Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2006/05/30
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カテゴリ: アート&ブックス
 芸術と文化の香りにたまには浸るのも必要かなと思い、大阪・天保山の サントリー・ミュージアム 写真左 =あの安藤忠雄氏の設計です)で開催中の「愛の旅人 シャガール展」(サントリー・ミュージアムと朝日新聞社の共催)に行ってきた。Suntory Museum Tenpozan

 旧・白ロシア(現ベラルーシ)のユダヤ人一家に生まれ、パリで活躍したマルク・シャガール(1887~1985)は「エコール・ド・パリ」を代表する画家。「色彩の魔術師」の異名もある。

 花や女性、それにサーカスのピエロ、空飛ぶ馬、天使などのモチーフが多いが、どの絵も色鮮やかで、華やかで、ファンタジックな雰囲気が溢れている。

 個人的には、これまでさほど興味のあった画家ではなかった。好みで言えば、ゴッホ、モネ、ダ・ヴィンチ、ピカソらが僕のお気に入りだった。しかし、今回初めてシャガール単独の個展を訪れて、その魅力を再発見した僕。

 97歳まで生きた長寿のシャガールは実に多作だった。最初の妻ベラが亡くなった直後以外は、生涯、絵を描き続けた。そして、二度の世界大戦に翻弄されながら、絵のテーマやタッチは微妙に変化していく(ただし生涯一番好きだった色は青だったようだ)。エッフェル塔と新婚の二人(1928)

 今回の展覧会は「生と死」「聖なる世界」「サーカス」「愛の歓び」「自画像」という5つのテーマに分けて、生涯に描いた絵や版画から、シャガールの思いを感じとろうという趣向だ。

 恋人たちを描いた絵は、シャガールと愛妻ベラがモデルになっていることが多いが、視線が実に温かい( 写真右 )。

 版画は宗教的、哲学的なものが多いが、それはそれで、うとい我々には勉強になる。油絵も数多く展示されていたが、どれも色彩が鮮やかで、圧倒される。

 それにしても、今回出展された約130点の絵や版画のほとんどが、国内所蔵の作品(それもなぜか「高知県立美術館蔵」というのが多い)というのに驚かされる。日本にいながら、これだけ上質のシャガールの絵が楽しめる幸せを改めて感じる。

 この「シャガール展」は6月25日まで。関西在住の皆さま、お時間がありましたら、ぜひ一度足を運んでみてください(サントリー・ミュージアムの隣には、大阪の人気スポット、水族館の「海遊館」や「天保山マーケット・スクエア」もあります)。

【メモ】 サントリー・ミュージアム「天保山」へは地下鉄中央線・大阪港駅から徒歩約5分。開館時間は午前10時半~午後7時半、月曜休館。

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Last updated  2006/06/04 09:08:11 AM コメント(24) | コメントを書く


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うらんかんろ

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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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