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グレートブリテン及び北アイルランド連合王国、通称イギリスは、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド(それ以外の部分はアイルランド共和国として独立)から構成される立憲君主制国家であり、英連邦王国の一国である。 大英帝国として19世紀後半には世界の過半を支配下に置いて、パックス・ブリタニカを享受したが、第二次世界大戦後は植民地の大部分を失っている。 英語圏として広大な世界共通語圏を形成、国連常任理事国。 「英連邦の宗主でもある」エリザベス女王を国家元首に戴き、議院内閣制・立憲君主制を布いている。 G8,NATO,EUの加盟国であり、共通通貨ユーロを採用せず、独自通貨の「ポンド」を守っている。 世界2位の軍事費を投入して世界的な戦力投射網(映画007のような諜報活動)を展開している。 GDP世界6位にあり、EU圏のPIIGSへの投融資債権国として全体の16.2%に当たる3,700億ドル(アイルランド1,875,スペイン1,365,ポルトガル290,ギリシャ170)を貸し付けている。 PIIGSへの債権国は、共通通貨ユーロ圏諸国が61.2%(独22.5%,仏18.0%,西5.1%,伊3.3%,その他12.3%)を占めており、独自通貨のEU参加国である英国の16.2%を加えると77.4%となり、大国である米国15.5%とともにPIIGS再建の行方を握っている。 国名 イギリス幸福度(エイドリアン・ホワイト氏) 41位通貨 ポンド国花 ばら国旗イングランドの国旗(白地に赤い十字の聖ゲオルギウス十字)と、スコットランドの国旗(青地に白い斜め十字の聖アンデレ十字)の旗の組合せ基盤に、アイルランドの有力諸侯だったキルデア伯(フィッツジェラルド家)の旗(白地に赤い斜め十字、聖パトリック十字)が組み合わされた。ユニオンジャックという。面積:平方キロ242,514km^2 (日本の約65%)人口:千人 61,800千人人口密度:/平方キロ 254人首都 ロンドン(7,580千人)言語英語(ウェールズ語、ゲール語も)宗教 英国国教会政体 立憲君主制元首 エリザベス二世女王議会 二院制政権 保守党・自由民主党連立主要産業航空機、電気機器、エレクトロニクス、化学、金属、石油、ガス、金融GDP:億ドル 22,488億ドル(6位)一人当たりGDP:ドル 36,164ドル(22位)経済成長(実質)率 1.4%(前年 -4.9%)物価上昇率 3.3%失業率 7.8%財政赤字/GDP -12.9%直接投資受入額(億ドル) 459公的債務残高/GDP -80.3%国際収支(経常)(億ドル) -715外貨準備高(億ドル) 684貿易額:輸出(億ドル) 4,067同 :輸入(億ドル) 5,600貿易品目:輸出石油・石油製品11.4%,道路走行車両8.9%,医薬品8.5%,原動機6.4%,電気製品4.2%,非金属鉱物製品2.6%同 :輸入自動車9.4%,石油・石油製品8.8%,電気機器4.5%,原動機3.9%,非鉄金属2.5%,天然ガス等2.0%貿易相手国:輸出米14.3%,独10.8%,蘭7.8%,仏7.7%,アイルランド6.2%,ベルギー4.9%,西3.7%、伊3.3%,中2.8%(EUで53.6%)同 :輸入独12.4%,米8.7%,中7.9%,蘭7.2%,仏6.0%,ノルウェー5.4%,ベルギー4.7%,伊3.9%,西2.8%,アイルランド3.5%,スイス2.4%(EUで50.6%)対日輸出:億ドル 41対日輸入:億ドル 116海外投資残高(2009年末)A 16,119(億ドル換算) (米国) 24.5% (オランダ) 15.0% (ルクセンブルグ) 12.3% (仏) 4.0% (西) 3.2% (加) 2.9% (香港) 2.9% (独) 2.9% (アイルランド) 2.8%対内投資受入残高(2009年末)B 10,232(億ドル換算) (米) 24.3% (蘭) 16.9% (仏) 11.3% (独) 10.5% (ルクセンブルグ) 4.7% (西) 4.2% (スイス) 4.1% (日本) 3.3%海外純投資残高(A-B) +5,887(億ドル換算)
Nov 30, 2011
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現在EU圏・艦隊の母艦に相当する大国・ドイツ、フランスの基本情報を集めてみた。 この両大国とも、EU圏の中枢にいてEU圏内相互貿易が約6割と高く、そのメリットを享受している。 母艦・ドイツは他のEU諸国に、「自国の経済は自分の責任で守るよう」にと指示しており、もう一つの母艦・フランスほか圏内諸国と一体となって協調していない状態にみえる。 「ドイツはEUという同じ艦隊で航行している母艦の一隻である」のを解っていないのではなかろうか。 早く今のEU艦隊を改変するか、新EU艦隊の造船計画に入らなくては危ないのである。 艦隊がばらばらで航行すると敵(国際金融投資家など)に狙われやすくなり、弱いEU戦隊同士でも母艦を中心に二列整然と艦隊を組んで繋がって集まれば戦力は付こうというもので、智慧を出し合うことが今こそ大切である。 あくまでも脳幹梗塞の予防であるが、データを追いかけるのも、結構疲れるものである。 国名ドイツフランス幸福度(エイドリアン・ホワイト氏)35位62位通貨ユーロ(元マルク)ユーロ(元フラン)国花ヤグルマギク、オウシュウナラアイリス、ユリ国旗黒赤金(上中下三分割)の三色旗トリコロール、青・白・赤の縦三分割旗。白がフランス 王家の色、青と赤はパリ市の紋章の色。「自由・平等・友愛」を示す説もある。面積:平方キロ357,124(日本の94%)632,759(日本の約1.7倍)人口:千人81,800千人 65,447千人人口密度:/平方キロ230人 103人首都 ベルリン(3,440千人) パリ(2,181千人)言語 ドイツ語(少数言語あり) フランス語宗教カトリック(30%)、プロテスタント(29.9%)、ユダヤ(少数)カトリック(9割)、イスラム、プロテスタント、ユダヤ政体連邦共和制共和制元首大統領クリスティアン・ヴルフ→(連邦参議院議長代行)ホルスト・ゼーホーファー(2012.2.17)→ヨアヒム・ガウク(2012.3.18)→フランク=ヴァルター・シュタインマイアー(ドイツ社会民主党SPD,2017.3.19~)大統領ニコラ・サルコジ(2007.5.17)→フランソワ・ジェラール・ジョルジュ・ニコラ・オランド大統領(2012.5.15)→エマニュエル・マクロン大統領2017.5.14~首相(内政)首相アンゲラ・メルケル(キリスト教民主同盟CDU、2005.11.22~)首相フランソワ・フィヨン(国民運動連合2007.5.17)→ジャン=マルク・エロー(社会党2012.5.15)→マニュエル・ヴァルス(社会党2014.3.31)→ベルナール・カズヌーヴ(社会党)2016.12.6)→エドゥアール・フィリップ(共和党2017.5.15~,マクロン大統領の指名)議会二院制二院制政権キリスト教民主同盟、同社会同盟、自由民主党の連立国民運動グループ→フランス社会党主要産業自動車、機械、電子工学、化学、環境技術、精密機械、光学、医療技術、バイオ・遺伝子工学、ナノテクノロジー、航空・宇宙産業、物流(1)化学、機会、食品、繊維等(2)農業は西欧最大の規模。工業においては宇宙・航空産業、原子力産業などの先端産業が発達。名目GDP:億ドル33,095億ドル(4位)25,598億ドル(5位)一人当たりGDP:ドル 40,274ドル 41,019ドル実質GDP成長率 3.6%(前年 -4.7%) 1.4%物価上昇率 1.1% 1.5% 失業率7.7% 9.7%貿易額:輸出12,607億米ドル (3位) 5,209億米ドル (5位)同 :輸入10,561億米ドル (3位)6,066億米ドル (5位)貿易品目:輸出機械類12.4%,自動車・同部品15.8%,電気電子9.8%,医薬5.7%原子炉・ボイラー・機械類11.5%,航空・宇宙機材9.1%、自動車9.2%,電気機器8.5%,医薬品6.5%同 :輸入電気電子11.2%,原油・天然ガス・同半製品10.4%,乗用車・バストラック・同部品8.5%,機械類5.7%,医薬品4.1%鉱物性燃料13.8%,原子炉・ボイラー・機械類11.2%,電気機器9.4%,自動車9.3%,航空・宇宙機材4.1%,光学機器3.0%貿易相手国:輸出仏9.5%,米6.8%,蘭6.6%,中国5.6%(EUは60.3%)独16.2%、伊8.1%、西7.5%、白7.5%,英6.7%、米5.7%,中2.8%(EUは61.2%)同 :輸入中9.5%,蘭8.5%,仏7.7%,米5.6%,伊5.4%(EUは56.6%)独17.2%、中8.2%,白7.8%、伊7.5%、西6.2%、米5.9%,英4.3%(EUは60.0%)国際収支(経常)1,869億ドル-446億ドル外貨準備高 623億ドル558億ドル対日輸出192億ドル78億ドル 同上品目自動車21.1%,機械類10.9%,医薬品8.3%,電気電子機器8.2%医薬品14.8%,化学品11.4%,原子炉・ボイラー・機械類9.5%,飲料・アルコール等9.1%,ハンドバッグ等7.8%対日輸入 202億ドル70億ドル 同上品目電気電子機器24.5%,機械類13.8%,事務データ処理器13.4%,乗用車4.7%原子炉・ボイラー・機械類24.6%,自動車22.4%,電気機器20.5%財政収支/GNP -3.5% -7.0%政府債務残高/ GNP 2009年 73.2% 77.6%対外純債権(-債務)残高/ GNP 2008年 25.3% -18.1% 発電量構成(2008年)石炭46.0%,原子力23.5%,水力15.1%,天然ガス13.9%,石油1.5% 原子力76.4%、水力11.9%,火力10.6%訪問観光客数 2010年26,874千人 (8位)76,800千人 (1位)海外旅行客数 2005年77,400千人 (1位) 22,270千人 (10位)同・人口百人当たり93.9人36.6人
Nov 29, 2011
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EU圏に属する北欧Viking王国のデンマークとスウェーデンはエイドリアンホワイト氏による世界の幸福度ランキングの上位を占めている。 デンマークはドイツ北部からのびるユトランド半島と北海やバルト海にうかぶ多数の島、および自治領のフェロー諸島とグリーンランドからなる。 通貨に関しては、共通通貨「ユーロ」でなくそれぞれの国の「クローネ」を守っている。 WEB(外務省、WIKIPEDIAなど)からの説明であるが、2021年11月のDATAを纏めておく。 小生は、「表」が巧く書けないので、「高機能エディタ」の練習でもある。 右手、右脚が多少麻痺している、脳幹梗塞のリハビリの一環であり、お付き合いさせて申し訳ない。 【改訂:2021/11】 国名デンマークスウェーデン幸福度(エイドリアン・ホワイト氏) 1位 6位通貨デンマーク・クローネ1デンマーク・クローネ=15.79円(2019年8月現在)スウェーデン・クローナ(SEK)(1クローナ=約11.15円(2019年9月現在))国花マーガレットセイヨウトネリコ、ドイツスズラン国旗赤字に白のスカンディナヴィア十字青地に金のスカンディナヴィア十字面積:平方キロメートル 43,000(フェロー諸島及びグリーンランドを除く) 450,000(日本の約1.2倍)人口:千人 約581万人(2019年デンマーク統計局)(兵庫県とほぼ同じ) 約1,022万人人口密度:/平方キロメートル 129人 22.7人首都コペンハーゲンストックホルム言語デンマーク語スウェーデン語宗教福音ルーテル派(国教)福音ルーテル派が多数政体立憲君主制立憲君主制元首マルグレーテ2世女王(1972年1月即位)カール16世グスタフ国王(1973年9月即位)議会一院制(179議席,任期4年)一院制(349議席 任期4年)政権(1)首相 メッテ・フレデリクセン(社民党)(2)外相 イェッペ・コフォズ(非議員)スウェーデン国会で24日にロベーン首相の後任として選出された与党・社会民主労働党党首のマグダレナ・アンデション氏(54)が同日、辞任した。連立を組む緑の党が政権を離脱したことから、「政府の正統性に疑問が生じかねない」として辞表を提出。同国初の女性首相に選ばれてから半日足らずで異例の退陣劇となった。主要産業流通・小売り,医薬品,畜産・農業,運輸,エネルギー機械工業(含:自動車)、化学工業、林業、ITGDP:億ドル 3,509億ドル (2018年IMF統計) 5,511億ドル(2018年,IMF)一人当たりGDP:ドル 60,692ドル (2018年IMF統計) 53,873ドル(2018年,IMF)経済成長率 1.2% (2018年IMF統計) 2.3%(2018年,IMF)物価上昇率 0.7% (2018年IMF統計) 2.0%(2018年,IMF)失業率 5.0% (2018年IMF統計) 6.2%(2018年,IMF)貿易額:輸出 1,079億ドル 135,523百万ユーロ同 :輸入 1,014億ドル (2018年デンマーク統計局) 136,301百万ユーロ(2017年,ユーロスタット)貿易品目:輸出医薬品,産業機械及びその部品,衣料品機械,鉄道以外の輸送用機器,電気機器,鉱物性燃料,紙・パルプ同 :輸入自動車,石油及び石油製品,電気機器及びその部品(2018年デンマーク統計局)機械,電気機器,鉄道以外の輸送用機器,鉱物性燃料,プラスチック貿易相手国:輸出ドイツ(15.9%),スウェーデン(9.9%),米国(8.6%)・・中国(4.4%)・・日本(1.4%)ドイツ,ノルウェー,フィンランド,デンマーク,米国同 :輸入ドイツ(23.0%),スウェーデン(12.3%),オランダ(8.5%),中国(7.7%)・・・・日本(0.5%)(2018年デンマーク統計局)ドイツ,オランダ,ノルウェー,デンマーク,英国(2018年,スウェーデン統計局)対日輸出 2,404億円医薬品,豚肉,一般機器等 2,997億円化学製品(医薬品等),輸送用機器,原料別製品(鉄鋼等)対日輸入 558億円自動車,科学光学機器,建設用・鉱山用機械(2018年財務省貿易統計) 1,580億円輸送用機器,電気機器,一般機械(2018年11月,出典:我が国財務省貿易統計)備考アンデルセン童話、クロンボー城、ロスキレ大聖堂、島が多い国ノーベル賞、社会科学の実験福祉国家、スウェーデン鋼
Nov 27, 2011
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小生の長男一家が、孫の七五三祝祷のために先日訪れたことをお話しした。 その時の、驚くべき報告が、長男の嫁からあった。 先日の夜、目が見えなくなり、顔に湿疹が出来て、動悸で動けなくなったので、近くに住む母親に駆けつけて貰ったところ、直ぐに病院に行くことになった。 急を要する病状なので、119番で容態を話して、救急病院に搬送して貰ったという。 その時には、まだ、「茶のしずく石鹸を使っていると、小麦関連の経口摂取で容態が悪くなる」の報道は知られていなかったようである。 彼女が、その後に、いわゆる「ママ友」のなかに、もっと重傷の友人(TVにも出ている)がいることが解ったという。 彼女はというと、それ以来、「茶のしずく石鹸」は当然のこととして使用しないが、「小麦を含む食物」は、その後危なくて口にできないらしい。 彼女の女児は、生まれつきアレルギー体質であり、小麦やいろいろの物にアレルギー反応を起こしているので、自分で勝手に食べないように、注意するものだから、「これ、毒?」というような仕草が身についている。 女児がそうなので、母親も小麦に対しては潜在的な抗アレルギーを持っているかも知れない。 WEBを調べていると医師の方達が意見を述べていた。 WEBの「脱ステロイド関連の文献を読む」を参考にする。http://blog.m3.com/steroidwithdrawal/20111118/1 「おそらく、加水分解小麦のような分子量の大きな物質は、単に皮膚に接触しただけでは、遅延型アレルギー(かぶれ)は起こしにくく、しかし、洗剤などで角層バリアが破壊されると、皮内に侵入して感作が成立し、そしてそのときのアレルギーの型は即時型(IgE型)となるのではないでしょうか。」、という。 さらに、「加水分解小麦は、ただ皮膚に塗っただけでは感作しにくい、石けんを加えて、皮膚(角層)バリアを破壊してやると、感作が成立しやすくなる、それも、遅延型ではなく、即時型(IgE型)のアレルギーを発症する、ということだと私は考えます。」、とその医師は言う。 注意事項は他にもある。http://www.allergy.go.jp/allergy/flour/index.html お恥ずかしい話になるが、40年前の昔々、「背が伸びる薬」なるものを買ったことがある。 背も伸びなかったが、胃がムカムカするような、不思議なふかふかの粉末が胃の中にそのまま入り込んだような感じがして気分が悪くなり、すぐに諦めたことがある。 これは法定の薬ではなく、訴えることもなかった。 しかし、国民の健康が国の優先政策目標である今日では、「病気を生み出す食物」については厳しい目線がある。 病気は患部に直接に打撃を与えるタイプは因果関係(一次元関数)が解りやすいが、人間というか生物の体は微妙なバランスで健康の平衡を保っているので、2次元関数だけでなく、多変量分析のような複雑な多次元の関係を追跡しないといけないのだろう。 かなり前に、友人が末期肺ガンで死亡したとき使用した、肺ガン治療薬・イレッサは劇薬的な治療効果はあるが、逆に副作用は激しく、すでに公表しているものの「副作用での訴訟事件」が起きている。 これからは、医薬品だけでなく、食べ物全般についても、複合的な摂取による事故の可能性については、より詳しい研究と、逐次報道がなされることにより、全国民に注意喚起する必要があるとおもわれる。 風評被害というかもしれないが、「疑わしい物は疑わしい」として、真剣に調べる姿勢が、学者や医者や厚労省として大切であろう。 「疑わしきものは罰せず」は、学者や医療関係には適用してはならない。
Nov 27, 2011
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江戸城から見て、方角は北東、鬼門方向にあり、 江戸を守る役目が「柴又帝釈天」である。 先日は、長男夫婦の車に乗って孫二人、計6人で、柴又帝釈天に七五三の祝祷を受けた。 その前の週は二男の孫を連れて成田山新勝寺で祝祷を受けたので祝祷続きである。 柴又というと「寅さんの草団子」を思い出す。 帝釈天というと料亭「川甚」を思い出す。 お参りよりも、「食い気」が優先するから、脳幹梗塞でも、まだ生きている証拠である。 境内にはいると、「風の盆の踊り」が見られて、その後に人混みが出来ていた。 人混みは、どうやら「猿回し」であった。 木の彫り物で飾られた古めかしい寺社に入り、祝祷を申込んだ。 初めて、一番奥の、一段と高い祝祷場に上がった。 成田山新勝寺では、偉いお坊さんがお供を連れて一番前に座り、その後ろにグループ毎が祝祷を受ける人物を先頭に並ぶ。 帝釈天では、一段と高い祝祷場で、お坊さんが一番前に立って燧石を打った後、中段の「お祈りの場」に下がり、最後にお札などを配るときに祝祷場に戻る。 成田山新勝寺には広い場所があるのだが、都会の柴又帝釈天では祭壇の場所が狭いので、祈りの場所が入れ替わるのだろう。 成田山新勝寺では、すぐ前から聞こえる、お坊さん数人のお経のユニゾンと木魚の演奏が素晴らしかった。 柴又帝釈天では、お坊さん一人が、木魚を叩くタイミングは素晴らしかったが、すこし遠くの、かつ、背後から聞こえてくる「祝祷」のお経は流石に気になったものだ。 振り返って、後方下を眺めると、確かにお坊さんはお経を唱えているが、マイクを使っているせいか、前・後から音に攻められているような不思議な雰囲気には少々戸惑ったものである。 「ありがたいお経は頭上から降ってくる」ように感じるのが、自分には合っているようである。 兎に角、お参りの後は、念願の草団子(高木屋などの店頭で)を求めてから帰途についた。 今まで、お正月は、家族で近くの帝釈天にお参りすることが多いが、小生だけは浅草の浅草寺に電車に乗って出かけている。 その理由は、昔々のこと、現役で私立大学(理工学部)に入学したのだが、その大学が思いの外、期待はずれのため、同時に予備校通いを始めて、やっと国立大学(経済学部)に入学できたのは、浅草の観音様のお陰であるからだ。 小生でも国立・私立数校の経済学部にすべてパスできたのは、当時の試験科目について、文化系の科目が超難問(「小生の好きな」英語、世界史を除いて)で全員がほとんどできなかったこと、理科系の科目(数学)が通常の難問であったので、小生達の、どちらかと言えば、理科系の得意な学生にはとても有利な試験であったのである。 上記に英語が好きだと書いたのだが、田舎物の小生は外人にあったこともなく、発音・イントネーションは適当であり外人には通用せず、外大での教師には馬鹿にされたものである。 語学よりも、自分ではクイズなみの英語力であったと理解しており、口頭試問なら間違いなくパスできないであろう。 この年の試験は、自分にとって、本当に幸運な試験の出題傾向であったので、神様・観音様に今でも感謝している。 自分は、「太陽神と先祖を祭る神道派」であるが、正月などのお参りは八幡神社ではなくとも、主に近場の寺社に行っている。 生まれたときにお参りに行った神社は高知市にあり、遠すぎるのである。 「苦しいときは神頼み」で申し訳ないが、神社、寺社でも祈りは受け入れてくれると信じている。 美しい弓付の破魔矢(愛染宝弓)は毎年、浅草寺の観音様のものを入れ替えている。 それに、「東京タワー」並みに、「押上のタワー」ができて一挙両得のお出かけになったのだから!!!
Nov 26, 2011
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政府・日銀は生保等の持つPIIGS国債買いオペを断行すべきである。 生命保険の「一時払い終身保険」の売り上げが好調で、中間決算はまずまずの改善を見ているが、生命保険の運用上の問題が大きく影を落としている。 国民は、生命保険会社に将来の身の安全を託して生命保険料を支払い、また、退職金の運用先として「一時払い終身保険」を購入している。 生保は、この資金運用として、安全な資金運用を図らねばならない。 国に於ける保険であれば、低利を余儀なくされても、その運用は最も安全な運用(日本の国債など)に制限されるが、民間の生保であれば、より高利の運用を目指すのであるから国内株式市場や外国の国債・投融資なども視野に入る。 国内の株式市場の低迷や、安全と思われた欧州のPIIGS債権市場投資の破綻の畏れの勃発から、先行きが怪しくなってきている。 国民は、自分の資金運用を委託している機関の先行きについて、不安で仕事にも気が入らないのではなかろうか? 民間になんでも移行しようとすると、このような危険を国として回避することが期待できなくなる。 欧州の国が発行している国債や、共通債などについては、その国が保証するのは当然であるが、購入した国でも、国債であれば「その国を支援する意図をもって買い支える姿勢」、つまりは「買いオペレーションとして例えばPIIGS国債の買取」を発揮してもよいと思う。 優先順位としては、生保、損保、銀行、最後に証券となるのではないだろうか。 国内金融機関がPIIGSに抱える投融資残高(国債を含む)はドル換算で総額4兆円(国債は1兆2千億円程度)である。 少なくとも、このうちのPIIGS国債については、早急な買取をして、買い支える姿勢を見せて欲しい。 そうすれば、PIIGS国の国民も、我が国国民も同時に安心して仕事に励めるであろうからだ。 小生は、年金を受け取るだけの脳幹梗塞であるが、これから年金を受け取る次世代の若者が苦境に立つのを見るのは、しのびないので、ぜひとも政府・日銀は英断を持って、「買いオペレーションPIIGS国債」を断行して貰いたいものである。 PIIGSへの国債を含む投融資残高 (1ドル=77円換算)2011年9月末、単位:億円 読売新聞 朝刊:平成23年11月25日(金) 金融機関企業名称合計額内国債銀行三菱UFJ・FG 13,244 3,157 三井住友FG 4,100 2 みずほFG 3,196 0 農林中金 1,087 0 三井住友トラストHD 89 0 (銀行計) (21,716) (3,159)証券野村HD 2,734 2,041 大和証券G 138 7 (証券計) (2,872) (2,048)損保東京海上HD 101 101 MS&AD 151 151 NKSJ 341 341 (損保計) (593) (593)生保日本生命 4,899未公表だが殆ど国債 第一生命 1,603 1,329 明治安田生命 1,208 1,068 住友生命 195 0 その他生保 6,988 1,520 (生保計) (14,893) (3,917)総計 40,074 9,717注:日本生命はその大半がイタリア国債である。PIIGSはギリシャ、イタリア、スペイン、アイルランド、ポルトガルを指す。
Nov 25, 2011
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フィンランド人の起源を辿ると、紀元前よりフィンランド一帯に居住していたウラル語族(ヨーロッパの大部分を占める印欧語族とは全く異なる語族)に属する「フィン民族」である。ウラル語族の起源はウラル山脈付近と考えられている。マジャール人(ハンガリー人)は自らをアッティラ(フン族の王)の子孫と称していること、ハンガリー語とフィンランド語が同じウラル語に属して、相互に似ていることは事実である。これらのことから、フン族の後裔がハンガリー人で、ハンガリー語とフィン語が似ていること、「フィン」と「フン」が発音でも似ていることなどから、フィンランドはフン族の国の様であるとの推論もされるが、「それは言語学的には間違い」と学者には言われている(しかし「DNAの調査」は見たことがない)。ヨーロッパでフン族が活躍した時よりも、はるか4百年以上前に、フインランド付近でフィン族が活躍しているのだからこの関連は永遠に未解決であろう。フン族自体はいろいろな民族が合体した騎馬民族(中国北部からヨーロッパまでの広い荒野を大移動してきた集団)であり、そのなかには途中でフィン族も混ざっていたかもしれないが、同一であるという確たる証拠も反証もない。日本人と似ているところは、WEBで推測する限り、非常にシャイであるところ、家屋にはいるときには裸足になるところ、お風呂(サウナである)が好きなところ、発音がすこし似ているところ、などではないだろうか。以下の文章はWEBから説明する。人口とGDPの規模が日本の北海道とほぼ同じフィンランドは、1980年代以降、農業と林業中心の経済体制から、携帯電話の生産量が世界1位になるなどのハイテク産業を基幹とする工業先進国へと著しい変化を遂げることに成功した。特に、150年前からある老舗企業のノキア(NOKIA)やLinuxが有名である。高い教育水準なども影響した結果、ヨーロッパ内でも有数の経済大国となった。世界経済フォーラム(WEF)が毎年発表する国際経済競争力の順位では、2001年から2004年までと4年連続首位となった(2002年は一旦、2位と発表されたがその後の再評価で1位に修正された)。ナショナル・フラッグ・キャリアはフィンランド航空だが、政府は既に株式の半数以上を売却している。女性の労働力化は進んでおり、特に法律家・医師は女性が半数を占めている。企業で高い地位を占める女性も増えているが、男性に比べるとまだ少ない。女性は男性に比べ正社員として雇用されにくい傾向があり、若い世代の女性で契約期間付き雇用が多い(20代女性の4割が派遣社員)。タイムバンクという制度があり、多忙な時期に残業して、暇な時期に余計に休めるという制度が存在する。1994年に16.6%まで上昇した失業率は不況からの脱却とともに年々改善を続け、2006年には7.7%まで下がった。しかしGDPや購買力が増加する一方でロシア人やバルト三国から流入する労働者の増加によって仕事を見つけられず、売春婦などの性産業に従事するものも増加の一途を辿っている。2008年時点ではフィンランド国内に8000人もの売春婦が存在しているとする見方もある。基本情報:2010年(おもに外務省資料)国花: スズラン国旗: 白地に青のスカンディナヴィア十字を描いた旗。白は雪、青は湖を表す。面積: 338千平方キロメートル(日本よりやや小さい)人口: 5,326千人(2008年)人口密度: 16人/平方キロメートル(2008年)首都: ヘルシンキ(約58万人、2008年)言語: フィンランド語(93.4%)、スエーデン語(5.9%)、以上が公用語民族: フィン人(91.7%)、スウェーデン人(スウェーデン系フィンランド人、5.5%)宗教: 福音ルーテル教(国教、89%)、正教会(フィンランド正教会、1%)政体: 共和制元首: 大統領議会: 一院制政権: 国民連合党主要産業: 金属機械、電子電気機器製造(携帯電話等)、紙・パルプ等木材関連GDP(名目): 2,392億ドル(2010年、IMF)一人当たりGNP: 44,489ドル(2010年、IMF)経済成長率: 3.1%(2010年、IMF)物価上昇率: 2.8%(2010年、IMF)失業率: 8.4%(2010年、IMF)貿易額輸出: 694.0億ドル(2010年、国連統計) 輸入: 682.5億ドル(2010年、国連統計)貿易品目輸出: 紙製品、石油類、電子機器 輸入: 原油、石油類、自動車、通信機器、医薬品貿易相手国輸出:独(10.0%)、スウェーデン(10.0%)、露(8.9%)、米(7.8%)、蘭(5.8%) 輸入:露(16.0%)、独(16.0%)、スウェーデン(15.0%)、蘭(6.9%)、中国(5.3%) (2009年、ユーロスタット)経済概況: 外務省資料(1)主要産業豊かな森林資源を活かした製紙・パルプ及び金属が伝統的2大産業であったが、現在はノキアを初めとする情報通信産業が主要な地位を占めている。(2)経済動向2008年金融危機を受け2009年のGDP伸び率は8.0%減となったが、2010年には3.1%に回復、2011年では3.9%と予測されている。輸出は堅調な状況が続くが経済成長に占める影響は減少している。(3)失業率2008年の金融危機により雇用状況の悪化が予想されたが、2009年の失業率が10%を超えることはなかった。現在はゆるやかに改善が見られ、2011年4月の失業率は8.2%であり前年同月より1.1%減であった。2011年内はこの回復傾向が続く見通し。(4)財政状況2008年の金融危機対策として景気刺激策をとったため2009年に約80億ユーロ、対GDP比4.8%の赤字に転じた。2010年も90億ユーロの赤字であった。2011年も引き続き財政赤字が予測され、現政権では財政均衡策が図られている。(5)ユーロ導入北欧で唯一のユーロ当初参加国であり、安定したユーロを支持している。対ポーランド支援等ユーロ安定化措置への対応が、2011年国会選挙の主要争点となり、強硬に反対を唱える真正フィン人党が躍進した。同党は、現連立政権には参加していないが、政権第二党の社会民主党もユーロ参加国への支援に慎重な姿勢をとるなど、今後の支援措置への対応が注目される。 年月 略史1世紀頃 フィンランド人の定住11世紀~12世紀 キリスト教が伝来、東西キリスト教の角逐1323年 スウェーデン・ロシア間の国境確定フィンランドは、スウェーデンの一部となる1809年 スウェーデン、フィンランドをロシアへ割譲1917年 ロシアより独立、フィンランド共和国成立1939年 対ソ戦争(冬戦争)1941年~1944年 対ソ戦争(継続戦争)1948年 フィンランド・ソ連友好協力相互援助条約締結1955年 国連加盟1975年 CSCE(欧州安全保障協力会議)開催(於ヘルシンキ)1986年 EFTA(欧州自由貿易連合)正式加盟1995年 EU(欧州連合)加盟1999年 EMU(欧州通貨同盟)加盟2002年 ユーロ導入備考:最近の東欧圏への影響について当国の携帯電話大手・ノキアが欧州最大級の生産拠点を置くハンガリーは輸出の約6割がユーロ圏向けで、ユーロ圏経済の減速により成長率の下ぶれ(2012年見通し2.6%→0.5%)を免れなくなった。同様に,チェコも2.9%→0.7%,ラトビア4.0%→2.5%,ポーランド3.7%→2.5%,ルーマニア3.7%→2.1%と、欧州委員会の予測は今年5月→11月の時点で比較すると、大きく下ぶれしている。
Nov 24, 2011
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アイルランド:幸福度11位。漢字では「愛蘭土」。 1801年に英国に併合され、イースター蜂起などの後の1922年に英連邦の自治領となる。(ただしベルファストを中核とする北部6州はプロテスタント派が多く、複雑なIRA問題を起こし英領に留まろうとし内戦となる。後に北部については領有権を放棄し英領のまま。この内戦は、無宗教のものも増えており、また、おなじキリスト教のなかの宗派の争いであり宗教戦争とは言えない。)1840年後半、麦の小作制度の厳しさからジャガイモに転作した貧農が作物の枯れ死で飢饉に苦しみ、本土の英国が助けなかったためにアメリカ大陸へ多数が移民した。(後に、レーガン米大統領もその子孫として訪問時に歓迎され、また、ブレア英首相もこれを謝っている。) 1949年に英連邦を離脱し共和制宣言、1955年国連加盟、1973年EC加盟、ユーロ創設メンバーとしてユーロ導入。 NATOに加盟せず、安全保障には中立政策。EUからの経済援助が教育とインフラに投資され、また、低い法人税、安い労働力、同じ英語圏を米国の進出企業から高く評価されている。 財政赤字が累積し、国債利回りが上昇し、ギリシャと同様に経済危機にある。 基本情報:2010年 国花: シャムロック(マメ科のクローバー) 国旗: 緑、白、橙の三色から成る 面積: 70.3千平方キロメートル(北海道程度) 人口: 4,590千人 人口密度: 65人/平方キロメートル 首都: ダブリン (1,210千人) 言語: アイルランド(ゲール)語および英語 宗教: カトリック(87%) 政体: 立憲共和制 元首: 大統領 議会: 二院制 政権: 統一アイルランド党と労働党の連立 主要産業: 製造企業(電子・電気、化学)、酪農畜産業 GDP: 2,043億ドル 一人当たりGNP: 45,689ドル 経済成長率: -1.0% % 物価上昇率: 0.2%% 失業率: 13.6% 貿易額輸出: 1,185億ドル(2009年) 輸入: 603億ドル 貿易品目輸出: 医薬品、有機化学品、コンピュータ 輸入: 機械部品、日用品、石油、部品 貿易相手国輸出: 米、英、ベルギー、独、仏、スイス、西、蘭、伊、日 輸入: 英、米、独、蘭、仏、中国、ベルギー 財政収支/GDP比: 2007年から2011年(予測値)0.1%,-7.3,-14.2%, -31.3%,-10.3%(欧州委員会統計) 公的債務/GDP比: 108.1%(欧州委員会統計) アイルランドの外国からの投融資残高7,468億米ドルの内訳 End-Q2 2010(BIS Quarterly Review,December 2010) イギリス 1,875億ドル (25.1%) ドイツ 1,864 (25.0%) アメリカ 1,083 (14.5%) フランス 773 (10.4%) イタリア 247 ( 3.3%) 日本 220 ( 2.9%) スペイン 177 ( 2.4%) その他 1,229 (16.5%) (うちEU 3,703) (49.6%) 内政(以下は外務省資料): 2010年3月のギリシャ債務問題に端を発してユーロ圏の財政懸念が高まる中、アイルランドの国債金利が高騰。11月に政府はEUとIMFから総額850億ユーロの支援スキームを受け入れることとなった。経済悪化を背景に、共和党・緑の党による連立政権の支持率は低迷。本年1月、カウエン前首相は共和党党首を辞任、更に緑の党が連立政権を離脱。歳入法案成立後、2月1日に議会は解散された。2月25日に総選挙が実施され、野党であった統一アイルランド党(FG党)及び労働党が大幅に議席を伸ばし勝利。3月9日に右2党による連立政権が発足。 ケニーFG党党首が首相に就任、ギルモア労働党党首が副首相兼外務・貿易相に就任した。財政再建と経済回復が現政権の最優先課題。 経済概況: 政府はEU/IMF財政支援プログラムの下、2015年までに財政赤字を対GDP比3%以下に抑えるべく、財政・銀行再建を着実に実施中。本年7月のユーロ圏首脳会合における融資金利引下げ合意等により、アイルランドの債務状況は改善傾向にある。本年のGDP成長率は好調な輸出に支えられ、2008年以降初めて1.0%のプラス成長となる見通し(中銀見通し)。他方、国内需要は依然として脆弱であり、個人・公共消費ともに落ち込んでいる。 外交:(1)EU:1973年にEU(旧EC)加盟。EUを重視。(2)多国間外交第二次世界大戦前から中立政策を掲げ、北大西洋条約機構(NATO)非加盟(NATO平和のためのパートナーシップ(PfP)には1999年から参加)。国連平和維持活動(PKO)に積極的に参加しており、国連待機制度で850名まで要因派遣が可能。6月30日現在、国連レバノン暫定隊への440名を含む17ミッションに569名を派遣。
Nov 23, 2011
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アイスランド:幸福度4位。火山国で、水力発電(80%)、地熱発電(20%)のみの自然エネルギーの国。 ヴァイキングの民主的な合議(アルシング)の国として成立。ノルウエーやデンマークの統治下を経て独立。 EU加盟を目指しているが、捕鯨・漁業界(イギリスとタラ戦争で争い勝利する)が反対し、独立心も強く、最後のつめで戸惑っている。 一人当たりGDPが高く、投資資金が流入していたが、世界的金融危機で逆に資金が流出して危機に陥り、現在は北欧諸国の支援で再建中である。 基本情報:2010年 国花:北半球の極地に生育するチョウノスケソウ(バラ科) 国旗:青地に赤と白のスカンディナヴィア十字が描かれた旗 面積:10.3平方キロメートル(=北海道+四国) 人口:317.9千人 人口密度:3人/平方キロメートル 首都:レイキャビク 言語:アイスランド語 宗教:福音ルーテル派(国教)8割 政体:共和制 元首:大統領 議会:一院制 政権:社会民主同盟と左派緑運動を中心とする連立政権 主要産業:水産・水産加工業、金属(アルミニウム精錬) GDP:126億ドル 一人当たりGNI:39,563ドル 経済成長率:-3.5% 物価上昇率:2.37% 失業率:8.1% 貿易額輸出:46億ドル(2008年) 輸入:39.3億ドル 貿易品目輸出:水産物、アルミ・同加工品、医薬品 輸入:燃料、自動車、航空機 貿易相手国輸出:EU諸国(77.5%),米国(4.6%),ノルウエー(4.2%),日本(2.5%),ロシア(2.1%) 輸入:EU諸国(51.9%),ノルウエー(9.0%),米国(8.2%),中国(6.0%),日本(2.3%) (2008年) 経済概況:外務省資料(1)主要産業水産業及び水産加工業が盛んで、水産物輸出が経済において大きな比重を占める。また、再生可能エネルギー(地熱及び水力による電力)を用いたアルミ精錬やフェロシリコン(鉄鋼原料)生産が盛ん。 (2)経済情勢(イ) 近年、国民一人あたりの国民所得(GNI)は非常に高い水準を誇っていたが、世界的な金融危機とともに投資資金の国外流出が始まった。2008年10月には信用不安の高まりを受けて、アイスランドの三大銀行が倒産し、国有化された。同年11月には、IMFが21億ドルの融資を決定した。他、北欧4カ国が計25.5億ドル、ポーランドが2億ドルの融資を決定した。現在IMFの支援を受け、経済再建中。(ロ)総エネルギー消費量の内、再生可能エネルギー(地熱と水力)が82.1%(2007年 アイスランド統計局)を占め(世界最高)、また市バスを用い て水素燃料の実用実験、国際空港における水素燃料電池導入実験開始など、世界のパイオニアを目指したエネルギー政策を行っている。年月略史870~930年頃ヴァイキング、アイスランド植民。930年世界初の民主議会・アルシンギ(立法・司法機関)設立1262年ノルウェーの統治下に入る1397年デンマーク王の統治下に入る1918年独立(デンマークとの同連合)1940年デンマークがナチス・ドイツに占領される状況の下、英軍に占領される。1944年アイスランド共和国成立1949年NATO加盟1994年欧州経済領域(EEA)発効
Nov 22, 2011
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成田山新勝寺の七五参祝祷 二男が電話で、孫が三歳になったので成田山から「七五参祝祷」に参内するように案内が来ていると、言う。 いつもは高速道路で行くのであるが、たまには「成田スカイアクセス」というのに乗ってみようと言うことで、家内とでかけた。 北総線は各駅停車である。 首都圏から成田駅に向かう便を見てみる。 「成田エクスプレス」はJRで「首都圏」の東京駅、品川、渋谷、新宿、池袋、横浜、大宮などと「成田空港」を直接結ぶ新型車両N'EX シリーズであるので、千葉県居住の小生は使用できない。 また、「スカイライナー」も「上野・日暮里」と「成田空港」までを京成本線を使用してノンストップで結ぶので使用できない。 京成本線の「上野・日暮里」や「押上」などから京成高砂で北総線に入り、さらに新駅「成田湯川」を経由して「成田空港」を結ぶのが「成田スカイアクセス」であり、その中には「スカイライナー型のノンストップ超特急(特別料金)」と、「アクセス特急」(通常料金)がある。 当然に「山本寛斎デザインのスカイライナー型アクセス超特急」は、北総線を通過するが止まらないのであるから小生達には見るだけであり、利用できない抽象的な美形である。 所々に止まっていく「アクセス特急」(通常料金)だけが唯一の「成田空港」への近道である。 良いことばかりではない。 この「アクセス特急」(通常料金)ができたおかげで、「アクセス特急」(通常料金)の待ち時間が新しくできたために、普通列車の運行が著しく遅くなっている。 家内は外国に出かけるときは、「アクセス特急」(通常料金)ができてから「成田空港」までそれを使用して便利だと言うが、今回、「成田駅」に行くには「成田空港駅」で改札を出て、他の路線に乗り換えるのが面倒という。 空港警備のチェックが厳しくて、自分を証明する物がないと改札から出られないという。 証明する物は、身分証明書、運転免許証、パスポートなどを言っているのだろう。 小生は、パスポートは切れていて使えないが、運転免許証や住民基本台帳カード(写真付き)があるので大丈夫である。 家内はと言うと、運転免許証は机の引き出しに持っており、パスポートも持っているが外国旅行の時でないと携行していない。 従って、今回、「成田空港駅」は使えないので、「成田湯川」駅まで息子達に車で迎えに来させた。 「成田湯川」駅から「京成成田駅」、「JR成田駅」までのバスは頻繁に出ていることが解った。 迎えに来てくれた息子達とレストランで朝食を摂り、成田山の駐車場に車を止め、新勝寺 で鐘楼の鐘の音を聴きながら、祝祷を申込み、時間まで境内を見学して祝祷場に臨んだ。 祝祷行事は15分程度であったが、流石は成田山新勝寺で、読経の重唱コーラスのような響きには、心地よい見事な美しさがあり、みんな感じ入ったようであった。 6家族くらいの子供達にも伝わったようで、みんな意外と温和しく千歳飴をもらっていた。 そのあと、イーオンに寄って買い物をして、昼食には成田で有名な「鰻重」を囲んだ。 帰りは、成田山近辺が渋滞していたので、京成成田駅から京成電鉄本線を利用することとした。 もちろん、スカイライナーなどは、千葉県内には止まらないので、特急に乗った。 本日思ったことは、1.「特急」と「普通」の連絡が悪いこと、2.成田空港駅では国内移動客の便宜が全く図られていない(少なくても運転免許証がいる)こと、3.成田湯川駅でJRとの接続があれば成田駅に行くのにいいこと、4.スカイアクセス線と並行して高速道路網が引かれるべき事などである。 成田駅に行くには、あまりにも不便なので、いつものように京葉道路・東関東道路を利用して、自家用車で行った方が良いと言うことになった。 「道の駅」、「産直センター」などで買い物ができるのが、ドライブの魅力である。
Nov 21, 2011
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今日は技術に明るい知人からの嬉しい便りをご紹介したい。 小生が、当時は社長であった彼と出会ったのは、30年も前であろう。 意気盛んな彼は、だれからも意見を吸収して自分の道を切り開いていった。 当時は、墨田区の曳舟駅から少し奥まったところに本社があり、相続などの問題を抱えていた。 小生は若気の至りで、「会社の名前が世界を目指しているのだから、このようなところにいないで、本社を東京の真ん中に移転して、海外との取引を有利にして、優秀な従業員の獲得に当たるべきだ」などと進言したものだった。 当社の本社は、その後、都内に移転している。 そのようなわけで、会長とは今も年賀かメールでの挨拶程度が続いている。 小生の少ない情報網もお伝えして役立って貰いたいとおもっている。 去る11月3日に旭日双光章の叙勲の伝達を文科省から受け、10日に病床にあられる天皇陛下に代わり皇太子殿下から直接に叙勲とお言葉を賜ったと書いてある。 以前には、プリント基板業界用シールレスポンプで黄綬褒章を受賞、今回の叙勲ではバルブレス自吸式ポンプで国内は基より世界にも特許と実績が評価された。 又、環境公害防止機器の浮上油回収システムが評価された。 ペルシャ湾原油流出の回収や宮城県沖地震では仙台湾の流出油回収、フランス、エリカ号原油回収などを評価された。 会社の名称のように「ワールドケミカル」に成長したのである。 ほんとうにおめでたいことである。 タイの汚染水や、原発の汚水処理なども当社の技術で解決できないか。 何らかの方法で水から浮かせてフィルターにかけられる物質なら、当社の技術で回収・処理できるのである。 益々の発展を期待したいものである。
Nov 20, 2011
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ブータンは、眠れる獅子(今は目覚めて咆吼している)・中国と、おなじく巨大な人口を抱えるインドに国境を接する微小国である。 日本に「稲作」やその他の農業をもたらしたルーツは、たしかこの国の周辺(南のインド・アッサム地方など)ではないかと思う。 自らも小さな陸軍をもつが、インド軍が常駐して中国に睨みをきかせて、守ってくれている。 全体主義的な伝統を維持しようとする政治、前国王が提唱した「国民総幸福量」の概念、民族衣装着用の強制、(ハンサムな王が美人王妃を民間から迎え日本の被災地を見舞ったこと)などに世界的な注目が集まっている。 ブータンにおけるGNH(GROSS NATIONAL HAPPINESS)は仏様の考えのようにみえる。 この国の前国王以来の「国の舵取り方針」は、GNPという国民総生産なる(計量しうる)「経済至上主義」という指標から離れて、(計量できない)「国民総福祉」という指標に移行することが大切だという。 4つの柱をWEB資料から説明する。 1.健全な経済発展と開発(持続可能で公平な社会開発) ・ 国民の8割が農民であり、農業振興で経済的な平等を図る ・ 医療費・教育費の無料化で国民の健康・文化の平等を図る ・ 道路等のインフラを整備し、国民の平等なアクセスを図る 2.文化の保護と振興(有形・無形文化財の保護) ・ 民族衣装の着用、伝統的建築様式を規定し、伝統を守る ・ 地域コミュニティ、家族のつながりを奨励する 3.環境の保全と持続的な利用(自然環境の保護) ・ ブータンの国土の約7割を占める森林の保全に数値目標を法制化 ・ 木を伐採するのに許可が必要 ・ 世界初の禁煙国家 4.よい統治 ・ 民主的な選挙の実施 ・ 地方分権の推進 この国では、全体として幸福を満足している人の割合で見ると9割以上と高い(純粋に満足している人は61%)が、日本は満足している人は56%(純粋に満足している人10%)で大きな差があるらしい。この国で、農村は94%と高いが、都市部は44%とそれほど高くはない。 このことをもって、ブータンは幸福な人が多く、「いい国」と言うことになるかも知れないが、原始的な生活を保っている状態の農村部で医療・教育が無料な環境にある場合は幸福であっても、都市部で医療・教育が無料な環境にある場合は「ストレス」などから幸福度はすこし落ちるわけで、日本ほど全国的な都市化・情報化が進み、情報等のストレスが強い国は幸福度が低くとも致し方ないのではないか、と思う。 この日本でも医療・教育が無料の環境になったら、より幸せであろう。 つまり、呆けの私見では、GNHは「発展過程特有のストレスと無関係ではありえず」、発展段階が異なる国々を相互比較することは無理であるように見えるが、「自然との調和」、「伝統文化の維持」などの精神や、「医療・教育の無料化」の国策などは、「北欧の福祉国家」と似た政策方向にあるように思われ、「いいところを突いている」と思う。 しかし、だれが無料化のためのお金を出すのだろう。 どこにお金があるのだろう? ブータンなら小さな国なので日本などが援助すれば足りるかも知れない。 他の国では、結局のところ軍事費に回るのが見えすいているものもあるが、ブータンでは使い道がはっきりと国民の福祉に限定されるのだから海外援助金を増やしてあげればよい。 日本は人口が多い国であるので、自らの「医療・教育の無料化」を図るには、輸出で稼いだお金・「円高のメリット分」を通貨発行で国庫に還元し(または日銀券を増発行し医療・教育国債を買う)、それでも不足分が発生するなら消費税を増税(食料品など除く)することで賄うことが出来ないのかと思う。 ブータンの基本情報(2010年)をまとめておく。 面積: 38,394平方キロメートル(ほぼ九州くらい) 人口: 69.6万人 人口密度: 18人/平方キロメートル 首都: ティンプー 民族: チベット系(8割)、ネパール系(2割) 言語: ゾンカ語(公用語)など 宗教: チベット系仏教、ヒンドゥー教など 政体: 立憲君主制 主要産業: 農業(米。麦ほか)、林業、電力 一人当たりGNI: 1,920ドル/人 一人当たりGDP: 5,238ドル/人 経済成長率: 7.4% インフレ率: 9.1% 失業率: 3.3% 貿易・輸出: 6.29億ドル 輸入: 8.38億ドル 輸出品目: 電力、珪素鉄、鉄・非合金鋼、セメント、農産物 輸入品目: 軽油、ガソリン、金属製品、米、小型掘削機、石炭 貿易相手国輸出:インド(89%)、香港、バングラデシュ、日本、ネパール 輸入: インド(75%)、韓国、タイ、シンガポール、日本 対日貿易輸出:2.7億円(生鮮・冷蔵野菜、合金鉄) 同輸入:17.7億円(小型掘削機、自動車・関連部品、ジェネレーター、放送機器、工事資材
Nov 19, 2011
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イギリスの国立レスター大学の社会心理学者エイドリアン・ホワイトが主張する国別の幸福度は「良好な健康管理、高い国内総生産(GDP)、国民の強い同一性、教育を受ける機会、景観の芸術的美しさ」から求められるという。 このトップ20をみると、非常に小さな国土を持つ国が、バハマ(5位)、ブータン(8位)、ブルネイ(9位)、コスタリカ(13位)、マルタ(14位)、アンティグアバーブーダ(16位)、セイシェル(20位)と7国あり、これらは仏教国・ブータン、カトリック牙城・マルタを除いて、かつては植民地であった国が観光、資源などの特殊要因によって幸福度を高めているに過ぎない。 たまたま、若いブータン国王夫妻が日本を訪問されて、病床の天皇に代わり、皇后、皇太子が応対されている。 ヴァイキング3国は北欧で社会的な福祉政策をとっており、デンマークが1位、スウェーデンが7位、ノルウェー19位と上位にある。 また、デンマークから独立したアイスランドは4位にあって(ただ最近は深刻な金融危機にある)、少しアジアの影響を受けている北欧の国・フィンランド(ヴァイキングではない)も上位(6位)にある。 永世中立国・スイスは2位にあり、その隣国・かつての強国・オーストリアは3位にある。 住みやすいと言われる北米のカナダ(英連邦)は10位にある。 カトリック教徒が多く、英連邦から独立したアイルランドは11位にある。 ベネルックス3国のうちルクセンブルグは12位、オランダは15位である。 その他の英連邦で、マレーシアは17位、ニュージーランドは18位と続く。 それでは、「世界幸福地図のトップ20」 を見てみよう。 (数字は原則2008年の一人当たりGDP、太文字はEU諸国、コメントは小生の独断による) 1.デンマーク(37,265ドル、西欧の中の島国、ヴァイキング、童話の国) 2.スイス(42,783ドル、1815年永世中立国、「酪農場」国名、独、仏、伊等語) 3.オーストリア(39,634ドル、ハプスブルグ家が長きに繁栄、独語) 4.アイスランド(40,024ドル、デンマークから独立、火山国、深刻な金融危機) 5.バハマ(27,394ドル、英女王を君主とする立憲君主制、観光とタックスヘイヴン金融業) 6.フィンランド(36,217ドル、フィン人、フィンランド語、スエーデン語、ルター派) 7.スウェーデン(37,245ドル、ヴァイキング、福祉国家路線、象徴君主制、ノーベル賞) 8.ブータン(5,238ドル、チベット仏教、「国民総福祉量」提言、王制) 9.ブルネイ(50,116ドル、イスラム教国、英連邦加盟王国、石油・天然ガス資源) 10.カナダ(39,182ドル、英連邦加盟国、立憲君主制、「村落」国名、英仏語) 11.アイルランド(42,539ドル、大統領共和制、EU援助金・低い法人税・賃金) 12.ルクセンブルク(82,306ドル、「砦」国名、立憲君主制、元首は大公) 13.コスタリカ(10,752ドル、「豊かな海岸」国名、南米最長の民主国家、麻薬) 14.マルタ(23,760ドル、英連邦、EU加盟、大統領、議院内閣制、カトリック十字軍) 15.オランダ(40,431ドル、立憲君主制、「低地の国」国名) 16.アンティグアバーブーダ(11,000ドル、英連邦王国、「セビリアの教会名」国名) 17.マレーシア(14,071ドル、立憲君主制、英連邦加盟国) 18.ニュージーランド(27,060ドル、立憲君主制、英連邦加盟国、英連邦王国) 19.ノルウェー(53,450ドル、ヴァイキング、立憲君主制、ノーベル平和賞) 20.セイシェル(7,800ドル、大統領共和制立憲国家、米宇宙基地、リゾート地、漁業) その他の主要国 23.アメリカ合衆国 35.ドイツ 41.イギリス 62.フランス 82.中華人民共和国 90.日本 125.インド 167.ロシア ワースト3 176.コンゴ民主共和国(328ドル、ベルギーから独立、西のコンゴ共和国と別国) 177.ジンバブエ共和国(188ドル、イギリスから独立、ムガベ政権) 178.ブルンジ共和国(389ドル→2010年170ドル、ベルギーから独立、内紛) ワースト3は、独立運動中でも部族間の争いが絶えず、疲弊しているアフリカの国々である。 植民地である不幸に加えて、自らの国を樹立するにもほど遠い環境にある。 思想的に白人社会はアフリカを蔑視しているが、現実にもおぞましいことが続いている。 彼等達の独自の価値基準だけに任しておいては部族間の殺し合いしかないような、難しい国々でもある。 植民地時代の歴史から勉強したことであるが、西洋人は、黒人の対立グループに武器を供与して互いに戦わせて、負けた黒人が奴隷にされた状態で、それを買取り、アメリカに輸出した経験がある。 ワースト国内への、同じような武器供与国がいないかを国連は監視すべきである。 国際間のこのような利害については国連も手をこまねいているようだが、公平な判断ができる機関としては国連しかいないのである。 しばらく、これらの上位の国々をWEBで勉強したい。
Nov 18, 2011
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昨日は、朝は少し寒くて風が非常に強かった。 朝、市営コートに行くと、幹事達が数人で3面をブラシで掃いていた。 葉っぱや銀杏の実がたくさん落ちている。 葉っぱの中には、おおきなプラタナスの枯葉がたくさんある。 聞けば、母校のプラタナスの植樹も3本ほど倒れたらしいが、葉っぱが青いときは台風の風をまともに受ければカッパを着て台風に向かうドンキホーテのようなものであったろう。 風も少しおさまったかのようだったが、小生のくじ引き番号29でコートにでると、また強くなった。 ブラシでコートのフェンスに押しやられていた葉っぱ達が、強風で、右に左に「大陸の大移動」のように蠢き出すのである。 自分の試合が終わって暇になったので、収納小屋の中にあったビニール袋を出して、コートのフェンスや角に溜まったプラタナスの葉っぱを一人で集めはじめた。 長老のだれかが、「みんなでやればいい」のにと言ってくれたが、号令をかける訳にはいかない。 この場合の「みんな」はだれもいない「みんな」である。 昨年までは、メンバーの一人が腐葉土を作るためと言って、盛んに葉っぱを集めてもっていってくれたが、自動車の運転免許を返上したため、その行為は期待できないとのこと。 小生だけで2袋に満杯を集めたら、コートはなんとか綺麗になり、ボールが葉っぱに隠れることもなくなった。 ゴミ置き場に2つの袋を置いた。 市のスポーツセンターの公園清掃はたまにしか行わないようで、「市民テニス」ではなく、「早朝市民テニス」のメンバーが土曜日、日曜日、祭日に規則的に行っているのが実情である。 センターは公園内にあり兎に角広く緑が多いので、当公園課の出先では手が回らないのだろう。 ハードコートの表面は禿げており、水回りは土で固く埋まり水捌けが悪く、コートの頭上には小枝が伸びてきており、よい環境ではないが、利用者は多くて抽選にはなかなか当たらない。 抽選に当たろうとして、グループを作るので利用者登録権を掻き集める作戦に出る。 グループから外れようとすると「つまはじき」(昔の村八分)にされる。 小生は、日本シニアテニス連盟・支部・支所の練習グループに入っている。 その練習グループでは、「利用者登録権」を提出するメンバーが半数で、あとのメンバーは自分たちの独自の「練習グループ」に「利用者登録権」を提供しているのである。 「利用者登録権」は個人が自由に平等に利用できるようにと、市が決めたものであるが、個人でなく、もっと大勢の市民が利用できるような、公(市民や地域振興団体など)の練習に優先させて貰いたいものである。 小生達の「シニア」は連盟の下部組織であるが、やはり連盟への加盟が条件であるのでやや排他的な部類ではある。 他の「シニア未満のかたの、同じく排他的なグループ」に、「お金持ちのみなさんは、どうぞ他のコートを借りてくれませんか?」と、「言われる始末。 元気な年寄りは「あっち」に行ってくれと言われているのである。 小生は「お金持ち」ではなく「脳梗塞の持病持ち」なのだが。 「あっち」がいまのところ「天国」と言っているのでないことはわかる。 市がみんなの健康を促進するような公の練習ができるように工夫してくれることを望んでいる。 水曜日の昨日は、幸いにして29番(最終30番)は乱数表では2回目、3回目は休む間もなかったくらい多忙であり、4時間のうち1時間を残して切り上げ、シャワーを浴びて帰った。
Nov 17, 2011
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経済危機にあるイタリアの基本情報(2010年)を確認しながら、経済概況、最近の歴史をWEBにある情報から収集する。「呆けの進行防止のための作業」であるので自分以外は無意味であろう。 イタリアは家内がスケッチ旅行でよく訪れる美しい国である。 WEBの参考として、日本のPIIGS への債権は、 イタリア 544億ドル、 スペイン 284億ドル、アイルランド 217億ドル、ギリシャ 67億ドルである。 (また時点は2008年末と古いが、イタリアの「対外純債務」/GDPは-12.9%(実額-25.7兆円)であり、日本の「対外純資産」/GDPは プラスの44.4%(実額+225.5兆円)であるという。) 2010年基本情報 国 :イタリア共和国 面積 :301,336平方キロメートル (70位) 人口 :6,004万人 (24位、2009.1) 人口密度 :200人 (36位)/平方キロメートル 首都 :ローマ (人口272万人、2009.1) 言語 :イタリア語 (地域により独、仏語など多少言語有り) 宗教 :キリスト教 (ローマ・カトリック 97%、ただし国教ではない) 名目GDP :20,497億ドル (8位) 一人当たりGDP :34,059ドル (23位) (国内では南北格差:北10、南7) 失業率 : 8.4% (若年層では3割に達すると言われる) 経常国際収支: -675億ドル (181位) 外貨準備高 :477億ドル 財政収支対GDP比: -4.5% (フロー) 政府債務残高: GDPの1.2倍以上(18,340億ユーロ) 対外純債務残高/GDP比: 24% (cf.スペイン90%,ギリシャ96%,ポルトガル107%) 対外債権残高:763億ドル(内訳スペイン373、アイルランド247、ポルトガル 76、ギリシャ68) 対外債務残高:11,451億ドル(内訳フランス5,078、ドイツ1,897、イギリス765、日本544、アメリカ532、ほか2,635) 貿易収支: -388億ドル (= 4,474 - 4,862) 10年もの国債利回り:7%超え (投機筋の風評によるのか現在の危険な情勢である) 主要産業: 機械、繊維、自動車、鉄鋼 主要輸出品目: 石油・同調整品、自動車部品、医薬品 主要輸入品目: 原油、自動車、医薬品、石油・同調整品 主要輸出相手国: ドイツ、フランス、スペイン、アメリカ、イギリス 主要輸入相手国: ドイツ、フランス、中国、オランダ、スペイン 対日貿易収支: -3.4億ドル (=53.4-56.8) 対日輸出品: 化学製品(27%)、バッグ類(11%)、衣類・同付属品(11%) 対日輸入品: 輸送用機器(29%)、一般機器(21%)、電気機器(16%) 経済概況(1)イタリア経済は、ユーロ導入(加盟1981年)以降一貫してユーロ圏平均より低い経済成長率となっている。近年では2006年から2007年前半にかけて、好調な欧州経済を背景として輸出主導による回復の兆しがみられたものの、2007年後半以降、ユーロ高や原油高、世界的な経済減速等の影響で減退していたところ、2008年秋の国際金融危機の影響が拍車をかけ、2008年のGDP成長率は▲1.3%と1993年以来のマイナスとなり、2009年には▲5.2%と大幅なマイナスとなった。2010年に入ると、海外需要の回復を受けた輸出の増加が寄与し、3年ぶりにプラス1.3%の経済成長となった。(2)金融危機発生以降、政府は、2008年秋から2009年春にかけて、家計への給付や減税等の企業支援策を含む措置等を実施したものの、いずれも小幅なものとし財政支出の大幅な拡大は行わなかった。ギリシャによるEUへの支援要請に伴う南欧諸国のソブリンリスクの高まり等を踏まえ、市場の信認を維持すべく、2011年から2014年までの4年間で700億ユーロ超の財政赤字削減策を議会で可決し、2012年に財政赤字3%、2014年に財政収支均衡を達成することを目指していた。 ・・以上(1),(2)は外務省説明。 (3)ギリシャ危機の高まりとともに、イタリアでもベルルスコーニ前首相は辞任して、後任にマリオ・モンティ元EU閣僚・欧州委員が就任した(清廉潔白な彼は、別名:「スーパーマリオ」とも呼ばれている)。議会では、国有財産の売却、年金支給開始年齢の引き上げなどを柱とする財政再建法案がこの11月12日に承認された。 (4)イタリアは、国内では政府債務残高がGDPの1.2倍に達しており、これを膨大な対外債務でまかなっている。この理由は、過去10年間、経済成長がわずかに3%しかふえていないこと、下記の構造的問題(1~6)と言われている。1.労働者の解雇が難しいため若年層の失業率は3割に近い、2.競争を妨げる規制が多い、3.資金力が乏しい中小企業が多く技術導入が遅れて生産性が低い、4.「闇経済」がGDPの15%以上を占めている、5.一人当たりGDPを国内の地域で比較すると南は北の7割に過ぎない「南北格差問題」がある、6.議員や政府高官の報酬が独仏の1.7倍と高く、短命政権が人気取りのために公務員数を増やし福祉面でばらまきをした、などが諸問題である。 自分としたら想像であるが、この他にも、世界的歴史遺産が多くて工業用地化が難しい、オリーブなどの果実の生産に土地が有効使用できるので土地の値段が相対的に高くつく、国民性として「明日は明日の風が吹く」の風潮が強い、過去の栄光に目が向いていて将来に目が向いていないなど、潜在的な問題がありはしないか気がかりである。 略史:外務省資料。古代ローマの栄光からイスラムによる地中海封鎖、そして混乱の中世など歴史的には書ききれないくらいの長い歴史をもつので、ここでは1861年以降をみる。年月略史1861年3月ヴィットーリオ・エマヌエーレII世、イタリア王国建設1922年11月ファシスト党ムッソリーニ政権掌握1929年2月バチカンとラテラーノ条約調印1943年7月ムッソリーニ政権崩壊1945年12月キリスト教民主党首班の第一次デ・ガスベリ内閣成立1946年6月国民投票で王制廃止1948年1月共和国憲法施行1962年2月初の中道左派政権成立1994年4月キリスト教民主党中軸の戦後政治の終焉
Nov 16, 2011
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今日は火曜日である。11時から(13時まで)の太極拳練習までの空き時間に大手金属メーカー社宅内のテニスコートを借りての練習がある。10時から奥さん達が来るまで、9時過ぎからコートと庭園の掃除をはじめた。小生は、玄関周りからはじめて、前面道路、庭の掃除にうつる。ここまでで、だいたい1時間余りはかかってしまう。昨夜の雨でコートが濡れているので、本当はコートから始めればいいのだが、小生のやり方は「当然、コートを掃除しないとテニスはできないので、コートはみんなでやればいい。どうせ、自分はテニスをする時間がないのだから、みんながやろうとしない所を重点的にやればいい。」である。みんなが集ったのが10時すぎであった。みんなはすぐにでもテニスをやりたい顔をしている。小生がやっていることは余分なこと、と思っているようである。小生は落ち葉で埋まった庭を綺麗にすることで、この社宅のコート周りの美観を保ち、奥様達が気持ちよく練習でき、管理人からも喜ばれるのがいいとおもっている。コートを使わせて貰っているのだから、そのお礼のつもりで掃除をしているのである。10時半には次の太極拳があるのでコートを引き上げた。まったくテニスの練習はできなかったが、1時間半の掃除は随分と疲れた。疲れたと言うことは、脳梗塞のリハビリにはなったと理解しよう。太極拳にでると新人の男性が体験練習として入ってきた。現在のメンバーは彼を入れて総勢30名で、うち男性4名、のこりは女性である。最初の一年間は、5名程度で部の存続が危ぶまれたものの、太極拳が体にいいことが年寄り達にも解ってきたらしい。太極拳は月1回であったが、今では月3回に増やしてもらっている。逆に、火曜テニスは、月1回しかフルにはできなくなった。テニスは水曜日(3時間)、金曜日(3時間)、土曜日(4時間)、日曜日(2時間)にもあるのだから変化がある方がよい。太極拳の新人は聞くところでは、退職したばかりで若いときにはテニスをやっていたとのことである。ことしは、テニスでは全くの新人が入ってきてみんなを困らせたが、経験者のようなので楽しみである。今度の土曜日に練習がある旨を告げて別れたが、人物的にも好感が持てそうである。今日の午後の予定は、昨日録画した「孫子兵法」などを見ることである。
Nov 15, 2011
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呆けの独り言である。 先のスペインについて述べているうちに、その国が「カトリック」を絶対王制のなかで守り抜きながら、新大陸を征服し金銀財宝を略取し、アフリカ黒人を奴隷化移送し植民地化を図っていたことも話したが、では、「カトリック」はその行為を正当化したのだろうか。 この時代の宗教改革(プロテスタント)の契機となったルターの「95箇条の論題」(1517年)でも、「贖宥状(しょくゆうじょう)」に対する批判は有名だが、(小生はラテン語は読めないながらも)植民地征服・奴隷貿易に関する批判云々は問題になっていない。 WEB情報から説明してみる。 征服事業の初期には、非キリスト教徒であるインディオを「半人間」とみなし、その「征服・富の奪取やキリスト教への改宗」行為が正当化された。 1537年に、ローマ教皇パウルス3世がカトリック教会の立場を「新大陸の人間は真正の人間」と宣言し、インディオへの非人道的扱いの改善を求め、一部の神父の中にも彼等独自の文明を擁護するものも現れたが、いかんせん少数派にすぎなかった。 むしろ、この教皇の宣言を認めない者や、インディオを「退化した人々」として征服犯罪を思想的に正当化する有名な思想家(ベーコン、モンテスキュー、ヒュームなど)が多数現れ、19世紀の哲学者(ヘーゲル)でもインディオ、黒人を無能者として述べている。 中南米では、このような白人優位の思想的背景のなかで、メスティーソ(白人と先住民・インディオの混血)、インディオ、黒人の序列的社会構造が形成された。 また、大西洋三角貿易(奴隷貿易)といって「カナリア海流」に乗ってヨーロッパから繊維製品・ラム酒・武器が西アフリカ(武器は現地対立グループ間に供与された)へ渡り、「南赤道海流・ブラジル海流」に乗って、あくまで交易で獲た形で、捕虜となった奴隷(黒い積み荷)が西インド諸島やブラジルなどに労働力として移送され、「メキシコ湾流・北大西洋海流」に乗って砂糖・綿(白い積み荷)がヨーロッパに還元された。 その後、スペインによって征服された土地(イスパノアメリカ)の鉱山(ポトシ、グアナファト、サカテス)では銀が、ベネズエラのプランテーション農業からカカオが、先住民・黒人奴隷労働により生産された。 18世紀にはゴールドラッシュがポルトガル領ブラジルに起こり、ミナスの黄金はイギリスとの貿易(ワインと綿織物)において壊滅的被害を受けたポルトガルからイギリスに大量に流出して、イギリスの「資本の本源的蓄積」に貢献した。 さらに、イギリスもこのような奴隷貿易で北アメリカ南部の綿花生産をプランテーションで行い、後のイギリス産業革命のための基盤に資している。 以上を簡単にいうと、ポルトガル、スペインは海外の植民地を征服したが、黄金の略奪で富を本国にもたらしたものの、自国の発展にはうまく利用することが出来なかった。 それに代わって世界に君臨したのが、新興国オランダ、イギリスである。 イギリスは自らの手で「黒人奴隷」を獲たのではなく、黒人間の戦争で捕虜となった黒人を貿易手段で獲て、形式上はその積み荷を運んでいることに注目したい。 このような敵対グループを相互に戦わす高等テクニックは、アフリカだけでなく、後に北アメリカのインディアン征服でも使用しており、イギリスが使う、形式上は「キリスト教義に抵触しない」、重要な常套戦略でもある。 現在、我が国はTPPに加盟するかどうか国を挙げて揉めている。 アメリカはイギリスから独立した国である。 ピューリタンの精神で建国している。 世界の自由主義の防衛者として日本も守ってくれている。 だから、自由の精神をよく分かっている国である。 その国もTPPに加盟している。 太平洋を取り巻く経済圏では、自由な貿易は必要であり、資源の乏しい我が国は、農業・漁業など国内産業の反対はあっても、長い目で見ると、自由貿易でのメリット(輸出をすることで大量の資源を外国から確保すること)を追求しなければならないだろう。 しかし、過去の植民地での中世西洋人のやり方を見ても、形式上は紳士的貿易に見えても、内容は世界征服に近いようでは後の祭りとなる。 TPPの本質を国民全員が注意深く観察・吟味する必要がある。 どぜう内閣が、すぐに「TPPに加盟」するのではなく、「TPPに加盟するべく協議に入る」と言っているのは正解である。 隣の国の韓国が先陣を切って加盟していて、メリットも大きいが、その弊害もでてきているようなので、一緒にTPPの改善に取り組めばいいとおもう。 その「改善が出来れば、加入すればいい」ので、「拙速」ではいけないのである。 TPPに加盟に関しては、「米国モンサント社」の世界制覇なる戦略が批判の矢面に立っている。 まずは、その同社の戦略と「TPPに加盟する弊害」は無関係であることから(識者による公開討論会など)はじめてはどうだろうか。 ひとつづつ問題を解決してから加盟に歩み寄ることで十分である。 問題があるなら、TPP本部に通告して、改善してもらってから加盟すればよい。
Nov 14, 2011
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経済危機にある「スペイン」についてWEBから歴史的に概括してみる。 紀元前12世紀に海側からフェニキア人、紀元前10世紀にガリアのケルト人がピレネー山脈越えで侵入し、ギリシャ人も訪れた。 紀元前205年にローマ帝国の支配を受けた。 紀元1世紀にキリスト教がもたらされた。 ゲルマン民族の大陸西方大移動により560年に西ゴート王国(南仏)がトレドに遷都した。 711年にはイスラム教のウマイア朝が海から上陸し、西ゴート王国を滅ぼし、その属州となった。 カトリックのフランク王国・カール大帝が778年にスペイン・カタールニアに遠征、795年にエブロ川以北を占領してスペイン辺境領を置き、フランク王国のヨーロッパ支配(イギリス、アイルランド、イベリア半島、イタリア南端を除く)が完了(801年戴冠式)した。 アンリ・ピレンヌが「マホメッドとシャルルマーニュ」で主張する、地中海世界の閉鎖による、「ヨーロッパ世界の誕生」である。 その後、イスラム教に対する、キリスト教のレコンキスタ(再征服運動)は、カスティーリャ王国(イサベル王女)とアラゴン王国(フェルナンド王子)の合併(1479年)によって成立したスペイン王国が1492年にナスル朝・グラナダ王国を滅ぼし完了した。 この年にイサベル1世の命で派遣されていたコロンブスが新大陸を発見した。 イサベルとフェルナンド(「カトリック両王」の称号をローマ教王から贈られる)の二女がハプスブルグ家フイリップ美公に嫁ぎカルロス一世(後の神聖ローマ帝国・皇帝カール5世)を生む。 1516年にはスペインをカルロス一世が後継し、1519年には神聖ローマ帝国・皇帝カール5世も兼ねることとなり、ハプスブルグ家が全盛を迎えた。 1522年にはカルロス一世の支援を受けてマゼランが世界一周を達成した。 カール5世はイタリアのパヴィアを巡るフランス軍への勝利、オスマン軍のウイーン包囲を防御、オスマン軍支配下のチュニス遠征に大成功、プロテスタント派に対してミュールベルグの戦いに勝利するなどめざましい活躍をしたが、戦費支出は巨額で大きな負債を抱えた。 カール5世の後継者・息子フェリペ2世は、スペイン・ハプスブルグ家とポルトガル王も兼ねることになり、ネーデルランド、ナポリ、シチリアなどを属領とし、アメリカ大陸ほか多くの植民地を抱えて、「太陽が沈まぬ帝国」の王と言われた。 オーストリアの本家ハプスブルグ家(神聖ローマ皇帝)は叔父が継承し、オーストリアではカトリックからの改革を受け入れたが、スペイン・ハプスブルグ家は各地の異端者を弾圧した。 カトリックの改革とは、「免罪符を買えば罪は償えるとする安易な行為」の批判(ルターなど)も含んでいる。 フェリペ2世(1527年~1598年)はカトリックを絶対王制の中で厳格に守った人物であるが、家庭的には死別により近親者との結婚を4度行い、8人の子供をもうけ、5人は死亡(一人は毒殺説)、また、巨額の負債を相続し、自らも戦費を多額に支出したため、4度の国家の破産を宣言せざるをえなかった。 初婚(1543年)はポルトガル王女・マリア・マヌエラ(父母ともの従姉妹関係。息子ドン・カルロスの許嫁を3回目の妻として奪い、後に共に毒殺したという説がある)、2回目婚(1554年)はイングランド女王・メアリー1世(父の従妹の関係、子供無し)、3回目婚(1559年)はフランス王アンリ2世の長女・エリザベート・ヴァロワ(初婚時の息子ドン・カルロスの婚約者で毒殺説あり。2女をもうける、イサベル、カタリーナ)、4回目婚(1568年)はオーストリアの本家ハプスブルグ家のアナ・デ・アウストリア(叔父と姪の関係、後のフェリペ3世と3人の息子と1女をもうける。フェリペ3世以外は夭折)である。 3回目(1559年)のフランス王女との結婚は、イタリア戦争を終結させるためと、「カトー・カンブレジ講和条約」締結でフランスのイタリアに対する要求を放棄させた政略結婚でもある。 次に、彼は海外戦略に移り、新大陸の征服者達(コンキスタドーレスと呼ばれた)は、砂金の発掘やプランテーションのために新たな労働力を必要とし、アフリカから黒人を奴隷化して大量に連れ去った。 フィリッピンなどを植民地化し、1520年代にコルテスがアステカ文明を、アルバラードがマヤ文明を滅ぼし、1532年にピサロがインカ文明を滅ぼした。 スペイン人による資源の収奪と、先住民の支配・重労働賦役、疫病の伝染などにより、植民地は荒廃を余儀なくされ、先住民はほとんど絶滅して、白人と黒人奴隷の混血が進んだ。 また、南米から収奪された銀の大量流入は、銀の価値を低下させ、南ドイツ地方の銀山を衰退させた。 また、スペインにもたらされた富は王侯貴族の奢侈や、オスマン・トルコ帝国やオランダ(ネーデルランド)、イギリスという新興国との戦費に流出した。 1588年にはアルマダ決戦(スペイン・ハプスブルグ家がネーダーランドのプロテスタントを迫害するに及んでイギリスが対戦した戦い)で、フェリペ2世の無敵艦隊がイギリス海軍に敗退、1640年にはポルトガルが独立、80年戦争で1648年にスペインからオランダが独立、1713年にはスペイン承継戦争でジブラルタルをイギリスに割譲、新大陸の奴隷供給契約(アシエント)も譲渡した。 英、仏、オランダなどの新興勢力の後塵を拝しながら、国内産業の成長で中興した。 19世紀に入りナポレオンの侵攻を受け仏の属領となり、独立戦争が起き、1874年には王制は復古するが、海外ではアメリカ大陸の植民地は次々と独立し、キューバ、プエルトリコ、フィリッピンも失う。 王政復古や、軍事クーデターが繰り返しおこり、1939年にフランコ将軍の独裁体制が確立し、第二次大戦中もファシストの国として、中立を貫き国際社会から孤立した。 1975年にフランコは死去し、遺言により王政は復古したが、立憲君主制が布かれて一挙に民主化が進んだ。 歴史的に概括すると、スペインは海外では、一部の先兵の仕業とは言え、コンキスタドーレスとして、アメリカ大陸の先住民の富を略奪・収奪し、その文化・多数の人を破滅させたことは事実である。 他方では、ヨーロッパでは、頑なにカトリックを絶対王制で守り続けた国でもある。 そのような強国でも、今は、経済危機を迎えて他のユーロ諸国からの支援で立て直しを図らねばならぬ局面にある。 平家物語ではないが、人間・国の盛衰とは厳しいものである。 詳細な記述は小生には難しいので、所々を端折ってみた。小生は検証していないが、レコンキスタまでは下記のホームページが参考となろう。http://www.geocities.co.jp/yukyunoyakata/rekishi/supein-rekishi10.htm
Nov 13, 2011
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スペインは絶頂期のフェリペ2世の時に4回(1557,1560,1575,1596年)も破産宣告した主権国家と聞く。国家の破産というと「国庫支払い停止宣言」(バンカロータ)である。先代のカルロス1世(神聖ローマ皇帝カール5世でもある)から引き継いだ負債が莫大であったからである。(彼は近親者との死別結婚を4回しており、「4」に縁の深い人間である。「フィリッピン」は彼の名に由来する)スペイン国王とポルトガル国王も兼ねた、ハプスブルグ家の領土のうちオーストリア(神聖ローマ帝国は叔父が統治)だけを除いたスペイン・ハプスブルグ家の「太陽の沈まない帝国」でも破綻したことがあるのだ。 中国だっただろうか、3回も破産すると死刑だというではないか。力が強ければ借金も徳政令で帳消しという考えなのだろうか ? 歴史の勉強は後に回して(2)、WEBで現在の経済状態を見てみたい。 スペインの対外純債務額は2.4兆ドル(約200兆円)で、イタリア(2.3兆ドル)よりも少し多く、ポルトガル(5,100億ドル)の4.7倍である。GDP比にすると、1.7倍である。PIIGSへの主たる債権国にはドイツ、フランス、ベルギー、イギリス、スイス、米国の名前があがっているという。逆に、対外債権の8割はポルトガルである。 この国の基本情報(2010年)は次のようである。 面積:505,938平方キロメートル(日本の1.3倍) 人口:4,702万人(2010年1月) 人口密度:91人/平方キロメートル(75位) 首都:マドリード(327万人) 言語:スペイン語(地方によりバスク語、カタルニア語、ガリシア語) 宗教:カトリック75%(宗教の自由) 名目GDP: 14,100億ドル(12位) 一人当たりのGDP(名目):30,639ドル(26位) 失業率:20.1%(4位) 国際収支:-642億ドル(180位) 対日貿易収支:-27億ドル(=19-46) 2010 年のスペイン経済(主要産業:自動車、食料品、化学品、観光産業)は,内需停滞が足かせとなり,実質GDP 成長率はマイナス0.1%となった。 貿易は,輸出が1,858億ユーロで16.2%増,輸入が2,381億ユーロで15.5%増と大幅に回復した。(主要輸出国:フランス、ドイツ、ポルトガル、イタリア、イギリス、主要輸出品:自動車関連、果物・豆類、産業用機械、医薬品、繊維製品)(主要輸入国:ドイツ、フランス、イタリア、中国、イギリス、主要輸入品:自動車関連、石油・石油副産物、医薬品、事務・通信機器) 直接投資では,対内が国内景気を反映して伸び悩んだが,対外はBRICs 諸国への投資が拡大した。 対日関係では,輸出入共に増加したほか,太陽熱発電や電気自動車分野での企業連携が進んだ。 対日本貿易は,輸出(医薬品、自動車部品、ワイン、イベリコ豚人気で近年伸びている豚肉、オリーブ油、クロマグロなど)が前年比17.3%増の14 億2,322 万ユーロと大幅に回復した。対日本輸入(乗用車、自動車部品、印刷機、ビデオカメラ・デジタルカメラ)は9.5%増の34 億7,162万ユーロとなったが,2008 年比では約7 割の水準にとどまった。対日本貿易収支は20 億4,840 万ユーロの赤字だった。 なお、この国と日本の貿易は円ベース(日本財務省貿易統計)で見てみると少しだけ違う。2010年の「西」→「日」への輸出は2,291億円で前年比4.6%増加、「日」→「西」輸入は2,791億円で前年比16.8%増加である。貿易収支は500億円の赤字である。「西班牙」→「日本」への輸出の内訳は、有機化学品21.0%、医療用品19.2%、バッグ類4.7%など、「日」→「西」輸入の内訳は、自動車・同部品41.0%、原動機5.5%、二輪自動車3.7%などである。日本の対スペイン投資残高 1,274億円(フロー 34億円)スペインの対日本投資残高 182億円(フロー 24億円)進出企業 日本 → スペイン 225社 スペイン → 日本 36社 DATA追加 財政収支/GDP比:2007年 1.9%, 2008年 -4.5%,2009年 -11.2%,2010年 -9.3%,2011年予測 -6.6% 公的債務/GDP予測: 69.6%
Nov 12, 2011
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最近、家内が友人とポルトガル旅行から帰国した。いつものスケッチ旅行でなくて、観光旅行であるので、楽しく見学できたようである。ポルトガルは、比較的小さな国であり、観光地もまとまっているので、フランス、スペインのように移動時間が多くなくて、楽であったようである。旅程に、隣国・スペインの巡礼の地・サンチャゴ・デ・コンポステーラが入っているのは、ポルトから近いためであろう。成田→アムステルダム→リスボン→ロカ岬→オビドス→アルコバサ→ナザレ→ファティマ→バターリャ→トマール→ファティマ→ポルト→サンチャゴ・デ・コンポステーラ→アベイロ→コインブラ→リスボン→アムステルダム→成田自分は、脳幹梗塞で海外旅行はできないので、WEB で見聞するとしたい。この国の国旗:緑は誠実と希望を、赤は新世界発見のため大海原に乗り出したポルトガル人の血を表す。紋章は天測儀で、イスラムから奪い返した7つの城、ポルトガルの王を表す5つの楯から成る。面積:91,985平方キロメートル(日本の1/4)首都:リスボン民族:ポルトガル人(先住イベリア人、ケルト人、ゲルマン系、フェニキア人、ベルベル人などの混血)宗教:カトリック 97%日本との関係:日本ともつながりが深く、1543年ポルトガル人が種子島に漂着してから鎖国までの約100年間、南蛮文化は日本社会に大きな影響を与えた。2010年の経済指標を見てみよう。名目GDP:2,293億USドル・・2010年38位(日本 3位 54,589億USドル、ギリシャ 32位 3,054億USドル)一人当たり名目GDP:21,559USドル・・33位(日本 16位 42,820USドル、ギリシャ 30位 27,302USドル)人口:1,064万人・・74位(日本 10位 12,748万人、ギリシャ 72位1,119万人)人口密度:116人/平方キロ・・58位(日本 18位 337人、ギリシャ 78位 86人)失業率:11%・・27位((日本 82位 5.1%、ギリシャ 21位 12.5%)国際収支:―226.4億USドル・・172位(日本 2位 +1,948、ギリシャ 174位 ―319)最近の国債について 10年国債の利回りは11%後半(11月7日)に高止まっている。DATA追加: 財政収支/GDP比:2007年から2010年(予測値%) -3.1,-3.6,-10.1,-9.8,-5.8 公的債務/GDP比:101.6% 主要対外債務国はドイツ(スペイン、アイルランドへの投資が多い)、フランス(ギリシャ、スペインへの投資が多い)である。隣国・スペインの対外債権の8割がポルトガルであるのは、かつて、ポルトガルを支配した国でもあるからであろう。ポルトガルが転けると、スペインが転け、スペインが転けるとドイツ、フランス、米国などにも影響が出そうである。エンリケ航海王子の元で「太陽の沈むことのない国」(スペイン、イギリスが続く)といわれて、最初に世界を風靡したポルトガルであるが、植民地(貿易)政策が成功した後では、ブラジルへの王室逃亡や、その後の植民地独立戦争などの逆風を巧く乗り切れずに、現在の小国に逆戻りし、軍事政権からの共和国樹立後も、工業化や経済発展が立ち遅れている。観光国としては、なぜか懐かしさを感じさせる雰囲気であるが、それだけに過去の栄華を秘めているのであろう。一時期はイスラムに支配されてはいるが、スペインよりもいち早くリコンキスタでキリスト教が復権しており、その痕跡は少ないようにみえる。家内は、昨年はスペイン、イギリスなどにも行っており、ポルトガルと同様に植民地を競っていたスペインなどの国情も見てみたい。
Nov 11, 2011
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このたびは義父の逝去に際して高知市に帰省した。6年間も病院で過ごした義父なので、まだまだ命を繋ぐことができるかと思っていたのだが、病状が急変し、ポルトガルから帰国した家内もギリギリのタイミングであった。壮年の頃の義父は当時毎年襲来していた台風災害の復旧工事で多忙な地元土木会社の社長として活躍しており、いろいろの資格を持つなど多才で、また、大変にきれい好きで、趣味も大正生まれとしてはモダンであり、隠居後は夫婦揃っての国内ドライブ旅行を楽しんだ。元気な頃に精一杯の働きをしたあとは、余生を楽しみ、最後には病院で模範的な養生をし、ある意味では幸せな人生であったとおもう。久しぶりに関東に散らばっていた、子供達、孫達が集まり、地元の親戚も大勢集まったのであるから、義父の逝去に際して団欒ができたことになる。享年は91歳であった。享年齢・法要日計算式は次が便利である。http://www.sougi.com/tools/kyonen.htmlしかし、小生の家系は神道であり、仏式の法要日計算は無用である。弔いは神道の「先祖を敬い祭るという」習いであり、「無限の循環思想にたつ仏式」でも日本の習俗にあわせて法要を編み出した。キリシタン弾圧のために、キリシタンとは反対の宗教として、神道と仏式が共存することになり、江戸時代には仏式が神道に急接近した経緯がある。大陸でも、尊い僧でないと到達できない仏式の境地に一般人が達するには、「お経を書いた円筒形の経文」をぐるぐる廻すチベット族の例もある。日本では、一般人は簡明なお経を唱えるだけで、十分であるという偉いお坊さんが出て大衆は安堵できている。仏式の輪廻転生の世界に、本来は神道風の「法要」概念は存在しないが、日本では神道の習俗と一体になって法要の概念が生まれたのである。輪廻転生「せずに」仏になったという概念で捉える方法であろう。同じ仏式でも、伝播した国の習俗を受け入れて変化を辿っているのである。日本の仏式は檀家により財政を賄う。団結は強く、それも神道の習俗を取り入れているので、日本人の生活・人生そのものと固く結びついている。神道は氏子制度がいくらか残っているので、ほぼ同様である。いずれにしても、離ればなれにある人々が、昔々身近にあった人の死に際して、共に集まり一族のつながりを確かめ合って、思い出や、将来を語り合う機会ができるのはこの時を於いてしかないのが現実。「死」が「生」をもたらす「大切な機会」なのである。折角のこの機会を大切にしたいものである。
Nov 8, 2011
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