この著者の「ウイスキーはアイリッシュ」を読んで
アイリッシュウイスキーに親しみを持ち、
地元のバーで今年の秋には数種類飲みました。

スコッチが好きな私ですが、
アイリッシュも私には合う酒だなと思いました。 (2004/12/29 04:45:23 PM)

Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2004/12/29
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カテゴリ: BAR
 大阪や神戸のBARには、この20年ほど、結構あちこち出没しているので、名の知れたオーセンティックBARで、名前も知らないところはほとんどないと、自分でも思っている。

 だが、それでも、この歳になって突然、「えーっ! こんな店があったことを、今まで知らんかったとはー!」と愕(がく)然とすることがある。今年も、そんなBARと1軒出合った。

 きっかけは、僕の友人T氏がことし9月、著した本だった。彼は、バーテンダーを主人公にして、日本のBAR文化や洋酒文化、そしてBARでの楽しみ方、マナー&エチケットなどを、次世代に伝えることを願いながら、小説のようなスタイルで素敵な物語を編んだ。

 最初は、バーテンダーは彼の創作上の人物かと思って読み始めた僕は、何と、そのバーテンダーが大阪の兎我野(とがの)町というところに実在する「Boby’s Bar」( 写真 )という酒場のCさんなのだということを知った。Boby's Bar

 Cさんは72歳。69年にオープンした店は、ことしで35周年。バーテンダーとしてのキャリアも50年近いということを知って、ただ驚くしかなかった。

 あるBARのバーテンダーに、Cさんの話をしたら、「えー! 知らんかったんですか? そりゃ、ぜひ一度行ってみなあきませんよ!」と言われてしまった。そして、勇気を出して10月の初め、「Boby’s Bar」のドアを開けた。

 そのBARはとくに、スピリッツやリキュールへのこだわりで知られ、2階にある店には、なんと1000本近いボトルが所狭しと並べられていた。

 ジンだけでも40種類(!)もの銘柄を揃えている。聞くと、物置代わりに使う3階にも、約600本くらいストックがあると言う。



 進駐軍のBARで働いていた頃の思い出、イタリアで酒屋巡りをした話、店にあるリキュールにまつわるエピソード…と、本当に次々とトークが展開し、客はまったく退屈することがない。

 「美味しいリキュールは、ぜひストレートで味わってみて」と、珍しい銘柄を何種類か試飲までさせてくれて、僕は幸せな気分で家路に付いた。

 その後も、酒好きの同僚と一緒に何度かお邪魔した。「あの雰囲気とトークは、若いバーテンダーには出せないね。年季と歴史の重みだね」と同僚は言う。確かに、その通り。「Cさんの元気なうちに、もっといろんな話を聞かせてほしいね」と僕。Cさんと出会えた喜びを、僕はもう一度かみしめている。

【追記】 ご興味のある方のために、友人T氏の著した本のタイトルは、「ボビーズ・バー〈洋酒の精〉に乾杯!」(新風書房刊、1200円)。関西の出版社なので、関東の書店では手に入りにくいかもしれないが、注文すればきっと入手は可能かと…。





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Last updated  2006/11/23 04:44:14 PM
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「ボビーズ・バー〈洋酒の精〉に乾杯!」注文しました  
whisky-mist  さん

whisky-mistさんへ  
 ご訪問&書き込み、ありがとうございました。

 僕は、アイリッシュウイスキーにはあまり詳しくありません。
すぐに言える銘柄も、ジェイムソンとブッシュミルズとコネマラくらい。
だから、BARでも、どうしてもスコッチの方に目が行ってしまいます。
来年はもう少し、アイリッシュに親しんでみようかなと思っています。

 お時間があればまた、このページに遊びに来てください。 (2004/12/29 05:14:41 PM)

こんばんわ^^  
na_geanna_m  さん
うらんかんろさんに会えて本当によかったです^^

僕は今日で今年の日記は終わりにしますが、
また来年もよろしくお願いします。

色々なお話が聞けて楽しかったです^^

来年が素敵な年になるよう願っています^^ (2004/12/29 07:16:06 PM)

na_geanna_mさんへ  
 ことし最後のお仕事ご苦労様です。
僕もna_geanna_mさんに、この「広場」で出会えて本当によかったです。

 素敵な余韻の残る日記の数々、たんのうさせてもらいました。
僕が映画監督なら、映画にしてみたいと思う日記もありましたよー。

 僕は一応、31日までは頑張って更新するつもりです。
年明けにでも、まとめて読んでくださいね。
また来年も、よろしくお願いします。

(2004/12/29 07:57:10 PM)

ボビーズ・バーへどうぞ~♪  
ナゾのT氏? さん
ありがとうございます! 拙著をご紹介してくださって。
刊行から4か月ほど経ちましたが、今ごろになってBARと洋酒の愛好者からこの本がにわかに注目され始めています!!??
なにはともあれ、大阪・キタのはずれにあるボビーズ・バーに一度足を運んでください。
きっと何らかの発見があるはずですから。 (2004/12/30 10:34:13 AM)

ナゾのT氏?さんへ  
 早速の書き込み、ありがとうございます。
「〈洋酒の精〉に乾杯!」を、全国のBARと洋酒を愛する人たちに、
もっと読んでほしいですね。増刷を祈ってます。

>なにはともあれ、大阪・キタのはずれにあるボビーズ・バーに一度足を運んでください。
>きっと何らかの発見があるはずですから。

 そうですね。大阪へ来られる機会があれば、ぜひ足を運んでほしいですね。
絶対に行って良かったと思うBARです。

(2004/12/30 12:36:25 PM)

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