手長足長(手と足がそれぞれ長い一対の妖怪。本来は中国の『山海経』などに記載された辺境の異人。秋田との県境の有耶無耶の関では、手長足長が関を通過する人を食っていたが、三本足の鳥が有耶(手長足長がいるとき)、無耶(不在のとき)と鳴いて人に知らせたという。)
・出羽三山の天狗(明治の初めころ狩川村の佐吉が荒沢の杉を買い取ったが、杉材から血のような液体が流れ出たり搬出作業の男たちが怪我をした。三年後出羽三山詣りに出た佐吉が、古峰ヶ原の山伏宿で風呂の日の様子を見に来た寺男が、自分は荒沢の天狗だと佐吉を睨む。佐吉は逃げて気絶する。また、山中の平らな場所は天狗の相撲場とされ、月山バラモミ沢、朝日岳、母刈山、黒森山など県内各地のほか宮城県にもあった。月山と湯殿山にわたる連峰の中に天狗相撲取山の名があり、毎年正月10日の未明に、京都の鞍馬山からきた天狗が行司をして置賜庄内村山の天狗たちが相撲を取り合うので、けっして山に登ってはならないと戒められている。)
・ナベオロシ(東村山郡では夕暮れ時に杉の木の梢から真っ赤に焼けた鍋が降りてくる伝承がある。類似のものに近畿地方などのツルベオロシ、ツルベオトシ。)
・化け石(上山の生居(なまい)には、生居の化け石という巨石がある。昔、化け石に庄屋が一俵分の握り飯を食わせると、お礼に小石をよこした。池に投げ込むと家が栄えるというので、末代まで繁盛した。)
・雪女房(米沢に伝わる。未婚の若者が山奥で炭焼きしていると、道に迷った女が訪ねてくるが、寒いからと勧めても女は決して火に当たろうとしない。やがて夫婦になり子もできるが、ある吹雪の日女は外に出ると雪崩が起きて女は下敷きになり、男は子と里に下りて幸福にくらした。小国の伝承では、雪女郎は人間の子を攫うと伝わるほか、ウブメのように出会った男に怪力を授けることもある。)





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最終更新日  2023.07.17 16:35:12
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