草加の爺の親世代へ対するボヤキ

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2016年02月10日
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         第 四十 回 目





  全ての古典、乃至、外国語の現代語訳や翻訳について同様の事が言えるのですが、大まかな解説や、大体の「移

し」は可能なのですが、「全的な 写し」は本来不可能なのであります、その性質上。散文に関しては、それでも 大

意 でどうにか用に足りるというか、我慢すれば、辛抱できない事もないのですが、和歌や俳句の勝れた物になるとも

う絶望でありますよ、足元にも及ばない、真実の有り様は。この辺の事情は、分かる人には解る、としか言い様がな

い。喩えて申せば、モーツアルトの曲を知らない昔の日本人に三味線の演奏で「説明」せよと無理難題を押し付けられ

た時の、場合を想像してみてください。誰だって、そんな 無茶苦茶 な相談には土台乗れはしない、そう答えるよ

り、手が無いのであります、全く、実際。


 私・草加の爺は目下、ライフワークのようにしてウェブ上で「源氏物語の現代語訳」を公開している。その目的は現



いからなのであります、はい、それだけ。しかし、初めから承知で「無理や難題」に「好き好んで」挑戦しているので

ありますが、何しろ 難局中の難局 であります、相手は。ですから私としては、何度も、繰り返して「原文を手にし

てください、近くの図書館に足を運んで…」と訴える事に必然的になってしまう。ならざるを得ない。ただ芸も無く、

阿呆のように…。しかし考えてみれば、のっけから私の目的は「古典のすすめ」にあったわけですから、それで本望で

あると、断言致しましょう。


 さあ、そこで、「奥の細道」に戻りましょう。下手な解説で、原作を「破壊」してしまうよりは、取り敢えず原文・

原作を直に「体験」していただきたい、の思いが頻り。乱暴でも、強引でも、とにかく本物に直に触れてもらうに如く

はない。そう決意しての 処置 なのですよ、実は。ご理解頂けたでしょうか。



 玉石混交と申しますか、次には「ラジオドラマ用」に私が家内の悦子の立場に立って物した、フィクション をご披露

したいと考えます。勿論、三十代半ばの若書きでありますが、題して「善知鳥(うとう)が啼いた」。



 佐藤 茂雄 様    丁度いま、ホーム一杯に慌ただしい発車のベルの音が、鳴り響いていますが、私は青森駅発




 ― 何を、どう書いたらよいのか、考えががまとまらないままで、とにかく、最初にあなたへの宛名だけ駅近くの売

店で買った封筒の表に、認(したた)めてみました…。


 でも、どうしてもペンがそれ以上先に、進もうとはしないのです、まるで、背中を誰かに押されてでもいるように、

お手紙を書かなくては、是が非でも、何か書き付けなくてはいられない、闇雲な気持ちに急かされ続けているというの

に…。





とも、私からの手紙と分かった瞬間に、怒って、破り捨ててしまうかも知れませんね。実際、私はそうされても仕方の

ない酷い仕打ちを、既にしてしまっているのですから……、でも、もしかして、私たちの関係がこうなってしまった今

も、幸い、あなたの心の中に、私に対する信頼の気持ちが少しでも、ほんのわずかでも残っていたならば、勿論、私は

それを固く信じているからこそ、こうしてあなたへのお手紙を書き始めているのですが、どうか、文章の拙いことには

目をつぶって、一通り最後までお読み下さるよう、心の底から、お願い申し上げます。







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最終更新日  2016年02月10日 12時42分42秒
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