イルカみたいに生きてみよう~心の力を抜いて楽しく生きていきませんか

イルカみたいに生きてみよう~心の力を抜いて楽しく生きていきませんか

2024年02月25日
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カテゴリ: Oの人生論



よく馬券を買っていた時期があった。

勝てないときがほとんどだったが、
レースの前にスポーツ新聞を買ってきて、
どの馬を軸にして買うか決めたり、
スタート前の、
ドキドキする感じが好きで、
大きなレースがある週末は楽しみで仕方なかった。

もちろん、

いくばくかの配当金が入れば、
なおうれしいに決まっている。
しかし、
はずれても、
競馬好きの仲間と、
ああでもないこうでもないと話しているのは、
自然に笑顔がこぼれる時間だった。

ときどき、
「競馬やってトータルで儲かっているのですか? 損をしているのですか?」
と聞く無粋な奴がいた。

ぼくは言い返した、


こういうセリフ、
寺山修二さんの競馬の本に出てきたのだと思う。

東京へ出てきて間もないころ、
給料日前にお金が底をついて、
なけなしの1万円をもって府中競馬場へ行ったことがある。


1986年のこと。

一番人気はアサヒエンペラーという大きな馬だった。
ほとんどの人が、この馬を本命にしていた。

ぼくも、馬券をはずすわけにはいかないから、本命はアサヒエンペラーだった。

ところが、
パドックを見に行くと、
アサヒエンペラーが出てこない。
どうしたんだろうと思っていると、
ほか馬から遅れて姿を現した。

そのときに、
「この馬はこない」という直感があった。

どういう理由だったか忘れたが、
ラグビーボールとシンチェストという関西からきた馬を買った。
当時は、関西馬は弱かったが、
ぼくも西から来た人間だし、
関西馬を応援していたというのもあったと思う。

ゴール前はよく覚えている。

ぼくが買った2頭が、
絵に描いたように抜け出してきて、
一着二着。
歓喜の声を上げた。

配当は1990円。19・9倍だった。
5000円買っていたから、
10万円弱が入ったのだ。

40年近く前のことを、
今でも夢中になって話せる。

トータルしないからだ。
あくまでも、
あの状況の中で出あったエキサイトシーンなわけで、
それまで100万円損をしているから、
これで90万円の損になるという、
そういう安ぽいものではないのだ。

生きるということもそうだ。
50歳まで悲惨なことばかりが起こったとしよう。
でも、
51歳のときに、
ものすごくうれしいことがあった。

そんなとき、
これまでの人生とトータルして、
あんなにマイナスだったのだから、
こんなちっぽけなことに喜んでいられないと考えるなら、
ああ、寂しい人だなと、ぼくは同情する。

これまでの人生、
どんなに負けていても、
そんなの関係ない。
瞬間を喜べばいい。

数字にできない宝物を、
ぼくたちはいつももらっている。
トータルでは語れないし、
語る必要もない。
ぼくはそう思う。






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Last updated  2024年02月25日 14時16分29秒
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