Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2010/03/22
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カテゴリ: アート&ブックス
 少しご無沙汰しておりました。久々の日記更新です(BAR巡りや酒の話ではありませんが…)。 1月31日の日記 で、東野圭吾の推理小説のうち、「加賀恭一郎シリーズ」にハマッているという話を書きました。s-51KQ3G3A6AL__SL500_AA240_.jpg

 刑事・加賀恭一郎が登場する(初出の「卒業」だけは学生時代の加賀恭一郎ですが)作品は、全部で8つあります。前回の日記では、そのうち5作品を読んだところでしたが、その後残りの3作品(「どちらかが彼女を殺した」「眠りの森」「卒業」)を読み終え、無事、全作品を読破しました。

 で、せっかくなので、8作品についてあくまで独断での評価ですが、面白かった順にランキングにしてみたいと思います(※本の表紙画像は基本的にAmazon上のものを引用しています。Amazon.Japanに感謝します)。


 1位はダントツで、最新作の「新参者」です。完成度の高さ、面白さのどちらをとっても文句なしでしょう。2位は、読者によっては、評価は分かれるところですが、僕は「赤い指」(2009年)を選びました。最後の意外な結末がやはり素晴らしいと思いました。s-61X9KNEKF5L__SL500_AA240_.jpg

 3位は、「嘘をもうひとつだけ」(2003年)。短編集ですが、それぞれの出来は水準以上でそれぞれに味わいもあります。そして4位は「眠りの森」でしょうか。恋に落ちる恭一郎もいいし、最後まで犯人が読めないところもいいです。

 さて、では残るは「私が彼を殺した」(2002年)「悪意」(2001年)「どちらかが彼を殺した」(1999年)「卒業」(1989年)の4つですが、この4作品ははっきり言って、とても(5位~8位の)順位がつけづらいのです。s-51CHUk77hlL__SL500_AA240_.jpg

 「私が…」と「どちらかが…」は似たコンセプトの作品ですが、普通に読み終えても犯人が分からないという、少し凝りすぎた実験的作品です。

 「悪意」は物語のかなり早い段階で明示されるのですが、犯行の動機などを描く結末までの部分がはっきり言って、長たらしくてくどい。「卒業」はお茶会の場での殺人のマニアック過ぎる種明かしに力を入れすぎて、物語本来の面白さを殺してしまっているという印象です。



 「新参者」はおそらく東野さんの全作品の中でもベスト3に入ると思います。早く文庫になればいいと思いますし、続編が早く出ればいいなぁと願っているところです。

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Last updated  2012/09/29 12:12:21 AMコメント(0) | コメントを書く


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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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