September 25, 2024
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カテゴリ: 気になるTV番組
2024年NHK大河ドラマ 『光る君へ』 の感想です。

この回では、前半が中宮・藤原彰子(見上愛さん)の
懐妊によってさまざまな人々の思いが交錯し、後半は
彰子の出産に際しての安産祈願のシーンと、その後の
行事についてが見どころとなりました。

幼い頃から自分を育ててくれた彰子が大好きな敦康親王
(渡邉櫂くん)が、出産のために宿下がりをする彰子に、
もう今までのように愛情をもらえなくなっても仕方ない

しょんぼりする場面。
でも彰子から、たとえ我が子ができても敦康への思いは
変わらないと言ってもらえ、気持ちを抑えつつも安堵と
嬉しさがにじみ出てしまう場面。
子役が頑張るシーンは、ついホロリと来てしまいます。

そして後半の、彰子の出産から五十日の儀までの、平安
時代の行事や風習の場面では、当時の人々はこのような
考えでこうしたことをやっていたのかと、すごく参考に
なってTVに釘付けになりました。

大河ドラマで毎度思います。
大道具でセットを作り、本格的な小道具を揃え、役者の

古文や歴史で習った内容が本当によくわかります。
この点はドラマ制作陣に感謝したいです。

「五十日の儀」について、番組のHPで紹介があります。
  ↓  ↓  ↓

祈る「五十日の儀」
  ⇒ ⇒  こちら


 ⇒ ⇒  #光る君へ


寛弘5年(1008)、帝(一条天皇)の寵愛を得られるようになって少しずつ女人と
しての自信を持てるようになってきた中宮の藤原彰子(見上愛さん)は、養育して
いる敦康親王(渡邉櫂くん)と共に、心穏やかな日々を送っていました。
この日は親王が漢文の稽古をサボって彰子のところに来ていて、父・帝に叱られる
から内緒にと彰子に頼んでいて、彰子も快諾していました。
(そういえば帝は母・詮子から厳しく教育されていて、常に詮子の目が光っていた
から、この親王は彰子の元でずいぶんノビノビと育っているようです。)
そこへ宮の宣旨(小林きな子さん)が香を運んできたのですが、彰子は香りで急に
気分が悪くなり、そして懐妊であることがわかりました。
報を聞いた父・藤原道長はすぐに嫡妻・倫子に報告、道長と倫子は娘の彰子が帝の
寵愛を受けて懐妊に至ったことの喜びをかみしめていました。



中宮・彰子が懐妊し、お付きの女房たちは張りきって彰子の世話をしていました。
しかし彰子が心を許せるのはまひろ(藤式部;吉高由里子さん)だけで、他の者に
聞かれたくない話ができると彰子はまひろを呼んで他の女房たちを下がらせるので、
女房たちの中にはまひろを快く思わない者もいました。
彰子は、帝の心に少しでも寄り添いたい、前の皇后・定子も漢籍が得意だったので
自分も漢籍を習いたいとまひろに言いました。
さらに彰子は漢籍を内緒で習って帝を驚かせたいと、帝の気持ちを引き寄せたいと
いう欲も出てくるようになりました。



若い公達の頃からの友で、学問も芸事も武芸も互いに切磋琢磨して年齢を重ねてきた
藤原道長(柄本佑さん)と藤原公任(町田啓太さん)と藤原斉信(金田哲さん)と
藤原行成(渡辺大知さん)。
今では道長が左大臣として最高位に就き、他の3人もそれぞれに高位に就いていて、
政治的に対立することなく変わらず友のままでした。
道長の娘の中宮・彰子が懐妊したことで、皆の関心は彰子の産む子が皇子かどうか
ということでした。
皇子ならめでたいと言う斉信、めでたいけどややこしいことになると考える公任、
たとえ皇子でも敦康親王が東宮になることに変わりはないと考える行成、しかし
一番身近な問題である当の道長は、次の東宮を考えるのは帝が御位を降りるときの
ことだからこの話はやめようと言い、話を切り上げました。



出産が近づいた彰子はしばらくの間は実家の土御門殿に下がることになり、その
前に敦康親王に怠るとこなく学問に励むよう言って聞かせていました。
でも親王の気持ちは、彰子にしばらく会えないという寂しさ以上に、彰子が母と
なれば我が子が愛おしいのは道理だから自分とは距離ができてしまうのだろうと
考えていて悲しかったのでした。
でも彰子は親王に、親王が幼い頃からここでずっと一緒に生きてきた、長い時間
帝が自分に無関心だったけど親王だけは自分の傍にいてくれた、子が産まれても
親王を裏切ることは決してない、と思いを伝えました。
彰子の愛情をひしひしと感じた親王は言葉はないけど彰子と微笑みあいました。



彰子は公卿たちの見送りを受けて実家の土御門殿に移りました。
お付きの女房たちも彰子に同行し、まひろは道長の声かけと、嫡妻・倫子の古く
からの顔見知りでもあったので、まひろが執筆活動をしやすいように土御門殿の
中に特別に局が用意されていました。
彰子の体調がいいときはまひろは彰子に漢籍の講義を続けていました。
また彰子が妍子ら弟妹から挨拶を受けたときには、まひろのことを自分の大切な
指南役であると紹介していました。
ただ彰子がまひろを贔屓するのは他の女房たちには面白くないことで、左衛門の
内侍(菅野莉央さん)は赤染衛門(凰稀かなめさん)に愚痴をこぼしていました。
衛門は愚痴は受け流していましたが、次に左衛門の内侍がまひろと道長の関係を
疑う話をしたときは、話を否定しつつも心のどこかで引っかかっていました。



彰子の出産の日が近づき、帝の子の出産時には宮廷の官人による漢文の公式記録が
作られるのですが、道長はその記録をまひろにも書くよう頼んでいました。
そしていよいよ出産の時がきて、周囲はにわかに慌ただしくなりました。
多くの公卿や高僧たちが土御門殿に集まり、僧たちはお経を唱えて祈りを捧げ、
公卿たちは弓の弦を鳴らして魔除けをし、他の女房や公卿たちも声を枯らして
彰子の無事な出産を祈っていました。
*このシーンについての解説が番組の公式HPに出ています。中宮・定子との
 比較もあり、なかなか興味深いお話です。  ↓  ↓
をしへて! 倉本一宏さん ~多くの日記に記された寛弘5年の中宮彰子のお産
 ⇒ ⇒  こちら



彰子の出産はそれをめでたいと願う人ばかりではなく、亡き中宮・定子の兄の
藤原伊周は屋敷の奥でひたすら彰子を呪詛し続けていました。
怨霊が乗り移った何人もの寄坐が暴れまわり、その念の強さに恐れおののく人や
悲鳴を上げる女房もいて、邪気払いの米が幾度も撒かれました。
(そんな時に彰子の母の倫子は初産で苦しむ娘に寄り添い、奇声をあげて暴れる
寄坐を「うるさいこと」で片付けるから、頼もしい存在です。)
しかし自分への恨みを強く感じた道長が寄坐に「どうかお鎮まりくださいませ!」
と頼んで頭を下げると寄坐は絶叫して気絶し、同時に伊周の呪詛も終わりました。
そして部屋には赤子の産声が響き渡り、待望の皇子が誕生しました。



出産の祈願に集まっていた僧や公卿たちが去り、彰子の容態も落ち着いて皆も
安堵し、心地よい疲れを感じながらまひろは夜空を見上げていました。
何気なく「めずらしき 光さしそう 盃は もちながらこそ 千代もめぐらめ」
と心に浮かんだ句を詠んでいたら道長が来て、歌の心を聞きたいと言いました。
巡り続けて千代に栄える中宮と皇子のことだとまひろが答えると、道長はそれを
良い歌だと褒め、覚えておこうと言って柱にもたれてくつろいでいました。
(ただね、道長は左大臣でこの家の主だからくつろいで好きな恰好でいいけど、
まひろが道長と一緒に柱にもたれている姿勢は気の緩み過ぎ。他者からあらぬ
ことを言われても言い訳できないことだと思います。)



帝(一条天皇;塩野瑛久さん)は敦成と名付けられた若宮に会いに土御門殿に
行幸し、彰子の産んだ皇子をこの手に抱きました。
しかし帝は亡き定子が遺した敦康を思ってか、その表情は喜びにあふれるもの
ではなくどこか憂いのあるもので、道長は帝の態度が気になっていました。
ただ彰子は帝の皇子を産んで自分の気持ちを強くもてるようになってきたのか、
唐衣の色も自分の好きな青色を選ぶようになっていました。



そして敦成の五十日の儀を迎え、土御門殿には大勢の公卿たちが招かれました。
敦成の祖父母にあたる道長と倫子が敦成にお餅(の汁)を含ませた後は饗宴と
なり、道長は公卿たちに無礼講で心ゆくまで楽しんでくれと伝えました。
上手いお酒が入ってご機嫌な公卿たちは、藤原顕光が女子を求めて几帳を引き
裂いたり、藤原公任が若紫のような若くて美しい姫を探したりと、それぞれが
まさに無礼講を楽しんでいました。
そして突然まひろが道長に呼ばれ、彰子と倫子の前で歌を詠むように言われた
ので、まひろは即興で一句詠みました。



まひろが詠んだ歌を皆は感心して聞いていたのですが、中にはこれは最初から
用意してあったのだと言う意地悪な者もいました。
そのすぐ後で道長がまひろの横に座り、道長も続けて即興で一句詠みました。
ただ二人の詠んだ歌があまりにも息が合っていて、そのことにあちこちで皆が
ざわめき、倫子も何かを感じて気分を害して席を立ち、それに気づいた道長も
あわてて席を立って倫子を追いかけました。
今までまひろの味方をしてくれていた赤染衛門も、これは二人の間には噂通り
何かあるのかと感じて厳しい表情になり、まひろが廊下で一人になった時に
左大臣(道長)とはどういう仲なのかと尋ねてきました。






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Last updated  September 25, 2024 12:46:10 AM


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