September 15, 2021
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カテゴリ: 気になるTV番組
2021年NHK大河ドラマ 『青天を衝け』 の感想です。

今回は故郷に帰ってきた渋沢栄一(吉沢 亮さん)が、
一方では村の人々から英雄視されつつ、一方では村を
出てから6年の間に起きた不幸な出来事の関係者と
会うたびにその思いを知り、互いに涙する回でした。

ただ私としては、前半の登場人物それぞれの悲しみや
後悔の場面では、さほど感動はありませんでした。
でも後半から、この脚本家さん、やってくれました。


愛さん)への、思いがけない感謝の褒美のところと、
ラストの徳川慶喜(草彅 剛さん)が篤太夫の労苦を
労り礼を述べるところです。

脚本の大森美香氏は朝ドラの『あさが来た』のときも
そうでしたが、意外なところで感動を作ります。
まあ私個人が、苦しみや悲しみの場面よりも、苦悩や
忍耐の後に喜びや先が開ける場面の感動のほうが好き、
という好みもあるかもしれませんが。

そしてラストで、篤太夫から鳥羽伏見の戦いのことを
訊かれた慶喜が、一切を語らなかったこと。
慶喜の身辺には常に新政府の監視があったので自分の


まあ、あにぃ(田辺誠一さん)が他局でやってる歴史
番組では、本当に晩年になって "あのとき" のことを
語ったということでした。
何か月か先のドラマの終盤で、そのあたりがどのように
描かれるのかが楽しみんです。



高松凌雲先生、パリで学んだことを箱館で実践!
 ⇒ ⇒  こちら

「土方歳三嘆きの松」  ⇒ ⇒  こちら

舞台となった宝台院は、駿府城から直線で約1kmほど
 ⇒ ⇒  こちら

大河ドラマ館も2か所でオープンしています。
※埼玉県深谷市  こちら   ※東京都北区   こちら

※こちらも盛り上がっています ⇒  #青天を衝け
 ドラマ内のことが解説されてます  #青天ナビ


明治元年(1868)11月、渋沢栄一(篤太夫)はフランスから帰国し、翌年の春(1869)
故郷の血洗島に6年ぶりに戻ってきました。
自分の生き方に迷いがある栄一でしたが、血洗島では旧幕府の役人となって渡欧まで
した栄一が帰ってくるということで、村の人々は今か今かと待ちわびていました。
世の中が変わっても変わらない故郷の風景に思いを馳せる栄一、大出世した栄一の帰りを
喜び勇んで出迎える家族や村の人々、6年ぶりの父母や妻子との再会。
栄一にとって心安らぐ時間が流れました。



しかしただ一人、渋沢てい(藤野涼子さん)だけは兄・栄一(篤太夫;吉沢 亮さん)の
帰りを心から喜んで出迎えることができませんでした。
ていの夫・平九郎は戊辰戦争で壮絶な最期を遂げていて、渡欧前に兄・栄一が平九郎を
見立て養子にさえしなければという思いがあったからでした。
平九郎のことは栄一にとっても辛く悲しいことでしたが、英雄となった自分を求める
村の人々の前では努めて明るく振舞っていました。



栄一が6年間村を離れていた間に、村の生活も変化していました。
伯父の渋沢宗助は横浜に出て異人を相手に生糸を上手に売りさばいたと得意げでした。
でも皆がいちばん聞きたいのは栄一のヨーロッパでの話です。
栄一は「何棟にも連なった長屋に車輪がついて蒸気機関の力で鉄の道を進む。壁一面に
透き通ったガラスがはめ込んである」鉄道の話や、「大箱に閉じ込められたと思ったら
ふわりと浮かんだ」エレベーターの話などをして、皆は大盛り上がりでした。
妹のていも兄・栄一の顔を見た最初はやりきれない思いをぶつけていましたが、でも
心の中では兄のせいではないと分かっていて、兄の土産話を笑顔で聞いていました。



しかし平九郎のことは誰の心にも重くのしかかっていて、宴の後で栄一が千代(橋本 愛
さん)と二人なったとき、千代は弟・平九郎を亡くした辛い胸の内を語りました。
千代は平九郎を𠮟咤激励した自分のせいだと言い、栄一は「平九郎が幕臣となることの
意味があのときわからなかった自分のせいだ」と悔やみ千代を慰めました。
そして翌朝、牢から出た後に病で亡くなっていた千代の兄・長七郎の墓を伝蔵(虎之助;
萩原 護さん)と共に3人で墓参りをしました。
するとそこに渋沢成一郎(喜作)の妻のよしが来て、栄一に喜作の情報を求めました。



そのころ渋沢成一郎(高良健吾さん)は土方歳三(町田啓太さん)らと箱館にいて、
新政府軍との戦いの真っ只中でした。
土方らの旧幕府軍は五稜郭を攻め落とし、その夜は蝦夷地平定の祝賀会が開かれるという
ことでしたが、医師の高松凌雲(細田善彦さん)は「戦で負傷者が増えるばかり、自分は
祝賀会には行かない」と言います。
凌雲は味方だけでなく敵の負傷兵も手当していて、それは「怪我人に敵も味方も、富豪も
貧乏人もない。それをもう一人の渋沢(栄一)とパリで学んだ」という考えからでした。



後で栄一が尾高惇忠(千代と平九郎と長七郎の兄)を訪ねたとき、惇忠は栄一に会わせる
顔がないと、栄一を避けていました。
しかし栄一こそ、村を出て銃や剣を手にして戦うよりも、この村で皆と一緒に藍を作って
売って働くことが自分の戦いだったとパリまで行ってようやく気が付いた、家族の皆には
辛い思いをさせたと自分を恥じていて、その思いを惇忠にぶつけました。
それでも栄一の心の底には前に進みたい気持ちがあり、夢の中で亡き長七郎(満島真之介
さん)に「この先こそがお主の励み時だ」と励まされた栄一は「自分が新しい世のために
できることはきっとある」と気持ちを立て直しました。



栄一は父・渋沢市郎右衛門(小林 薫さん)に、先のことはまだ決まらないけど、まずは
駿府で謹慎している前将軍・徳川慶喜に会ってくると伝え、その折に自分が6年前に村を
出るときに父が持たせてくれた100両を父に返し、父母に礼を伝えました。
渋沢市郎右衛門は「道理を踏み外さず誠を貫いてくれ」と言って送り出した自分の言葉を
忠実に守ってきた息子・栄一を褒め、100両の金子も受け取りました。
ただ「受け取ったからには自分のもの、好きに使う」と言った市郎右衛門は。そのお金を
そのまま嫁の千代に渡しました。
この6年間、千代の実家の尾高家は不幸・不運続きで、そんな辛い中でも千代がこの家の
ために尽くしてくれたことを市郎右衛門は嬉しく思っていて、ゑい(和久井映見さん)も
同じ気持ちで、褒美として受け取って欲しいということでした。



栄一(篤太夫)は「先が定まったら今度こそ一緒に暮らそう」と千代とうたに約束し、
慶喜のいる駿府にやってきました。
旧幕府の直轄領だった駿府には幕臣たちがたくさんいて、駿府藩庁に入った篤太夫は
民部公子のパリ留学における報告書と余り金1万両を駿府藩中老の大久保一翁に提出し、
また民部公子から兄・慶喜への手紙を渡し必ず返事が欲しい旨を伝えました。
その数日後に篤太夫は慶喜のいる宝台院に呼ばれ行ってみると、寒々とした古びた畳の
部屋に通され、そこに質素な身なりの徳川慶喜(草彅 剛さん)が現れました。



篤太夫ははじめは慶喜に、鳥羽伏見の戦いでなぜ逃げたのかを問いましたが、慶喜は
「今さら過ぎ去ったこと」と固く口を閉ざしました。
そして篤太夫に弟・昭武(民部公子)のフランスでの様子を聞きたいと要望し、慶喜の
思いを悟った篤太夫は民部公子の様子を事細かに話し始めました。
話が進むごとに語り口がだんだんと熱くなっていく篤太夫に、慶喜の気持ちも表情も
徐々に和らいでいきました。



だって、目の前でこんな調子で話しているのですから(笑)


やっと少しだけ笑ってくれた慶喜に篤太夫は安堵し、ヨーロッパでは何から何まで
目新しくて、何も知らなかった己がちっぽけに思えたと感想を述べました。
こうして貴重な経験が積めて視野が広がった(もっと言うなら戊辰戦争の渦中から逃れ
られた)のも、民部公子のお供として慶喜が自分を選んでくれたから、ですものね。



そんな篤太夫に慶喜は「万里の異国で公儀の瓦解に遭い、さぞや苦労したであろう。
昭武が無事に帰国できたのも、ひとえにそなたのおかげだ。」と礼を述べ、篤太夫に
丁寧に頭を下げて静かに立って去ろうとしました。
やっと会えた慶喜なのに渡欧の話ばかりで肝心なことを言ってないと気づいた篤太夫は
「上様!」と慌てて慶喜を呼び止めます。
「どんなにご無念だったことでございましょう」と一言だけ伝えましたが、慶喜は何も
言わず去っていきました。






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Last updated  September 15, 2021 01:28:26 PM


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