草加の爺の親世代へ対するボヤキ

草加の爺の親世代へ対するボヤキ

PR

プロフィール

草加の爺(じじ)

草加の爺(じじ)

サイド自由欄

カレンダー

フリーページ

2022年03月19日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
如是(かく)ゆゑに 見じといふものを 樂浪(ささなみ)の 舊(ふるき)き都を 見せつつもと

な(― こういう事であるから、見たくないと言ったのに、荒れ果ててしまった近江の旧都をむ

やみに見せて、私を徒に悲しませるのだな)


 伊勢の海の 沖つ白波 花にもが 包みて妹が 家づとにせむ(― 伊勢の海の、沖に立つ白

波が花であって欲しいものだ。花なら包んで持ち帰り、妻へのお土産にするのだが。こんなに美

しいお花畑の如き眺めはざらには見られないからなあ)


 はだ薄(すすき) 久米の若子(わくご)が座(いま)しける 三穂の石室(いはや)は 見れど飽

かぬかも(― 伝説が伝えている、久米の若者が修行のために座ったと言う、三穂の石室はいつ

まで見ていても飽きないことであるよ)




室は今もあるけれども、そこに昔住んだ人は無常の掟のごとくに、今はもういないのだ)


 石室戸(いはやと)に 立てる松の樹 汝(な)を見れば 昔の人を 相見るごとし(― 石室の

戸口に立っている松の大樹よ、お前を見ると、昔の人にさながらに相会っている感じがするよ)


 東(ひむかし)の 市の植木の 木垂(こだ)るまで 逢はず久し うべ戀ひにけり(東の

市場の植木の枝が垂れ下がるまでも、久しい間会わなかったのだから、恋しいのはもっともなこ

とだよ)


 梓弓 引き豊國の 鏡山 見ず久ならば 戀しけむかも(― 自分が毎日見ている豊国の古墳

の鏡山を久しく見ないでいたら、恋しく思うであろう)


 昔こそ 難波田舎(ゐなか)と 言はれけめ 今は京(みやこ)引き 都びにけり(― 昔は難波

を片田舎と蔑んで呼んだであろうが、今では都を移したので、本当に都らしくなった事だ)




この有名な滝の白波よ、自分は昔のことは知らないけれども、人々が代々語り継いでいるので、

それを聞くと昔の様々な事蹟が偲ばれることだ)


 さざれ波 磯越道(いそこしぢ)なる 能登湍(のとせ)河(がは) 音のさやけさ 激(たぎ)

つ瀬ごとに(― 小さな漣が磯をこしている、能登瀬河よ。激しく流れる瀬ごとに響き立ってい

る瀬音の、何と爽やかなことであるか。驚嘆に値する素晴らしさであるよ)




らし 天地と 長く久しく 萬代(よろづよ)に 變らずあらむ 行幸(いでまし)の宮(― み芳

野の芳野の宮は山の格が貴くあるらしい。川の性質がさやかであるらしい。天地と共に長く久し

く、万代までも変わらずにあることであろう、行幸の宮は)


 昔見し 象(きさ)の小河(おがわ)を 今見れば いよよ清けく なりにけるかも(― 昔に見

た象の小川を今見ると、清潔明亮の風光がいよいよ新たになった感じがするよ)


 天地(あめつち)の 分(わか)れし時ゆ 神さびて 高く貴き 駿河(するが)なる 布士(ふ

じ)の高嶺(たかね)を 天(あま)の原 振り放(さ)け見れば 渡る日の 影も隠(かく)らひ 

照る月の 光も見えず 白雲(しらくも)も い行きはばかり 時じくそ 雪は振りける 語り継

ぎ 言い継ぎ行かむ 不盡の高嶺は(― 天と地が分かれた時から、神々しくて高く貴い、駿河

の国の富士の高嶺を、天空に振り仰いで遠く見遣ると、大空を渡っている太陽も光を隠され、照

る月の光さえ見えない。白雲も山に阻まれて行き滞っており、雪は常に降っているのだ。ああ、

この霊妙なる神秘の高山、富士山の事を何時までも次々に語り伝え、言い継いで行こう、我々日

本人は)


 田児(たご)の浦ゆ うち出(い)でて見れば 眞白(ましろ)にそ 不盡の高嶺に 雪は降りけ

る(― 田児の浦を通って、広い眺望のきくところに出てみると、真白に富士の高嶺に雪が積も

っている事だよ)


 なまよみの 甲斐(かひ)の國 うち寄する 駿河の國と こちごちの國のみ中ゆ 出で立てる 

不盡の高嶺は 天雲(あまくも)も い行きはばかり 飛ぶ鳥も 飛びも上(のぼ)らず 燃ゆる火

を 雪もち消(け)ち 降る雪を 火もち消ちつつ 言ひもえず 名づけの知らず 霊(くす)しく

も います神かも 石花(せ)の海と 名づけてあるも その山の つつめる海そ 不盡河と 人

の渡るも その山の 水の激(たぎ)ちそ 日の本の 大和の國の 鎮(しづめ)とも 座(いま)

す神かも 寳とも 生(な)れる山かも 駿河なる 不盡の高嶺は 見れど飽かぬかも(― 甲斐

の国や駿河の国など、あちこちの国の真ん中から聳え立っている富士山は、天の雲も妨げられて

進めず、飛ぶ鳥も飛び上がらず、燃える火を雪で消し、降る雪を火で消しつつ、とても言葉では

言い表せず、何と名付ける事も出来ないほどに霊妙神秘な山なのです。せの海と名付けている湖

も、この山が包んでいる海なのだ。不尽の河と言って人が渡る河も、その山の水の激しい流れで

ある。日の本の大和の国の、鎮護としてまします神であるよ。宝として成り出でられた神様であ

ることよ。この駿河の富士山は、どんなに見ても見飽きのしない霊山であるよ)


 不盡の嶺に 降り置く雪は 六月(みなづき)の 十五日(もち)に消(け)ぬれば その夜ふり

けり(― 富士山に降り積もっている雪は、六月の十五日に消えれば、その夜に又降るのである

よ)


 不盡の嶺を 高み恐(かしこ)み 天雲も い行きはばかり たなびくものを(― 富士山が高

くて恐れ多いので、大空の雲も阻まれて、棚引いていることよ)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2022年03月19日 10時42分11秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: