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高須先生のピアノに続いて、毎年夏の恒例になっているものがもう一つ。シェークスピア劇の観賞です。ボルゲーゼ公園の中に、夏の間だけグローブ座が開いているんです。劇場はまさにシェークスピア時代のものと同様。円形で真ん中が吹き抜け、 一番安いアリーナ席は貧乏人が地べたに座って観ます。シェークスピアの当時は立って観ていたようです。実際に、チケットに書いてあるのは「立見席」です。お尻が痛くはなりますが、ここが一番良く見えるんだな。劇場がどんな感じか知るのには是非、映画『恋に落ちたシェイクスピア』を見て下さい。【送料無料】恋に落ちたシェイクスピア価格:1,408円(税込、送料別)わたしたちは早めに待ち合わせし、座布団を持って、入り口に並びます。会場が開くと、走っていい場所を取ります。毎年一作品観ることにしており、今回で四度目。2010年 あらし(テンペスト)2009年 夏の夜の夢2008年 間違いの喜劇昨日観たのは『リチャード三世』です。世界史でも、百年戦争終戦後すぐに起きたイングランドの薔薇戦争は必ず勉強しますね(だからと言って覚えているわけではありません)。学校で働いていた時に自分で作ったプリント(詳細には欠けますが、世界史の全体、流れを捉えるには役に立っています。つまり高校の世界史の授業はそういうものなのです!多分)とWIKIにお世話になりました~。主役の俳優さんはガタイがでかく強面の海坊主系、わたしのリチャード三世のイメージではなかったのですけれど、おそらくシェイクスピアはこういう感じで書いている?のかな?イギリスの歴史物と言えば、裏切り、殺し、ロンドン塔です。甥2人をロンドン塔に放り込んで、自ら王位に立ったリチャード三世。その後も薔薇戦争に突入するので、とても迫力のある演出でした。殺陣も舞台にしてはよくできていたし、女性陣もとてもいい演技でした。シェイクスピアは特に台詞が大事なのに、わたしには全然言っていることが分からなくて残念です。イタリア的演出も含まれていて、よく分からないです。イギリスのアイロニーとは違って、イタリアにはバットゥータと呼ばれる独特なイタリア的掛け合いがあるのです。ストーリーに何とか着いていけるくらいです。ふー。本場イギリスで見てみたいけれど、イタリア語のシェイクスピアもまあまあいいものです。前の方、ちょっとおケツにボリュームが…(わたしではありません)。
2011年09月15日
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昨日は、ボルゲーゼ公園内にある夏だけの仮設劇場グローブ・シアターにお芝居を観に行きました。この劇場は、名前からも分かるように、シェイクスピア時代の劇場を模倣しており、筒形で、上部が開いている木造の劇場です。毎年7月から9月の頭まで、シェイクスピアのいくつかの演目をイタリア語訳で上演していて、わたしはここのところ毎年1回は観に行くようにしています。2008年2009年昨日は『あらし(テンペスト)』の最終日でした。有名な舞台俳優のジョルジョ・アルベルタッツィが主人公のプロスペロを演じているので、お客さんの入りがよく、公演はとても盛り上がりました。わたしたちが取ったのは自由席であるアリーナ席です。シェイクスピア時代の劇場ですから、平土間で、地べたに座ります(もちろん家から座布団を持って行きます)。座席がないために、背もたれのある、少しでも見やすい場所を取る争奪戦が行われます。わたしたちも1時間半前から並びました。幸いアリーナ席の中ではかなりいい席を獲得。ホッ。でもお尻は痛いです。主人公は弟によって島流しにされた元ミラノ大公。その島に自分を追放した弟とナポリ王が、船の難破によって漂着するところから話が始まります。実はこの漂着は偶然ではなく、主人公プロスペロが自分を島流しした弟への復讐のために、妖精の魔法によって仕組んだものでした。プロスペロを演じたアルベルタッツィの芸達者なこと。なんと77歳です。長丁場で長台詞をいくつもこなします。狭い劇場ではごまかしはききませんから、本当に素晴らしい演技だったのだと思います。ラストシーン、観衆に語りかける独壇場が終わるやいなや、割れんばかりの拍手、スタンディングオベーションでした。ここのお芝居、いつも残念に思えるのが俳優が個々にマイクを使っていることです。屋根のない劇場なので声が散ってしまうからなのでしょうか。でもこんなに狭いのだから地声でできそうなのに、と思いました。イヤホンマイクが付いているのが見えるのも少し興ざめなんです。音も割れるからあまり良くないし。シェイクスピアの時代は絶対にマイクなんて使っていませんよね。舞台建築に詳しい方、教えて下さい。
2010年08月02日
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21日、22日はアルジェンティーナ劇場に11代目市川海老蔵丈の歌舞伎公演を観に行ってきました。演目は『義経千本桜』から「鳥居前」、「吉野山」、「川連法眼館」。1日目の座席は下手側、4階席。花道の真上です。下手の演技は見えない場面もありましたけれど、この位置で歌舞伎を見られるなんて、まず有り得ないので、とてもおもしろかったです。花道が上から全部見えるのです。はじめ、揚幕がシャリンと鳴って静御前が花道から登場しますが、多くの観客は気付かなかったようで、後ろを振り返る人がとても少なかったです。歌舞伎のこの、花道を使うという趣向がどれだけ特徴のあるものかというのが分かります。海老蔵の忠信、隈取りが映えています。下ぶくれ気味なのがこの化粧には生きていると思います。それにしても海老蔵、この隈取りもさることながら、涼し気な表情の若武者姿、かわいらしい狐の姿、全てが似合っており、さすが名門の御曹司だなと思いました。ナポリターノ大統領やローマ市長アレマンノも観に来ました。1日目はやはり招待客が多かったのでしょうね。上から見れば前の方に空いている席がちらほら。「うちらに譲れよ~」と思いました。カーテンコールでは早替わりの種明かしをしてしまうハプニングもあったようです。2日目は奮発して80ユーロの1等席、前から3番目でした。それでも日本で見るよりはるかに安いので、得した気分です。海老蔵の目玉の動きまでよく見えました。前でよく見えたからかもしれませんが、「吉野山」の踊りが1日目よりも更に素晴らしかったと思います。早替わりなどの外連(ケレン)もよくできていて、イタリア人のお客さんも楽しめたと思います。2日目はチケットを自分で買って来ている人ばかりと見え、観客の盛り上がり方も1日目とは全く異なり、役者さんたちにもそれが伝わったのではないかと思います。最後にイタリア人のお母さんと娘さんに話しかけたら、「今まで観たお芝居の中で一番素晴らしいものだった」と興奮して感想を話してくれました。とても美しい静御前の中村芝雀丈。ブログはこちら。笛方の田中傳太郎さんのブログはこちら。同行の友人のブログもぜひご覧下さい。海外にいて日本文化を誇れるなんて、これほど嬉しく心強いことはありません。また歌舞伎が観たくなりました。わたしは実は20年くらい前から歌舞伎を観ているのですが、最も印象に残る出し物の一つとなりました。
2010年06月22日
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22日土曜日に会社のアドレスに届いていた多くのジャンクメールの中の一つ、オンラインチケット販売会社のメルマガに目が留まりました。松竹大歌舞伎6月21・22日。1ヶ月後じゃん。わたしは高校の頃からの歌舞伎ファンなのです。ネットで調べると(仕事中?)、某日系旅行会社さんが24日月曜日から発売を開始するとのこと。海老蔵の狐忠信、しかも『セビリアの理髪師』の初演で有名なアルジェンティーナ劇場、こりゃ行かねば、と思い、劇場に問い合わせに行くと、「まだ発売のことは知らない」と言われました。割引きの情報が入るも、当然日本人会に入っていない(有料ですから)わたしは除外。劇場で直接買おうと24日月曜日に行けば、劇場は定休なのです。くー。某H社は発売始めているからどうしよう。出遅れた~、と焦りました。翌25日火曜日。仕事が終わってから三度目の正直で劇場へ。催し物のない期間なので通常22時まで開いている窓口は、19時で閉まっていたのでした。ガ~ン。二度あることは三度ある。27日木曜日。休みが取れたので昼休みで閉まる前の劇場へ。一番いい席は80ユーロなので歌舞伎座で観るよりも断然お得です。窓口のお姉さん「何日にしますか?」。わたし「金に糸目は付けません。残っている中で一番いい席が欲しいので両日の空席状況を見せて下さい。」お姉さん「これが一日目ね、赤が売れちゃった席、緑が空席よ。白はアレ?何だろう?」一日目は殆どが白で埋まっています。お姉さんは隣の窓口の同僚に尋ねていました。「とにかく売れない席よ。」どうやら白の席は団体によって押さえられている席のようなのです。二日目は一日目よりまだマシなものの、それでも購入可能な緑の席はどう考えても余り物。発売から4日目でこの状態ですから、チラシを見てから劇場にチケットを購入しに来るイタリア人の選択肢は皆無です。イタリア人に日本文化を見てもらおうというより、ローマ在住日本人の慰問なのだな。わたしも慰められるわけだけど、納得行かない、政治的なチケット販売のからくりでした。結局わたしが購入したのは一日目の末席(20ユーロ)と二日目の特等席(80ユーロ)です。一日目、特等に空席あったら怒るよ。
2010年05月28日
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ボルゲーゼ公園内に夏の間だけ出現するイタリア版「グローブ座」。シェイクスピアのお芝居を上演する劇団の公演で、劇場自体がロンドンのグローブ座のような形です。昨日は喜劇『夏の夜の夢』を観に行ってきました。今年は偶然にもローマ・オペラ座のカラカラ浴場公演でもベンジャミン・ブリテンの『夏の夜の夢』です。中心人物は2組の若者のカップルです。父親の反対や妖精パックのせいでその2つの恋がうまくいかなくなる危機があるものの、最後は元に戻り、主である公爵とお姫様とともに3組の結婚式が無事行われます。さらに職人たちによる芝居もうまくいって、彼らは公爵様のお褒めを頂き、めでたしめでたし、というわけです。ただ、この職人たちによるやり取り、及び劇中劇が、この舞台ではナポリ方言で演じられたため、みんなが爆笑しているところもわたしにはまったく分からず、10ユーロ返せ、くらいの悔しい気持ちでした。残念でなりません。今回は一番安いアリーナ(舞台前で椅子がない土間)にしました。シェイクスピア時代のグローブ座もこのようなつくりでした。もともとは立ち見客用だったそうです。もっともわたしたちは、あらかじめ座布団を持参し、地べたに座りました。お尻が痛かったです。去年は3階の桟敷席(料金はちょっと高い)で『間違いの喜劇』を観ました。今回は写真を撮るのを忘れたのですが、その時の写真がありますのでこちらをどうぞ。
2009年07月29日
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ここ数年夏になると、グローブシアターのお芝居が、ボルゲーゼ公園内の特設会場で行われています。名前から分かるように、シェイクスピアのお芝居をやるイタリアの劇団なのです。昨年は『ジュリアス・シーザー』が演目に入っていて、ローマで観る『ジュリアス・シーザー』なんてどんなに素敵だろう、と思っていたのに、機会を失って、行けないままでした。今年は特に行く気もなかったのに、友人に誘われたので行って来ました。ちなみに大学に通っている時には、埼京線の窓からいつも「東京グローブ座」を眺めては、いつか行ってみたいなと思っていたのです。 今夏のグローブシアターの出し物は、『夏の夜の夢』、『リア王』、『間違いの喜劇』、『ヴェニスの商人』で、昨日わたしが観に行ったのは、『間違いの喜劇(The Comedy of Errors)』という、シェイクスピアの中でも初期のマイナーな喜劇です。これは古代ローマ(紀元前3~2世紀)の喜劇作家プラトゥスの作品を元に書いたものだそうです。 まず、このグローブシアターがあるのが、ボルゲーゼ公園内の馬レースが行われるシエナ広場近くです。劇場は、『恋におちたシェイクスピア』という映画を観れば想像し易いのですが、シェイクスピア時代の劇場そのままの形なのでした。木造プレハブの円筒型劇場で、天井に大きな丸い穴が空いており、観劇しながらふっと上を見やると、星がキラキラ光っているのが見えるのです。プレハブですから入るとむっとした暑さも少しありますが、ローマは、そして特に緑あふれるボルゲーゼ公園内は、夕方から夜間にかけてはぐっと気温が下がるので、多少は冷やされますし、何しろ天井は空いています。 シェイクスピア劇は、ケネス・ブラナーの映画くらいでしか知りませんでしたが、こんなにおもしろいものだとは!たまたまこの『間違いの喜劇』が、分かりやすく明るい内容だったのが幸いしたのだと思います。 話は双子の兄弟と、それぞれに使える召使い、これまた双子の兄弟という2組4人が巻き起こすドタバタ騒動です。主役である4人の役を、それぞれが一人二役、つまり2人4役で演じていたのですが、わたしは全く気付きませんでした。最後のシーンでこの4人が鉢合わせをします。そこで腹話術の人形みたいなものを2体使って4人を表していたので、それを見てはじめて同じ俳優さんが双子両方の役を演じていたのだと気付きました。この鈍さには一緒に観に行った友人2人も驚き呆れていました。まあとにかく、別人に見えるくらい上手な演技だったというわけです。 原語のシェイクスピア劇とは、また違ったものなのでしょうが、それにしても舞台を含めた劇場は16世紀の雰囲気だったのでとても楽しめました。また何か別の演目を観に行こうと思います。
2008年08月21日
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今年は作曲家ジャコモ・プッチーニの生誕150周年に当たるそうです。だからというわけではありませんが、去年からずっと、今年こそ『蝶々夫人』を観ようと思っていました。第一観たことがないし、今年の夏はオペラ座恒例の夏のカラカラ浴場公演の演目に入っているのです。しかしながら、なんとも運がいいことに、あさちんがウンブリア州テルニ市の『蝶々夫人』公演に誘ってくれたので、そちらに行ってみることにしました。わたしは高校生の頃、瀬戸内寂聴の本で三浦環のことを読み、彼女の当たり役として『蝶々夫人』を知っていました。修学旅行では長崎のグラバー邸で、三浦環の『蝶々夫人』像と一緒に写真を撮っては喜んでいました。シーボルトの日本妻お滝さんと娘お稲ちゃんの話も好きだし、オペラ自体を観たことはないけれども、こういったストーリーには心惹かれてしまうのです。電車でローマのテルミニ駅から1時間ほどでテルニに着きます。マックのくるくるポテトを買って、車内で旅気分で食べるあさちんとわたしです。テルニはローマに比べて暑いです。地元の子が、盆地だから、と説明してくれました。あ、奈良が暑いというのと同じね。イタリアの知らない街を歩くというのはとても楽しく、その割にはデパートUPIMでバーゲンセール品をあさるという意味不明な行動をするわたしたちです。暑いので共和国広場でジェラートを食べ、『蝶々夫人』公演会場となる古代ローマ劇場を下見してきました。すごいものが残っているものです。テルニは第二次大戦でかなり爆撃を受けたといいますが、このように残っていたのが奇跡です。それから、テルニには音楽院があるので、そのおかげでこういった催し物も行われるのでしょう。この土地の聖人は2月14日に殉教した日本でも有名なヴァレンタインさんです。近郊には有名なマルモレの滝もあります。あさちんによるとこの滝は、古代ローマ時代に造られた人工の滝だそうです。あさちんは「観光地ではない」としきりにおっしゃっていましたが、わたしは別に観光に来てもいいじゃんよー、と反論します。その割にUPIMに寄ったけどね。街を歩いていると、オシャレな喫茶店ばかりが目に付きます。ローマには無い、よく東京にあるようなティールームらしきものが多いのです。なぜかしら。Via Romaに一軒、Orient Expressという素敵なお店があって、そこに入りました。ここはインテリアも極上でしたし、イギリス貴族(誰?)んちみたいなソファやシャンデリアや木目調の家具が素敵なのなんのって。煎茶と番茶をアイスティーで、ごくごく飲みました。とてもおいしかったです。さて、いよいよ『蝶々夫人』です。この古代ローマ劇場(ANFITEATRO FAUSTO TERNI)、観客席はこんな感じです。舞台背景の演出がちょっと気味悪かったです。韓国人ソプラノの蝶々さんはとてもよかったです。途中からピカッと雷が光りだしました。そしてとうとう3幕目の最後の方、スズキがピンカートンの奥さんに会ったところで、雨がポツポツ降り出してしまいました。野外ですのでオーケストラもこれではどうにもなりません。歌手もオーケストラも観客もさっさと引き上げてしまい、蝶々さんは自害せずにすんだのでした。アナウンスも何もなく(明らかだから当たり前なんですけど)みんなちりぢりばらばらに文句も言わずに帰って行きました。わたしたちはちょっと拍子抜けでした。しかしながらこういうさっぱりしたところが日本と違うイタリアのいいところだと思います。なかなかおもしろい経験でした。
2008年07月27日
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友人のご主人がオペラ座で演奏するというので一般公開リハーサルを観に行ってきました。リハなので、オーケストラの方たちは普段着で演奏します。なかなか観られるものではないのでおもしろいです。さすがに歌い手たちはバッチリ衣裳をきめていますけど…。演目はプッチーニの“La Fanciulla del West”(『西部の娘』)。プッチーニ作品の中ではマイナーで、珍しく登場人物が一人も死なないものだそうです。席はなんとボックス席を用意して頂き、昔の映画に出てくる伯爵夫人、左うちわみたいな気分でした。オホホ。しかし友人によるとそんなイメージも今は昔、最近ではボックス席よりもPLATEA(1階席)の方が高いのです。しかしわたしたちのボックス席はとてもよく観劇できました。わらわは満足じゃ。舞台はカリフォルニアのとある居酒屋。ウエスタン映画にそのままできてしまいそうなストーリーなので、セットもそこで歌われるアリアなんかもちょっと不釣り合いな感じがわたしにはします。しかしながら友人に言われて気付いたのですが、オペラってのは日本やエジプト、フランス、中国をはじめ様々な国が舞台になっているのだから、ウエスタンだって大アリなんですよね。主人公は居酒屋の娘ミニーですが、登場人物のほとんどが男性!男性に囲まれての一人ソプラノ、気持ちいいだろうな。しかしこの方、声を張り上げて高音を歌うと迫力あるのに、低音はファルセット出ていなくて地声で歌っているのがみっともないんです。わたしは歌は素人なのでよく分かりませんが、わざとそうする手法か何かがあるの?それにしても低音は聞き苦しかったです。ラストの男たちの合唱は大人数のせいもあり、低音が響いて迫力があってとてもかっこよかったです。曲がまたおもしろくて、友人のご主人のパートの見せ所のソリが2ヶ所もありました。これはオイシイです。このパート、普段はあまりソリがないので…。幕間にはオーケストラのボックスを見学させてもらい、中まで入ってきました。BOXのコントラバスの辺りから観客席を見上げた写真です。オペラの曲は演奏したことがないので、一度くらい吹いてみたかったなあ、と思います。帰りはナヴォーナ広場近くの店OLD BEARで打ち上げでした。ここは料理が洒落ていておいしくて、特におすすめはサラダやデザートです。サングリアを少量飲んでみたらおいしーい。あまりにおいしくて、宮古(分かる方には分かる)でカルピスサワーを1杯飲んで失敗したあの大学時代の若き日のことを思い出しました。ですからちょびっとだけ飲みました。あとは水。歌ったり演奏してみたくなりました。ローマには素人が参加できるそういう場がないでしょうか。
2008年04月07日
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新年3日は何年ぶりかの歌舞伎座withふみえちゃん。いえいえ歌舞伎自体久々です。そりゃ当たり前なんだが。染サマとお父様の連獅子が楽しみです。助六由縁江戸桜なんて配役見てるだけでよだれ出ちゃいます。出発だ!
2007年12月31日
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昨日はオペレッタ『メリー・ウィドウ』をローマ・オペラ座で観るというJALファミリークラブの催しにかすみと行ってきました。集合がホテル・クイリナーレというレプッブリカ広場近くの老舗ホテルです。オペラ座の真裏にあります。そこのヴェルディの間というところで、オペラ歌手の山崎タスカ美奈さんという方の話が聞けたのでした。彼女は今年の夏のカラカラ浴場での『蝶々夫人』を演じた方で、そんなすごい人を間近で見られるなんて、しかもお話が聞けちゃうなんて、とても貴重な経験です。ちなみにわたしはまだ『蝶々夫人』は観たことがありません。来年もカラカラ浴場であるようなので(残念ながら山崎さんではありませんが)、観に行きたいです。山崎さんは、オペラ歌手になった経緯や、外国人歌手としての長所短所、失敗談、これから観る『メリー・ウィドウ』の説明などをしてくれました。長年イタリアにいるねーちゃん、っていう感じですが、とても気さくで、笑いながら話しているのもとても好感が持てました。ぜひこれからも頑張って欲しいです。夏のカラカラ浴場で『ロミオとジュリエット』や『道化師』を振った指揮者の吉田さんもそうですが、世界を舞台として飛び回って生きているってかっこいいな、と思います。そのあとブッフェ・パーティーがあって、ちょこちょこと食べました。かすみはシャンパンを2杯も飲んでいて、「もう1杯」とか言っていたので、昼間だしこれからオペラなんだし、やめなよ、と止めました。おそるべし30女です。話に聞いたことはありましたが、このホテル・クイリナーレからは、オペラ座に抜ける秘密の通路があって、昔から出演の歌手などがここから出入りすると言います。そこを通らせてもらえるガイドツアーに参加できるというのですから、これもわくわくです。ブッフェのあったところの突き当たりの天井近くに“OPERA”と書いてあって、そこが通り口なのです。ながーい通路でも歩いていくのかと思いましたが(参加者皆さんそうおっしゃっていました)、そのドアをくぐったら、もうそこはオペラ座の裏側で、そこにマリア・カラスの通路というのがあるのでした。これは上にある「灰色の間」というのに通じていて、そこから王の専用ボックス席(現在では大統領などが座る)にすぐ入れるのです。もぎりのおねーちゃんで日本語をしゃべれる人がいて、その人がオペラ座内ツアーガイドをしてくれました。ついこの間ブダペストの国立オペラ劇場のガイドツアーに参加したばかりだし、今回の出し物『メリー・ウィドウ』の作曲家レハールはハンガリーの出身だし、偶然だかなんだか、すごいなーと思いました。わたしが7~8年前の12月に2度目のイタリア旅行に来た際に、初めてサン・ジョヴァンニの近くの劇場にマリア・アデーレに連れて行ってもらって観たオペレッタが『メリー・ウィドウ』なのです。思い出の作品です。なんだかとにかくフレンチ・カンカンが派手でそればかり印象に残って、日本に帰ったあと当時の同僚の音楽通の五十嵐先生にビデオを頂きました。まだ実家にあると思います。帰ったら見ようっと。今回の『メリー・ウィドウ』はナポリの演出家で映画監督、ヴィンチェンツォ・サレンメが演出を手がけました。舞台のパリ、ポンテヴェドロ公国大使館がなんとナポリになってしまっているのです。幕開けに突然ヴェスヴィオ山が出てきます。ヴィンチェンツォ・サレンメ自身もプルチネッラというナポリのキャラクターの役で登場し、しょっぱなで大喝采でした。ナポリ大衆劇に大きくアレンジしたこのオペレッタですが、第2幕の途中で、たいへんなことが…。準主役の男爵とヴィンチェンツォ・サレンメ演じるプルチネッラのやり取りで、ナポリ特有の下品な話が盛り上がり、長引き過ぎてしまって、観客の反感を買ったのです。「引っ込め!」「ここはオペラ座だぞ!」「もういい!」「やめてくれ!」などのブーイングのコールが…。しばらく騒然とし、舞台でも動揺が見られました。ほんとうにびっくりしました。そのあとすぐにカミーユとヴァランシェンヌの『ロマンス』という歌に移り、特にこのテノールがうまかったので、何とか乗り切れた感じにはなりました。実際、カーテンコールで、カミーユ役の歌手は大きな拍手を浴びていました。客席中央の通路を歌舞伎の花道のようにして使った演出は、いいと思うのですが…。歴史のあるオペラ(この作品はオペレッタですが)を現代風にアレンジするというのはとても難しいことだと思います。近年日本の歌舞伎でも、ジャンルの異なる作家の脚本を採用したりして、それを演じて若い役者たちが革新を試みているようです。日本のそれは割と成功しているような気がするのですが、今回の舞台を見て、オペラにナポリの大衆喜劇は絶対に入り得ないと思いました。今回のようなオペレッタはオペラとは違って大衆向けの喜劇なので、アレンジが可能のように一見思えるのですが、少なくともヴィンチェンツォ・サレンメはNGとわたしは思います。彼は多分イタリアでは人気の監督なのでしょう。それはうかがい知れます。でも古典オペラには決して入り得ないのです。まず、オペラを理解している外国人に、これでは理解できっこないわけです。『メリー・ウィドウ』を知っているはずの外国人でも、彼の『メリー・ウィドウ』は理解できなかったのです。本当に演劇のあり方を考えさせてくれる、ある意味おもしろい一夜でした。わたしたちは日本でいう1階席の一番後ろに座っていたのですが、わたしたちの後ろはヴィンチェンツォ・サレンメのサクラたちが立っていたんですよ。サレンメは最後に長ゼリフでまとめて、キメていたけど、ちょっとわたしには取って付けたように聞こえてしまいました。歌手や指揮者、オーケストラはどんな気持ちなのかしら。ところで、指揮者はぴょんぴょん飛んでいました。『のだめ』にも飛ぶ指揮者って出てきましたけど、本当にいるんですね。あれで吹ける人たちってすごいです。そして翌日の新聞、「ヴィンチェンツォ・サレンメのオペラ座好評、チケット完売」って。Corriere della Seraさんよ、それはないだろ。
2007年12月23日
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昨日はカラカラ浴場にローマのオペラ座を観に三姉妹で出かけました。最終日です。演目は前半がバレエ『ロミオとジュリエット』、後半がオペラ、レオンカヴァッロの『道化師』と、盛りだくさんの内容でした。特にこれを観に来たかった理由は、指揮者が吉田裕史氏だからなのです。ローマのオペラ座をしかも夏のカラカラ浴場の特設ステージで指揮するのが日本人だなんて、感激ではありませんか。日本人の誇り!最近流行に左右されやすいわたしは「千秋サマ命」ということでも注目(失礼?)。『ロミオとジュリエット』は主役二人が素晴らしく、オケも最高でした。出だしの弦のクレッシェンドなんてステレオのボリュームを上げていっているみたいな正確さでした。しかし無知なわたしはあの日本の「予想外の展開です」とかいう携帯電話のCMの曲がコレだったとは知りませんでした。そのフレーズのシーンの迫力ったらありません。登場人物が観客席にまで迫ってきそうな勢いでした。それから振付がカルラ・フラッチということもあってでしょうか、とてもモダンな振付で、とても新鮮でした。それに比べると『道化師』は、トータルでステージ時間が長かったというのもあるのでしょうが、観客の集中力にも欠けましたし、歌い手もあまりよくなかった感じがしました。わたしにはオペラは分かりませんのであくまでも素人の感想ですが。この話の舞台は8月15日なので、一日前の昨日は上演にはとてもふさわしかったのはいい点です。ストーリーはとてもおもしろくて、特に後半の芝居のシーンは引き込まれました。ただ本当に残念だったのがマイクの調子がよくなかったのと、ソプラノの低音がイマイチだったこと、途中で帰る人が多かったことです。あとオケも弦のピチカートの音程がけっこうヤバかった?多分。21時からの上演で0時過ぎまでかかりますし、場所が中心地から離れており、観光客には不便で危険ということで仕方がないのではありますが。今回は2つとも見応えのある出し物だったので、2つ一緒にしなくてもよかったのではないかと思いました。それにしても、ブラヴォー、マエストロ吉田。最後はスタンディング・オべーションでしたよ。日本も捨てたモンじゃないですね。
2007年08月15日
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毎年恒例、ローマ・オペラ座が場所をカラカラ浴場に移して行う夏期特別公演のうちの一番初めの出し物、バレエ“LA VESTALE”(『ヴェスタの巫女』)を観に行きました。イローナの友人クリスティーナはオペラ座のバレリーナ。彼女がヒロインであるヴェスタの巫女を踊るので、通常70ユーロ(約1万円)もする2等席がなんと友達割引で10ユーロ(約1500円)で手に入りました。前から三列目!昨年は『白鳥の湖』を観に来たのですが、後ろの方の席で、会場はそれほど大きくないと言えども、やっぱり前の人の頭とかが気になったのです。でも今回はバレリーニが息を吸う音も聞こえる近さです。オーケストラも真ん前。出番の少ないハープの女の子が、ネックレスやドレスをいじったり、めちゃくちゃくつろいでいる様子がおもしろかったです。古代ローマ帝国時代のある兵士の恋人(これがクリスティーナだった)がヴェスタの神殿の巫女にされてしまいます。巫女は神殿の聖火を守らなくてはならず、そしてもちろん純潔を守らなければならないのです。この演出がおもしろいのは、時代が大きく異なるはずのナポレオン軍のローマ侵入の話も加えていました。だから衣装がおもしろい取り合わせなのです。結局この兵士が死ぬという悲劇なのですが、いやあ、とにかく素晴らしかったです。大御所カルラ・フラッチも登場。もう70歳ということですが、踊っていました。男の子たちも細いながら筋肉ムキムキ。お尻もいい形。軽やかに飛んでいましたが、激しく呼吸しているのが聞こえてきましたし、汗だくなのも見えました。これは70ユーロ払ってもいいです。それが10ユーロで見られちゃいました。こんなことがあるから、ローマに住むのがやめられないのです。あとで控え室まで押しかけて、主役2人と写真まで撮ってきちゃいました。左からイローナ、クリスティーナ、わたし(顔がでかい)、主役の男の子まだ若い2人ですが、有名なバレリーニになるといいな。いつまでも応援するつもりです。
2006年06月29日
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バレエ、チャイコフスキーの『白鳥の湖』を野外劇場に観に行きました。バレエを観るのは初めて!おまけに会場のカラカラ浴場へ行くのも初めてです。カラカラ浴場というのはコロッセオにも程近く、3世紀にローマ帝国のカラカラ帝が建設した浴場を中心とする一大娯楽施設で、毎年7~8月にローマのオペラ座が会場を移す形でいくつか催し物をやるのです。今年はバレエ『ロミオとジュリエット』、オペラ『蝶々夫人』、オペラ『アイーダ』、バレエ『白鳥の湖』の4作品です。本当は『蝶々夫人』が見たかったのです。高校の修学旅行でグラバー邸に行って三浦環の銅像を見て以来の夢なのです。しかし残念ながらわたしが日本にいた7月に催行されてしまったのであきらめざるを得ませんでした。その話を同僚のイローナにすると、彼女の友達がオペラ座に勤めていて少しチケットが安く買えるというので『白鳥の湖』でも観に行く?ということになったのです。カラカラ浴場の遺跡をバックに舞台がセッティングされています。世界中でもこんなところで踊れる人なんて滅多にいないでしょう。チョイ役でも光栄なことなのではないのでしょうか???『アイーダ』を旦那と姑と観に行ったかすみがストーリーがよく分からなかった、と言っていたので、わたしはインターネットであらかじめストーリーを調べてから臨みました。セリフのないバレエですから知らなかったら余計困ったのかもしれません。開演は暗くなった午後9時から。日本人でも子供の頃から知っているあのもの悲しいメロディー、バレエといえばすぐ思い浮かぶあのコスチューム白鳥のチュチュ、白鳥はつま先で立って回るし、王子は走って飛んで飛んで飛びまくります。しかも高いんです。浮いているんです、地面から。鳥のように。バレリーノ(バレリーナ)ってすごい!王子のお母さん役が出てくるシーンではそれだけで拍手。確かにすごい存在感のバレリーナ。博識のイローナが耳打ちしてくれたところによると、このバレリーナ、カルラ・フラッチは超有名なバレリーナで御年70歳。でもくるくる(ゆっくりですが)回っていました。もちろん飛んではいませんでしたけど。イローナは10年前にボルゲーゼ公園でのやはりバレエ野外公演で『ロミオとジュリエット』を観たそうです。この公演、カルラ・フラッチの60歳の誕生記念公演と銘打たれたもの。その時ジュリエットを演じた彼女は本当に16歳の少女のように見えたそうです。
2005年08月15日
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何ヶ月も前から楽しみにしていた歌舞伎舞踊公演を観に行きました。日本文化会館などが主催し、今回はローマとラヴェンナでそれぞれ一回ずつの公演だそうです。ローマ北部の新しいコンサートホールAuditoriumのギャラリー席にひとみちゃんと座りました。はるばる日本から来た役者さんたちは日本舞踊の五條雅之助丈と歌舞伎の中村京蔵丈。はじめにおそらく歌舞伎を専門にしている大学教授と思われるイタリア人男性が歌舞伎とはなんぞやということを簡単に説明。チケットは無料ですが早くになくなったため、どうやって入手したのか知りませんが、観客のほとんどははっきり言って一見日本とは無縁そうに見えるイタリア人。もちろん日本について勉強している人たちもローマ在住日本人たちもいました。演目3つすべてが踊り、これは芝居よりはイタリア人には分かりやすいという配慮でしょう(あとで気付いたのですが、そもそも今回の催しの設定が「歌舞伎舞踊の紹介」だったのでした)。長唄「獅子の乱曲」、清元「豊後道成寺」、そして最後に舞踊「あなめ」です。立役、獅子の踊りにはユーモラスなステップやおなじみの毛をふるあのパフォーマンスがありましたし、道成寺の清姫のかわいらしい舞や衣装の引き抜きも見もの。ラストの「あなめ」は1986年初演の新しいもので在原業平が小野小町の髑髏を見付け彼女の亡霊と出会うというストーリー。わたしは日舞のことはまったく分かりませんが、音楽、照明、人物の動きなどの斬新な演出はとても興深いものでした。間には若柳吉優亮丈による実演を交えたユーモアな解説もあり、高校の時の歌舞伎鑑賞教室を思い起こさせました。音楽も録音で(歌舞伎にコレはかなりのハンデでしょう)、照明も歌舞伎座や国立劇場、南座なんかとは違うわけですし、客のノリも日本の馴染み客をそろえたそれとはまったく違うのでやりにくかったでしょうが、通路を花道に見立てて活用したり、カーテンコールを何度もやってくれたりして、ローマでも日本の役者魂は生きていました。名女形中村京蔵さんの日記にももうこの日のことがUPされています。こんなに美しい伝統芸能の生きている国が自分の国であって本当に幸せです。はからずも16、7から歌舞伎大好きなわたし。きっかけは1991年NHK大河ドラマ『太平記』で後醍醐天皇を演じた片岡孝夫(現仁左衛門)サマを見てからです。歌舞伎座通いからここ数年遠ざからざるを得ないわたしですが、勘三郎襲名や獅童人気で盛り上がっているのをちょっくら日本に帰って見てこようかなんて思っちゃいます。染五郎くんも『プライド』で見たっきりなんて邪道だし。
2005年03月22日
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2001年に東京と大阪で上演された三谷幸喜の “Vamp Show” のDVDを観ました。【期間限定!エントリーで9/20(火)9:59までポイント10倍以上】【送料無料】【smtb-u】【中古...価格:3,630円(税込、送料込)堺雅人サマの主演作品で、三谷好きのひとみちゃんがたまたま持っていたので借りたのです。こういったいわゆる現代モノの芝居を今まで観たことがなかったわたしには非常に新鮮でした。笑えて、興のある作品で、三谷幸喜氏の知性を見せ付けられました。1862年の寺田屋騒動での薩摩藩の有馬新七の死に様を取り入れたりなんかして、おっ、と目を開かせるのがうまいですねえ。ニクイ脚本。堺サマの演技が素晴らしいのは言うまでもないことです。
2004年11月13日
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