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“プリズム”
★★★☆☆
ミステリー長編。
小学校の女教師が殴殺された。現場には睡眠薬入りのチョコレートが・・・。事件は、『女教師の教え子』、『女教師の同僚』、『女教師の元彼』、『女教師の不倫相手』の4つの視点から絵解きが試みられる。犯人は一体誰?
解説に、エポックメイキングなミステリと書かれていたけど、確かに画期的。やはり人って多面体なわけで、ある角度からみれば○○でも、違う角度から見れば××だったり、同じ事象でも多角的に見ることによって全く異なって見えたりする。人って万華鏡みたいなものなんだなぁと改めて思った。
この事件も、4人の人物が、銘々が知る女教師像をもとに犯人をみつけだそうと奔走する。もちろん、各々が持つ女教師像っていうのは全く異なっものであるわけで、そうすると自ずと導き出される事件の真相も違ってくる。
これ読んで、昔読んだ吉田秋生さんの『ラヴァーズ・キス』って漫画を思い出した。これも同じ日常風景を、色んな人の視点から表現した漫画で、当時中1だった私にはかなり斬新なお話でした。
閑話休題。
ただ、これってミステリとしてはどうなんだろう?私としてはミステリっていうものは『フーダニット』が一番大事な要素であって、『ホワイダニット』は二義的な問題なんだよな~。
貫井さんの本を読んできて思うのは、なんか曖昧模糊とした部分が多すぎる。ミステリって全ての謎、布石は最後には詳らかにならなきゃいけないと思うのよ。なのに貫井さんはわりかし余韻を残すっていうか、結局明らかにならず、読者の想像に任せる部分が多いんで、読後、隔靴掻痒の感を禁じ得ない。
やっぱミステリは読んだあとに全ての謎が雲散霧消して溜飲が下がる!!ってのが私の理想です。
と散々辛辣なこと書いてますが、なんか癖になるね~貫井さん。やっぱタイトルのつけ方が絶妙だからかな?読んだ後に『あぁそういうことね』っていっつも得心がいきます。かといってタイトルからすぐに本の内容が読めるわけじゃないしね。
ふぅ~。貫井さん買い込んでるのに、昨日また新刊本買ってきちゃいました(笑)今日は貫井モードをリセットしがてらそれを読もうと思います(笑)
野沢尚 『リミット』 2011年10月16日
貫井徳郎 『修羅の終わり』 2011年09月26日
中山七里 『連続殺人鬼カエル男』 2011年07月10日