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ルー・タバキン様に会ってきましたよ~。ちょっとお年を召したかな~と思いましたが、タバキン節は健在!近所のALEXANDERPLATZというライブハウスに来たのです。日程表が出た時から楽しみにしていて、鯛ちえと技術屋さんとMIMOちゃんを誘って行きました。ここにはタバキン様は2009年にも来ていて、その時は共演者もチョーよくて、演奏に興奮したものです。今回はあんまり息が合っていない感じがしました…。ベーシストはI台湾と書いてあるTシャツを着ていました…。怪しい…。
2012年04月01日
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ジャズピアニストの上原ひろみさんがローマのアウディトリウムというコンサートホールで演奏しました。有名な若い実力のある日本のピアニストというのは知っていましたし、CDを1枚持っていて【送料無料】 上原ひろみ ウエハラヒロミ / Beyond Standard 輸入盤 【CD】価格:2,510円(税込、送料込)聴いたことはあったのですが、この生演奏にはそれはそれは驚かされました。日本と違って、ジャズも日本のミュージシャンも上原ひろみも知らない観客がほとんどです。会場は満席。夜9時からのコンサートなのに、ピアノを習っているのでしょうか、子供も何人か観に来ています。彼女は装いでも目を引きます。ボリュームのあるパーマの髪を高く盛って、金色のストンとした形の、変わったワンピース。いよいよ始まった演奏は、ダイナミックな、今までに見たことがない型破りなものでした。白と黒の88の鍵盤はもちろん、グランドピアノの最も大きなスペース、蓋が開いた中にある並んだ弦をもはじいてそれをベースのように演奏し、一人でリズムを刻みながらメロディーとの両方を弾いたりするのです。緊張感で空気の張り詰めたようなシーンもありましたが、うなりながら、時にはシャウトしながら自分の音を楽しみ、観客に自分が奏でる音の面白さを教えてあげて、観客もそれを分かって喜んでいる、というとてもバランスの取れたコンサートでした。自分の表現力の無さが残念ですが、ピアノと一体になっている、というか、ピアノのすべてを知り尽くして弾いている、というか…。キャプテン翼とサッカーボールの関係を思い出しました。これは同じイタリアツアーでローマの前に寄ったサン・ジョヴァンニ・ヴァルダルノでの演奏。わたしたちもこの曲聴きました!カンニングペーパーを見ながらも、終始イタリア語でMCをこなし、シチリアで作ったというロマンチックなオリジナル曲を披露するなど、イタリアの観客へのサービスも忘れないのはさすがにプロ。一人で何時間もパフォーマンスをしているということを忘れさせるほどでした。zzちゃんが「人間国宝にすべき」と言っていたけれど、日本人として彼女の存在を誇りに思います。それにしてもこのコンサートが16ユーロってめちゃめちゃ安いです。イタリアのいいところは安くプロの生演奏が聴けるところ。外国から来るアーティストやイタリアの有名なポップ歌手などのコンサートのチケットは50ユーロ以上しますけれどね。比べて日本はとても高いです。会場の貸し料金その他もろもろのせいなのでしょうか…。日本にいるとそもそも生活レベルが高いので、コンサートのチケットが高くてもそれほど気にはなりませんが、両方を知っているとこちらの有り難味がよく分かります。このチケットを前もって買っておいてくれたのはrisoちゃん。2人のおちびちゃんのママであるrisoちゃんが夜に外出するのは珍しいことなので、一緒に出かけるという栄誉に与れてとても嬉しいです。また一緒にコンサートに行こうね。
2012年01月29日
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スマートフォンを買って日本のニュースが読めるアプリをダウンロードして情報を得ているものの、やはり生身の新聞に勝てるものは無いと思います。駐在の方から1ヶ月くらい経った読み古しの日本の新聞を頂いていて、端から端まで読み、いろいろな記事を楽しんでいます。日曜日の朝日新聞の生活面では、わたしの大好きなイラストレーターの益田ミリさんが『オトナになった女子たちへ』という連載をしていて、これがとてもおもしろいのです。ちなみに、益田さんの『すーちゃん』は「あたしのことかい?」と思わせる主人公を描いた泣ける4コマ漫画。【送料無料】すーちゃん価格:1,260円(税込、送料別)「あたしのことかい?」と思っている女子はこのご時勢、星の数ほど居るのだろうな、と思います。わたしの近くにも多そうです。さて、この度のエッセイは、「なまいき」だった20代についてでした。わたしも特に20代前半は自分には何でも出来る気がしてとても生意気でした。今でも職場では生意気なのですが、この年ですので、「なまいきな女の子」というよりは益田さんのおっしゃるように、「怖いおばさん」です。朝日新聞社主催第59回全日本吹奏楽コンクール全国大会の出場団体のリストも見ることができました。わたしの母校O高が全国大会に悲願の初出場、そして銀賞を受賞したことは既に同級生たちから聞き及んでいました。こちらはコンクール後に行われた地元の音楽祭での演奏。紙上では更に驚きの発見がありました。中学校の部に地元の学校が入っており、その指揮者の欄に、大変お世話になった先生のお名前を見付けたのです。先生に初めてお目にかかったのは、中学生の時。地元の合同演奏会で彼女の指揮で一曲だけ演奏したことがありました。その後、わたしの母校に移られ、弟の担任を一年間されました。大学三年の時、教育実習にわたしが母校へ行くと、弟の縁からホームルームの指導担当をして下さいました。チョー生意気な女子大生だったわたしを辛抱強く見て下さいました。ずいぶん経ちましたので他の学校でも活躍されていたと思いますが、今年は隣の学区の中学(母の母校でもある!)で全国大会初出場を果たしたようです。こちらも初出場にして銀賞。スゴイ!H先生にまた会いたいな。それにしてもリストの中に、ローマ三部作をはじめとするレスピーギの曲の多いことといったら!驚きです。こんなに日本の吹奏楽団たちに愛されているなんて、レスピーギさんも草葉の陰で泣いて喜んでいると思います。ちなみにイタリア人はレスピーギのレの字も知らないと思います。
2011年11月22日
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先月25日にThe Placeという、職場近くのライブハウスでジャズピアニスト山中千尋さんのライブがあるというので、MIMOちゃんと技術屋さんと出かけました。日本人会でお知らせが回っていたそうです(会費が必要ですのでわたしは入っていませんよ)。MIMOちゃんは去年のローマ映画祭の時に聴いたことがあるのですが、わたしは知らなかったので、ぜひ聴いてみたいと思ったのでした。一番前の席に3人で陣取って座ります。イタリア人の男性2人、ベースとドラムとのトリオです。オープニングはミシェル・ペトルチアーニのナンバー。あの小さい体でよくもまあと思わせる力です。イタリア人男性のピアニストも何人か聴いたことがありますが、彼らとは比べ物にならないくらい迫力があります。テイク・ファイヴや星に願いをなどスタンダードのナンバーも弾いてくれました。これはただYOUTUBEから拾ってきただけです。この曲もやってくれました。この映像は拾ってきたものです。彼女オリジナルのRain, Rain and Rainというかわいらしいナンバーもありました。MCは口数少なくおとなしい感じなのですが、それとかけ離れた演奏の力強さにお客さんたちはびっくりしたのではないかと思います。アンコールにはお客さんからのリクエストを募ってくれて、彼女のSo Longという曲、ジャズ・スタンダードのSing, Sing, Sing、それからカウント・ベイシーのFlight of the Foo Birdをやってくれました。Flight of the Foo Birdはアメリカのバークリー音楽大学の卒業試験で演奏したそうで、試験を受ける学生が3000人もいるから2分半の演奏に自分のすべてを凝縮して込めなくてはいけなかったのよ、と思い出を話してくれました。わたしにとっては学生の時によく演奏していたとても懐かしい曲です。イタリア各地を回って3日にはまたローマに戻ってきたので、今度はスペイン広場の近くのGregory’sというJAZZクラブにあさちんと行ってきました。ここは狭いので、ほぼ生音のライブハウスです。トイレに行く時には演奏者の控え室内を通っていかなくてはならず、山中千尋さんもすぐそばにちょこんと座っていらっしゃいました。The Placeのライブは日本人会で宣伝したにもかかわらず日本人のお客さんはわたしたちを含めて10人もいなくて、とても残念に思います。Gregory’sには日本人はスポンサーの全日空の人が数名だけで、他には全然いなくて、こんな凄い日本人の演奏を同郷の人が見なくて誰が見るの!と思います。でもそんなわたしの愚痴をよそにGregory’sは満席どころの話ではなく2階に上がれない人がいるほどの盛況でした。ここで以前食べて忘れられないほどおいしかった苺のデザートが季節外れのために無くて、がっくりでした。温かいりんごのパイと冷たいアイスクリームが一緒になったデザートを食べました。ローマのJAZZクラブって、食事が割と洒落ていておいしいところが多いです。なぜかしらね。
2011年11月04日
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昨日はAUN J クラシック・オーケストラのコンサートに行ってきました。テヴェレ川からちょっと入ったところにある近所の教会で、無料だったこともあって、何の気なしに行ったのですが、これが度肝を抜かれる素晴らしいコンサートでした。日本古来の楽器を使った高度な演奏で、しかも、楽しいパフォーマンスが見る人たちを引き付けて、エンタテイナーと言うにふさわしいバンドだと思いました。今風の若者たちが、笛や三味線、箏や太鼓を使って日本の懐かしいメロディーや自分たちのオリジナルを演奏していきます。男の子たちは背が高く細くてイケメンで、普段、今風の日本人の男の子を見慣れていないわたしはドキドキしますね~。選曲も良く、「うさぎ追いし~」の『ふるさと』や「春のうららの隅田川」などでは日本を思い出して涙が出そうになりました。鳴り物の音もとても懐かしく、小さい頃に山車を引いたお祭りを思い出しました。日本でもライブを観に行きたいなと思います。【送料無料】Aun Jクラシックオーケストラ / 道 -Road- J Classic 1 【CD】価格:2,625円(税込、送料込)イタリア数ヶ所で行われたこのコンサートの様子は、年末にBS日テレで放映されるそうです。BS日テレがご自宅で見られるマミ親戚もしくはマミ友、録画してもらいたいのでお手数ですが連絡下さ~い。
2011年11月03日
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イタリアは歴史的にも有名な作曲家や演奏家が多いですし、クラシックの本場のように思われていますが、現在はそうでもありません。文化事業はますます資金が削られていき、かつてのオペラ大国イタリアは、影も形もとは言いませんが、影くらいしかありません。アマチュアを含めれば、日本にいる方がクラシックのコンサートを聴く機会は多いくらいです。つきましてはクラシック音楽に触れる機会もそれほどありません。ローマだけなのかもしれませんが、CD屋さんに行ったら、その品揃えの薄さに驚くと思います。教会での学生の演奏が無料で聴けたり、コンサートのチケットの値段が日本よりも安いのはいいことですけれどね。1年ぶりに高須博先生のピアノを聴きに行きました。昨年の演奏の様子はこちらをどうぞ。会場は2000年前の建築、マルケルス劇場。偉大なる古代遺跡の中で日本人ピアニストの演奏が聴けるなんて本当に有り難いです。他の日本人ピアニストが世界でどんな活動をしているのかは知りませんが、高須氏は大学の先生でありながら、毎年継続して夏のマルケルス劇場のクラシック・コンサートに参加しています。教え子さんたちなど後進のためにも、この姿勢は模範になるだろうと思います。これからも、生徒さんを連れてきたり、ご自身でイタリア人たちに日本人の技巧を見せ付けるなど、どんどん活躍して頂きたいと思います。リスト葬送曲超絶技巧練習曲 第6曲 幻影・第7曲 英雄・第12曲 雪あらし・第4曲 マゼッパタウジッヒバラード『幽霊船』 作品1フォン・ビューローヴェルディのリゴレットのテーマによるアラベスク 作品2ズガンバーティグルックのメロディサン・サーンス/リスト/ホロヴィッツ交響詩『死の舞踏』 作品40 (1942年版)さて、この日、コンサートに同行してくれたあさちんですが、待ち合わせ場所に来る前に、以前よく通っていた、とあるミニ・シアターを覗いていたところ、そこに居た男性に話し掛けられていたのだそうです。よくよく話してみると、その人はこの映画館のオーナーであり、映画監督のシルヴァーノ・アゴスティ氏。話は弾み、その日最終上映の彼の作品というのを観に来ると約束していたのでした。つまりこの日、ピアノ・コンサートと映画のハシゴ…。どこまでも文化班なわたくしたちです。シルヴァーノさんには日本人のお友達がいて、その方が訳した著書も出版されています。【送料無料】1日3時間しか働かない国価格:1,260円(税込、送料別)監督は日本贔屓でとても気さくです。このミニ・シアターでは彼の作品をはじめ、『ローマの休日』や『羅生門』、『甘い生活』などの往年の名画を上映しています(35mmではなくビデオのこともあります)。映画にまつわる色々な道具があったり(物置にしているだけなのかもしれないけれど…)、昔のポスターも貼ってありました。オーナーの映画への愛情が伝わってくる昔ながらの小さい映画館です。週末であったにもかかわらずお客さんがおらず、経営も大変なのではないかと思います。モギリももちろん彼自身がやっており、上映が終わって出てきたお客さん一人一人に「どうでしたか?」と感想を聞いて、話す機会を持っているのでした。わたしたちは人間の本質を問う異色作『天の高みへ』を見ました。ちょっと変わってますけれど…。映画が大好きで、自分の作品についても熱く語ってくれたシルヴァーノ氏。こういったミニ・シアターを決して無くしてはいけないと思いました。映画館アズッロ・シピオーニは地下鉄A線オッタヴィアーノ駅から徒歩1分。シルヴァーノさんは週末には映画館にいます。シルヴァーノ・アゴスティ監督作品の上映会は、今年、東京でも行われるそうです。
2011年08月20日
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毎年夏になると、ローマのオペラ座の舞台が野外に移動します。3世紀前半にカラカラ帝によって造られたカラカラ浴場の遺跡に囲まれてオペラやバレエが観られるのです。今年は『白鳥の湖』、『トスカ』、『アイーダ』に加え、超有名バレエダンサーロベルト・ボッレ様(生年月日わたしと一緒)のRoberto Bolle and Friendsという公演が1日だけあります。この期間中、オペラ・バレエ3公演のチケットを1枚ずつ買うと3枚目は半額、またすべての公演(五公演)を1枚ずつ買うと5枚目は1ユーロというキャンペーンが行われていて、イタリアにしてはなかなか集客を考えておるなーと感心しました。初日7月2日、この日のみ、オットリーノ・レスピーギの交響詩ローマ三部作が演奏されるということで、ローマ三部作をこの地で聴くためだけにローマに住んでいるわたくし(嘘)はクラシック音楽の友あさちんを誘ってカラカラ浴場に行きました。「オペラ座オケの交響曲ってどーなのよー」と言われつつも、「ローマでローマ三部作を聴くことに意味があるの!」と彼女を説得。一番安い席(25ユーロ)でしたが、そんなに広い会場でもないので十分観ることができて、最高の雰囲気のコンサートでした。演奏は?えーと…イタリア人のミュージシャンの演奏って、どうしてこういうのが多いのでしょう。普通ならリハーサルはもちろん、事前に指ならしとかして(クラリネットだったもので…)オープニングからいい演奏ができるように備えますよね。それをこの方たちはステージが始まったところでやっとこさっとこエンジンをかけ始めるので、はじめはバラッバラ、ようやく最終楽章で調子がベストになる、という状態なのです。まったくもって、イタリア人の性格をよく表している演奏でした。ローマ三部作とは20世紀初頭にレスピーギが作曲した『ローマの泉』、『ローマの松』、『ローマの祭』の三作品の総称です。【送料無料】RCA Red Seal THE BEST 18::レスピーギ:ローマ三部作~ローマの松、ローマの噴水&...価格:1,680円(税込、送料別)スイスのシャルル・デュトワという指揮者が振って、演奏は『ローマの泉』、『ローマの祭』、『ローマの松』の順でした。オペラ座の演奏より何よりわたしたちの度肝を抜いたのは正面の巨大スクリーンで演奏とともに繰り広げられる妙な映像でした。スペインの芸術集団が手がけた作品で、テーマに沿って作ったイメージ映像です。『ローマの泉』の場合は水のいろいろな姿に始まり、裸の人が踊っている(一応曲に合っている)姿。古代ギリシア・ローマ人みたいな人がバルベリーニ広場のトリトーネの噴水のトリトンに変わるシーンでは「そう来るか…」と冷や汗をかきました。それからローマを舞台にした昔の映画の名シーンをローマの街と組み合わせてつなぎ合わせたのもあり、それは実に感動的でした。この部分のDVDが発売されたら是非購入したいです。わたしも昔のイタリア映画好きで割と見ていますが、輪をかけて昔の映画好きなあさちんと行ってよかったと思います。これは分かる人にはたまらないと思います。『ローマの松』ではアニメみたいな映像、アッピア街道での松の大行進にあさちん大ウケです。ダイジェストがこちらで見られます。それにしても3世紀のローマ遺跡の中で20世紀に作られたローマを主題とした音楽を、21世紀に聴けるなんて、本当に贅沢です。
2011年07月03日
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ここのところBBC WORLD NEWSが入らなくなってしまったので、ますます世界情勢から疎くなっています。イタリアのTV番組が好きではないわたしは代わりにJAZZ CHANNELというのを見ています。おそらく番組は2、3日経たないと入れ替わらないので、同じVTRに遭遇することもあるのですが、毎日同じ時間帯にTVにかぶり付いて見ているわけではないですから、いろいろなライブや昔の映像が見られて、とてもおもしろいのです。付けっぱなしにして別の事をしていて、何気なくふっと画面を見、「何だか見たことのあるおじさんだな~」と思ったら、ルー・タバキン氏でした。懐かしい友達に会えたような気分で、なんだかホッとしました。Cath Kidstonのクリスマスのカタログが郵便で届きました。とーっても嬉しいです。サンタさん来ないかな。朝日新聞の書評欄を読んでいましたら、イタリア人が書いた本の日本語訳が出ているようでしたので、ここで紹介します。日本に行ったら、買って読みたい本がいっぱいだわ。【送料無料】バウドリーノ(上)価格:1,995円(税込、送料別)【送料無料】フェリーニ価格:1,785円(税込、送料別)
2010年12月04日
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最近twitterとfacebookにかまけているせいで、ブログを書いている気についついなってしまいました。いけないいけない。最近買ったCDはこちら。わたしの好きなジャズ歌手4人組グループ、マンハッタン・トランスファーの新作、チック・コリアのナンバーを歌ったものです。チック・コリア ソングブック価格:2,600円(税込、送料別)昨日はガーシュインとバーンスタインの曲のコンサートにオペラ座まで行って参りました。現代アメリカを代表する2人の偉大な作曲家の曲をイギリスのWAYNE MARSHALLが指揮するということで、地元のTVニュースでも前もって宣伝していました。わたしは会社に届くオペラ座のメールマガジンで知ったのでした。なんと『ラプソディ・イン・ブルー』の指揮振りもあるというのです。指揮振りというのは千秋様がしたので知っていましたが(漫画の世界)、実際に見るのは初めてです。ウェイン・マーシャルはスラッとした黒人さんなので、雰囲気は若い頃のクインシー・ジョーンズです。ピチッとした今風のスーツで格好良かったです。顔まではじっくり見えなかったので分かりませんでしたが。誰も一緒に行ってくれる人がいなかったので(だいたい、クラシック音楽って、あさちんとフランコ以外一緒に聴きに行ってくれる人がいないんです!誰か好きな人いませんか?)、行こうかどうしようかすごく迷ったのですが、聴かないで後悔したくなかったので一人で行きました。当日券の3階ボックス席(20ユーロ)を買いました。腐ってもローマ・オペラ座オーケストラだもの。10ユーロから聞けるなんて、やっぱりイタリアお得ですよね。20時半開演で客席は全く埋まらず、空席が目立ちます。まずはガーシュインから。オープニングは“Of Thee I Sing”(君がために歌わん)、次にピアノも弾いちゃいます『ラプソディー・イン・ブルー』。演奏がどんなに悪くても盛り上がる曲ですね。観客、異様なほど拍手喝采でしたが、あれは「いい曲だー」っていう作曲者に対しての礼賛なのか?良かったのは指揮者の弾く、ジャズピアニストに転向すれば?って感じのピアノ演奏でした。ジャズ・ピアニストばりのアドリブで、途中で、オケを置いてどこへ行ってしまうのかと思いましたが、ちゃんと指揮しに戻ってきました。クラリネット、上の人、出だしのかっちょいいはずのソロが残念でした。彼の音は小さくて、ハモるフレーズの時も下の人に消されて音聴こえないの。もしかしたら、このアメリカのノリが不得手なのでしょうか。のだめオーケストラ聴きましょう。ところがさすがプロなんですね。三曲目『ガール・クレイジー』から調子が出てきます。っていうかプロだったら初めから調子出しておいて欲しいですが、これがイタリアらしさなんですかね。そして休憩です。後半はバーンスタインの曲。まずは1960年に作られたオーケストラのための演奏会用組曲、『「ウエスト・サイド物語」からのシンフォニック・ダンス』。映画『ウエスト・サイド物語』から何曲か抜粋したものです。プライド高そうなローマ・オペラ座オケ団員たち。ちゃんと「マンボ~!」って言えるかな~と意地悪にドキドキしていましたが、ちゃんと言えていました。わたしの好きなAmerica、I feel prettyやTonightなどのおいしい曲たちが入っていなかった…。知りませんでした。残念。ラストとアンコールは『キャンディード』の序曲と組曲。演奏、尻上がりに良くなってきて、ハイ、終了です。全体的には、やはりジャズ要素の濃い曲よりもクラシック要素が濃い曲の方が、このオケの良さが出ていました。最終的には盛り上がって、演奏者たちも満足していたようなので、良かったと思います。バス停に急ぐわたしの前を、バイオリンを背負った演奏者が小走りに行きます。観客より先にさっさと帰るとは、さすがイタリアっす。コンサートの余韻が醒めないわたしの寝る前のBGMはバーンスタインの『オーケストラのためのディヴェルティメント』。バーンスタイン (1918-90) / ディヴェルティメント、チチェスター詩篇、ジェファーソン大統領行...価格:987円(税込、送料別)高二の時に吹奏楽で演奏しました。大好きな思い出の曲です。
2010年10月28日
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この間、招待券で行ったテアトロ・マルチェッロ(マルケルス劇場)での野外コンサートがおもしろかったのですけれど、その際わたしたちは入場券を払わずに会場外からもコンサートが見られる(もちろん聴ける)ことを発見してしまいました。昨日またもや日本人ピアニストの演奏があったので、椅子持参で行ってみました。実は狙っていた場所はPortico di Ottaviaなんですけれど、たまたま迷い込んで入った行き止まりの道が坂になっていて、ちょうどピアノの演奏を上から眺められる、そしてPortico di Ottaviaよりも近い場所だったので、しめしめと思い、あさちんご夫妻と陣取りました。こんないい場所にはもちろん先客も数名いるんです。ここからの夜の遺跡の眺めがこの上なく素晴らしいのですが、不覚にもカメラを忘れましたので、写真はナシです。場所もめちゃくちゃいいので秘密です。このイベント自体は9月いっぱい続きます。もしわたしと一緒に行きたいと言うのであれば、その人はこの場所を知ることになるでしょう。ただし長袖着用椅子持参です。さて、昨日の演奏者は昭和音大の学生さん2人。学内ピアノコンクールの優秀賞受賞者でその記念演奏なのだそうです。まあ、日本というのはこんな高度なピアニストが育つ素晴らしい学習環境がある国で、その先は知らないよーって感じが嫌なんですけれども、このお2人にも何としてもこのままピアニストとして頑張り続けて頂きたいものです。同行者一名はプロの音楽家ですが、彼らの演奏の高度さにマジで感激していました。音楽に疎いわたしも、のだめのおかげで知っている曲があったので、とても楽しめるプログラムでした。久手堅 雅J.S.バッハイタリア協奏曲リスト超絶技巧練習曲第4番「マゼッパ」ショパンポロネーズ第6番Op.「英雄」ショパンバラード第4番Op.52高取 達也ベートーヴェンソナタOp.31-2「テンペスト」リストパガニーニ大練習曲第3番「ラ・カンパネラ」ラフマニノフ楽興の時Op.6より第2、3、4番
2010年09月04日
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『のだめカンタービレ』映画版の前編を見て、のだめカンタービレ 最終楽章 前編 スペシャル・エディション価格:5,481円(税込、送料別)漫画を読み返したくなり、最後の方の数巻を読みました。20巻で、のだめが突然、千秋先輩と演奏する!と決意した曲を聴きたくなったので、CD屋さんに行って探してきました。あってヨカッタ~(もちろん選択肢無し)。こういう時に日本の方はiTunesというのでささっと購入するのでしょうが、あまりこちらには普及していないと思います。わたしも使い方を知りません。手に取ると、わたしの小学校の時の音楽の先生が大好きなクリスティアン・ツィメルマンというポーランドのピアニストの演奏でした。ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調 左手のためのピアノ協奏曲 高雅にして感傷的なワルツ価格:2,300円(税込、送料別)のだめが弾きたかったのはラヴェルの『ピアノ協奏曲ト長調』です。ピアノ協奏曲というのはあまり聞く機会が無かったので知らないのですが、これから聞き込んでいこうと思います。職場にツィメルマンと同世代のポーランド人女性がいて、「彼、知ってる?」と聞くと、「わたしたちが若い頃は彼もまだポーランドにいてねー、そりゃー凄かったわよ」とまるで友達であるかのように話します。そんなアンタも凄いっす。ところで映画では千秋様がマルレ・オケで指揮する曲がチャイコフスキーの『1812年』になっています(原作ではロッシーニの『ウィリアム・テル』)。チャイコフスキー:交響曲第5番 大序曲≪1812年≫価格:899円(税込、送料別)わたしは1812年が大好き!チャイコフスキーですから背景やら歴史やらいろいろあるのですけれど、すっごく楽しい曲だと思うんです。だって大砲まで使われるんですよ。ロシア帝国国歌は中学の時に吹奏楽部で『スラヴ行進曲』をやったので知っていました。低音が大活躍するし、本当に大好きな曲です。最近何回も何回も聴いています。『ウィリアム・テル』も好きだけどね。あ、イタリア人作曲家だ。
2010年09月03日
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昨日はDiane SchuurのライブをVilla Celimontanaに見に行きました。ダイアン・シューアといえばこちらが有名ですね。Diane Schuur ダイアン・シューア / And Count Basie Orchestra 輸入盤 【CD】価格:2,405円(税込、送料別)このアルバムはよく見かけるし、聴いたことがあったので、とても興味がありました。スタン・ゲッツに見出された逸材だと紹介があって、ステージに登場!ストレートの金髪を長く伸ばしていて、意外と小柄、いつも写真で見る黒髪のパーマのショートカット、でっぷりしたいかにもなジャズシンガーではなかったです。ちょっとイメージが違いました。高音も低音もすごく安定感があって、ロングトーン(歌でもこう言うの?)が腕の見せ所のようです。イタリアの観客は日本と違ってジャズ通というのが殆どいないのですけれど、それでも有名な“It don’ t mean a thing”では、メインのフレーズはもちろん、ドラム、ベース、ピアノのソロ、それぞれ盛り上がりました。他の人がソロだとまるで電車で座ってうつむきながらうつらうつら眠っているように拍子を取っていて、自分のスキャットでは、がきんちょのように手をばたばたさせながら歌うギャップのおもしろさ。目が見えないからステージでずっと立って歌うのはやはり厳しいのか、終始座っていましたが、座ってあの声は凄いな、とあさちんと話していました。アンコールは立ち上がってアカペラの『虹の彼方に』。8月とは思えないほど寒いローマの夜のステージでしたが、大変楽しめました。やっぱり音を楽しむっていいなあ。
2010年08月31日
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ピアニスト高須博氏のコンサートがマルケルス劇場(テアトロ・マルチェッロ)であるというので、あさちんと行ってきました。コロッセオではありません。カエサルが着手し、初代皇帝アウグストゥスが完成させた1万5000人収容の劇場です。マルケルス(イタリア語でマルチェッロ)というのはアウグストゥスの甥で、娘婿でもあり、彼が早世したために捧げる目的で造られたのだそうです。コロッセオはこれを参考にして造られました。ちなみに後世、貴族により住宅として利用され、驚くことに今もどこの誰だかがお住まいなんです!羨ましい限りです。更に敷地内にはそれよりもはるか以前の、紀元前5世紀の神殿の柱も残っています。さて、そんな素敵なところで聴ける素敵なピアノの音色…。至福の時間です。半袖のクール・ビズYシャツ(イタリアにはないです)で満員電車からさっき降り立ったばかりの日本のサラリーマンのように颯爽と現れたマエストロ高須。イタリアの観客をうならせ、楽しませてくれました。アンコール3曲もやりましたけど、最後のショパンの『革命』は特に凄すぎます!左手だけで弾いていました!気付いていない観客もいたはずです。プログラムはこちらです。リストヴェルディの歌劇『エルナーニ』による演奏会用パラフレーズ S.432マルトゥッチヴェルディの歌劇『運命の力』による演奏会用幻想曲 作品1A.フマガッリドニゼッティの歌劇『ランメルモールのルチア』より「やがてこの世に別れを告げよう」による左手のための演奏会用練習曲 作品18-1タウジッヒモニウスコの歌劇『ハルカ』による幻想曲 作品2ソルク編曲スメタナの連作交響詩『我が祖国』よりモルダウD.フマガッリ編曲マスカーニの歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲ヘラーメンデルスゾーンの序曲『フィンガルの洞窟』によるカプリス・エチュード 作品144-1パブストチャイコフスキーの歌劇『マゼッパ』による幻想曲 作品83
2010年08月20日
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今年に入ってからマイミクあねさん(高校時代の同級生で吹奏楽部の部長さんでした!)の日記に『ローマの祭り』という曲が懐かしい、と書いてあったのを読んで、どんなもんだか聴いてみよう、と思い早速wikiって(イタリアのページより日本のページの方が詳しかった…何てこと…)CDを買いに行ってきました。この曲は今では吹奏楽にも編曲されており、よく演奏されるそうです。わたしは残念ながら演奏した経験はありませんでした。ボローニャ出身の作曲家オットリーノ・レスピーギの曲で、ローマ三部作と呼ばれている作品のうちの一つだそうです。ちなみにあとの2つは『ローマの噴水』(1916年)と『ローマの松』(1924年)です。『ローマの祭り』は三部作の最後に当たり、1928年の作品です。ポイントの貯まるRicordi Mediastoreに行って、CDを探したところ、三部作が全部入っているドイツのメーカーの廉価版があったので、とりあえずこれでいいや、と思い、6ユーロで買って来ました。1979年のボストン交響楽団の演奏で、指揮は小澤征爾です。馴染みの深い場所を舞台とした曲ですので、情景が容易に目に浮かびます。一番気に入ったのは『ローマの祭り』の第四楽章、とても明るい“La Befana”。 ちょうどベファーナの次の日にこれを聴いたので、感慨もひとしおです。レスピーギの頃のナヴォーナ広場はこれくらい元気だったのだろうな、と楽しくなります。こんなにおもしろい曲があるなんて!これを聴きながらベファーナを過ごす粋なローマ人がどれだけいるでしょう(否、いないであろう…)。そういえば中学、高校時代、世界の様々な土地を舞台としたたくさんの曲を演奏してきたけど、光景なんて全然目に浮かびやせず、一生懸命、無我夢中。吹くことだけで精一杯でした。おととし訪れたチェコのプラハでは、小学校の時に音楽の授業で習った「懐かしい川の流れ、僕らの誇りモルダウは」(スメタナの『我が祖国』第二楽章を合唱曲にしたもの)が頭の中に流れてきましたねー。こういった経験は素晴らしいです。ローマやヨーロッパの都市を舞台にしたクラシック曲でおすすめのものがありましたら、ぜひ教えて下さい。ところで、『ローマの祭り』の第三楽章の解説(少なくともwikiの日本語版とわたしが買ったCDのPierre Vidal氏によるフランス語版)が間違って定着している恐れがあるので書いておきます。第三楽章“L’Ottobrata”の舞台は「ローマの城」ではなくて(城ってサンタンジェロ城かよ!?)、カステッリ・ロマーニというローマ近郊の地域(つまり固有名詞)です。イタリア語のカステッリ・ロマーニを直訳したために起こった間違いだと思います。狩りやぶどうの収穫を祝っている曲ですから確実にカステッリ・ロマーニでしょう。ちなみに、普通、OTTOBRATAと言うと、日本語の「小春日和」の意味で使いますが、もともとは文字通り、10月の祭りという意味なんです。さて、話は変わりますが、母が埼玉県南埼玉郡菖蒲町付近の田んぼで体長1mほどの巨大なグレーの鳥を見たと言います。こんな感じだそうです。絵・マミ母画伯。絵心は…。どなたか、何という種類の鳥だかご存知ですか?気になります。
2010年01月15日
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昨日はローマ北西部にあるコンサートホール、アウディトリウムで行われた坂本龍一のコンサートに行ってきました。ヨーロッパ27都市をまわるツアーだそうです。マリアさん、技術屋さん、本当にどうもありがとう。ちなみにわたくしのカラオケ十八番が『い・け・な・いルージュマジック』デス、というのは真っ赤な嘘で、『STRANGE PARADISE』という中谷美紀ちゃんの歌です。って誰も知らないよね…。メロディーがとっても美しい教授の曲です。はじめは何だか眠くなりそうでしたが(途中退出者も続出)、半ば過ぎから『戦メリ』をはじめ他にも聴いたことのある映画音楽かなんかが流れてきて、氏の旋律もだんだんと生き生きしてきたように感じられました(単に曲調のせい?)。終わってみれば、あー、リューイチ・サカモトの音楽ってこんなだったわね、って再実感させられるコンサートでした。チケット完売だったそうですから、世界のサカモトの威力ってのも再実感です。Nですがさんもご家族総動員でお越しになっていました。
2009年10月29日
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Nですがさんご夫妻のお誘いを受けて、夏の屋外コンサート会場Casa del Jazzにはじめて行ってきました。仮設のステージがあって椅子が無造作に並べてあるだけなんですけれど、涼しいローマの夏の夜の過ごし方として、こんなところでボーッと音楽を聴くのはイチオシです。昨日は入場無料で、ジャンルーカ・フィリオーラ・トリオ。ギター Gianluca Figliolaベース Paolo Scozziドラム Claudio Sbrolliスタンダードも、イタリアの歌謡曲(?)のアレンジ(わたしは知らなかった…)もやってくれて、名前は聞いたことのないミュージシャンでしたが、いい演奏でした。第二部はこのトリオに女性ボーカルを加えたカルテット。一部のはじまりが9時からでしたので一部のみ聴いて帰ってきてしまいました。レストランも敷地内にあり、ここの上のオープンテラスからはライブが見られて、ムードのあるディナーが楽しめます。Nですが奥様に、「まみちゃん、デートでこーゆーとこ来たら?」と言われました。その通りでございます。どなたか。
2009年07月27日
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からくりTVのサザエオールスターズを見て、半田健人の昭和歌謡フリークぶりが気になりはじめました。この人といえばわたしにとっては『正しい恋愛のススメ』の護国寺クンでしかなかったのですけれど…。昭和歌謡だけではなく、鉄道や高層ビル、大阪万博などにも詳しいとか。すごい若手俳優さんですね。わたしは先日の日記でも述べたとおり、いろいろなことに興味を持っている人、半田造語によるところの多趣味多忙な人を尊敬します。YouTubeで検索していたら、こんな映像があり、興味深く見入ってしまいました。その1その2この人には全然かないませんが、わたしもぎりぎりピンクレディー世代の昭和歌謡好きで、高三の文化祭ではクラスメート3人で「トモカーズ」と称して『ひと夏の経験』を体育館の栄えある舞台で歌いました。ピンクレディー、山口百恵はもちろんですが、キャンディーズ、沢田研二、西田敏行、小林旭などを特に聴きます。キャンディーズの現役時代は知りませんが、曲が大好きで、A面だったらだいたい全部歌えます。キャンディーズについては以前ここで書いていますので、ぜひお読み下さい。阿久悠についてはココ。キャンディーズの曲って半田くんが力説するのももっともで、本当によくできていて、伴奏部分までついつい歌ってしまいます。わたしの好きな曲は『夏が来た!』です。
2009年07月08日
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かすみと散歩をしました。歩いたことのない道を歩きたい、とかすみが言うので、パンテオンの北西あたりを攻めることにしました。古い建物と細く入り組んだ小道が多いのがこの辺りの特徴です。歩いていたら、Via dei Spagnoli(スペイン人通り)というのがありました。道の名前を知るのもおもしろいことです。Via dei Portoghesi(ポルトガル人通り)もありました。そこで、おじさんが「オルガンのコンサートがあるから入りな」と客引きをしていたので、その教会に入ってみました。ローマの教会はこんな風に気軽に(しかも無料で)入れるからいいなあ。Chiesa Sant’Antonio dei Portoghesi(ポルトガル人の聖アントニウス教会)です。これがなんとパイプオルガンのある教会なのです。起源はポルトガル人巡礼者のための簡易宿泊所であり、エウゲニウス4世がローマ法王になったのを機に1450年マルティネス・デ・チャヴェスによって教会が建てられました。現在の建物は17世紀、ポルトガルのブラガンサ王朝の王がマルティーノ・ロンギに命じて造らせたものです。まずはオルガン奏者のGiampaolo Di Rosa氏がパイプオルガンの仕組みを説明してくれました。これはイタリア語が分かったらおもしろかったと思うのですが、わたしたちにはちんぷんかんぷんでした。それから神父さんが福音書の一節(イエスがガリラヤ湖のほとりを歩いていて4人の漁師を弟子にするくだり)を読んで、それをDi Rosa氏がイメージしてアドリブで弾くということをやってのけました。ちょっとこの人は現代音楽の人みたいで、YMOっぽかったです。世界のサカモトを意識してるっぽいのです。シンセサイザーじゃないっつーの。教会でパイプオルガンだったらもっとスタンダードなのがいいんじゃないの…と思いました。実際、教会にいたのは年輩の方が多かったのですが、「???」って感じでした。教会にも新しい風が必要なのかもしれないけど、そこでやらなくてもいいこと、外でやればいいこと、ってのはあるんじゃないかと思います。再来週の日曜日にはちゃんとメシアンやバッハも弾くみたいですけどね。まあ、パイプオルガンの仕組みの説明が聞けたのと弾いているところが聴けたのはよかったです。この教会はポルトガル文化会館も兼ねているので、コンサート情報などはサイトでチェックしてみて下さい。散歩を続けたら黒猫が2匹いて、写真を撮っている外国人の男の子がいました。かすみもすかさず近寄ってカメラを構えました。わたしはそんな2人を撮りました。この辺の路地は特徴のある小さな店や工房、レストランも多く、建物も中世のものばかりで、ローマっていいな、と不覚にも思ってしまう街並みです。やばいやばい、日本に帰らなきゃ、と2人でつぶやきます。OLD BEARでアメリカン・チーズケーキを食べて家に帰りました。
2009年05月11日
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友人のフランチェスコ・フライオーリがCDを出しましたので、ここで紹介します。彼(以下、通称「フランコ」)はイタリア国営放送RAI交響楽団の首席コントラバス奏者を長いこと務めており、現在はテルニのブリッチャルディ音楽院のコントラバス科教授です。ですから腕前は語るまでもありません。まずクラシックでコントラバスのCDっていうのも珍しいのですけれど(ピアノとのデュオ)、選曲がすごいのです。モンタッグ、リンデ、ヒンデミットという1900年代の3人の作曲家の曲を選びまして、特にハンス・ピーター・リンデの1967年『コントラバスとピアノのためのホ短調』は、ドイツのライプツィヒで健在のこの作曲者でさえも第一楽章から第三楽章まで通して演奏を聴いたのが初めてという、実に貴重な録音なのです。もちろんリンデ氏自らの絶賛を受けています。イタリアではNBB Records、日本ではTOWER RECORDSで購入が可能です。わたし、もしくはフランコの奥様あさちんと知り合いの方は直接メール等でお問い合わせください。クラシックCD専門店 ライモンダCDのサイトでも紹介されています。
2009年04月17日
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かわいいCDを見つけました。アニー・ロスというジャズシンガーの1956年のアルバムで、sing a song with mulligan!といいます。わたしはジェリー・マリガンが好きなので買ったのですが、アート・ファーマーやチェット・ベーカーも参加している曲も入っていて、とても素敵なんです。ジャズは好きでも歌はマンハッタン・トランスファー以外ほとんど聴いたことがなかったので、こういうきっかけで買って聴いてみるのもたまにはいいものだな、と思いました。昨日FeltrinelliでこのCDを含めて3点買って38ユーロくらいの請求だったのですが、レジのお姉さんに「カードのポイント使いますか?」と聞かれたのです。「ハイ」と言ったら、「30ユーロ分引いておきますね~」と言われて、思いもよらず買い物が8ユーロですんでしまい、超ラッキーなのでした。ポイントカードもバカにできません。SASA姉さんと食事に行った昨日の様子が写真付きでブログに更新されていました! トラステヴェレの竹寿司に行ったのです。こちらへどうぞ。
2009年04月01日
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このブログでもお馴染み、Nさんご夫妻のお宅の夕食にお呼ばれしてきました。土曜日だったのでご主人がお料理をしてくれました。メニューにびっくり!お刺身のトロ、煮卵のねぎ添え、プンタレッレ、麻婆豆腐(しかもクックドゥではなくて手作り!)、手作り餃子、醤油ラーメン!超おいしすぎます。ラーメンまでしっかり食べました。週末シェフ、ご主人、すごいっす。Nさんご夫妻ありがとうございます。ちなみにその前の日は4がのり巻きを作ってくれたので、はからずも2日連続日本人による貴重な手作り和食を頂きました。で、夜は大人の時間です。ご夫妻とあさちんと4人で、ALEXANDERPLATZにBILL SAXTONのライブを観に行ってきました。プログラムを見て、せっかくなので地元イタリア人のミュージシャンではなくて、アメリカから有名人の来る日を狙ってみたのです。ニューヨークから来たこのサックス吹きさんは、今までも、パオロ・フレスー、エンリコ・ラヴァ、ステファノ・ディ・バッティスタなどけっこう多くのイタリア人のミュージシャンとも演奏しているようです。さすがに満席でした。今回のカルテットはとても息が合っていて、初日なのにすごくいい出来でした。最後の方で『ボディ・アンド・ソウル』を吹いてくれましたが、これは鳥肌が立ちました。名曲を一流ミュージシャンが演奏するとこうなるんだな、と思いました。ベースの刻む音も心地よく、ピアノのほろほろした音も落ち着いていて、本当にいいライブでした。この間のルー・タバキンが少年の心を忘れない遊び心を持った大人のような音色だとすると、ビル・サクストンの音は寛容で広い心を持った余裕のある男性のような感じです。ベース、ドラム、ピアノのイタリア人の3人が有名一流ミュージシャンであるサクストンにひけを取らないレベルの高い演奏をしていたと思います。出た時には深夜1時を回っていました。いろいろな意味でおなかいっぱいになった幸せな夜でした。
2009年03月01日
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あさちんとJUST 4 JAZZ LADIES!という女の子ジャズバンドの演奏を聴きに行ってきました。編成はヴォーカル兼ハーモニカ、電子ピアノ、ドラム、エレキベースで、全員若い女の子。結成されたばかりだそうです。イタリアでこういうアマチュアバンドの演奏を聴く機会があまりないので、うまくない演奏とは言えど、おもしろかったです。ルッカで行われるFESTIVAL DONNE IN JAZZにも出場するそうですが、こういう、特に女の子バンドにはぜひとも頑張って欲しいと思います。自らの若い頃を思い出します。ミュージシャンは観客に育てられるのですからどんどん人前に出て行って欲しいと思います。ピアノの子にはぜひアドリブを弾けるようになって欲しいと思います。ドラムの子にはぜひTOKIOの松岡くんよりうまくなって欲しいと思います。ちょっと聴いていて辛くなってきたので左寄りの方々が集まるそのライブ会場をあとにし、あさちんちとウチとの間にあるFABRICAで夕飯を食べました。わたしたちが行ったのは遅すぎたのですが、通常は毎晩21時からブッフェを出しています。夕方はティールームとしてもかなり使えるお店です。お茶の種類が豊富で、ほうじ茶や玄米茶などまであります。
2009年02月23日
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金曜日に仕事が早く終わったので“Annamo a naviga'…(ネットでもしよっと)”と思ってローマのジャズクラブのサイトなどを見ていたら、なんと見覚えのある名前が書いてあるんです。は?いつ?このライブ?今日が最終日じゃん!絶対行きたい!でももう夜の9時、ライブは10時半からだけど誰も一緒に行ってくれる人がいないわ…。どうしよう…。と思いつつダメもとで4に電話してみたら意外にも「行く」と言うので、めでたく一緒に行くことにしました。慌てて電話して予約を取りました。ライブは誰だったかというと、なんとルー様です。ルー様といってもわたしたちにとってはルー大柴ではなくてルー・タバキン様です。こんな所にライブに来てくれるなんて…。ちょー感激です。大急ぎで家に帰って着替えて(何するつもりじゃ?)CDと本とマジックペンを持ってウチから徒歩数分のところにあるライブハウスALEXANDER PLATZに向かいました。 4ちゃんが急いで来てくれたので10時半過ぎには入れて、おそらく一曲目であろう“LOVE WALKED IN”から聴くことができました。お気に入りの曲です。きゃー本物のルー様!2年半前の千葉のイクスピアリでのライブ以来のことです。ルー様はけっこうお年を召してらっしゃっていましたが、早吹きなんて相変わらずブイブイいわせていてめちゃくちゃかっこいいのです。フルートも力強く、日本のメロディっぽいソロも素敵でした。ベースとドラム、2人のイタリア人の若者との演奏でしたが、彼らにすごく影響を与えるんじゃないかと思います。イタリアのジャズ愛好者って、日本に比べたらまだまだ少ないです。この観客の中に彼の名を知っている人はどれだけいるでしょう。おそらくわたしたちだけです。こういったジャズクラブを普通のレストランと同じ感じで来る人が多くいるのは残念です。今回は従業員も「あいつら黙らせろよ」と言っていたくらいでした。途中で息が合わずにずれることもありましたが、やっぱりアメリカで活躍しているミュージシャンです。とてもいいライブでした。MCはルー様自ら、ボソボソの英語で。最後はわたしたちの存在を目の端で捕らえていたらしく、「Good night(英語), Buona notte(イタリア語), Oyasuminasai(日本語)」と挨拶してくれました。ステージが終わってからサインをもらいに行ったらいつものように優しいまなざしで「ニホンジン?」と聞いてきました。日本語で書かれた奥様の著書を持っていってその中にある彼の写真のページにサインをもらったのです。あとCDも4とわたしと1枚ずつ。彼自身もまさかこんなところでわたしのような人間に会うとは思わなかったでしょう!「何度か日本であなたに会っているし、今はこの辺に住んでいるんだよ」と言ったらとてもびっくりしていました。嬉しそうでしたが、わたしはもっと嬉しかったです。Alexander Platzの壁に残した彼のメッセージ。また彼のライブをどこかで聴きたいと思います。寝る前のBGMはサインをもらったCD『トシコから愛をこめて』。
2009年02月21日
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Via del CorsoのGalleria Doria Pamphilj(ドーリア・パンフィーリ美術館)に行ってきました。実はドーリア・パンフィーリ家という貴族の邸宅のほんの一部が、そのコレクションのこれまたほんの一部を雑然と見せている、というところなのです。中庭はこんな感じ。ガイドブックの受け売りの知識で申し訳ありません。この建物はもともとはローマ法王ユリウス2世を出したデッレ・ロヴェレ家のものでしたが、相続の関係でパンフィーリ家のものとなります。ティツィアーノ、カラヴァッジョ、フィリッポ・リッピ、カラッチなど有名画家の作品がその辺にぼんぼんと飾られてあり、ベラスケスの『インノケンティウス10世の肖像』以外にはあまり貴重さが感じられません。と書くと失礼かな?ちなみにインノケンティウス10世はパンフィーリ家の人。廊下は我が家のそれとは違って幅がありますので展示スペースになっています。天井画も装飾も派手でちょっと落ち着きません。こんな感じ。一緒に行った4ちゃんによれば、なんと1000室もあるんだそうです。1つ譲ってくれないかな…。ドーリア・パンフィーリ家の方々、今もここのどこかに住んでいるんです。実はここで土曜の午後にクラシックコンサートがあるというのを友人のフェデリカが教えてくれて、それで行ってみたのです。ドーリア・パンフィーリ美術館土曜コンサートと題してここ最近、毎週行われているようです。コンサートはきっと普段は入れないだろうSala del Trono(玉座の間)で行われました。バイオリン2本とヴィオラ、チェロのカルテットで、モーツァルトのナンバーを中心に演奏しました。選曲も演奏も演奏者たちのヴィジュアルもとてもよかったです。黒髪のきれいな第一ヴァイオリニストが紅一点、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ3人の男の子はきれいに全員スキンヘッドでした。観客の年齢層は高くて落ち着いており、貴族の館で楽しむ室内楽、土曜の午後のひととき…。優雅に過ごせました。そのあと4ちゃんとVittorianoで行われているパヴァロッティの展覧会へ行ってみました。わたしはあまりこのオペラ歌手に興味を持ったことがなかったのですが、この展覧会を見て改めてすごい人だったんだなあ、と思いました。オペラの舞台だけではなく、ロック、ポップス、ジャズ、様々なジャンルの歌手と歌う舞台を数多くこなしているのですが、その部分部分がVTRで流れていて、それをしばらくぼーっと見ているうちに、彼の歌は本当に素晴らしいものだなあと思えてきたのです。感動です。彼がオペラの舞台で着た衣装、数々のタイトル(賞状やトロフィーなど)、楽譜や彼自身の料理のメモ、帽子コレクションなどが展示されており、彼の歌声が常に流れています。無料で見られてとてもよかったです。ちなみに12月8日が最終日でしたので残念ながらもう終了しています。
2008年12月07日
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ドイツ語の授業の冒頭で、先生がドイツの政治制度について説明し始めました。わたしは日本人以外の外国人は、老いも若きもみんな政治の話になるとムキになると思います。政治に興味のない日本人はポカーンと聞いているだけです。情けないですが。どっぷりイタリア語モードに浸かってしまったので、通常の会話のレッスンに入るも、ドイツ語モードに着いていけず、「行く」という意味の動詞gehenすら頭に浮かばず、指されるも全く話せなかった昨日のあたくし。あードイツ語向いてないんです、あたくし。でもメゲない!それはさておき、わたしは本・CD・DVDの総合店(イタリアでは大型店はたいていこれらが一つになっています)に行くのが大好きです。ドイツ語の帰りに家の近くのFeltrinelliに寄りました。前日のフリマで頑張った自分へのご褒美として何か買おうと思ったのです。それで手に取ったのが、先日、東京のブルーノートで演奏したというイタリア人ジャズクインテットHigh Five Quintetの、今年はじめに出たばかりのアルバム“Five for fun”です。 High Five Quintetはメンバー全員がイタリア人ですが、おそらくイタリアではほとんど活動していないため、聞いたことがありませんでした。先輩まつきり氏のブログで知ったのです。トランペットのFabrizio Bossoももちろんですが、いずれもイタリア人とは思えない(失礼?)洗練されたスマートな演奏で、正直驚きました。イタリア人でもこんなジャズミュージシャンいるのね…。それから1996年のモントルーでのクインシー・ジョーンズ音楽活動50周年記念ライヴのDVDが10ユーロと特売になっていたのでそれを買ってみました。Stockholm Sweetnin’、Perdido、Shiny Stockings、Air Mail Specialなどおなじみのナンバーをクインシーの指揮で北イリノイ大学のビッグバンドが演奏しています。ゲストにフィル・コリンズ、デヴィッド・サンボーン、チャカ・カーンなどがいました。すんごい豪華!この間買ったCDのハーモニカ奏者Toots Thielemansもゲスト奏者の一人でした。彼がハーモニカを吹く姿を映像で見られて嬉しいです。
2008年11月25日
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先週に引き続き、またまたJAZZ MAGAZINEへ来てしまいました。近所のジャズクラブなんです。4ちゃんに加えて友人の大使館コンビマリグロ(オグシオみたいでしょ!)も一緒です。昨日の演奏は予告どおりクラリネットのEmanuele Ursoです。そして予告に反してクインテット(クラリネット+ギター、ベース、ピアノ、ドラム)でした。刻みのギターが入るバンドってのはなんだか懐かしい音楽を聴いているようで胸にぐっときます。先週のRaffaele Magroneのクラリネットとは大きく異なり、ベニー・グッドマンを意識したオールドスタイル。吹き方に癖があるので飽きがくるのですが、神がかり的な天性の音楽センスのようなものが感じられて、そして何より観客を楽しませることができるエンターテイナーだから観ていておもしろいんです。ミュージシャンってのはこうでなきゃ、って改めて思い出させてくれます。オープニングの曲は“On the sunny side of the street”でした。題名の通りあたたかい曲だから大好き。それから1930~40年代のナンバーをいろいろ演奏しましたが、時折ビートルズのイエスタディをアレンジしたものなど洒落たのも入っていました。でもよく考えたら、去年スペイン広場近くのGregory’sというジャズクラブで聴いた時も同じようなナンバーだったような…。ひょっとしてレパートリー少ないんでしょうか…。心配です。ところでこのバンドのメンバー5人のうち3人がUrso兄弟です。ベース、ピアノ、クラリネット(順番は分かりませんが…たぶんこんな感じ…)。これでトリオができちゃうんですね。うらやましいです。そしておなじみ、セカンド・ステージはテンションが上がってきたリーダー、クラリネットのUrsoくんが、なんとドラムを叩き出すのです!これがクラリネットの片手間にやっているとは思えない、それなりにうまいドラムで、しかも大道芸人ばりのスティックさばき。くるくる回して上に投げては叩く、すごいっす。正直、毎週見るには疲れるライブですが、何年かに一度見るにはおもしろいです。ところでここのオーナーのおじさん、2週連続で行ったら覚えていてくれて優しかったね、4ちゃん。実は店を入ってすぐのところにあるバス・サックスの持ち主で、わたしの知り合いの知り合いだったことが判明!世の中狭いね!
2008年11月22日
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昨日の夜は、最近ウチの近所にあることが発覚したJAZZ MAGAZINEというジャズクラブへ初めて行ってまいりました。入るといきなりバリトンサックスが飾ってあるのが見えるという、わたしの心を初っ端から掴んでくれたライブハウスで、でも内装は日本のキャバクラっぽいので少し気になります。4ちゃんの友達Raffaele Magroneさん(クラリネット)のカルテット(+ドラム・ベース・ピアノ)です。わたしたちはソファでのんびり演奏を聴いていました。来週の金曜日は同じくクラリネットのEmanuele Ursoのカルテットのライブがあります。わたしたちの今イチオシのジャズミュージシャンで、ちょっと興奮してくるといきなりドラムの演奏を始めるという変わったクラリネット奏者です。コミックバンド?みたいな感じです。家から本当にすぐのところにあるので、また来ようと思います。
2008年11月15日
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おととい、たまたまバスに貼ってあった広告か何かでRoma Jazz Festivalがあると知りました。いつから始まるのかな、と思ってサイトを見たら、なんと昨日からで、しかも初日のライヴがCount Basie Orchestraなのです。それで4ちゃんを誘って行くことにしました。わたしは多分Count Basie Orchestraを生で聴くのは初めてです。学生時代、何百枚も何万回も聴いていたこのジャズ・ビッグ・バンドの生演奏というのを恥ずかしながら一度も生で見たことがありませんでした。しかしイタリアって本当に宣伝下手です。こんな大きなイベントを前々から大々的にPRしないなんて、ふざけてます。イタリアのジャズ人口ってすごく少ないから仕方がないんですけれどね。おかげで当日30分前でもチケットが手に入ったし、なんと20ユーロ(約2500円)という破格の値段です。ブルーノート東京だったら9000円くらいするでしょう?会場はわたしの職場からほど近いAUDITORIUM PARCO DELLA MUSICA(アウディトリウム)。ここは、関西空港を造ったことで有名な建築家レンツォ・ピアーノの設計です。客層は日本とだいぶ異なり、ベイシー楽団を知らなくて、正装をしてコンサートホールに来たよ、といった感じのお年寄りがとても多いです。タダ券で来ているのかなあ?日本のようにジャズおたくの若者や中高年のおじさんっぽい人は全体の半分以下だと思います。でもベイシーサウンズはそんなローマの人たちの心にも響いたようで、かなり盛り上がりました。わたしは懐かしくて懐かしくて、胸がいっぱいでした。オープニング曲は初っ端からサックスのユニゾンが泣かせるMoten Swing、それからHeat’s on、Wind machineとテンポの速いかっこいいナンバーばかり。現在ベイシー・オーケストラを率いるのはベイシー楽団、中後期のトローンボニスト、Bill Hughesです。昨日帰ってから家で見た1968年のフランスでのジャズ・フェスティバルにはもう既にいました。若き頃の彼の姿、そしてベイシー・オーケストラ黄金時代の躍動感あふれる演奏がとても格好いいです。バンドのメンバーにはわたしが知っている名前は1人しかいなくて、みんな若手が頑張っています(遠くから見た感じでは)。Bill Hughesはそんなバンドの中で黄金時代を知る唯一の生き字引的存在なのでしょう。MCでNeal Heftiの名前を出してCute、それからサックスのソリが昔の辛い練習を思い出させるIn a mellotone、ベースとトロンボーンをフューチャーしてGood time blues、Bill Hughesは同僚Frank Fosterの名をしきりに挙げていましたが、その彼のナンバーからWhy not?、邦題が『昔はよかったね』というスタンダードナンバーThings ain’t what they use to be、これまた思い出の曲Shiny Stockings、かわいらしくて大好きな曲Strike up the bandなどを演奏してくれました。曲順はちょっと忘れちゃったんですけど、間にボーカルのおばちゃんMelba Bradfordの歌が3曲入りました。このおばちゃんがすごくて、腰まわりが4ちゃん4人分くらいの、ボールみたいなすごい人でした。イタリアの観客はこういうボーカル入りの曲を好むんじゃないかと思ったけど、それでもやっぱりビッグバンド単独の方が盛り上がりました。MCはもちろん英語ですから、実はよく分かりませんでした。新しい曲もあったみたいです。アドリブでラッパの人が「フニクリフニクラ」の一節を吹いてくれたりしたのはイタリア人へのご愛嬌。「おにーのパンツはいいパンツー」です。ギターが入るビッグバンドの演奏って、すごくいいわ、と実感。昔ながらのバンド形態で頑張って欲しいです。シメは定番のJumpin’ at the woodsideとOne o’clock jumpでした。おかげさまで元気が出ました。ちなみメンバーはこんな感じです。Director : William “Bill" HughesTrumpet : Michael Williams, William “Scotty” Barnhart,Waldron Ricks, Kris JohnsonTrombone : Clarence Banks, David Keim,Barry Cooper, Alvin WalkerAlto Sax : Marshall McDonald, Cleave GuytonTenor Sax : Doug Miller, Doug LawrenceBaritone Sax : John WilliamsDrums : Ulysses OwensBass : James LearyGuiter : Will MatthewsPiano : Llew Matthews写真はこちらのサイトでも見られます。同行してくれた4ちゃん、ありがとうございました。最近、どこかでベイシー・オーケストラのライヴを見たという人がいたら、どんなだったか教えてくださいね。
2008年11月06日
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カピトリーニ美術館内のコンセルヴァトーリ宮の中庭で、夜にクラシックコンサートがあって、しかも無料で聴けるというので、行ってきました。カピトリーニ美術館のあるカンピドーリオの丘です。哲人皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌス帝の騎馬像(コピーだけどね)がとてもきれい。 Ensemble Kepleroというアンサンブル・グループが3日間行うコンサートのうちの中日で、前半がクラリネット4重奏、後半はギターを中心とした弦5本のアンサンブルでした。あのねー、このアンサンブルグループのリーダーなんだと思うけどバイオリンの彼、わたしでも分かるほど音違ってましたよ。クラリネットの4重奏はまあ良かったけど、選曲が素人相手の演奏会の割にイマイチでした。ふう…。 Quartetto ClarineTiTisE. Blatti “Caduta libera” Entrata, Lullaby, FinaleK. Wilson “Variazioni su un tema di Paganini”G. Rossini “La danza”L. Di Giandomenico “La bottega dei suoni” (fantasia da “Il Barbiere di Sviglia di G. Rossini” Angelo Colone & Ensemble KepleroL. Boccherini “Quintetto G 451 per Chitarra e Archi"Allegro niderato, Adagio, Minuetto, AllegrettoA. Vivaldi “Concerto per Chitarra e Quartetto d’Archi RV 93”Allegro, Adagio, Allegro こうやって聴くと、日本のアマチュア音楽家のレベルの高さを改めて実感します。高校生の吹奏楽部のアンサンブルコンテスト全国大会聴いていた方がまだマシだと思います。高校ブラスバンドの全国大会なんか聴いたらこの国のプロたちびっくりすると思いますよ。わたしのちょっと上の代なんかは市立川口高校ってのが強くて、しょっちゅうウィーンに演奏旅行していました。日本のプロってやっぱり世界に出るとまだまだ、のようですが、アマチュアに関しては、他の国のアマチュア人口が少ないせいか、日本の力が突出しているように思います。もうすぐ山野ですね…。これも上位はすごくレベルが高いんです。久々に見に行きたいものです。むち、コヌ、とみ、代わりに行ってきてよ~。イヤ?
2008年07月31日
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土曜日はなんだかんだあってかすみ4姉妹、そしてはるばる日本からいらっしゃったVIPのN氏とともに職場のレストランで昼食を取りました。夜はコロッセオ近くのVilla Celimontanaで毎年夏に日替わりで行われているコンサートに出かけました。なんか曲はよく分かりませんでしたが、イタリアのQuintorigoというグループが演奏していました。編成はボーカルの女の子、コントラバス、チェロ、ヴァイオリン、サックスです。一応Quintorigo Play MingusとなっていたのでジャンルはJAZZなのでしょう。ミンガス・ビッグ・バンドの『モーニン』なんかはめちゃくちゃアレンジがかっこよかったです。チェロのテーマではじまるんです。でも他の曲は前衛的で、あっ、もちろんミンガスの曲自体が前衛的なんですけど、特にボーカルの女の子が突然詩の朗読をしたりするのが意味がよく分かりませんでした。ローマの夏の夜はこんなイベント向きで、ちょっと涼しくなる夜、緑に囲まれた庭園で行われるコンサートや展覧会の観客になるのは本当に楽しいです。入場料も無料だったり、払ったとしても日本のイベントに比べたら安いので、行きやすいです。ローマの人は近郊の海にも行ってしまうので、極端に混むということもありません。今年のVilla Celimontanaにはカーラ・ブレイやマルグリュー・ミラーなどのビッグネームも登場します。ローマの夏の夜はおすすめです。
2008年06月22日
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前にポスターを見てSanta Maria in Trivioという小さな教会でバロック音楽の小コンサートをやることを知りました。それで、先日もバロック音楽のコンサートに行って来てバロックづいているわたしとあさちんは行ってみたのです。この教会は、1570年頃建てられたもので、アントニオ・ゲラルディ(1644-1702)による天井のフレスコ画(『新約聖書』のシーン)で有名です。3本の道の集まったところにありますので、サンタ・マリア・イン・トリヴィオ教会(「トレ」が数字の3です)といいます。すぐそばにあるのが「トレヴィの泉」(Fontana di Trevi)です。この間思ったのですが、バロックの楽器はどれも音量が小さいです。つまり、こういった音楽が演奏されていた当時の宮廷なんぞは、人々のざわめきはあっても、車の騒音も拡声器でのアナウンスも救急車のサイレンも何もなく、さぞかし静かだったんだろうな、と思いました。それなのに今回のソプラノ&アルトの女性二声の合唱は教会にいる人々の耳をつんざくようながなり声で歌います。アルトの人は音程も半音くらい違っていて、どうやら近所のおばちゃんの発表会のようです。オルガンとバイオリンもいましたが、何だか興ざめで、あさちんと「ひどいね」と言って途中で出てきました。あさちんが冷凍秋刀魚を買ったので夕飯に寄らない?と言ってくれ、秋刀魚食べたさにその気でいたのに、帰りの492番のバスで乞食の匂いに酔ってしまい、夕飯どころじゃなくなってしまいました。バルボーネ(乞食さんのことです)よお…。散々な日でした。あさちん、どうかまた誘って下さい。
2008年06月21日
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あさちんのご主人が演奏するというので、サンタ・チェチリア音楽院バロックアンサンブルによるバロック音楽のコンサートを観に行きました。生でバロック音楽を聴くのは多分初めて。バロック音楽の楽器を見るのも初めてです。場所がこれまた洒落ていて教会の中、サン・ロレンツォ・イン・ルチーナ教会なのです。ここはコルソ通りから少し入ったところにある古い教会で、建築オタクで有名なローマ法王シクストゥス3世によって西暦440年に造られ、その後も12、17、19世紀に改築されています。わたしは以前、この内部ツアーに参加したことがありました。ところでコンサートのことなのですが、ちょっとFumieさんのブログっぽく書いてみようかなっと。サン・ロレンツォ・イン・ルチーナ教会、ローマConservatorio di Musica “S. Cecilia”Dal Classicismo al BaroccoConcerto con strumenti antichiEnsamble barocco del Conservatorio S. CeciliaJ. L. Krebs(ヨハン・ルートヴィヒ・クレープス)Concerto in fa maggiore per liuto e archi『幻想曲ヘ長調』C. Ph. E. Bach(カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ)Sonata in do maggiore per viola da gamba e b.c.『ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタハ長調』F. I. von Biber(ハインリヒ・ビーバー)Sonata L’Annunciazione dalle Rosekranz Sonaten『ロザリオのソナタ集』より第一番ニ短調『受胎告知』Sonata VI - 1681, con scordature per violino e b.c同じく第六番ハ短調『オリーヴ山での苦しみ』J. Schenck(ヨハネス・シェンク)Ouverture in sol maggiore per viola da gamba e b.c. n°66 dagli Scherzi Musicali op. 6『音楽の諧謔66番作品6』より『ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための序曲ト長調』M. Marais(マラン・マレ)La Sonerie de Sainte Geneviére de mont de Parisper violuno, viola da gamba e b.c.『サント・ジュヌヴィエーヴ教会の鐘の音』編成はバロック・ヴァイオリン2本、ヴィオラ・ダ・ガンバ2本、それにリュート、テオルボ、チェンバロ、コントラバス。17~18世紀のバロック音楽をできるだけ、当時演奏されたように、当時のものに近い楽器で演奏していこうというのがこのアンサンブルの意向らしいです。楽器、全然見たことありません。リュート、テオルボ、チェンバロって何だ?チェンバロはなんだかおもちゃみたいです。写真、フラッシュなしで撮ったのでボケボケですが、分かりますか?写真では緑色のピアノ型の楽器です。ピアノより小さくてとても変わった音をしています。よく教会音楽なんかでこの楽器のメロディを耳にしますが、今回のコンサートでは主にベース音を担当していたので、鍵盤楽器というより弦楽器っぽいなあ、と思いました。弦を使っているので間違ってはいないのだけど。リュートは琵琶のような楽器で、テオルボはそれより大きく、ネックがとんでもなく長いです。こんな素敵な雰囲気の中で無料で珍しい音楽が聴けてしまうなんてなんて素晴らしいのでしょう。はっきり言って音楽の良さはとんと分からなかったのですが、会場と楽器と初めて聴くジャンルに目を見張るばかりでした!ちなみに最後の曲、『サント・ジュヌヴィエーヴ教会の鐘の音』はジェラール・ドパルデュー主演のフランス映画『めぐり逢う朝』に使われたそうです。この映画はサント・コロンブとマラン・マレを主人公とした映画だそうです。未見です。コンサートが終わってから、前回のツアーで存在を知った法王の隠し椅子の場所に、「ここにね、秘密の椅子があるんだよ」と、あさちんとご主人を連れて行ったら、なんとご主人、その扉をガッと開けてしまったのです。開けたら電気が自動的に付いて明るくなりました。そして更に、勝手に座りやがるのです!いいのか…?と怯えつつわたしもにこやかに座る…。おそらく国宝級?
2008年05月24日
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家の下の店で、子供のために牛乳を買ったら(カスピ海のことです)、ファブリツィオ&クラウディアに会いました。その前にヴィットーリオ広場に行って、中国のお店で『P.S.元気です、俊平』とかいう連ドラのDVD(後日談*これがVIDEOCDというものなので見られなかった…)と、訳あって日本酒の瓶を2本と(大丈夫、わたしは未だに下戸です)を買ってきていました。よっぽど馴染みの店でなければ一人でふらっとジェラートを食べることはないのに、FASSIに久しぶりに行って食べてきました。なんだかんだ言ってもやっぱりここのジェラートはおいしい。夜はまたジャズクラブBe BopにBlue Joshua Big Bandを見に行ってしまいました。というか禿げたジュード・ロウの綺麗な指を見に?この間は目をつぶってくれたのに、今回はお金を払わされたのと(当たり前なんだけどね)、全然ステージが見えない席に通されたのと(遅かったから仕方がないんだけどね)、ステージがイマイチ盛り上がらなかったのが、残念でした。曲目は先月のステージと同じ、曲順を少し変えただけ。プロならもうちょっと頑張れよな。イタリア人だから余計にリハでメンバーが揃わないのは分かるけど。わたしの好きな『IN A MELLOW TONE』が新たに入っていたけど、ピアノのアンドレアは風邪でコンディションが悪いと話していました。確かにソロにキレがなかったな。かすみのブログで写真が見られます。↓サービスショットby巨匠かすみ(えっ?いらない?)そういえばここでこんなことがありました。ぶさいくなおじさんがわたしたちの席のところに来ました。どうやらお店の知り合いのようで、「ボクはここに飾ってある絵を描いたんだ」とか言います。英語で話しかけてくるし、無視していました。露骨に嫌がっているのに、「悲しいの?」とか4ちゃんに尋ねてきます。あんたに話しかけられているから悲しいんだってば!どうして嫌がっているのが分からないのでしょう。ある意味とってもポジティヴな考え方です。イタリアには時々こういう男性います。だからきっとはっきりと言わなくてはいけないのでしょう。いや、はっきり言ったところで分からないだろうな、こういうのは。休憩時間にピアニストのアンドレアとわたしたち3人が話しているのを見て、やばいと思ったのか、帰り際は何も言わずに通り過ぎて行きました。東洋女3人だとなめられていかん。
2008年05月18日
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子供のいる友人というのがそれほど多いわけではないのですが、既に子持ちの友人からここのところ続けてドドッと2人目報告があったので、幸せな気持ちになっています。とみたん、risoちゃんおめでとう!そしてわたしは秋には2人目のオバチャンになる予定です。いつもウチの職場では、ホテルのレセプションということで、優雅にラジオのクラシック専門チャンネルをかけています。昨日たまたまモーツァルトの『オーボエ協奏曲ハ長調作品314』が流れてきたので、これまた幸せな気分になりました。これはR☆Sオーケストラの初リサイタルでの黒木くんのフィーチャー曲です。(『のだめカンタービレ』7巻を参照)。「この曲、黒木くんだねー」と言い合う仲間がいないのがなんともさみしい職場です。マトリョーシカ収集歴約1年のわたしにヴェネツィアのFumieちゃんがPUPOSKA(プポーシュカ)を送って下さいました!化粧品メーカーのPUPAが出しているマトリョーシカ型の化粧道具入れです。かわいくって見ているだけで幸せです。日本で放映されたのはもうずいぶん前のことと思いますが、ドラマ『古畑任三郎vsSMAP』を見ました。わたしはTOKIO好きなのであって決してSMAP好きなわけではないのですが、それでもやっぱりSMAPというのはとても魅力のある男性たちの集合体で、国民的スターだと思います。特に何をやってもある程度恰好の付くキムタクは尊敬に値します。このドラマはとてもおもしろかったし、一般的にドラマを見ている時は本当に幸せです。
2008年05月06日
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あさちんにコンセルヴァトーリオ(国立音楽院)の中で行われるコントラバスのコンサートに誘われて行きました。コンセルヴァトーリオっつーのは入学するのも大変な音楽学校というイメージです。そんなところに足を踏み入れちゃったのですから、ちょっとさすがのわたしも遠慮がちです。分かりやすく言うと、のだめちゃんや黒木くんがいるのがパリのコンセルヴァトワール、つまりそれのローマ版です。コンサートはパリのオペラ座の首席コントラバス奏者Thierry Barbè氏によるもので、彼がここのマスターコースの特別講師をやっていて、そのおさらいお手本演奏会のようなもの。コントラバスって特にクラシックだとどうしても地味なイメージを持ってしまうのですが、このピアノとのデュオはわたしにとっては新しい!こんなの聴いたことない!コントラバスじゃないみたいです。じゃあ何?って言われると困るのですが…。音域はめちゃめちゃ広いし、高音も無理してキーキー弾いているように聞こえないのがすごい。彼は今、世界で最も上手いコントラバス奏者の一人です。そんな彼の演奏がローマでしかも無料で聴けてしまえたなんて感激!詳しくは同行者Fumie氏のブログをお読み下さい。感動が伝わってきます。高尚な芸術に触れる一日というのはいいもので、このあとはヴェネツィア広場まで歩いていって、ヴェネツィア宮殿で行われているセバスティアーノ・デル・ピオンボ展を観てきました。デル・ピオンボはコロンブスの頃に活躍した画家で、肖像画、宗教画などを描いています。コロンブスの肖像画もありました。わたしには絵のコメントはできかねますので、またもこの方のブログにお頼み申す。
2008年04月27日
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オーストラリアの『シャイン』という映画を知っていますか?その映画の主人公のモデルとなった実在のピアニスト、ディヴィッド・ヘルフゴット氏が今月半ばにウチのホテルに泊まっていたのです。ホテルの近くのホールでのコンサートを終えて、世界ツアーを続けるためドイツに向かったのですが、急遽再びローマに立ち寄ることになりました。ウチのホテルが気に入ってくれたようで、また数日間滞在してくれました。その彼の無料野外コンサートが市内のとある広場で行われるというので、かすみ4姉妹とあさちんを誘って行ってきました。実はこの野外コンサートはもうすぐ行われるローマ市長選の候補者であるアレマンノ氏の選挙活動の一環だったのですが(現地で知った…)、それはさておき、こんな有名ピアニストの演奏が間近で見られるなんてとってもラッキーでした。わたしとあさちんは前から三番目に席を取りました。ディヴィッドはベートーベンの曲を一曲とリストの曲を何曲か弾きました。曲はまさに彼のものになっており、のだめちゃんを思い出させました。楽譜なんてもちろん持っておらず、何かブツブツ言いながら弾いているのです。歌いながら弾いているわけではなくて、ピアノ、もしくは音楽と会話しているのです。楽譜に書いてある強弱などがどうなっているのかは分からないけど、力強いところはあの細いディヴィッドのどこにこんな力があるんだろというくらい強くて驚きました。一曲一曲終わった後のパフォーマンスも独特で、というか彼にはパフォーマンスという意識はなく、自然の言動なのでしょうが、まわりの人たちみんなと握手したり抱きついたりして、拍手喝采を浴びていました。アンコールは『剣の舞』と『熊蜂の飛行』。ピアノで弾いているけれど音数の多いオーケストラの曲なものだから、まるで本物のオーケストラのように聞こえます。高校の同級生pineちゃんが彼のファンで、『シャイン』は何回も見ているし、ディヴィッドの日本公演も観に行ったそうです。彼女によれば、今のこの明るさからは考えも及ばないくらいの大変な出来事がたくさんあって(そのせいで彼は精神に疾患を持っています)、それが映画でもエピソードとしてストーリーの一部になっているそうです。『シャイン』見なくちゃ。後日談*ディヴィッドのおかげか、 ローマ市長はアレマンノ(右派)に決定しました。 中道左派、今回の総選挙惨敗です。 ルテッリどうしちゃったのよ。 わたしたちが国外追放される日も近いでしょう。なーんて。
2008年04月24日
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仕事が終わったあとファブリツィオの店でみんなでお昼を食べてダベっていました。マッテオとロッセッラはローマ近郊の街ラディスポリで行われるカルチョーフィ祭りに出かけていきました。去年、あさちんと行ったのが懐かしいです。わたしは帰りが遅くなるのが嫌なのであきらめました。それで桜集ののりちゃんトコに。この店はいつも楽しいなあ。つい本を買ってしまいました。モデナに住んでいる日本人の男性が、彼の身に起こった出来事を例に、イタリア文化と日本文化について比較していくという、読んでいる間中ずっとうなずいてしまう本です。しかもこれがイタリア語で書かれているからすごい!あ、ただ一つ。彼によれば、イタリアでは夏は灼けている肌の方がよしとされ、日本では美白がよしとされる、とありましたが、日本では美白だけがいいわけじゃないですよね。「小麦色の肌」という健康的な女性の肌を指す形容もあるし、一時はガングロも流行りました。日焼けサロンでわざわざ灼く人もいるものね。こういうのを読むとイタリア人、鵜呑みにして日本中の女の子が全員美白してると思っちゃうからね。鯨と犬と寿司を毎日食べていると思われているようにね。それからKuriemonとジェラートを食べたり、ヴィットーリオ広場で買い物したりしました。夜はライヴです。ピラミデ近くのBe Bopというジャズクラブに行ってきました。4ちゃんの友達の彼氏であるピアニストのアンドレア・パガーニ(けっこう有名。日本でもCD出してるらしい)がメンバーの一人であるビッグバンドだというのです。名前はBlue Joshua Big Bandといいます。オープニングは『シング・シング・シング』。最近これを聴くとベニー・グッドマンというより「いぐねぇ?いぐねぇ?」と言っている上野樹里ちゃんがわたしの頭の中に出てきてしまうのですが、みなさんはいかがですか?次に、妙なアレンジの『タキシード・ジャンクション』。バンドのリーダー、トロンボーンのおっちゃんがアレンジしています。外見はカーネルサンダースおじさんみたいな人です。編成は小さめ、ピアノ、ベース、ドラムにラッパとボントロが2本ずつ、サックスはアルト2本テナー1本バリ1本でした。途中からリードアルトの人がジュード・ロウに見えて、目が離せなくなってしまいました。結局正面から見たら違ったし、かすみも「えー?似てないよ」と言うのですが、とにかく素敵なのです。ソロを吹く時に見える指のなんて細くて美しいこと(これにはかすみも同感)!持ち替えのソプラノの音色も美しいのなんのって。ただ一つ残念だったことに、後頭部が河童状態なのでした。これはショックです。途中でゲストとしてバイオリンのおじいちゃんがいくつか曲を弾いていました。ジャズのバイオリンのソロなんてすごいです。とっても盛り上がりました。イタリア人のジャズメンって一般的に、お高くとまっているんだか、緊張しているんだか、意外にも愛想がないのです。1幕目はそれがよく出ていて、なんだかなあと思って聴いていました。山野ビッグバンドジャズコンテストの方がうまいよ!ってなくらいです。それが2幕目はリラックスしてきたのか、慣れてきたのか、笑顔も見えて、表情も演奏も良くなってきました。それにしてもこの変化、あんたたちプロでしょ…って感じです。これがイタリア人なんだな。後半で、カウント・ベイシーのナンバーからニール・ヘフティの『キュート』を演奏したのですが、なんと題名を『キュート・イタリアン・メン』と変え、これまた大幅にアレンジした曲をやっていました。あんたたちのことですかい。これがイタリア人なんだな。『ジャンピング・アット・ウッドサイド』では自分の大学時代を懐かしく思い出してしまいました。また来月にこのバンドがここで演奏する日があるらしいので、ジュード・ロウを見に来ようと思います。髪の毛増えてるといいな。
2008年04月20日
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ウチのホテルのレセプションではラジオのクラシック専用チャンネルをかけています。知っている曲が流れることは稀なのですが、この間、メシアンの『キリストの昇天』が流れていて、気持ちが高ぶりました。この曲は高2の演奏会で演奏したものなのです。ちなみに今年はこのフランスの作曲家、生誕100周年です。懐かしくなって、昨年、同級生のただしくんにダビングしてもらった演奏会のDVDを思わず見てしまいました。高2のワタクシかわいー(渦巻き眼鏡アラレちゃんです)。当時の高校生スカートながーい。この時のメンバーには10年くらい前、鬼籍に入った子が一人。彼女の吹く姿を眺めつつ合掌。『キリストの昇天』はもちろん管弦楽曲なので、みんなで手分けしてパートを振り分け、音を移しながら、吹奏楽用の譜面に手書きするところから始まったのですが、不協和音が多くてめちゃくちゃ大変でした。大嫌いな作業だったなあ。当時の演奏を聴きつつ、間違えて移調したまま演奏した箇所なんかたくさんあっただろうな、なんて思ってしまいます。それでもよくもまあ頑張って練習して演奏したと思います。弦のパートをクラリネットに移すと、どう考えても指回し無理でしょ、っていうのも出てくるしね。それにバンドの誰もがキリストのこれっぽっちをも意識して吹いていなかったんじゃないか。分からないもん、仕方ないよね。今、キリストの本家本元?ヴァチカン近くでこの曲を改めて聴いていますが、ひきしまった気持ちで聴いているかというと、残念ながらそうでもないわ。無宗教。あの頃の練習は本当に辛かったけど、今思うにあんなの、たいして辛くもなかったんだよな。もう一度高校生に戻れるなら部活と勉強をきちんとやりたいです。
2008年04月11日
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同居人38ちゃんが「昨日の晩の雷はすごかったね」と言います。ハテ?何時頃?寝ていたのでまったく気付きませんでした。どうやら彼女の人生で一番大きな雷であり、近くに落ちたらしい、この建物にも落ちるかと思った、ご近所さんたちもわいわい騒いでいた、と言うのです。ピカピカ光っていて、窓を閉めていたのに部屋の中が明るくなったそうです。いくら深い眠りだったにしても、そうまで言われては、ちょっと自分のことながら呆れてしまいます。本当にこの辺に落ちたら逃げ遅れて焼け死んでしまうからです。窓を閉めた部屋の中にいたとしても、風の吹く日には、ジャニコロの丘で鳴らされる正午の大砲の音がよく聞こえるんですけど、そんなことはあんまり関係ないんですね。昨日、ロッセッラの家から疲れて帰ってきて夜の7時くらいに寝ちゃいました。そのあと同居人38ちゃんが友人ニコレッタと夕食会をしていたそうですが、それにもまったく気付きませんでした。最近鼾をかくらしいし、最低なわたしです。雷の話を聞いて、ドーンとしたかっこいい曲を聴きたくなり、今、廉価版NAXOSのCDから、ロンドンのロイヤル・フィルハーモニー演奏のチャイコフスキーを聴いています。『スラヴ行進曲』は中学3年の吹奏楽コンクールの自由曲でした。これを機にチャイコフスキーを好きになったように思います。『イタリア奇想曲』はその1年前、中2の時に、3年の先輩方が浦和市の合同演奏会でやった曲です。こんな素敵なオケの曲を吹奏楽でもできるんだな、と思った初めての曲です。これはチャイコフスキーがローマで書いた曲だそうですから驚きです。そして序曲『1812年』、大大大好きです。残念ながら演奏したことはないのですが、これがわたしの中で雷のイメージの曲です。ナポレオン率いるフランス軍のロシア撤退を祝う勇ましくて厳かでかっこいい曲です。大砲や鐘が曲の中で使われて、めちゃくちゃ壮大なんです。ちなみにこの録音では大砲の代わりにシンバルが使われています。こんな曲ばかり聴いてしまっていては、また夜中に雷が鳴ったとしても起きないと思います。ところで、今、ローマ(もしくは近郊)でアマチュアのブラスバンドで、クラリネット奏者としてメンバーに入れてくれるところを探しています。心当たりありましたらメッセージ下さい。先日カラビニエリ(警察)の吹奏楽団のトランペット奏者の男の子と知り合いましたが、コネなさそうでした。ふんっ。
2008年02月05日
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先週末に日本のジャズ・ビッグ・バンドがローマに来ていて、何軒かのジャズ・クラブで演奏をしていったそうです。知らなかったので残念ながら行くことができませんでした。関係者の方、Saturday Night Jazz Orchestraというバンドをご存知ですか?わたしの知っているメンバーいるのかなあ。いずれにしてもミュージシャンの方々、ローマに演奏にいらっしゃる時はあらかじめお知らせ下さいね。絶対観に行きます。その何軒かのうちの一つ、Alexanderplatzはわたしが永久会員となっている会員制ジャズ・クラブなのですが(といっても敷居はまったく高くないです)、そこのプログラムがウチのホテルのロビーに積まれていました。何気なく一枚を手に取ってびっくり!ロニー・キューバーと書かれているのです。わたしの大好きなバリトン・サックス奏者がニューヨークからやって来ます。来月17・18日。昨日はそれを見た瞬間、その足でそのままAlexanderplatzへ行って「一番いい席ね」って、予約してきました。ディナー付き3名です。つきましては業務連絡です。かすみ4姉妹、予定を空けておいて下さい。お願いします。わたしとロニー・キューバーを一緒に聴きに行きたいという方は、ぜひご連絡下さい。Alexanderplatzの会員(月会員もしくは年会員)になる必要があり、さらにミュージックチャージ、飲食代もかかります。場所はヴァチカン美術館のそばです。ロニー・キューバーに会えることに関しては本当に本当に嬉しくて、舞い上がってしまって、どのくらい嬉しいかというと、家に帰るのに階段をのぼった時、普段はエイヤコラ5階はまだか、状態なのに、昨日は4階まで気付かずにランランランと一気にのぼってしまっていたのです。はっと気付いたら4階で、あ、あと少しだ、と思った次第です。嬉しさついでにこんな写真も。9月だったか、ローマで2番目にできたH&Mで、同じワンピースを2着買いました。1着は愛するウチの姪。もう1着はロンドンの友人の娘。2人ともちょーかわいいでしょ?おんなじ名前のこの2人におんなじワンピースを着せてみました。写真を送ってくれた双方の親御さんたち、ご協力ありがとうございました。最近はまったモノの一つに『のだめカンタービレ』があります。ヴェネツィアのF氏が漫画12巻までをローマまで持ってきてくれたのがことの始まり。あまりにおもしろくて、何度も何度も読み返しました。ロンドンに遊びに行って、世話になったそらまま宅でドラマを一気見、彼女と2人で千秋サマ玉木サマ状態です。そして漫画も13巻以降を読むべく、ロンドンに唯一ある漫画喫茶へ。そこで17巻まで読破。9月、本に帰った際に13~18巻、そして特別編の0巻を購入。すべてローマに持って帰ってきたので、恩人F氏に贈呈の予定です。日本ではこんなCDまで買ってきちゃいました。にわかクラシックファン。『のだめ』の影響で少し前の日本にはわたしみたいなの増えてたんじゃない?CDのリポートはF氏のブログにお任せしましょう。今、DVDでジュリーの映画『太陽を盗んだ男』(1979年)を見ています。ジュリーかっこいいのなんのって。この間NHKドラマ『マチベン』で見た時はふくれていたけど。こんなアイドルもういないよな…。音楽は井上堯之。なるほど。最後におすすめ商品。ニューヨークのおみやげにkyokoさんに頂いたハンドクリーム、Bath & Body WorksというメーカーのMoisturizing Hand Lotionです。Japanese Cherry Blossom(日本の桜)がとてもさわやかな香りで、潤いたっぷり、手にすごく優しいんです。
2007年10月24日
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昨日は、夏の間VILLA CELIMONTANAで行われているジャズのイベントを見に行って来ました。誰が出るのかなあと調べてみると、エディ・ゴメスと書いてあります。この名前はよく聞くので、有名なすごいミュージシャンだと思い、行くことを決めました。ベースがそのEDDY GOMEZ、ピアノがDAVID KIKOSKI、ドラムがBILL STEWARTというトリオでした。世界をまたにかけて演奏しているミュージシャンはさすがに違うと思いました。素人のわたしでも分かります。最近よくジャズを聴くようにはなりましたが、イタリア国内で活躍するミュージシャンが多かったのです。世界レベルのミュージシャンをこんなに近くで聴くのは久々です。ベースの早弾きのソロも、ピアノの鍵盤を下の方まで押さえつける演奏も、ドラムの飛び上がりながら叩くパフォーマンスもとてもおもしろかったです。エディ・ゴメスが弓で弾いたクラシック音楽のようなソロにも本当にうっとりしてしまいました。高音もとても澄んでいて、和音もとても美しかったです。こんな所で白ワインを片手に…なんて。下戸のわたしはグレープフルーツジュースだけど。
2007年07月26日
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昨日は4ちゃんとすごいところに行ってしまいました。ヴィッラ・メディチといってスペイン階段をのぼりつめたところにある16世紀のお屋敷です。名前から分かるようにフェルディナンド・デ・メディチ枢機卿の邸宅だったわけですが、あのナポレオンの尽力で19世紀初頭にフランス・アカデミーとなりました。現在ももちろんそうです。昨日はここの庭でジャズのコンサートがありました。とにかく行ってみれば分かりますが、とても素敵な場所なんです。ごめんなさい語彙がなくて…。古い螺旋階段を上がって着いたところにある庭はとにかく広くて、ピンチョの丘にあるものだから、ローマを一望できるんです。ステージは夜の9時からでしたから、夕暮れ時をちょうどそこで過ごせました。とても寒かったです。ピアノのEnrico Pieranunzi(エンリコ・ピエラヌンツィ)という人のクインテットで、テナーサックス、アルトサックス、ドラム、ベースという編成です。このピアニストは日本のツアーもやっているなかなかの実力派です。あとで気付いたのですが、わたしはこの人のアルバムを持っていました。それは“Fellini Jazz”というタイトルで、イタリアが誇る映画監督フェデリコ・フェッリーニの数々の映画のテーマソングをアレンジしたものを集めたアルバムです。日本で言えば黒澤明の映画音楽をジャズにしてアルバムにしたようなもの???その他にもモリコーネ(Ennio Morricone)の曲をアレンジしたアルバムもあって、どうやらこの人はこういう企画が好きみたいです。しかしながら今回のステージは会場が会場だけあり、観客はジャズのJの字も知らなそうなお年寄りが多く、しかも客席が横列にきれいに並べられていました。ジャズの演奏って、本番で観客に育てられるというところもあるので、こんなシチュエーションがとても残念でした。今回のステージは「セロニアス・モンクに捧げる」というテーマで、“Straight No Chaser”をオープニングに、モンクのナンバーに酔わせてもらいました。個々の実力はとても高いと思うのだけど、このクインテットでは練習不足なのかな?まとまりはあまりなかったです。でもこれからこのEnrico Pieranunziには注目したいと思います。今日は同じ会場で同じ時刻から彼のソロピアノが聴けます。そのあとはかすみに迎えに来てもらって3人でLungotevereの出店があるところを歩いてきました。騒々しい中を通ってIsora Tiberina(ティベリーナ島)へ。軽い白ワインを飲み(…?)ながら夜のおしゃべりタイム(話題は尽きぬ、結論は出ず)。平日なのに帰ったのは2時近くでした。三姉妹でたまにはいいでしょ。
2007年07月06日
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クラシックづいているわたし。日本滞在中に高校の同級生のただしくんにCDとDVDを送って頂きました。ただしくんお忙しいところをナイスなセレクトどうもありがとう。DVDは高校2年と3年次の春の演奏会の映像で、3年次ではわたしのカチカチにアガっている下手クソなMCが恥ずかしい…。しかし手前味噌になりますがこのバンド、演奏はとてもうまかったです。クラシックはまあまあですが、ジャズやポップスをやらせたら高校生とは思えないほどでした。CDには、バーンスタインの『Divertimento for Orchestra』をお願いして入れてもらいました。懐かしい…。それから1年生の時に夏のコンクールで演奏したイベールの『寄港地』(Escales)、思い出すだけで泣けます。吹奏楽曲ではないので、オーケストラのスコアからいろいろなパートをピックアップし変調して楽譜を手書きしていました。入学したばかりで何も分からなかっただろうによくやったものです。これってヨーロッパの寄港地を書いた曲だったのですね。1楽章がローマ~パレルモ、2楽章チュニス~ネフタ、3楽章がヴァレンシア。わたしたちが演奏したのは2・3楽章で、残念ながらローマ編は演奏していなかったのですが。あの時は曲の意味も何も分かっていなかったなあ。なんとイベールはローマに留学していた32歳の時にこの交響曲を書いたというのです。ローマ、32歳。うーん。偶然か???このCDを聴きながらヴェネツィアのF氏に借りている『のだめカンタービレ』の漫画を一気に12冊読みました。わたしはクラシックはきちんと勉強していないのでよく分かりませんが、この漫画はとてもおもしろいです。のだめかわいい!これは日本で騒がれる少し前からあやちゃんとまつきりさんが既に「おもしろいおもしろい」と言っていたので気になっていた作品なのです。パリ編になってちょっとおもしろみが減ってきてしまったけど、ドラマもぜひ見たいものです。あーまた音楽やりたい。
2007年07月02日
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そういえばこの間クイリナーレの庭に行った帰りにRINASCITÀというVia Botteghe OscureにあるCD屋さんに寄ってみたのですが、この店の品揃えにノックアウトされてしまいました。せっちゃんによるとこの店はちょっと左寄りの方々が集まる店だそうで、なるほど店内も店員さんもそんな感じで納得。どんなふうに品揃えがすごいかというと、最近わたしがハマっているジャズのコーナーのマニアックさがディスク・ユニオン並み。イタリアの店とは思えません。1枚ずつタイトルを見ているうちに手が汚れてきました。盗難防止装置の付いているCDのプラスチックケースが埃だらけなのです。まったくもう、いつからあるのでしょう、このCDたち。ブルーノートとヴァーヴの古いのが充実していて、イタリアでは今までこれだけの揃っている店を本当に見たことがありません。今回買ったのはサージ・チャロフの『ブルー・サージ』というCD。バリトン・サックス奏者の1956年の吹き込みで、ピアノはソニー・クラークという、お洒落なカルテットです。あと何がお洒落って、ジャケット。タイトルの『ブルー・サージ』は「青い織物」という意味で、自分の名前のサージと掛けているのですが、ジャケットの写真は青いサージにもたれた女の人が、右手でバリトン・サックスを支えているのです。かわいいでしょ。学生の時持っていたけれど、おそらくジャズから離れた時に手放してしまったものだと思います。懐かしいので思わず買ってしまいました。
2007年06月08日
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昨日は4ちゃん主催‘LA PALMA CLUBに行こう PAOLO FRESUを聴こう’というイベントに参加してきました。というわけではなく。割といつものメンバー、かすみ4まりこ姉妹と4人でパルマ・クラブというジャズクラブに行ってきただけなののです。水曜日だし、しかもあんな辺鄙な場所なのにものすごく混んでいました。ピアノ2台とラッパのトリオで、フュージョンっぽいジャンル、演奏はうまかったです。エコーをかける音響の機械とか変な打楽器とかを使ったり、ラッパの人が何分にも及ぶロングトーンで観衆をざわめかせたりと、なかなかおもしろいプロジェクトでした。あとは見た目がおもしろかったのです。ピアノのうちの一人が、まったくミュージシャンっぽくないのです。じゃあ何だと言われると困るのですが…。左官さんとかかなあ?で、マッチョ。昨日儲けたベース奏者とは明らかに異なるタイプ。
2007年06月07日
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昨日はかすみ4姉妹とALEXANDER PLATZへ行きました。アルトサックス、ピアノ、ベース、ドラムのカルテット。ピアノの人が結構うまかったです。サックスの人もきっとうまかったのだろうけど、ちょっと見た目が地味で…MCもイマイチで…。インパクトがありませんでした。残念。バラード好きみたいでGIANT STEPSのアレンジも地味に、で、彼の作曲も割と地味目。結成したばかりなのかバラバラな感じがしました。そのせいかどうかしらないけど、30代後半~40代?の女ども15人くらいのグループが、なぜかこのJAZZクラブで集まって食っては飲んでいるのです。ぺちゃくちゃうるさいのなんのって。こっちは演奏してるのを聴いてるんだよ。しかもうちらの前で食事をしていた「今日が記念日よ」みたいなカップル。金髪女うるさいんだよ!声がでかいんだよ!絶対それに気付いてるはずの男、何も言わないし。JAZZがイタリアでは高尚な音楽ってイメージが日本に比べて大いにあるけど、その意味が昨日よーく分かりました。おしゃべり好きでおおざっぱ、落ち着きのない彼らには聴けないわ。そしてイタリアのジャズミュージシャンにはクラシックを完璧に勉強して音楽院を卒業したという人がとても多いけど、決してそんな、エレガントでクラブでだけ聴くという音楽ではないのです。むしろ庶民的な音楽、いいアドリブソロがあったら曲中であっても観衆が大いに拍手や掛け声で盛り上げる、それによっておだられたミュージシャンがさらにいい演奏をする、というものなのです。イタリアのジャズシーンはまだまだだな、という感じがします。日本に比べてクラブのミュージックチャージは安いけれど、その分昨日の女性客たちのようにマナーのない奴が入ってくる確率も高いのです。イタリアでは市バスや地下鉄は切符が安い上に検札制度も頻繁ではないから、やろうと思えばタダ乗りができる、だから治安が悪い、っていう例えに似ているかな。安いということにも問題があるわけです。ともかく会場がうるさくなければ時々こんなふうに聴きに行くジャズはやっぱりいいなあ。
2007年05月31日
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4ちゃんと再びAlexanderplatzに行ってきました。かすみものちに合流。昨日のグループはドラム・ベース・ピアノのトリオにボーカル。はじめトリオが「じゃーん」ってやった時点で「あ、これうまいな」と思いました。当たっていました。ボーカルはアメリカ人でしょうか、図体のでかい黒人のねえちゃん。イタリア語うまくないけどしゃべる、しゃべる、でMCめちゃくちゃうまいです。人を惹きつけてました。歌唱力はアメリカにいたらきっと大したことはないのだろうけど、イタリア人女性JAZZボーカリストの中で、英語ネイティヴで歌がうまい人というのはほとんどいないだろうし、大柄で元気な黒人女性ってことで雰囲気があって、すごくおもしろかったです。ビリー・ホリディやナット・キング・コールのナンバー。それから『イパネマの娘』ではわたしたちを含めた観客も歌うことになって大盛り上がり。“Wow…I feel good!”ってわたしも歌っちゃいました。向こうが楽しませてくれるというより、自分が楽しめるステージでした。バックも個性的でとても上手でした。ただイチ・サンでノッているイタリア人たちにはどうも納得がいかないのだけど。
2007年05月07日
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最近4ちゃんの影響があって再びジャズを聴くようになって気付いたのですが、アメリカのジャズミュージシャンってイタリア系少ないです。映画俳優とかだったらわんさかいて枚挙に暇がないのに。ディカプリオにデ・ニーロ、マドンナ、アル・パチーノ。演技にならその才能を発揮できるが、ジャズはやはりノリがダメなのか。あ、先年若くして亡くなったミシェル・ペトルチアーニというのはイタリア系フランス人だそうです。とみたんに昔もらったGRPオールスターズの超かっこいい東京ライブのDVDを見ていて、南米系(スペイン名)を2人発見。ラッパのアルトゥーロ・サンドヴァルとピアノのラッセル・フェッランテです。ベースのジョン・パティトゥッチはイタリア系かな。しかしこのDVD、超を何度付けても足りないほどかっこいいです。生で見た人、たまげただろうな。本当にオールスターズなんだもの。わたしの大好きなアキヨシのDVDもとみたんはくれました。後年あまり演奏しなかった『QUADRILLE, ANYONE?(カドリール、エニワン?)』というバリトン・サックスのテーマではじまるこの曲がわたしは大好きで、叶わなかったけど一度吹いてみたかった曲です。どなたかお願いします。秋吉敏子は曲の題名もとてもインパクトのあるものにしてしまいます。『カドリール、エニワン?』は、満州に住んでいた頃学校の体育にカドリールという踊りの授業があって、先生が生徒たちに「どなたか(できますか)?」と言ったその思い出を曲にしたとか、確かそんな感じだったと思います。本当にかわいらしい曲なんです。このライブでは曲の最後にトシコが手を広げてペコってパフォーマンスをしていたのがまたとても良かったんです。ちなみにこの時のバンドメンバーにはイタリアの名字は一人も見あたりませんでした。
2007年05月01日
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家の近くにあるJAZZクラブALEXANDERPLATZに初めて行きました。昨日のグループはサックス(テナー、アルト、クラリネットの持ち替え)、ドラム、ベース、ピアノ、ボーカルでした。MCをあまり入れずに淡々と次々に曲を演奏していくだけだったので、あまりおもしろくなかったです。アルトやクラリネットはあまりうまくありませんでした。唯一ピアノの人はとてもうまかったのですが、足を組んだりと姿勢が悪くてあまりいい感じがしませんでした。女性のボーカルは割とうまかったし、歌いこなしている感じもしたのですが、歌詞を覚えていないらしく、ずっと楽譜を見ながら歌っていたのが残念でした。せっかく初めて行くクラブだったのでもっといい演奏が聴きたかったです。救われたのが、食べ物が美味しかったこと!注文した海老のクスクスがとてもおいしかったです。
2007年04月23日
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今週末は4月の割に、久しぶりに仕事が少なくて落ち着いていたので、とても気が楽です。またCDを探しにお店に行きましたが、やっぱりどの店のいずれのコーナーも貧弱です。かすみとじゅうじゅうする焼肉を食べにBI-WONへ行ってきました。骨付きカルビです。うまいっ。そういうわけで、イタリアにいるのに夜遊びに出かけないので有名だった出不精のわたしが、ここのところ毎週土曜日にはかすみ4姉妹とJAZZライブを見に出かけています。昨日行ったのはBE-BOPという地下鉄B線ピラミデ駅近くのライブハウスです。寿司千の向かいにあります。地下にある会員制のクラブで(怪しい?)雰囲気はとてもいいです。昨日演奏したバンドはギターとボーカルの2人の女の子をフロントに出した5人組で、ドラムは若手らしくあまり上手くなかったのですが、ピアノの人はイタリアのJAZZ界に詳しくないわたしも名前だけは聞いたことがありました。ベースは海坊主っぽい男の人で、一曲はボーカルと声の掛け合いのナンバーを披露していました。ボーカルはちょっとパンチが足りませんでしたが、イタリア人なのでイタリア語とスペイン語で歌う歌はさすがに聴き応えがありました。昨日のテーマが映画のテーマソングを演奏する、というもので、わたしの大好きな映画『サウンド・オブ・ミュージック』から『マイ・フェイバリット・シングス』(わたしの好きなもの)や、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『ゴッド・ファーザー』、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』などを演奏していました。JAZZギターで女の子というのはとても珍しいです。トゥッティではドラムとベースに引きずられているような気がしたものの、テンポの速い曲でのソロは割とちゃんと弾けていました。会員になったので、せっかくですからまたライブを聴きに来たいです。
2007年04月15日
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