草加の爺の親世代へ対するボヤキ

草加の爺の親世代へ対するボヤキ

PR

プロフィール

草加の爺(じじ)

草加の爺(じじ)

サイド自由欄

カレンダー

フリーページ

2022年03月25日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
皇神祖(すめろき)の 神の命(みこと)の 敷きいます 國のことごと 湯はしも 多(さは)に

あれども 島山の 宜(よろ)しき國と こごしかも 伊豫の高嶺(たかね)の 射狹庭(いさに

は)の 岡に立たして 歌思(おも)ひ 辭(こと)思(おも)はしし み湯の上(へ)の 樹(こ)群

(むら)を見れば 臣(おみ)の木も 生(お)ひ繼ぎにけり 鳴く鳥の 聲も變らず 遠き代に 

神さびゆかむ 行幸處(いでましところ)(― すめろきの神の命がお治めになる国のことごとく

に、温泉は沢山あるが、島や山が宜しい国ということで、嶮岨な伊予の高根の射狭庭の岡にお立

ちになって歌をお考えなり、言葉をお練りになった。この温泉のほとりの群がった樹立を見ると

と、臣の木も生い代わって成長しているし、鳴く鳥の声も変わっていない。将来永く神々しい姿

を保っていくであろうと思われる、この行幸の記念の場所であるよ)




知らなく(― 大宮人が昔に飽田津で船乗りをしたというが、それは何時のことだったのか、も

う分からなくなってしまった事だよ)


 三諸(みもろ)の 神名備(かむなび)山に 五百枝(いほえ)さし 繁(しじ)に生(お)ひたる

 つがの木の いや繼ぎ繼ぎに 玉かづら 絶ゆることなく ありつつも 止(や)まず通はむ

 明日香(あすか)の 舊(ふる)き京師(みやこ)は 山高み 河雄大(よほしろ)し 春の日は

 山し見がほし 秋の夜(よ)は 河し淸(さや)けし 朝雲(あさくも)に 鶴(たづ)は亂れ 夕

霧(ゆふぎり)に 河蝦(かはづ)はさわく 見るごとに 哭(ね)のみし泣かゆ 古(いにしへ)思

へば(― 三諸の神名備山に、多くの枝が萌え出て繁く伸びているつがの木、そのつがではない

けれども、益々、次々に絶えることなく、常に止まずに通いたいと願う明日香の旧都は、山が高

く、明日香河がスケール雄大に流れ、春の日には山が美しく、秋の夜は河音が清涼である。朝に

立つ雲に鶴達が乱れ舞い、夕霧の中で、カジカが頻りに啼き立てている。それに接する度ごとに




 明日香河 川淀さらず 立つ霧の 思ひ過ぐべき 戀にあらなくに(― 明日香河の川淀毎に

立っている霧がやがては消え去るけれども、私の旧都への恋情は何時までも消える時は、来ない

のでありまする)


 見渡せば 明石の浦に 燭(とも)す火の 秀(ほ)にそ出でぬる 妹に戀ふらく(― 難波の岸

辺に立って見渡すと、明石の浦で灯している海人の燭火・ともしび がはっきりと見えるが、私




 大海(わたつみ)の 沖に持ち行きて 放つとも うれむそこれが 生還(よみがへ)りなむ(―

 この干しアワビを海の沖に持って行って、海中に放ったとしても、生き返る事はありえません

ね。その様に、この干しアワビ同然の私は、美しい女性を目の前にしても、男性らしい感情を蘇

らせることなど不可能でありましょうよ。あまり、冗談を仕掛けないで、静かにしておいてくだ

されよ、見目麗しい乙女達よ)


 あをによし 寧樂(なら)の京師(みやこ)は 咲く花の 薫(にほ)ふがごとく 今盛りなり

(― 嘗ては青丹が美しいと讃えられた奈良の都は、咲く花が芳香を周囲に放つように、今こそ

その最盛期に達して、素晴らしさを存分に発揮している事だ)


 やすみしし わご大王(おおきみ)の 敷きませる 國の中には 京師(みやこ)し思(おも)ほ

ゆ(― わが大君の治めていらっしゃる国々の中では、何と言っても帝都の奈良が一番に慕われ

る)


 藤波の 花は盛りに なりにけり 平城(なら)の京(みやこ)を 思ほすや君(― 藤の花が最

盛期を迎えて花房が豊かに波のごとくに風に揺れていますが、さぞかし貴方は、奈良の都を懐か

しく偲んでいらっしゃる事でありましょう)


 わが盛(さかり) 變若(をち)めやも ほとほとに 寧樂(なら)の京(みやこ)を 見ずかなり

なむ(― 私の若く盛んだった頃が再び戻って来るであろうか。いや、それは無理と言うもの。

同様に、あの賑やかな奈良の都が復活することも、不可能であろう。それが、人の世の定めとい

うものなのだから)


 わが命も 常にあらぬか 昔見し 象(きさ)の小河(をがは)を 行きて見むため(― 私の命

は永遠であってくれないか。昔に見た象の小川を見に行きたいので…)


 浅茅原(あさぢはら) つばらつばらに もの思(も)へば 故(ふ)りにし里し 思ほゆるかも

(― つくづくと物思いをしていると、故里の様子があれこれと心に浮かんでくるよ)


 わすれ草(ぐさ) わが紐に付く 香久山の 故(ふ)りにし里を 忘れむがため(― 忘れ草を

自分は紐に付ける。香久山の辺りの、あの故里をたとえ一時であっても忘れよう為に)


 わが行きは 久にはあらじ 夢(いめ)のわだ 瀬にはならずて 淵(ふち)にあらぬかも(―

 私の今度の旅は、長期間ではないだろう。どうか、夢の、憧れの巨岩に囲まれた名所・わだ 

よ、どうか浅瀬にはならずに淵のままであってくれないか)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2022年03月25日 11時28分54秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: