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☆プロヴァンスの贈りもの☆(2006)【ドラマ】リドリー・スコット監督ラッセル・クロウアルバート・フィニーマリオン・コティヤールストーリーロンドンの金融界で働くトレーダーのマックスは、叔父の遺産を相続するため、少年時代の夏休みを過ごした南仏プロヴァンスを20数年ぶりに再訪。この地で過ごすうちに見失っていたものに気づき、愛する女性に出会い、プロヴァンスの光とワインに触れて、本当に大切なものを見つけていく・・・。やり手のトレーダーがプロヴァンスでまったりしちゃう話。子供の頃過ごした思い出が、そしてレストランで働くファニーとの出会いが彼をこの地にとどめる。いい話ではないでしょうか~。あくせく働くより、自分の人生を楽しもうということでしょうね。お金がありゃ、誰でもやりたいことです(笑)彼はその後も、このプロヴァンスでまったりとすごすのでしょうか。それともやっぱりロンドンの金融界での人を蹴落としても頂点を目指す生活が恋しくなるでしょうか?なかなか中庸というのは、難しいもんです・・・どちらかを取ればどちらかがだめになる。愛に生きる男になれるかは、彼女しだいでしょうか・・ね?ところで、エディット・ピアフを演じたマリオン・コティヤールは、本当はこんな感じなのですねえ。全く違う顔を見せてくれたので、びっくりです~。****************☆恋は突然に。☆(2006)【ドラマ】スザンナ・グラント監督ジェニファー・ガーナーストーリー全世界の女性を魅了した「イン・ハー・シューズ」と「エリン・ブロコビッチ」でアカデミー賞脚本賞にノミネートされたスザンナ・グラントが贈るロマンティック・ラブ・コメディ!結婚式当日、フィアンセが突然死んでしまうという不幸に遭ったグレイ。失意の中で彼女に降りかかる故・フィアンセの数々のヒミツ。異性不信に陥る彼女にイケ面たちが猛アピールするが・・・。ま~~、いいこと(笑)何がって、都合が良すぎるしね~結局、婚約者が亡くなって悲しみにくれる女性があれこれアプローチされ、次の恋を見つけましたという話。婚約者には自分が知らない秘密があったということもひとつの話ではあるけどね。それもみ~んなうまく収まってしまうので、どろどろしたものを期待してはいけない(笑)脚本があの『エリン・ブロコビッチ』を書いたスザンナ・グラントなんだって。今回のストーリーはアマアマで、私はパス!です。ジェニファー・ガーナーって誰?『デアデビル』に出ていた~~?そうか・・・そして『エレクトラ』になるのね。デアデビルエレクトラ
2008.01.31
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☆陰日向に咲く☆(2007)平川雄一朗監督劇団ひとり 原作主題歌:ケツメイシ 『出会いのかけら』 岡田准一宮崎あおい西田敏行三浦友和伊藤淳史平山あや塚本高史ストーリー劇団ひとり原作の小説が映画に。東京に暮すダメな人たちの人生に焦点を当てた群像劇。借金返済のためにオレオレ詐欺に手を染める青年、C級アイドルを追いかけるオタク少年、家族と世間を捨てた男、夫に逃げられ子供も亡くした孤独な老女…日陰でも懸命に生きる人々を温かい目線で描いている。~~~~~~~~~~原作を読んでいないと、それなりに楽しめるのか?岡田准一だし見に行かれる方も多いかな?私もその一人だったし^^)以下、ネタバレはしていませんがこれから見に行かれる方はスルーしちゃってください(^^)ケツメイシ 出会いのかけら(CD)ありきたりの感動とお涙頂戴という感じで心に残る何かは得られない映画。私は、久しぶりに見ていて『つまらない映画』だと思った^^;)もたつくし長いし・・観客の涙を誘う演出だけど『泣けばいいというもんじゃないよ』という感じ。(告白:泣けるシーンは素直に泣きましたけど(笑))原作もつまらないのかと思われるのも残念だ。原作は是非読んで欲しい。面白いからね^^)『陰日向に咲く』←ぷちてん感想原作では短編での登場人物がどうつながるのか楽しんだ。映画でもそこはポイントで、バラバラな登場人物が最後につながっていくのは「ほ~~、そんな風につながるのか」と楽しめると思う。原作以上につながっているかも・・・やりすぎアイドルに入れ込む(原作だと『拝啓僕のアイドル様』)青年の話。設定を変えたおかげでまるで秋葉原のオタク話になってしまったな~。(この設定というのは漫画喫茶(というのだっけ?)の若者だったものでね)『キサラギ』的な感じ?チョイ違うか~。オレオレ詐欺のエピソードはいい話だよ、もともと。主人公がもっとチンピラだとよかったと思う。モーゼとサラリーマンの話。モーゼはやっぱり西田さんのおかげで原作以上にイメージが膨らんでいる。←さすが西田さんと思う!サラリーマンのホームレスデビューの陰にはこういうことがあったんだっけ?ちょっと原作を忘れてしまったが。裏話を作りこみすぎかも。演じている俳優さんたちはいい。岡田准一は最近気になる俳優なので、彼を見に行ったといっても過言ではない^^)そういう点では演技には満足している♪宮崎あおいは二役。漫才芸人役もまあいいかな~。ある意味彼女がキーパーソンだし。しかしやっぱり西田敏行だよね。彼が出るシーンは引き締まるもんね。モーゼ(西田敏行)の登場シーン。そしてすっかり貫禄のついた三浦友和。中年になって、これからのほうがいろんな役ができそう。というわけで、俳優さんたちはよかったんだけどね~~。脚本が悪いのか、薄っぺらい感動を押し付ける映画になっちゃった。でも、岡田准一君はいいよ~♪^^)追記:そういえば、この原作を読んだときこれを映画にするなら『運命じゃない人』の内田けんじ監督にやってほしいと思ったのだった。そういう点でも、ちょっと残念である。映画を見終わって原作者の劇団ひとりは、こんな映画になって満足したのかなあと思った。
2008.01.26
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ヒース・レジャーの急死には驚きましたよね~。何か悩みがあったのでしょうか。仕事の面では順風満帆のようでしたし・・・彼のご冥福をお祈りいたします。そして、アカデミー賞のノミネーションが発表されましたねもう80回にもなるんですよ。この80回という切れのいい数字の年、授賞式がちゃんと行われるのか心配ですけどね~。ノミネート作品賞『つぐない』『JUNO/ジュノ』『フィクサー』『ノーカントリー』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』主演男優賞ジョージ・クルーニー『フィクサー』ダニエル・デイ=ルイス『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』ジョニー・デップ『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』トミー・リー・ジョーンズ『告発のとき』ヴィゴ・モーテンセン『イースタン・プロミセズ』(原題)主演女優賞ケイト・ブランシェット『エリザベス:ゴールデン・エイジ』ジュリー・クリスティ『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』マリオン・コティヤール『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』ローラ・リニー『ザ・サヴェッジズ』(原題)エレン・ペイジ『JUNO/ジュノ』 助演男優賞ケイシー・アフレック『ジェシー・ジェームズの暗殺』ハビエル・バルデム『ノーカントリー』フィリップ・シーモア・ホフマン『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』トム・ウィルキンソン『フィクサー』ハル・ホルブルック『イントゥ・ザ・ワイルド』(原題)助演女優賞ケイト・ブランシェット『アイム・ノット・ゼア』ルビー・ディー『アメリカン・ギャングスター』シアーシャ・ローナン『つぐない』エイミー・ライアン『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(原題)ティルダ・スウィントン『フィクサー』外国語映画賞『ボーフォート -レバノンからの撤退-』イスラエル『ヒトラーの贋札』ドイツ・オーストリア『カチン』(原題)ポーランド『モンゴル』カザフスタン『12』(原題)ロシア~~~~~~~~~~~~~~~~~~ゴールデングローブ賞とかぶる作品がやっぱり多いですね(あたりまえかな?^^)ちなみにゴールデングローブ賞はこちらからどうぞ↓ゴールデングローブ賞最多は「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」と「ノーカントリー」の8候補、「フィクサー」と「つぐない」が7候補『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』石油を掘り当てアメリカンドリームを実現した男の欲望と裏切りの人生模様を骨太に描く一大叙事詩。ダニエル・デイ=ルイス『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002)ではデカプリオがもぐりこんだ敵側のボス。確かこのときも、さまざまな賞にノミネートされたはずです。アカデミー主演男優賞はこのときは逃しましたけど、しかし89年「マイ・レフトフット」でアカデミー主演男優賞受賞しています。今回も有力候補でしょうね~、骨太な男を演じる俳優さんですよね。『ノーカントリー』 「すべての美しい馬」の原作者、コーマック・マッカーシーの戦慄の犯罪小説『血と暴力の国』を「ファーゴ」のコーエン兄弟が映画化した衝撃のバイオレンス・ドラマ。原作があったんですね~~、久々コーエン兄弟のバイオレンスですね。ハビエル・バルデム他の賞を見てますとハビエルが助演男優賞で強いですねえ。スペイン出身の国際スターです。アルモドバル監督の作品にも出ていましたけど、私『ハイヒール』で意識していなかったせいか、よく覚えていないんですよね~。『夜になるまえに』『海を飛ぶ夢』の印象が強いのです。そうそう、『コラテラル』にも出ていましたね。実力のある俳優さんですから、アカデミー賞とってもいい頃ですよね~~。とはいえ、この助演男優賞にはフィリップ・シーモア・ホフマンもいますね。ホフマンも毎回賞にノミネートされる常連ともいえます。演技派俳優ですもんね~。この前 『カポーティ 』で賞を取ってるので今回は他の人に譲るかな?^^)主演男優賞で気になるといったら先ほども書いたダニエル・デイ=ルイスですが、ヴィゴ・モーテンセンがノミネートされていることに注目。彼がノミネートされるのって久しぶり?『ロード・オブ・ザ・リング』でノミネートはされていたんでしょうかね~よくわからないですけど。作品はサスペンスのようですが、どういう内容かはわかりません。気になりますよね~~♪さて主演と助演女優賞で注目するとしたらどちらにも名前が挙がっているケイト・ブランシェットですよね。『エリザベス:ゴールデン・エイジ』(2月の公開)予告編で見る彼女の毅然とした雰囲気は、女王としての品格が現れていました。一方助演女優賞での作品は『アイム・ノット・ゼア』この作品はボブ・ディランの音楽伝記ドラマなんですね。そして出演する俳優たちみんなが、ボブ・ディランを演じているのですって。ケイトは唯一女優でボブ・ディランを演じているわけです。う~~ん、想像がつかない。どんな作品なんだろう~?これはGWに公開されるようです。他には主演女優賞のほうではやっぱりピアフを演じた マリオン・コティヤールまた、個人的にはローラ・リニーも好きなので・・彼女もいいなあ~。外国映画賞は、毎回面白いんですよね。浅野忠信さんが出演していることで急に注目を集めている『モンゴル』(カザフスタン)去年だったか角川さんが作った日本語のモンゴル映画より、モンゴルだったらやっぱりモンゴル語のほうがいいよなあって思いますよ、ね。「ヒトラーの贋札」(オーストリア)は今公開中なんですね~。この映画は私も見てみたいんだけど、こっちで上映してくれるかなあ。他のものは日本で公開されるかどうかわからないので、詳しい内容がわからないのが残念なんですけど。ゴールデングローブ賞で名前があがっていた「潜水服は蝶の夢を見る」は今回監督賞にだけ名前があがっているのですかね。ふ~ん、いろいろですねえ。さて、主演男優賞でジョニー・デップが念願のオスカーを手にすることができるでしょうか~~。気になりますね^^)アカデミー賞の授賞式は2月24日ですよ♪
2008.01.24
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やっぱり、スウィーニー・トッドと一緒に見ないでよかったわ^^)こちらも、血みどろになりますもん~~☆28週後・・・☆(2007)フアン・カルロス・フレスナディージョ監督ダニー・ボイル製作総指揮ロバート・カーライル・・・・・・・・ドン (父親)ローズ・バーン・・・・・・・・・・・スカーレット( 軍医)ジェレミー・レナー・・・・・・・・・ドイル (NATO軍)ハロルド・ペリノー・・・・・・・・・フリン(NATO軍)サリン・マコーマック・・・・・・・・・アリス (母親)マッキントッシュ・マグルトン・・・・・アンディ (息子)イモージェン・プーツ・・・・・・・・・タミー (娘)イドリス・エルバ ストーリー 感染すると凶暴性を引き起こし他の人間に襲いかかる恐るべき新種ウイルス“RAGE(レイジ)”が猛威をふるったイギリス。ウイルス感染発生から5週後に最後の感染者が死亡、11週後には米軍主導のNATO軍が派遣され、ようやく再建が始まった28週後のロンドン。スペイン旅行中で難を逃れたタミーとアンディの姉弟も無事帰国し、軍の厳重な監視下に置かれている第1街区で父親ドンと感動の再会を果たす。しかしその場に母アリスの姿はない。彼女は、人里離れた山荘に立て籠もっていた時、ドンの目の前で感染者に襲われてしまったのだった。母を恋しがる姉弟は、母の写真を取り戻すため第1街区を抜け出し我が家へと向かう。するとそこで姉弟は思いがけず生きているアリスと再会する。やがて軍医スカーレットの診断で、アリスがウイルスに感染しながらも発病していないキャリアだと判明、ワクチン開発への期待が膨らむが…。~~~~~~~~~~~ダニー・ボイルが製作にまわり『10億分の1の男』を撮ったフアン・カルロス・フレスナディージョが監督した続編。続編とはいえ、前作のキリアン・マーフィーは出ていないので、これだけ見ても別に困らないですね。この映画を見る前にやはり、ダニー・ボイルが監督しないということで不安はあったんですが、ダニー・ボイルとは全く違うホラーアクション映画になっていました。驚異的な感染が収まり残された人間が集められはじめたところから話が始まる。『アイ・アム・レジェンド』では3年後だったから、NYの街は閑散としてむしろ静寂に満ちた美しさがあった。しかしこちらは猛威を振るったのは28週前。あちこちに逃げ惑った様子がありありとわかる。実はまだ死体もあるんだから~~。(どう考えても『アイ・アム・レジェンド』であんなにきれいに無機質になってしまうNYは信じられないわ。見た目はとってもきれいだったけど・・)感染者が襲ってきて、とり残されたアリス母さん!襲ってくる感染者から必死に逃げるドンお父さん!まあ、こんな感じに始まるのです。ガウガウと襲ってくる感染者たちはすごい走るのが速いんだもん。たいてい感染者の仲間入りになっちゃいそうだ。しかし、もちろんお父さんは逃げ延びるわけですよ。息子のアンディ君、立ち入り禁止のロンドンの町にたたずむの図。感染がいかに急激に襲ってきたか、この荒れ果てた様によく現れているのだ。そして、あれこれ起きてそして、こんな風になりました。軍医のスカーレット、NATO軍のドイル、そしてアンディと姉のタミーが辺りをうかがいながら逃げていくのでした。ジェレミー・レナー演じるドイルが先導して逃げていくのですが、彼はなかなかいい奴でした~。こういう役をやると役得で『良いもん』として定着しますね^^)カーライルお父さんと、冒頭で感染者ではないかと一瞬思ったお母さん(ちょっと顔つきが恐かったので)はどうなったのでしょうか~!~~~~~~~~~~ホラーアクション、前作とは全く違う作風で迫ってきます。再建を託されやってきたNATO軍が、感染者と感染していない人間の見分けがつかず、だれかれかまわずに一斉射撃に出るとか、被害を食い止めるため街を焼きつくそうとするとか、感染者から逃げることと軍隊から逃げるという二重のハラハラ度があるという点では、ちょっと前作にも通じるものがあるのかとは思います。感染しながらも発病しないキャリアが見つかってうまくいくのかと思いきや、それは次につながる感染になるという更なる悲劇の元になっただけなのでした。安易にワクチンが出来上がったなんて話になったらお粗末な結末になるのが目に見えているので、あくまでもホラーアクションに徹したのは良かったのではないかと思いますが。しかし、このウィルスの感染力はすざまじいものがありました。あっという間に感染しちゃうんですよ~。しかし、28週たって収まったと判断されるのは感染者が『餓死』しちゃったからなんだそうです。『アイ・アム・レジェンド』の感染者たちのような生命力はないんですね~。ところで、主役はカーライルかと思っていたら、その子供たちでした。カーライルはある意味神出鬼没、恐いですよ~。子供たち、おでこちゃんの弟君はかわいいし、お姉ちゃんは美人です。感染したら愛する家族だろうと恋人だろうと友人だろうと、殺さなければ自分がやられてしまうわけでそういう恐ろしさを描いているともいえますね。血しぶき飛びまわるシーンとしては、ヘリで感染者たちを芝刈り状態にするのが一番ギョエ~~っと思ったかなあ。続編はありそうでもあり、なさそうでもあり・・・何度も同じことがおきるので、場所を変えて同じことしてもね~~。そうなると、後はワクチンができるとかそういった話になるんだろうし、先が見えちゃうんじゃつまらないでしょうね。ゾンビ系に興味のある方には、楽しめる映画になっていると思いました。*************『28日後・・・』私としては、やっぱり前作のほうがインパクトがあったかなあ~。『10億分の1の男』アイ・アム・レジェンドただいま公開中^^)
2008.01.21
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この映画と『28週後・・』を一緒に見ようかと思っていたんですが、時間の都合で今日はこれ一本。でも、それでよかったのではないかと思った私です^^)どちらも血みどろ~~ですもん~~~^^;)☆TBは確認後にアップします、しばらくお待ちくださいませ(m。_。)m ☆☆スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師☆(2007)【ミュージカル・サスペンス】ミュージカルティム・バートン監督ジョニー・デップヘレナ・ボナム=カーターアラン・リックマンティモシー・スポールサシャ・バロン・コーエンエドワード・サンダースジェイミー・キャンベル・バウアー ストーリー19世紀、ロンドン。フリート街で理髪店を営むベンジャミン・バーカーは愛する妻と娘と共に幸せに暮らしていた。しかし、美しい妻に恋をしたターピン判事の陰謀で、バーカーは無実の罪を着せられ、投獄されてしまう。15年後、妻と娘を奪われたバーカーはスウィーニー・トッドと名前を変え、フリート街に戻って来た。理髪店を構え、パイ店の店主、ミセス・ラペットの協力を得て、ターピン判事への復讐を始めるティム・バートンの名前が出てくる冒頭から真っ赤な血がしたたり落ちる印象的なオープニング。最初からジョニー・デップが歌っちゃいます、ミュージカルだから。最初の展開は早いのです。ミセス・ラベットとの出会いのシーンまでさくさくと進んでいき気持ちよし。ミセス・ラベットのお店がこれがまたすご~~~い汚いの!!チャリチョコのチャーリーの家にはぼろぼろでも温かみがあったけど、こちらはとにかく『やめてくれ』といいたくなるくらい不潔なんだよね^^;)でも、ここでラベットが大事なことを何度も口にします。とにかく今ロンドンでは肉が高くて手に入らない。ミセス○○(名前忘れた)の店では○○の肉を使っているんだって!等と・・・肉さえ手に入ればおいしくなるかはどうかわからないけど、ミートパイに肉が入らないのはまさしく偽装問題ですよね(笑)まあそんなわけで、スウィーニー・トッドはミセス・ラベットの思いつきと手助けもあって復讐に突き進むのです。ゾンビ系のメイクは、青白く目の下のクマといい復讐と家族の愛を思うトッドにふさわしいでしょう。ただ、小じわはやっぱり隠せないものですねえ(笑)あ~、ジョニー・デップも年をとったなあと(もちろんそういう役ですけど)思いましたよ^^)彼の復讐に取り付かれた姿は、床屋だというのにゆがんだ鏡が置かれているのにも象徴されているように思いました。彼の愛用のとがれたナイフと相対してますね。ストーリーは古典的ですね。シェークスピアの劇を見ているような感じでした。悲劇ではあるのですが、バートン得意の乾いたコミカルな場面もあって古典的な題材をバートンらしく料理しているなって感じました^^)この話は知らなかったのですが、舞台でも有名だし日本でも演じられたこともありラストがどうなるとかは知っている方も多いのでしょう。ですからそういうことは途中でわかっても、伏線がわかってもいいのだと思います。復讐は最後は自分の身に跳ね返ってくるものですねえ。しかし、それにはやはり悲劇的偶然が重なるものです。あの時、ああならなければとかあの時こうしておけばとかね~~。見終わって一番に思うことはやっぱりR指定だけのことはあるということかしら(笑)血がドバドバですね。首すっぱり切りますし~~。これは結構しっかり見せますから、苦手な方にはちょっとお勧めできませんね。そして、決してまねしないでくださいといいたいですよ。最近現実にも、生々しい事件が多いですもん。ミュージカルに関して私は基本的にミュージカルはやっぱり苦手です(笑)途中ダレソウになったのですが、監督の見せ方で乗り切りました。彩度を落とした絵が基本なのですが、ミセス・ラベットの夢見るシーンとか過去の回想シーンとかはフルカラーになります。特に海辺のシーンはテクニカルカラーというのでしょうか、ちょっとクラシカルなカラーがいい感じです。ボーダーの水着はかわいいです^^♪あ、歌はですね、いいんじゃないでしょうか~~。トッドとラベット、タービンとパムフォードのハモリなんていうのもミュージカルらしくて面白かったですね。でもミュージカルにしたかった理由ってなんなのでしょうね?登場する人物に関してやっぱり主役の二人ジョニー・デップとヘレナ・ボナム=カーターは息もぴったりでよかったですね~。特にヘレナ・ボナム=カーターのミセス・ラベットは良かったですよ。したたかさと愛にあふれた女性です。報われない愛ですし決して善人じゃないのが人間くさいですよね。アラン・リックマンとティモシー・スポールは、さすがの悪人ぶり。特にアラン・リックマンの憎たらしさといったら~~~(≧ヘ≦) 狂言回し的なサシャ・バロン・コーエン。私はまだ見ていないんだけど「ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」の彼なんですねえ。クラシカルな姿も似合ってましたよ^^)気になるところで船乗りのアンソニー役・ジェイミー・キャンベル・バウアー。美男子というわけではないけど、彼にはなにかあるなって思うんですよ(うまくいけばですが)。ちょっと気になる若手俳優です。*****************ミートパイで思い出したのは『フレッシュ・デリ』です~。こちらは劇場未公開のデンマーク映画ですけど、面白かったですよ^^)お勧め~フレッシュ・デリ(DVD) ◆20%OFF!刃物の似合うジョニー・デップ♪『フロム・ヘル』こちらは切り裂きジャックの話ですよね。『シザー・ハンズ』大きい声じゃ言えませんけど、この映画がGグローブ賞を取ったというのは『へ~~?』って感じでもありました。(見終わってからの感想)『ヘアスプレー』でも良かったんじゃないかなんて思ったりもしましたけど・・ん~~、たぶんこのスウィーニー・トッドの曲にあまりなじみがないせいかもしれないですね。ま、映像的には満足しましたから良かったんですけどね^^)ジョニー・デップは相変わらず良かったですしね♪
2008.01.19
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第65回ゴールデングローブ賞発表されました。今年は米脚本家組合(WGA)のストライキの影響で授賞式を中止するという異例の事態となったのですね。そういえばそんな話も聞いていましたけど、まだストライキしていたんですね~~。授賞式が中止って寂しいですよね。特に女優さんたちがどんなドレスで来るのか楽しみにしているファンにとっては。アカデミーまで影響が出そうですけど、どうなるんでしょうね。【作品賞 ドラマ部門】『つぐない』【作品賞 コメディ/ミュージカル部門】『スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師』【主演男優賞 ドラマ部門】ダニエル・デイ=ルイス『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』【主演男優賞 コメディ/ミュージカル部門】ジョニー・デップ 『スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師』【主演女優賞 ドラマ部門】ジュリー・クリスティー “Away From Her”【主演女優賞 コメディ/ミュージカル部門】マリオン・コティヤール 『エディット・ピアフ ~愛の賛歌~』【助演男優賞】ハビエル・バルデム 『ノーカントリー』【助演女優賞】ケイト・ブランシェット 『アイム・ノット・ゼア』【脚本賞】イーサン&ジョエル・コーエン 『ノーカントリー』【監督賞】ジュリアン・シュナーベル『潜水服は蝶の夢を見る』【長編アニメ賞】『レミーのおいしいレストラン』【外国語映画賞】『潜水服は蝶の夢を見る』~~~~~~~~~~~~~ほ~~、「スゥイーニー・トッド」がコメディ/ミュージカル部門で大賞ですよ!でもって、ジョニー・デップがその部門の主演男優賞♪やああ、なんかいい感じではないですかあ^^)「ヘアスプレー」もノミネートされていたのですけど、押さえ込んじゃったんですね。他にはエディット・ピアフを演じたマリオン・コティヤールも、主演女優賞。これは納得。彼女のあのなりきりぶりはすごかったですしね。口パクとはいえ、ピアフが乗り移ったかという感じでしたもん。受賞した作品のほとんどは、これから日本でも上映してくれると思うのですけど。「つぐない」第二次大戦下が舞台のイギリスロマンス映画です。日本だとこの春公開ですね。「プライドと偏見」のジョー・ライト監督、キーラ・ナイトレイ主演。「プライドと偏見」の時代とは違うけど、イギリス映画らしいものになっているのでしょうか。「ノーカントリー」3・15公開脚本賞を取ったイーサン&ジョエル・コーエンです♪「ファーゴ」や「ブラッドシンプル」的なお話なのかな。ハビエル・バルデムが助演男優賞を取ってますね!「海を飛ぶ夢」の彼ですよ~。ここではこんな感じ・・冷酷な殺人者だそうよ。【監督賞】も取り【外国語映画賞】も取った「潜水服は蝶の夢を見る」この2月にもう公開されますね。こちらでは公開されそうもないんでちょっとがっかりだけど・・・見たいのになあ。お話は「42歳という働き盛りに突然の病に倒れ、身体の自由を奪われてしまったELLEの元編集長ジャン=ドミニック・ボービーが、病床で左目の瞬きだけで綴った奇跡の自伝ベストセラーを映画化した感動ドラマ」詳しくは公式HPでどうぞ。さてさて、アカデミー賞はどうなるのでしょうか~~。ストライキもどうなるか心配。やっぱりお祭りとしてにぎやかにやってほしいじゃありませんか。
2008.01.14
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昨夜はチャリチョコを地上波でやってくれましたね~。来週公開の「スゥイーニー・トッド」でジョニー・Dが来日したおかげですね。来日時の彼は、おお~いままでの来日以上にかっこよかったではありませんか~♪でも、映画のインタビューを受けている姿はいつものジョニー・Dでしたけど^^)いつもの感じってこんな感じ^^)でもって「チャリチョコ」は映画館で字幕で見ました。この吹き替えは初めてなわけですが「あら、なかなかいいわ」と思いました。字幕よりもいいかも~~♪吹き替えで、より中身が濃くなったような気がするのですよ。あの小憎たらしい子供たちも(笑)、またウンパ・ルンパも。ウンパルンパの歌、あんなこと歌っていたんだね~~歌詞に子供たちの名前が織り込んであったって今回はじめてわかったんだもの~。ヾ(--;)ぉぃぉぃ映画館で何を見ていたんだと自分に突っ込みながら見てしまったのでした。自分の記憶力をも疑いたくなる感じよね~(やばい、やばい!)そして、チャーリーのお母さん役、ヘレナ・ボナム=カーターが今度の「スゥイーニー・トッド」でミセス・ラベットね。ティム・バートンのパートナーだからやっぱり、彼の映画には欠かせない存在なんでしょうね。この映画はティム・バートンらしいダークでコミカルな、でもグロテスクな雰囲気の映画。ミュージカルだからジョニー・Dの歌声も話題だけど、舞台でも有名なこの話をどんな風に監督が味付けしたのか見るのが楽しみです~。ミュージカルだから一応覚悟しておこうっと←ミュージカル苦手な分野なので(笑)そうそう、ジョニー・D特集としてケーブルTVでも「妹の恋人」などやっています。この「妹の恋人」も久しぶりに見ました。若い頃のジョニー・Dもいいですよね~。ややぽっちゃりした顔の輪郭など、若さがありますねえ。そして繊細な感じね~~^^)妹の恋人 <特別編>(DVD) ◆20%OFF!彼のDVDを保存版として手元に置くとしたらどれがいいだろうかと最近考えたんだけど、パイレーツははずせないとして私はこの「妹の恋人」も捨てがたいと思っているのでした。ジョニー・デップ/ポスターシザーハンズ/ワンシート「シザー・ハンズ」のジョニー・Dがいいというのはよくわかるんだけど、その頃のものとしてはこちらのほうが彼の美しさがよく出ていると思うので(笑)そうそう、ストーリーは全くたいしたことはないんだけど「シークレットウィンドウ」もほとんど彼が出ずっぱりなんで、そういう点でファンにとってはうれしい一作なのよね。ファンってそういうもんなんですよね(笑)結局、全部手元において置けば満足ということよね、そりゃそうか~(笑)
2008.01.12
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年末年始で読み終えました。最近になく、早いペース。それというのもDVDを借りていなかったから(笑)病める狐(上)病める狐(下)ミネット・ウォルターズは「女彫刻家」から始まって全部読んでいるのだが久しぶりに読む感じ。この人の本を最初に読んだときはわくわくしたものだったが、今回はあんまり感じず。彼女の手法にも慣れてきたということかもしれないが・・・今回は田舎の名家の出来事がメインかな。そして、トラヴェラーズという定住せずに車で移動するジプシーのような暮らしをする人々。さらに狐狩りは残酷かスポーツかという問題も。そのトラヴェラーズの中のリーダー的存在のフォックスという男が、なにやら不気味な男。なぜフォックスなのか?この男と村の名家ロキャー・フォックス家の老婦人エイルサの死に何か関係があるのか。そもそも、エイルサの死は自然死か他殺なのか?そして毎晩、彼女の死を巡る中傷の電話がフォックス家の主ジェームズにかかってくる。上巻の後半あたりから、ジェームズのところに若い弁護士マークがやってきて動きが出てくる。またナンシー・スミス大尉も顔を出すようになると、だいぶ話も面白くなる。後半は犯人との戦いもあり、緊張感が増す。ナンシーがけっこうおっとこ前で魅力的。でもって、ラストはだ・・・う~~ん、確かに終結したんだけど犯人の意図がよくわからず。一応大団円的な感じでよかったよかったって気持ちにはなるんだけどね~。むしろ、ここに登場するそれぞれの家庭の内事情というか、それぞれの夫婦の有様がおもしろかった。結構女性に対しては辛らつなミネット・ウォルターズ。今回もかなりけちょんけちょんにそれらの妻を書いている気がする^^)女性の噂話や自分に都合のよいように思い込む様は、ありうるなあと思ってしまう。まあ、その夫もたいした男ではないんだけどね(笑)私的にはミネット・ウォルターズの初期の頃の作品に比べると、少々物足りなさも残るんだけどね~。後半の謎解きが割とあっけないというか「そんなことなの?」というか(笑)そして、登場人物をもう少し絞ったらもっと濃密になったかなと思ったりもした。
2008.01.10
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お正月気分も抜けましたね~~。我が家も、娘が帰っていき再び独居生活(笑)勝手気ままにしてますけどね。でも、あれこれ世話を焼くのがいなくなり(世話したり、世話されたりですけど)ちょっと物足りない・・・(笑)ま、すぐに一人暮らしに慣れると思うんですけどね^^)でも、慣れた頃にまた春休みで帰ってくるんだろうなあ(帰ってくるのかわかりませんけど)お正月に届いていてずっと見られなかったDVDをやっと見ました。☆ガスパール/君と過ごした季節(とき)☆(1990)トニー・ガトリフ監督ストーリー妻が家出して以来、家族の絆にうんざりしていたガスパールと、幼い頃に母親に捨てられたことから哀れな人を放っておけないロバンソン。失業中の二人の夢は、浜辺の廃屋を修理して軽食堂を開くこと。そんなある日、ロバンソンは置き去りにされていた老婆を連れてきて・・・。~~~~~~~~~~~~~~南フランスのプロヴァンスを舞台にした映画。93分。ガスパールが夜の浜辺で、妻との思い出の曲をプレイヤーで聴きながら捨てられた悲しみに思いっきりどっぷりはまり込んでいる姿は「ああ、ここまで愛するってのはすごいことだなあ」と思うのだ。そのときの曲が哀愁漂う曲でねえ。どんなことから彼が妻に捨てられたのかは、詳しく語られない。別れてから妻との生活を恋しがる。別れる前に大事にしておけばね~~男と女ってこんなところからすれ違っているのかも。妻はたぶん、今頃すっきりしていることだろう(笑)意地悪くそんなことも考えてみるが、とにかくガスパールはこの別れが相当にこたえているのだ。一方ロバンソンは、老婆を拾ってきたときもそうなのだが人のことにとっても気を使う。もちろん、ガスパールに対してもいつも「元気?大丈夫?」そう声をかける。母親に捨てられた彼はそのときの寂しさを今も引きずっている。だから、人の気持ちに敏感なんだろうね。とってもやさしいロバンソンなのだ^^)でも、そのやさしさはきっと生きにくいこともあるんじゃないかなあなんて、ちょっと思う。半ばあたりにこのロバンソンとガスパールの夜の仕事がわかる。昼間は壊れはてた海辺の家の修理や食堂に使ういすのペンキ塗りに精を出しているが、夜は近所の食堂にこっそり忍び込んで食料を調達するのだ。まるで子供のようにくすくす笑いあいながら、食堂に忍び込み冷蔵庫を開けてこっそりディナーをいただく姿はかわいいともいえるんだけど^^)二人の友情も感じるし。それにしても、毎晩のように盗みに入られても気がつかないって、結構のんびりとしているよね(笑)この二人の男と老婆の生活に、今度は娘をかかえた未亡人がくわわるのだ。未亡人といっても若い娘のような女性ね^^)家族なんだよね。血はつながらないけど、ひょんなきっかけで一緒に暮らし始める家族。そんな家族になってからの後半、展開は早い。駆け足気味になるなあ、93分だからかもねえ~。ラストのガスパールの選択は、これはこれでよくわかる。友情でもあるし、でも確かなことはたぶん彼は心の傷がだんだんいえてきているのではないかという事・・・彼のお供に毛むくじゃらのワンコ。ワンコに癒されて、彼はきっとこの先やっぱり家庭っていいなと思うかもしれない。ちょっとホンワカしたいときにお勧めしたい映画。
2008.01.09
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2008年、初映画です。あちこちのブログさんで評価の高い「パンズ・ラビリンス」こちらで公開してくれるなんてうれしいですよ。やはり評価の高さを耳にする人が多いせいでしょうか、結構お客さんがいて驚きました(こういう映画っていつもならお客さんがいないんですよね)☆パンズ・ラビリンス☆(2006)【ファンタジー】ギレルモ・デル・トロ監督イアバナ・バケロ・・・・・・・・オフェリアセルジ・ロペス・・・・・・・・・ビダル大尉マリベル・ベルドゥ・・・・・・・メルセデスダグ・ジョーンズ・・・・・・・・牧神パンアリアドナ・ヒル・・・・・・・・カルメンストーリー1944年のスペイン。内戦終結後もフランコ政権の圧政に反発する人々がゲリラ闘争を繰り広げる山間部。内戦で父を亡くした少女オフェリアは、臨月の母カルメンと共にこの山奥へとやって来る。この地でゲリラの鎮圧にあたるビダル将軍と母が再婚したのだった。冷酷で残忍な義父に恐怖と憎しみを募らせるオフェリア。その夜、彼女は昆虫の姿をした不思議な妖精に導かれ、謎めいた迷宮へと足を踏み入れる。そこでオフェリアを出迎えたパン<牧神>は、彼女が地底の魔法の国のプリンセスの生まれ変わりで、満月の夜までに3つの試練を乗り越えれば、魔法の国に帰ることが出来ると告げる。オフェリアはその言葉を信じて、与えられた3つの試練に立ち向かう決意を固めるのだったが…。皆様のところで、この映画のことは見ておりました。評価も高いですし、ダークなファンタジーだと。童話の形をとっているんですね。童話って子供の頃はみんな「ハッピーエンドでめでたしめでたし」という風に読んでいたもんです。でも、特に西洋の童話、グリム、アンデルセンなど、どれも残虐な場面がありましたよね。そして、大人になって童話の裏にあるものを知ることが多くなりました。 「本当は恐ろしいグリム童話」この桐生操さん(実は共同執筆なんで二人なんですけど)の書いたこの本が最初じゃないでしょうかね。それ以後、結構そういう手の本が多く出ていますが。そう考えると、この映画は裏の部分も同時に見せてくれる童話なんですよね。~~~~~~~~~~~~~~童話としてよくある三つの試練。一つ目・古木に花を咲かせること、そのために古木の下に住む大きなカエルに魔法の石を食わせ、鍵を手に入れる。二つ目・壁の向こうにある部屋に行きその鍵を使ってある物をとってくること。ただし、砂時計が落ちる前に戻ること、何も飲まない何も食べないこと。三つ目は・・・辛い試練があれば、最後には幸せが来るはず!物語は必ず、そうなるものね・・・・しかし、母親は彼女にいうのだ。「現実はお話のようには行かないのよ」だからこそ、オフェリアは童話の世界に逃れるしかなかった。現実がこんなにも辛くて、苦しくて恐ろしいのだから。まだ、童話の世界の魔物たちのほうが恐くない。童話の世界の試練のほうが恐くない。本当に恐いのは、現実の世界の大人たち、人と人が殺しあうこの世界。童話にしようにもあまりに残酷なこの世界。そしてこの映画の童話の世界でも、ハッピーエンド。正しいことをした正義の心を持つものは幸せを手に入れるのだ、絶対に裏切られることはない。現実でそうはならないのが辛いのだが・・(涙)ビターなファンタジー。童話の部分の展開もハラハラ。童話の世界の特に二番目の試練など、あの魔物結構恐いよね。オフェリアの現実の世界の展開でもハラハラ。そして、それらが絡まりあってラストに一本になる。ラストは泣けました・・・(T△T)なるほど、童話というのはこうやって作られるのかもしれないと思うのでした。映像的にも見ごたえありましたよ。~~~~~~~~~~~~~~~~~~スペイン内戦に関しては、実のところあんまりよく知らないのですよ。「蝶の舌」「デビルズ・バックボーン」上の二つ見ました、そのときも同じようなことを書いていたな・・それ以後も調べていないということでお恥ずかしい。主人公のオフェリア役イバナ・バケロがよいね。不思議のアリス的なということで、先日見た「ローズ・イン・タイドランド」と比べたくなるのだがどちらも主人公の女の子がかなりうまい。私的にはこちらの「パンズ・ラビリンス」のイバナ・バケロのほうが良いな。もちろん、ストーリーの背景が違うし比べるものではないんだろうけどね。(毒としては「ローズ・イン・タイドランド」のほうがあるのかもしれないなあ。)本当に、冷酷でいや~~な義理の父親ビダル大尉、とことんいやな奴を演じ見事だった。そして、唯一の現実でオフェリアを慰めてくれるメルセデス、彼女の歌う子守唄はやさしいけれども物悲しく耳のいつまでも残るのだった。
2008.01.06
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あけましておめでとうございます。 旧年中はコメント、TBなどでお世話になりました。今年もよろしくお願いします。ついでに雪景色を
2008.01.01
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