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今日はちょっとうれしいことがあったので、養育費とは直接関係がありませんがこの場を借りて報告させてください。息子が私立中学受験に無事合格しました。誰でも名前を聞いたことがあるような有名な進学校ではありませんし偏差値も決して高くはありませんが、こじんまりとした箱庭のような付属校でおっとりした息子が多感な時期を過ごすにはよい環境ではないかと思っています。さて、中学受験のことは調停では伏せていましたが、公正証書も作成し終えたので元亭主には年賀状で学費のことを予告しておきました。「中学受験するつもりなので、合格したら入学金よろしくお願いします」もちろん、中学受験をしようと決めたときから、少しずつ積み立てた貯金があるので入学金がないわけではありませんが、これまで七五三も小学校入学も誕生日も息子は何もしてもらっていないのだから、それぐらいは気持ちよく払ってくれたっていいんじゃないかしら、と思います。首尾良く入学金を振り込んでもらえたら、次は養育費の増額請求です。月謝だけでも今の3万円では足りませんから。たぶん今回もこちらの思うとおりには進まないでしょう。入学金、養育費増額、どちらもだめならまた調停です。春にはまたこの日記で調停の経緯をお知らせすることになるかもしれません。
2004年02月02日
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さて、公正証書作成までのいきさつだけを先に書いてしまいましたが、審判はどうなったのか、今日はそのことについて書きたいと思います。 審判に移行して8日後、裁判所調査官から「調査期日のご連絡」という封書が届きました。もう一度双方から事情を確認したうえで判断を下すため、これこれの期日に裁判所までおいでください、というのがその内容です。 封書には「生計費収支一覧表」が同封されていました。そこには毎月の収入、支出が費目別に細かく分類され、金額の欄が空白となっています。つまり、その表を完成させて調査期日までに持参するようにということです。 もちろん、金額の根拠として、資料も添えなければなりません。例えば、収入なら源泉徴収票や融資明細書、支出なら納税証明書、賃貸契約書、ローンの返済予定表、病院の領収書、光熱費や電話代などが振り替えられている預金通帳、保険証書などです。 この時点で、元亭主からは公正証書作成についての了解を得ていましたから、こんなプライバシーをさらけ出すような資料を今さら提出する必要もないだろうと思い、裁判所へは行かないことにしました。 といっても、そのままにもしておけないので、裁判所に電話をかけ、現在公正証書を作成中であること、それまで審判を保留にしておいてほしいことを調査官に伝えました。事件そのものを取り下げようかとも思いましたが、元亭主は離婚の際に公正証書を作ると言っておきながら、その約束を反古にしたことがあるので、念のためいつでも審判に委ねられるようにしておきたかったのです。 調停取り下げをお願いした書記官と違い、調査官は話のわかる人で、こちらの事情を聞くと「それなら公正証書ができるまでは、このままにしておいたほうがいいですね」と言ってくれました。 2ヶ月後、公正証書の作成が無事完了したことを調査官に報告し、事件を取り下げることになりました。体調があまりよくないということを伝えてあったためか、取り下げの手続きは郵送で済ませてもらえることになりました。 数日後「事件取下書」が郵送されてきました。取り下げ理由や、取り下げることを相手が知ってるかどうかなど、該当部分を丸で囲んで署名捺印するだけの簡単なものです。ただし印鑑は調停を申し立てた時と同じものでなければならないそうです。 必要事項を記入し、裁判所へ郵送してすべての手続きが完了しました。養育費を請求しようと決めたのが4月。足かけ9ヶ月を要したことになります。長いとみるか、短いとみるかは人それぞれでしょうが、体調を崩して調停を2度も延期しなければもっと早く決着がついていたかもしれないわけですから、まあこんなものかなと思います。 ところで、調停申し立てから11月まで7ヶ月分の養育費21万円については、12月31日が振込期限でしたが、先日記帳したところすでに全額振り込まれていました。今のところ、取り決め通りに支払う意思はあるようです。
2003年12月11日
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養育費支払い期限を翌日に控えた木曜日、3万円の養育費が息子名義の口座に振り込まれました。 はじめての養育費です。 もしも振込がなかったらどうしてくれようか。電報でも打ってやろうか、それとも会社に電話をかけようか、いやいや家族にもはっきりわかるように赤ペンで書いた強制執行警告の葉書を送りつけてやろうか…と、あれこれ考えていましたが、とりあえずその必要はなくなったわけです。 離婚して丸6年が経過してからの養育費請求。親やきょうだいに相談しても「なにを今さら」「離婚したんだから何かしてもらおうなんて考えるな」などと言われるのはわかりきっていましたし、それどころか、情けないことですが妨害すらされる恐れもありました。 そのため、身内には一切を伏せ、ごく身近な知人の助言を支えに行動に踏み切りました。何から何まで初めての経験だったので、インターネットや書籍を調べたり、時には弁護士無料相談を利用したりして、手探り状態でここまで来たように思います。 そうした中で、インターネットで知り合った方々からも貴重なアドバイスをいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。 使える時間もお金も限りがありましたから、電話や郵送、FAX、メールで済ませられるものは済ませました。手続きの方法やかかった費用、日数などはできるだけ細かく日記に記載したつもりです。養育費不払いに悩む多忙なシングルママさん、パパさんたちのお役に立てる部分がひとつでもあればいいなと思っています。 さて、元亭主との養育費交渉はこれで終わりというわけではありません。 来春は中学への入学準備金請求と増額請求を考えています。支払いが2ヶ月滞った時点で強制執行もします。 支払期間の長い養育費は、途中でいろいろな問題が出てくると聞きました。今後、一波乱も二波乱もあるだろうと覚悟しています。その際はまたジタバタしながらヤツとの攻防を繰り広げることになるでしょう。 それまではひとまず一段落ということで、身体を休めたいと思います。 調停の後始末については、また明日の日記に書きます。
2003年12月05日
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行政書士が示した約定書案に、元亭主はおおむね同意したものの、最後の●息子の病気、進学などで特別に出費があったときは、あらためてその負担割合について協議することについてはなかなか首を縦に振らなかったようです。「自分にも家庭があるから」がその理由だと言いますが、では息子の前で同じ事が言えるのかどうか、質したい気持ちです。 行政書士に「その件については、いずれにしてもあらためて増額調停で金額を決めるつもりだ」と伝えると、元亭主に次のように話してくれました。「この一項を入れておかないといきなり調停起こされるかもしれませんよ。その前に、話し合いをすることにしておいたほうが、あなたにとってもいいんじゃないの」 結局、この項は●世田谷けいこは事前の協議なしに調停を起こさないことという言葉を付け加えることで、元亭主の了解を得ました。一見、こちらに不利な条件として書かれているようですが、単なる話し合いで済むのならそれに越したことはないわけですから、不都合はまったくありません。 元亭主もそれに気づかないわけではないのでしょうが、思考停止状態なのか、強く言われると従ってしまう性格なのか。たぶんその両方なのだと思います。 その他、細かい部分での誤記などを訂正しているうちに1ヶ月が経過しました。約定書の内容が固まってからは、元亭主が公証役場に行けない(行きたくない)と言ったため、委任状の作成にまた時間をとられました。 結局、公正証書を作成したのは11月26日、最後の調停から2ヶ月が過ぎようとしていました。その日は行政書士を元亭主の代理人として、2人で公証役場に赴きました。彼女に会うのはこれが初めてです。公証役場では、約定書に沿って作成された養育費給付契約公正証書を公証人が読み上げ、その内容をあらためて確認したあと、実印を押して完了です。 公正証書作成の費用ならびに行政書士への報酬は、元亭主と折半することで合意していたので、半額ずつその場で支払いました。公正証書作成が6500円。行政書士へは着手金として2万円を支払い済みだったので、残りの5000円です。元亭主が負担する分は、行政書士から請求してもらうことになっています。こうした細かい部分での交渉も全部おまかせなので、本当に助かります。 作成した公正証書の正本を手にすると、達成感がこみあげてきました。たかだか月3万円の権利を確保しただけですし、息子の成長に伴って増額の請求をしていかなければなりませんが、階段を一段上がって違う景色が見えてきたような気分です。 夜、息子には作成した公正証書を見せ、その内容を説明しました。そして、22歳の分までは確保したものの過去の養育費がとれなかったことについて、自分の怠惰と力不足をもう一度詫びました。 息子は私の反省にはあまり関心を示さず、早速養育費の総額を計算し始めました。「そうすると1年で36万円でしょ。これから11年だと、えーと396万円か。もし私立の学校に行ったら100万くらいかかるしなあ、足りるかな」「進学したときはまた増額の請求するから。とりあえず中学になったら1万円あげてもらおうか」「いや、2万多くして5万円のほうがいいよ」 今から増額のことを考えてウキウキしている様子。まあたしかに多ければ多いほど家計は助かるわけですが…。 養育費の支払いは今月からです。期限は5日。5月から11月までの分、21万円は年内に別途振り込まれる予定です。 さあ、今から今週の金曜日が楽しみです。
2003年12月02日
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本来ならば行政書士の事務所をたずねて詳しい経緯を説明すべきところですが、体調がすぐれないことを伝えると、なるべく電話とFAXで済ませましょう、ということになりました。 電話で離婚からこれまでのことを簡単に説明したあと、公正証書に盛り込む内容は次の2点で合意していることを伝えました。●調停申し立ての2003年5月から、息子が22歳に達する月まで、月額3万円の養育費を支払うこと●強制執行認諾文言を入れること それ以前の養育費については「払わなくても良い」とあらためて明文化するのは気がすすまないが、相手方が盛り込みたいと言ったらそれはそれで仕方ないと思っていることも添えました。 行政書士は7年間もの間、一銭も払われていないことにあきれた様子で「そういう不誠実な人だと今後もきちんと払うかどうかわかりませんねえ…まずはその内容で養育費支払いの約定書案を作成しますから、あとでFAXします」 数日後、送られてきたFAXには、合意した2項に加え、新たに3つの項が設けられていました。 簡単に書くと次のような内容です。●離婚した月から息子が22歳に達する月まで、元亭主には養育費を支払う義務があると認めること●2003年5月から息子が22歳に達する月までの支払いを完了したときは、それ以前の養育費支払いを免除すること●息子の病気、進学などで特別に出費があったときは、あらためてその負担割合について協議すること「やはり、離婚してからこれまでの養育費は支払う義務があるんだ、と認めさせなければならないと思います。そのうえで、22歳まできちんと払ったらご褒美として過去の分は免除する、という形にしておいたほうが、単に過去分を払わなくていいですよ、としてしまうより、これからの支払いが滞らずに済むと思うんですね。あとは今後お子さんも大きくなるわけですし、病気やけがをすることもあるかもしれませんから、養育費の額の変更について一項入れておいたほうがいいと考えました」 行政書士は電話でこう説明してくれました。なるほど。そういう形で持っていく方法もあったんですね。これなら、過去の分を足かせにして今後の養育費を確保することができるでしょう。万が一にも支払いが止まったら、過去の分もまとめて請求したっていいわけですから。 あとはこの内容を元亭主に了解させて、公正証書として作成するだけです。 私が元亭主の勤務先の電話番号しかわからないこと、電話をかけても居留守を使われる可能性が高いこと、よって郵送で連絡をとりあうしかできないことを伝えると「相手方へは、行政書士に手続きを依頼することになったことを手紙で伝えておいてください。追って私のほうから勤務先に電話します。都合が悪いなら、直接私の事務所へ連絡を入れてもらってもかまわないと書いておいてください。向こうに用意してもらう書類等についても全部こちらで伝えますから、心配しなくていいですよ」「では明後日までには届くように先方に手紙を出しておきます。よろしくお願いします」 多少お金はかかっても、やっぱりプロにお願いしてよかった。何度も頭を下げながら、電話を切りました。
2003年12月01日
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手紙を出して2日後、速達が届きました。差出人は元亭主です。 たった一言「公正証書作成に同意します」と書かれていました。 元亭主としても「早くこの問題から解放されたい」と思っていたところへ、公正証書の提案は好都合だったのかもしれません。 審判になれば、裁判所で只野氏と鉢合わせするかもしれない、という怯えもあったと思います。只野氏の名前を使わせてもらったのは正解でした。してやったりです。 さて、次はどのようにして公正証書を作るか、です。 私自身、公正証書を実際に見たこともなければ、作成したこともありません。公証人役場がどこにあるのかすら知りません。 しかし、養育費の取り決めを公正証書で残すという話はよく聞くことです。ならば雛形が公証人役場にあるのではないか。そう考え、最寄りの役場に電話してみました。「うーん、雛形というのはないですね。とりあえず相談に一度いらっしゃい」 雛形がないということは、公証人のアドバイスがあるにせよ、自分で草案(?)を作らなければならないのでしょう。素人の私が作成するよりは、経験豊かなプロにお願いしたほうが安全・確実ではないか。そう考え、相談に行くのはやめておきました。 それに、公正証書作成には当事者が公証人役場に赴いて判を押さなければならないのですが、裁判所で私から逃げるように立ち去った元亭主がそれをするとは思えません。私も顔を合わせたくはなかったので、相手の代理人も務めてくれる人にお願いしたいと考えました。 公的書類作成のプロといえば、弁護士と行政書士です。ではどっちに依頼するべきか。一番気になるのは費用です。無料相談でお世話になった弁護士の所属する事務所へ電話して、公正証書作成の費用をたずねました。「10万円から、というところでしょうね」この「から」が曲者です。10万円かあ。今の私にはちょっと痛い出費だわ。次に代理人を兼ねてくれるかどうかについては「依頼者以外の代理人を務めることはできません」ということは、弁護士には私の代理人として公証人役場に行き、元亭主と公正証書を取り交わしてもらうことになります。でもそこまでお願いした場合、10万円では収まらないでしょう。 次に行政書士に費用と代理人の件を尋ねることにしました。しかし、行政書士と言っても一体誰に依頼すればよいのかわかりません。 インターネットで検索してみると、東京都行政書士会のページ(http://www.tokyo-gyosei.or.jp/ )にたどり着きました。そしてその中にある問い合わせ番号へ電話をして、行政書士を紹介してくれるよう相談してみました。「そういう問題だとやっぱり女性の行政書士がいいでしょ? 千代田区にいい先生がいますから、そこに電話してごらんなさい」 紹介された行政書士に尋ねたところ、費用は5万円以内。代理人も務めてもらえるということです。私はこの人に公正証書の作成をお願いすることにしました。
2003年11月30日
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とっておきの奥の手、それは只野氏の名前を出すということです。 離婚に際し、只野氏にありとあらゆる迷惑をかけた元亭主は、その名前を聞いただけで全身が震えるほど彼を恐れていました。法的に報復措置をとられると思っているからでしょう。今でもそれは変わっていないはずです。なぜなら、只野氏へは一切謝罪していないどころか、メールを出せばプロバイダごと解約、郵便を出せば受け取り拒否と、徹底的に逃げ回り続けているのですから。 元亭主へは次のような手紙を出しました。●過去の養育費支払いを譲らず、審判へと移行したのは息子の意思を尊重したためであること。●しかし、これ以上泥仕合を続けることは、息子の父親に対する信頼を決定的に失わせるものであること。●そこで、息子に対して父親が自発的に払うという形を整えるためなら、過去の分は譲歩してもいいと思っていること。●ついては、22歳までの養育費の支払いという内容を盛り込んだ公正証書を取り交わすのなら、審判は取り下げてもよい。 つまり、公正証書を作ってください、ではなく、公正証書を作るなら審判は勘弁してやる、というニュアンスです。下手に出て足下を見られては困りますから。 さらに、公正証書作成に応じない場合は、として次の内容を付け足しました。●審判で意に添わない決定が下された場合は、上級審まで争うので覚悟していてほしいこと。●私自身の健康上の理由から、長期戦になれば裁判所まで一人では移動できないかもしれないこと。その場合は只野氏に介添えをお願いするつもりでいること。●只野氏は養育費問題とは別に貴殿と一度きちんと話がしたいと言っている。よって、介添えをお願いすることになれば、只野氏との対話は避けられないこと。 果たして元亭主はどんな反応を見せるでしょうか。
2003年11月29日
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翌朝、家裁へ電話し担当の書記官に、「一晩考え、相手の言い分を飲むことにした。ついては昨日の調停における決定、すなわち審判への移行を取り消したい」と話しました。 書記官の回答は「いったん審判に移行したものは調停へ戻せない」という事務的なものでした。 相手方の言い分をこちらが飲むと言っているのに、審判に委ねる必要はないだろうと言っても「そういうきまりになっているので」の一点張り。つくづくお役所とは融通のきかないところだと思います。 当事者同士がそれでいいと言っているものを、手続き上認められないからといって、裁判所が結論を下さなければならない理由はどこにもありません。 私がなおもくどくどと話していると、書記官は「調停に戻すケースがないわけではない」と言います。「しかしそれは裁判官の判断でなされるものですから、その決定を待たなければなりません」 裁判官に判断を委ねる……裁判官の私に対する心証がよくないことを感じていましたから、私に都合のよい結果にはならないだろうと半分あきらめモードで電話を切りました。 さて、これからどうしたものか。審判を避けるためには、調停を取り下げて、新たに申し立てればよいのはわかります。でもそうなると、養育費は新しく調停を申し立てた月からということになるでしょう。5月に調停を申し立ててからこれまでの5ヶ月分、15万円の養育費は取れなくなってしまうわけです。 我が家にとって15万円は大金です。特に、元亭主への恨みつらみを晴らすより、より多くのお金をむしりとることが大事と決めてからは、私もがめつくなっています。 こうなったら、公正証書を作って月3万円の養育費を確保するしかありません。それも審判の決定が下される前に、です。 といっても、公正証書の作成に元亭主が同意するかどうかが問題です。審判はこちらから言い出したことなのに、それを翻すのはこちらに不利なことがあるからでは、と拒否されることも十分予想できます。 ここは慎重に事を運ばなくてはなりません。向こうが「公正証書にしてくれ」と言わざるを得ないような方法をとらなくては。そこで私はとっておきの奥の手、伝家の宝刀を抜くことにしました。
2003年11月28日
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裁判所から帰った私は、この調停の成り行きを気にかけてくれている只野氏(「メールの恋ってやつですか」http://plaza.rakuten.co.jp/ingensai/ 参照)に、審判へ結論を委ねることにした旨、報告しました。「過去の分はどうしても払えないというから、調停は不調にしました。高裁までやることになるかもしれない」 只野氏は調停でのやりとりを聞いて「でも向こうは22歳まで払うって言ったんだろう? 18歳までと言っていたのが4年延びたわけだ。それが精一杯の譲歩だったんじゃないかな。それで合意してもよかったんじゃないの」と言うのです。「だって過去の分はどうしても払ってもらいたいの」「それは分かるけど、向こうだって今のかみさんと相談してやっとひねり出した回答なんじゃないのかな。家も車もローンが残ってるんだろう? いっぺんに何百万だの払えと言われても金がないんだよ。だから払うのを4年先延ばしにして勘弁してくれということなんだろ」「でも…」「いや、合意したくなければそれでも構わないと思う。でもそれならそれで採算は度外視しないとだめなんじゃないのか。裁判になれば弁護士費用だってかかるだろう。必ずしも勝てるとは限らないし」 たしかにそうなのです。元亭主の居住地にある裁判所では過去の養育費を認めない立場に立つとはっきり言われたばかりですから、審判で私の納得できる結論が出される望みはほとんどありません。高裁に抗告するにしても、いったいどれだけのお金と時間がかかることか…「要するに、相手にとことん思い知らせたいのか、金が欲しいのか。どうしたいのかってことなんだよ。どっちもできるに越したことはないけど、この4ヶ月間の調停でそれは無理と分かったんだから。方針をきちんと決めなくちゃ」 裁判、裁判と興奮していた私ですが、冷静になって考えてみると、なるほど言われる通りです。息子のためとは言いながら、正直言って私自身、元亭主に一泡吹かしてやりたいという気持ちがありました。しかし、そんな私怨のために肝心の養育費が裁判や弁護士費用に消えてしまうのでは、本末転倒と言わざるを得ません。それに、結論が出るまでは一銭の養育費も手にすることはできないのですから、それまでの諸費用は持ち出し、つまり現在の生活が圧迫されることになります。「それにさあ」只野氏はなおも続けます。「その身体で裁判なんてできるの? 今日だってやっとのことで裁判所まで行ったんじゃないか」「でも…過去の分がとれないと息子に申し訳ないし…」「過去7年のうち、4年分がとれたと思えばいいじゃないか。だいたい、これまで本気で養育費をとろうとしなかったあなたも悪い。3年分の損失は自分自身の責任として受け止めるということでさ」 体調がよくないのは事実です。調停での結論を急いだのもそのためです。でも裁判所で私が選んだのは、むしろ解決までの最も遠い道のりだったのかもしれません。 私は調停をご破算にしたことを後悔し始めました。元亭主が「22歳まで払う」と言ったのだから、その気持ちが変わらないうちに法的な拘束力を持たせておくべきでした。 私の顔がだんだん暗くなるのをみた只野氏は「まあ明日の朝にでも裁判所に電話して調停に戻してもらえばいいさ。次の日だからできるんじゃないの」 その言葉で気を取り直した私は、翌朝裁判所へ電話をかけることにしました。
2003年11月20日
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調停室を一足先に出た私は、裁判所の入り口のソファで元亭主を待ちました。一言言ってやらないと気が済まなかったのです。 10分ほど経って、階段を下りてきた元亭主は私を認めると軽く会釈をして通り過ぎようとしました。「ちょっと話があるんですけど」 こう言って私はその前に立ちはだかりました。7年ぶりに間近で見るその顔は、まだらに赤らみ、一回り膨らんでいました。太ったというよりは、病的なむくみのようにも見えます。 元亭主は私の顔を悲しそうに見ると下を向き、いやいやをするようにかぶりを振ると、今しがた降りてきた階段を駆け上っていきました。 その後ろ姿に「息子に会ってやってほしいんだけど」と言ってみましたが、それにも答えず、元亭主の姿は見えなくなってしまいました。 2階には複数の調停室や控え室などが並んでいます。ドアが空いている部屋をひとつずつ覗いてみましたがいません。 この子供じみた鬼ごっこが馬鹿馬鹿しくなった私は、再び入り口で待つことにしました。 すぐは降りてこないだろうと思い、自動販売機でジュースを買い、携帯電話で家に連絡を入れました。 息子は調停の成り行きを気にかけていたらしく、開口一番こう尋ねました。「どうだった?」「今までの分どうしても払えないって言うから、お前に直接謝ってもらおうと思ったんだけど逃げちゃったよ」 息子は憤懣やるかたない口調で「今度は僕を裁判所に連れて行ってよ。お父さんに直接文句を言ってやる」「うーん。まあ、詳しくは帰ってから話すよ」 そう言って電話を切り、20分ほどジュースを飲みながら待ちましたが姿を現しません。多分、別の出口から出たのでしょう。いいわよ、高裁で決着をつけてやるから。私は裁判所をあとにしました。
2003年10月31日
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最後の調停は短時間で終わりました。双方で最終的な主張を出し合い、合意できるかどうかを確認するだけだったからです。私の側からは、息子が20歳になるまで毎月3万円の養育費と、離婚した7年前に遡った養育費の支払いを求めました。元亭主からは、今後の養育費は息子が22歳になるまで払うが、それが精一杯なので過去の分は払えないということでした。どうしても過去の養育費を払わせたい私は、調停委員に次のように尋ねました。「この調停で今後の分の養育費についてとりまとめた場合、過去の分は払わなくてもよいと認めたことになるのですか?」「過去の養育費については、払えと強制できるものではありませんが、相手が払ってくれるというのならそれを受け取ることはなんら差し支えありません」どうも話が噛み合いません。この調停委員とはいつもこうなのです。「いえ、そうではなく、過去の分を保留にして今後の分を取り決めることができるのかという意味です。調停申し立ての主旨が過去と今後の養育費の支払いを求めるという内容ですから、その2つを同時に取り決めなければならないのかどうかを知りたいのです」調停委員は困ったような顔をしながら「えーと、これまでの養育費はどういう取り決めになっていたんでしたか……ああそうか、養育費はもらわないという協定書があったんでしたね」「ですから、その協定書は親権と引き替えに作らされたもので、子供に著しく不利益となるものですから無効だと言っているんです」「そうすると契約の問題ですかねえ……」2人の調停委員は顔を見合わせています。話がなかなか前に進まないのでイライラしてきました。「ちょっと、裁判官と相談してみましょう」しばし待たされたあと、現れた裁判官は初老の婦人でした。以前、相手がせっかく払うと言っているのだから、その分だけを貰っておけばいいと言った人物です。裁判官はまずこう切り出しました。「養育費というものは、今後の養育についてのみ認められるものです。過去についてはすでに養育が済んでいるわけですから、払えと言うことはできません」「過去の養育費については認めるのが通説と聞きました。判例もあります。こちらの支部ではそのような立場には立たないのですか?」裁判官はムッとしたような顔で「そうです。調停を申し立てた時点からの養育費しか認めません」「これまで養育費が払われなかったのは、子供を人質にとって作られた協定書があったからです。そうした事情は認めてもらえないんですか?」「まあ個々の事情によって判断は異なるでしょうけれどね」食い下がる私の話を遮るような答え方です。それならと過去と今後の養育費を切り離して調停をしたいと話してみました。「今回の調停で今後の分だけを取り決めておいて、過去の分はあらためて調停を申し立てたいのですが」「それは無理です。養育費についての話し合いである以上、今後と過去の分を切り離すことはできません」 いったん調停を取り下げて、それぞれ別に調停を申し立てることもできないと言われました。 あらかじめ決めておいたシナリオ通りに事が進まないことがわかり、私の頭は混乱してきました。 一体、どうしたらいいんだろう。過去の養育費を諦めたら息子に申し訳ない。だとすれば相手の言い分を飲むわけにはいかない。審判にしてもらおうか…でもここの支部では過去の分はとれそうにもないし、高裁までやらなくてはならないのだろうか…それとも返答を保留にしてもう一度弁護士に相談しようか……今思えば急いで結論を出すこともなかったのです。でもその時は早く終わらせたいという気持ちも手伝って、つい口走ってしまいました。「相手の言い分は飲めません。調停は不調にします」裁判官は私をじっと見て「審判に移行しても相手の言い分通りの養育費が出るかどうかはわかりませんよ。算定表もありますが単なる目安でしかありませんしね」「審判にしたら損をするぞ」と言いたげな口ぶりにカッとした私は、裁判官を睨み付けながら「かまいません」と答えました。そして大人げないとは思いましたが「結局払わずに逃げた者勝ちということなんですね」と捨てぜりふをぶつけてやりました。裁判官は無言のままで手元の書類をまとめています。それにしても過去の分は一銭も払えないとは。済まないと思っているのならせめて謝罪があってしかるべきではないか。元亭主を許せない私は、裁判官が部屋を出た後、調停委員に向かってこう持ちかけました。「過去の分が払えないのなら、せめて息子に謝ってほしいのですが」「それはできません。謝罪を求めることはできないんですよ」「いえ、そう私が言っていると伝えていただくだけでいいんです」「ですから、そういうことも調停委員はしません」この日は調停委員も裁判官もみな元亭主の味方に見えました。
2003年10月29日
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9月29日の調停後、再び体調を崩したため、日記更新が遅くなりました。経過を思い出しながら、順を追ってご報告したいと思います。 9月20日の日記で書いたように、弁護士に過去の養育費請求に係る費用について尋ねたところ、なぜ過去分がとれないのかについて裁判所に問い合わせてみたいとのお返事でした。調停や審判で話が済むなら、弁護士費用を払うまでもないという配慮からでしょう。ただし、調停の内容はプライバシーに関わるものであり、問い合わせには委任状が必要とのこと。早速法律事務所に赴き、署名捺印した委任状を渡したあと弁護士からの連絡を待つことにしました。 しかし、結論から言うとこれは無駄な試みでした。裁判所の回答は、電話での問い合わせには答えられないというものだったからです。かといって、正式に依頼していない以上、弁護士に裁判所まで足を運んでほしいとは言えません。調停期日が迫っていることもあり、とりあえず以下の点を確認して今後の対応を考えることにしました。1)今回のように、過去も含めた養育費の支払いを求めて調停を申し立てている場合、今後の養育費だけをとりまとめることはできるのか2)過去の養育費について裁判所ではどう考えるのか 1)について、できる場合は今後の分だけをいったんまとめ、過去の養育費請求の調停は新たに申し立てようと考えました。できない場合は調停を取り下げ、今後と過去の分に分けて別々の調停を申し立てるつもりでした。 2)については、認める立場に立つのなら審判に移行して結論を出してもらおうと考えました。認めない場合はなぜなのかその理由を改めて確認し、そのうえでまた弁護士に相談しようと考えていたのです。 過去の養育費については、面会権との担保とする考え方もあるのではないか、とのアドバイスもありました。 元亭主の経済事情から察するに、過去の養育費までは払えないというのは多分本音なのでしょう。だとすれば、ないところから苦労してむしりとるよりは、息子と会う権利を放棄してもらうほうが今後のためではないかと言うのです。 つまり、これまでの養育費を払わないのなら息子に会ってはならない、会いたければ過去に遡って養育費を払いなさいよ、ということです。むろん、息子が会いたくなって自主的に訪ねるのは自由ですが、好き勝手なときに父親ヅラしてこちらの生活をかき乱されてはたまりません。 元亭主からの身勝手な要求を事前に防ぐことができるという意味で「なるほど」と思える提案でしたが、息子に相談したところ、首を縦には振りませんでした。「僕はやっぱりいままでの分もきちんと払ってもらいたい」。 自分のためのお金をケチっていることがどうしても許せないのです。やはり過去の分は譲るわけにはいきません。 方針は決まったものの、調停を間近に控えて私の体調は思わしくなく、病院での定期検診で「裁判所へは途中で休憩を入れながら行くように」と言われてしまいました。これ以上、時間を浪費したくない私は、過去の養育費については新たに調停を申し立てるか審判に移行するかの二者択一しかないと思い、9月29日の調停に臨むことにしたのです。
2003年10月23日
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無料法律相談で回答保留となっていた過去の養育費の件について、弁護士から封書で回答が届きました。その内容は、いささか弱気になっていた私を大いに元気づけてくれるものでした。 まず、過去の養育費については「これを認めるのが判例・通説の立場です」。 ではどこまで遡って請求できるのでしょうか。「扶養の要件を具備したときから認める立場が有力」とあります。すなわち、離婚し息子を引き取った7年前ということです。 しかし、請求した時点からの支払いのみを認める立場に立つ場合もあるそうです。「過去の養育費はとれない」とする人はこうした立場に立っていると言うことです。 参考までにと同封してくれた「判例タイムズ」(637号)のコピーには、過去の扶養料の求償を認めた判例が掲載されておりました。これは、精神病院入院中の扶養権利者を扶養してきた扶養義務者が、他の扶養義務者に対して過去の扶養料の分担支払いを求めたものです。この事例の扶養権利者、扶養義務者は兄弟姉妹なのですが、解説には扶養義務者の求償請求をすることができる始期について、次のように記載されています。「扶養要件具備時説、請求時説、調停又は審判申立時説、審判時説、審判確定時説などがあるが、生活保持義務である未成熟子扶養とか婚姻費用分担については扶養要件具備時説が有力である」 ここにも「扶養要件具備時説が有力」とあります。7年前に遡った養育費の分担請求について、法的に勝ち目はないと思っていましたが、どうやらそうでもなさそうです。 弁護士の手紙には、過去の養育費請求について調停委員が渋っているとすれば、それは今後の養育費すら取れなくなる可能性があると判断してのことではないか、とも書かれておりました。それはそれで一理あるとして、今後の養育費についてはいったんまとめたあとで、過去の監護費用分担の調停を新たに起こしてはどうかとのアドバイスです。 今後の分をいったん決めておき、過去の分については改めて争ったほうがいいという意見には私も賛成です。まずとれるところから確実にとっていくことが肝要です。 そこで、今後の養育費と過去の養育費とを分けて、それぞれどのように対応すべきかを考えてみました。 まず、今後の養育費です。元亭主は「払う」とは言っているものの、金額(私は3万円、相手は2万円)、支払い時期(私は大学卒業まで、相手は18歳まで)、入学進学時の増額請求の余地を残すかどうかの3点で合意できていません。これまでの経緯から考えるに、次回調停でも平行線のままでしょう。その場合は審判に移行しようと考えています。 11歳の息子に対して月額3万円は妥当な金額であるし、支払い時期についても成年に達するまで認められるだろうというのが弁護士の見解です。私は大学卒業時までの支払いを主張していますが、これについては「判例タイムズ」の資料があるので、また後日改めて日記に書きます。いずれにしろ、「18歳まで」という相手の主張は認められない可能性が高いと思われます。 入学進学時の増額請求は、調停委員は「できない」と言っていましたが、これは明らかに間違っています。そもそも養育費はお互いの状況の変化に応じて、減額、増額とも認められる性質のものだからです。これについては調停条項に「状況の変化に応じて、あらためて養育費の額を協議するものとする」という内容の一項を加えてもらいます。弁護士の指導によるものですから、問題はないはずです。 つまり、審判に委ねたとしても、おおむねこちらの主張通りにまとまるであろうと予想できます。なので、今度の養育費については、審判に移行しても特に心配はなさそうです。 過去の養育費については、改めて審判を申し立てるか、裁判で決着をつけるか、まだ決めかねています。というのも、確実にとれそうならば、最初から弁護士に依頼するという方法もあるからです。月額3万円の養育費が過去7年分とれるとしたら、230万以上になります。弁護士費用はそこから出してもいいわけです。 そこで弁護士には回答へのお礼とともに、過去の養育費請求の案件を依頼した場合の報酬などを尋ねる返信を出しました。また回答が届き次第、ここで報告したいと思います。
2003年09月20日
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寝たきり生活から一ヶ月。体調は九割方戻ったのですが、裁判所まで電車を乗り継いでいく自信がないので、調停は再度延期の手続きをとりました。加えて、時間も朝10時から午後の早い時間に変えてもらいました。10時に裁判所にたどり着くためには、朝のラッシュに耐えなければならないからです。元亭主はこれで午前・午後とも落ち着いて仕事ができなくなりますが、そんなのは知ったことではありません。 ただ、気になるのは元亭主がこれでハネを伸ばしているだろうな、ということです。泣きまねとダンマリで時間稼ぎをしていくうちに、私が息切れしてなんとか逃げ切れるだろう……などと思われては悔しい。 そこでほぼ毎日のようにハガキを出すことでプレッシャーをかけることにしました。 なぜハガキかというと、今の奥さんプラス元姑の目にも触れるようにするためです。ポストからゴミ箱へ直行かもしれませんが、それならそれでもいいのです。頻繁に元の奥さん(つまり私)や子供からハガキが届くということだけでも、家族はいい気持ちはしないでしょう。家庭の平和を脅かすことで、元亭主に圧力をかけるのです。 同時に、複数の法律相談を利用して、過去の養育費をどうやって取るかを調べています。今日も無料の法律相談に行ってきました。 養育費を取り決めなかった場合、過去に遡って取れるかどうかについては、意見が分かれるところです。これまでの法律相談でも「とれない」と断言する弁護士はいても、「とれる」と言った人はいませんでした。裁判をしても勝てる見込みはきわめて少ないのでないだろうか。結果はどうあれ、裁判をすることで相手にダメージを与えることはできるかもしれないけれど、できれば負け戦はしたくない。そんな気持ちがありました。 調停では話し合いがつかない、かといって裁判をしても勝てる見込みがない。悶々としていたところ、「『養育費は請求しない』という離婚時の協定書が公序良俗に反するものとは知らなかった、という“動機の錯誤”を理由に、損害賠償責任を求めることはできるのではないだろうか」というアドバイスを知人よりもらいました。「動機の錯誤」とは、あるサイトによれば「表意者の主観と現実との間に不一致が生じ、表意者がその不一致を意識していない意思表示」のことだとしています。 私のケースにあてはめると、親権と養育費の相殺ができないことや、養育費の放棄は無効であることなどを知っていたら、そんな協定書は作成しなかった。協定書を作成したことで受け取れるはずの養育費が受け取れなかった。そのために生じた損害を賠償せよ、ということです。 しかし、これはどうも無理のようです。 まず第一に、このケースで動機の錯誤が認められるかどうかが難しい。 第二に、協定書を書かせた相手が、私の無知につけこみ錯誤していることを知っていながら協定書作りを進めたのならいざしらず、相手もそれが法律違反であることを知らなかった場合は不法行為とはならない。つまり、相手も無知だった、という場合は、その責任を問うことはできないだろうということなのです。「ほかに、なんとか過去の養育費を取る方法はないものでしょうか」と尋ねたところ、今日の弁護士は親切かつ真面目な人で、「過去の養育費については僕はよくわからないので、調べて後日お返事します」と言ってくださいました。次回の調停期日までにお返事をいただけるそうで、無料なのにそこまで……と深く感謝です。 今後の養育費についても、「いつまで支払うかについて、こちらは大学卒業まで、相手は18歳までと合意に至りません。進学時の入学金についても払えないと言っています。この2点がひっかかっていて、なかなかまとまらないのですが」と相談したところ「いつまで支払うか、は審判で決着をつけてもいいでしょう。ただし22歳までは難しいかもしれない。成人に達するまでということで20歳までになる可能性が高い。入学金などについては、物価の変動や事情の変化に応じて養育費の金額を双方で協議する、という一項を調書に入れておけばいいでしょう」とのことです。 さらに「審判に不服がある場合は?」と尋ねると「高等裁判所で争うことになります」との回答。これは初耳です。いいことを聞きました。これまで調停員や弁護士に同じ質問をしたところ、「審判に異議申し立てはしないものだ」「審判の内容が覆されることはないのでやるのは無駄」という回答ばかりだったのですから。 ちなみに、今やっているハガキ作戦、調停中にもかかわらず個人的に連絡をとることについての是非についても確認してみました。「あくまでもマナーの問題として、それはやらないものですが、別に法に触れるわけではありません。ただ、『養育費を払わなければ会社に行って騒ぐぞ』などと書けば恐喝になってしまいますから、内容には注意したほうがいいですね」 なるほど。違法ではないんですね。 調停をなるべく早く終わらせるためにも、せっせとハガキや手紙を出して、元亭主にはこちらの要求を事前に伝えておくことにします。いつも「次回まで考えさせてください……(泣)」と先延ばしにされるので。
2003年09月10日
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そういえば、調停でこんなことがありました。調停室で私がいろいろと話した後、元亭主とチェンジしようと席を立ちかけた時、一人の調停委員が控え室まで元亭主を呼びに言ったのです。いったん席を立った私は、自分の所得証明書を出していなかったことに気がついて、鞄から書類を出しもう一人の調停委員に手渡しました。その時、調停委員に付き添われて調停室に入ってきた元亭主。いないはずの私がいたので、ものすごーくビックリしたと見えて、即座に扉を閉めました。調停委員の「あら、まだでしたね。じゃあここでお待ちになって」という声が聞こえます。その声とかぶるように「いえ、もう終わりましたから」と私が部屋を出たときには、元亭主の姿はどこにも見あたりませんでした。控え室まで駆け足で戻ったとしか思えない素早さです。そんなに私と顔を会わせるのがこわいの?結婚していたころは王様のように威張って、自分の母親の面倒を押しつけていたくせに。それにしても、なんでこんな人と結婚してしまったのかしら。息子にさえ言われます。「お父さんみたいな人と結婚しなければよかったのに」。おいおい、だとしたらキミは生まれていなかったんだよ。息子は保育園の頃から「僕は宇宙からやってきてお母さんのお腹に入ったんだ」と言っていましたが、まさか今でもそう思っているわけではないでしょうに……。
2003年07月08日
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今日は第2回目の調停でした。前回伝えたこちらの要求金額は月額3万円プラス入学祝い金。まずその回答を聞くため、元亭主が最初に調停室に入りました。過去に遡った養育費の請求についても、今日伝えてもらうことになっています。30分が経過し、私が入れ替わりに部屋へ入りました。元亭主の回答は月額2万円。入学祝い金は「具体的な金額は約束できないが、払いたい気持ちはある、と言っています」ハァ?具体的な金額を決めないで、何のために調停かと言いたくなります。「過去の分は今さら払えないと言っています」家計もぎりぎりということなので……という調停委員に「家やら車のローンの契約書などはあるんですか」「忘れてきたそうです」ハァ?じゃあ「お金がありません」という言葉だけを信じているということ?収入と支出の客観的な資料を持ち寄って検討する予定だったはずなのに。「今どき2万円で子供は育てられません。2万円では到底合意できません!」今日の私は寝不足もあってハイになっています。「先月、新聞各紙が報じたのでご存知と思いますが、養育費の算定表が作成されたんですよ。先日それを入手しまして、表に照らし合わせてみたところ、私の場合は2万円から4万円の範囲とあります。15歳以上では4万から6万です。ですから、14歳までは3万円、満15歳から5万円という段階的な支払いをしてもらえるのでしたら、入学祝い金はなくてもいいです」調停委員はメモをとりながら「そうですか……で、過去の分はどうですか?」「それについても合意できません。民法881条の「扶養請求権の処分禁止」に照らしてみても、親権との相殺はできないことになっています。過去の分も請求します」ここで元亭主とチェンジ。私の所要時間はわずか10分でした。私が突っぱねたので、元亭主はいくぶん譲歩するつもりになったようで、3万円まではなんとかなるかも、と答えたそうです。ただし、その場合入学祝い金は払えないとのこと。「15歳まで3万、それ以降5万という段階的な支払いについてはどう答えていますか」と尋ねると「今から約束はできない、と言っています。涙ぐんでいました」いったいいつまで情けないことを続ければ気が済むのでしょうか。また調停委員は元亭主に同情を寄せ始めたようです。それに加えて、この調停委員は養育費算定表を知らなかったらしいのです。「その新聞記事がどんなものか見てないんですけどね……」これを聞いた私は算定表のコピーをバンと机の上に出し「これですよ!養育費の取り決めに時間がかかるから、こういう表ができたんです。裁判所にあるでしょう? 夏には関係機関に配布されるはずですが、私はその前に入手したんです。それで調べたら子供の年齢によって金額が違う。だから段階的に払ってもらいたいと言っているんです」調停委員はコピーをチラッと見ると、諭すようにこう言うのです。「それはあなた、表の見方が違う。子供が大きくなったからといって養育費の額を変えるためではなく、話し合いのときの年齢で決めるものですよ」しょせん話のとりまとめ役に過ぎない調停委員が何を言うか、と私も言い返します。「子供はいつまでも11歳じゃないんですよ。成長に伴ってこれだけ費用がかさむということを意味してるんじゃないですか」「じゃあそこに段階的に払えと書いてあるんですか!どこにあるんです!」なにこの人。調停委員が感情的になってもいいんですか。「そんなことは書いていませんよ。ただ私はこの表を根拠に、養育費の金額を出しただけです。段階的に払えというのはこちらの提案。養育費はあくまでも双方が了解すればそれでいいわけですから」ここでまた元亭主とチェンジ。しかし「過去の養育費ゼロ。入学祝い金ゼロ。月額上限3万円」という亭主と「それでは少なすぎる」という私の主張は平行線です。「このままでは埒があかないので、あくまでも向こうが払わないというのなら、調停は取り下げます。住所もわかったことだし、直談判に行きます」私がこう言うと、とうとう裁判官が出てきました。「3万円は払うといっているわけですから、いったんそこで合意して、入学金などはまた新たに調停で話し合えばいいのじゃないですか」たぶんこれ以上調停を繰り返しても、相手が「払えない」と言えばそれまで。今後も大幅な増額は期待できないように思います。しかし、月額3万円が確約されそうなときに、全面的に調停を取り下げるのは勿体ないような気もします。3万円だけ取り決めて、あとは電話攻勢で追い込むか……ここが思案のしどころです。
2003年07月04日
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保留となっていた電話の名義変更手続きですが、2回目の調停まで待つ必要もないかと思い、元亭主の捺印が必要な書類を郵送しました。「返信用封筒は同封してありますが、時間がかかるようなら次回調停の際に持ってきてください」そう書いた手紙も入れておきました。調停の前日、速達が届きました。見ると私が書いた返信用封筒です。中には必要な書類のみが入っています。手紙はありません。調停の前になんとか届くよう、あわてて郵送したとしか思えません。たぶん、調停でこれを出せば、離婚の時のことをあれこれ聞かれるとでも思ったのでしょう。当時、自分がしでかした非道な行為を暴かれるのが怖いのです。そんなに悪いと思っているのなら、誠意を形に表すべきと思うのですが、それは意地でもしたくないみたいです。黙ってうなだれていればいずれ嵐は過ぎ去る。そんなふうに思っているのかもしれません。とりあえず、電話の名義はこれで変更できます。私が以前持っていた加入権と交換したはずが、元亭主はそっちの権利はほったらかして(停止状態)、新たに購入したらしいので、私の手元に加入権が1件増えたことになります。ラッキー。でも相手が電話の加入権程度ならまだ話は簡単です。名義を変更するのは紙切れひとつでできます。問題は息子との関係です。果たすべき責任をこのままズルズルと引き延ばしていたら、息子の父親に対する不信感は決定的なものになるでしょう。親子関係はもはや修復できないものになります。あとになってから悔やんでも遅いのです。息子はこうしているうちにもどんどん成長し、「自分は父親に見捨てられた」との思いは日増しに強くなるのですから。
2003年07月03日
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夏には配布されるという養育費算定表が「判例タイムズ」に掲載されていると知り、入手しました。早速アップしようと思いましたが、数値が読める解像度では重すぎて楽天広場にアップできないので、資料用に別サイトを立ち上げました。 各資料や表の説明などは時間を見て加える予定です。とりあえず表だけでも見たい人はトップページにリンクを入れましたのでアクセスしてみてください。
2003年06月26日
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第1回目の調停では、鬱モード全開で調停委員たちの同情を買いまくった元亭主。相手が汚い手を使うなら、こちらもあの手この手を考えるまで。とはいっても、脅して金をとろうと言うのではありません。息子から元亭主へ手紙を書いてもらったのです。内容はもちろん養育費のことです。元夫婦の争いに子供を巻き込むなという意見もあると思います。しかし、息子ももう11歳。大人の話も理解できる年齢です。今回の養育費請求もその経過を逐一相談しています。第1回目の調停の日、帰宅すると息子は開口一番「どうだった?」やはり自分の父親のことですから気になるのでしょう。「どうもこうもないよ。しょんぼりして話にならないんだって。頭きちゃう」息子は顔をしかめて吐き捨てるように言いました。「なんだよ、それ」「ちょっとお前からも言ってやってくれないかな、お父さんに。ちゃんと養育費払えって。泣きまねするなって」息子の手紙はシンプルです。「お父さんへ。調停のこと聞きました。養育費ちゃんと払ってください。あと元気のないふりをして答えないのは意気地なしなので、やめてください。僕は恥ずかしいです」数年前、息子は元亭主に手紙を出して、返事がもらえなかった経験があります。「きっと僕の字が下手だから、郵便屋さんが読めなかったんだね。だからお父さんに届かなかったんだ」そんな息子の言葉が忘れられない私は、今度は言い逃れができないよう、配達記録をつけて郵送しました。返事はもちろんありません。実の息子の訴えも無視しつづけるとは。これで「父親としての責任は感じている」とは、あきれてものも言えません。
2003年06月16日
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東京、大阪の判事による「東京・大阪養育費等研究会」が、養育費の算定基準表をまとめました(詳しくはこちら)。今後は全国の裁判所で実際に使われることになります。 この算出表を使えば、子供の数と年齢、両親の年収から養育費の金額をすぐに出せるようになります。たとえば14歳以下の子供1人、両親ともに年収200万円の場合は月額1~2万円になるそうです。14歳を超えると、教育費用が考慮されてもっと高くなります。 元亭主の年収は約500万と聞いているので、単純に2.5倍と計算すると2.5万~5万。でも私の年収が200万よりもちょっとだけ多いので、月額3万円は妥当な額なのかもしれません。 でもそれは子供が14歳以下の場合。15歳になったらどれだけ上がるのか、知りたいところです。 算出表は夏には市町村や相談機関に配布されるそうですが、次回の調停期日が来月に迫っています。今すぐその内容が知りたい私は、家庭裁判所に電話してみました。「直接裁判所に来て家事相談室で相談してください。調停中なら、調停委員に聞いてください」 勿体つけちゃって。ホームページで公開したっていいじゃない。乳飲み子を抱えて裁判所までおいそれと行けない母親だっているだろうに、と思ったのでした。
2003年06月10日
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次回の調停では、養育費の具体的な金額を話し合うことになっています。 元亭主は今後の養育費を「払う」と明言したものの、その金額については「家族でゆっくり考えたい」と回答を保留したためです。 金額を決めるにあたっては、その根拠となる源泉徴収票やローンの契約書控えなども提出してもらうことになっています。 ところが、これらの書類は私の側でも出さなければならないと言われました。「私の収入も関係あるんですか」「子供は双方の親が育てるものですから、あなたとYさんの収入や経済状態を比べなければ……」「じゃあ仮に、私がYよりもずっと収入が多ければ、Yは養育費をまったく払わなくてもいいんですか!?」「まあ0円ということはないでしょうけれどね」 おまけに、私の収入には受給中の児童扶養手当、児童育成手当、就学援助金なども含めると言うのです。 手当が振り込まれている口座の通帳をコピーして持ってきても構わないと言われましたが、取引先からの振込も同じ口座にまとめているので、できれば見せたくはありません。コピーを調停に持っていけば、元亭主にそれが渡ってしまうかもしれないからです。今後の展開次第では、なんらかの嫌がらせがあるかもしれません。用心するのに越したことはないと思います。 通帳以外で受給金額を証明できるものを探しました。 まず児童扶養手当ですが、これは証書に月額が記載されているので、それをコピーすればOKです。 児童育成手当は、支給継続通知が毎年届いているのですが、捨ててしまったようです。区の子育て支援課に電話して再発行をお願いし、区役所まで受取に行きました。 就学援助金は月々決まった額が振り込まれるわけではありません。子供の学年によっても金額が変わります。年額でいくらになるのか、私自身把握できていなかったので、教育委員会に電話してみました。 担当者は「今年の分はこれから認定されることになっています。昨年の認定通知書なら出せますが、それでもいいですか?」 ここで鈍い私もようやく気がつきました。昨年の手当が今年も同じように受けられるという保証はどこにもないのです。もちろん、認定基準を満たせば受給はできますが、その基準や手当額はいつどのように変更されるかわかりません。昨年8月に児童扶養手当の所得限度額が変更されたばかりではないですか。そうした「改正」がないと考えるほうがおめでたいのです。 つまり、今受給している諸手当は、一言でいえば「あてにならない金」です。そんなものを収入として含めるべきなのでしょうか? 今後10年間支払われる養育費の根拠とするのは、おかしいのではないでしょうか?
2003年06月02日
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昨日は第1回目の調停でした。元亭主はてっきりすっぽかすと思っていましたが、遅刻せずに来たようです。 まず申立人である私と相手方である元亭主が別々の控え室に通されました。最初に私が別室に呼ばれます。そこで調停委員2名と向き合って座りました。一人は男性、もう一人は女性です。初めに調停についての説明を受けました。内容はおおむね次のようなものです。・どちらが正しいかを決めるのではなく、あくまでも話し合いの場であること。・調停は約2時間。どちらの言い分も公平に聞くため、話す時間も同じ長さとすること。・話し合いの結果、合意に達しなければ審判に移行すること。・その場合、手続きは不要であること。・ただし審判を不服とする申し立てはできないこと。 最後の部分「審判を不服と申し立てられない」には疑問が残りましたが、限られた時間をその件で浪費するのは勿体ないので、合意に達しなかった時はあらためて確認することにして本題に入りました。 2時間を相手方と分けるのですから、1人1時間。30分に分けて2回ずつです。 離婚の際に取り交わした「養育費を請求しない」と書かれた協定書のことや、それを作成することになった経緯、離婚後のことや現在の私の経済状態などを説明したところで30分が経過しました。 ここでまた控え室に戻り、入れ替わりに元亭主が別室に入ります。今度は私が30分待つわけです。 別室と申立人側の控え室は向かい合っており、控え室のドアは開放されています。元亭主が別室に入る際、相手に気づかれない角度からチラッと横目で眺めたら、ずんぐりと太った姿が見えました。ねずみ色のスーツを着てぶっといネクタイをしています。背中を丸めて何度も頭を下げながら別室に入る様子は、ちょっと惨めな感じもしました。 今思えばあれも奴の作戦だったのでしょう。30分経って私が再び別室に入ると、調停委員は元亭主に対してやけに同情的なのです。「Yさんはねえ、身体の調子がよくないんですって。それに精神的にも随分参っているみたいで……ねえ?」女性の調停委員はもう一人に同意を求めます。 やられた! 奴の十八番「死んだふり作戦」です。ぐったりとしおれたふりをしていれば周囲が同情して助けてくれる。離婚の時もこの手で、勤務先の社長に離婚交渉の代理人を任せっきりにしたのです。元亭主よ、何度も同じ手を使うなよ!「それで養育費の件は…」「養育費についてなんですが、やはり子供のことですし、自分も父親ですからきちんとしたいという気持ちはあるようで……」「払う意思はあるんですか、ないんですか」「払うと言っています」 やった。「払う」という言質がとれたのは大収穫です。 調停委員も私の明るい表情にホッとした様子です。「これで一歩前進したわけです。あとは金額をどうするかですね」 元亭主は家を買い、車を買い、それらのローンと3人の扶養家族を抱えて、あまり暮らし向きは楽ではないようです。調停委員は私の請求する月5万円は無理と判断したのか、こんなことを尋ねてきました。「減額に応じるとしたら、どこまで下げられますか? たとえば月2万とか3万とか」「子供ももう中学生ですから2万円では応じられません。最低でも月3万円。ただし、減額するのなら、中学、高校、大学の進学時にある程度まとまったお金を払ってもらいたい」「入学の準備金ね。そうね、お金かかりますからね」 結局、調停委員は当初の要求「5万円」は伏せて、「3万円プラス一時金」をこちらの要求として元亭主に伝えたのです。おまけに過去の養育費のことは「あー、言わなかったなあ」。 恥も外聞も捨てて、非力で愚図な無能の人間を装ったほうが得をするということなのでしょうか。 次回の調停は7月4日。この時に過去の養育費の件を伝えてもらうことにしました。電話加入権の名義変更手続きも、必要な書類を揃えて調停委員から渡してもらうようお願いしてあります。今後の養育費の一時金をいくらにするかは、これからじっくりと考えることにします。
2003年05月27日
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元亭主と結婚していた頃、使用していた電話の加入権は私が購入したものでした。離婚の数ヶ月前、別居のため私はアパートを借りることになったのですが、それまで使用していた電話はそのままに、アパートには元亭主の休止中の電話加入権を使って電話を設置しました。つまり、別居期間中、お互いに相手名義の電話を使用していたわけです。 当時、私たち夫婦と息子、姑の4人は公営住宅に住んでいました。その住宅への入居権利は私のものでしたから、離婚後は再びそこへ戻ることも考えて、電話を残しておいたのです。しかし、実際には離婚後、双方とも新たにアパートを借りることになりました。私は引き続き元亭主名義の電話を使うことにし、私名義の電話と交換するかたちでこれまで使用しています。 私は離婚と同時に自宅で仕事を始め、現在に至っています。今使用している電話は仕事用でもあるため、番号を変えたくはありません。しかし、名義は元亭主のままなので、ボイスワープやテレホーダイなどの手続きを行うたびに不便を感じていました。 これはお互いに電話加入権の名義を変更すれば解決することです。向こうにとってもなんら不都合はないはずです。養育費の件を話し合うついでに、この問題も決着をつけることにしました。 先日、いつものように(!)配達記録をつけ、名義変更を求める内容の手紙を出しました。でも、すぐにそのまま戻ってきたのです。見ると宛名の上には手でちぎったメモ用紙がセロテープでななめに貼られています。そこには「受取拒否」と書かれ、三文判が押してありました。元姑が書いたのでしょう、間違いだらけの稚拙な文字です。 きっと裁判所からの通知が届いたあとなので警戒しているのでしょう。いやがらせと思っているのかも。でも内容も見ずに送り返されては、まともな交渉はできません。 ダメもとでNTTに連絡してみました。「実は電話回線の名義を変更したいのですが、名義人と直接話ができない状態でして……NTTさんのほうから連絡してもらうことってできますか?」「それは個人の権利ですから、こちら(NTT)で書類を送れとは言えないですね~。新たに電話をひくしかないでしょうね。お金かかりますけどね」「いや、お金の問題じゃなくって、電話番号を変えたくないんですよ」「あ、それは新しく電話を設置した場合でも、これまでの電話番号をそのまま使うことはできますよ。ただ、名義人から『勝手に(俺の電話の)番号を変えるとは何事だ』と抗議があれば、使えなくなることもあります」 なーんだ。そうだったんだ。でも「名義人からの抗議」というのがちょっとひっかかります。要するに電話番号も名義人の権利ということなのですね。今使用している電話番号を元亭主が欲しがる理由は何一つありませんが、いやがらせを目的にそうした主張をすることは十分考えられます。 やっぱり名義を変更しておくほうがよさそうです。初調停の日につかまえて話をしようかとも考えています。
2003年05月22日
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納税証明書がとれないとわかり、あとはどんな方法があるかと考えました。ここはやはり経験者豊富な人、それもこちらの立場に立ってアドバイスしてくれる人に相談してみたいところです。たしか家庭問題の相談を女性センターなどで受け付けていたはず……。区からもらった「くらしの便利帳」を調べてみると、相談先の一覧表にありました。この冊子、ホントに便利ですね。東京都女性相談センター 5261-3110 http://www.fukushi.metro.tokyo.jp/madoguchi/soudan_jyoseic.htm 東京ウイメンズプラザ 5467-2455 http://www.tokyo-womens-plaza.metro.tokyo.jp/ 早速電話してみましたが「電話が大変混み合っております。しばらくしてからおかけなおし下さい」のメッセージ。残るは区の行政センター福祉課です。ダメもとで電話してみるとすんなりつながりました。ラッキー。「家庭相談員の方がいらっしゃると聞いたのですが」「お待ちください」 電話に出たのは50代と思われる女性でした。「このまま電話でご相談してもいいでしょうか」「できればね、直接いらしていただいてね、お話を伺うのがいいんですけどね、電話では込み入った話はできないのでね、でも手短にすむようならかまいませんけど」「実は養育費請求の調停中ですが、どれだけ請求できるか知りたいので相手の収入を調べたいのですが」「調停中でしょ?相手に直接聞けばいいんじゃない?」「いえ、まだ1回目の調停も行われていないんですが、その前に調べられるものなら、と思いまして。それに相手は会社役員なので、収入を誤魔化されるのではないかと不安で」「そおーお。個人会社なの?それじゃあ会社に電話しても無理ねえ」 この女性、手短にと言っておきながら「離婚してるの? あなたは何歳? お子さんは? 養育費これまでもらっていなかったの? それはどうして?」など次々と質問します。これまでの経緯をかいつまんで話すと「そういう(養育費をもらわない)約束は、引き取った側のほうから言い出すことが多いんだけどねえ。あなたの場合は逆ねえ」 元亭主の子供に対する責任感、愛情のなさに呆れている様子です。「でもねえ。そういう不誠実な人じゃあ調停にも出てこないかもしれないわねえ」「それは私も心配しているんですが……」「どっちにしても、収入の件は調停で正面切って尋ねるしかないんじゃない? 養育費の額を計算したいので現在の収入を知りたいから源泉徴収票出してくれって。そういう公的書類は個人がどうこう操作できるものじゃないし」 親身になって話を聞いてくれるので、ついもう一つ質問してしまいました。「それで、調停で養育費の支払いについて決まったとして、相手に確実に払わせる方法はあるんでしょうか」「そうそうそう、払われないことが多いのよね。養育費支払いが履行されない場合は強制執行ができるようにはっきり取り決めておくといいわねえ。それで支払いが滞ったら、家裁で強制執行の手続きをすることになるわね」 えーまた裁判所で手続き? なんて面倒なのかしら。「それ、自分でやっちゃだめですか」「あなたどうやってやるの? 暴力団でも頼むの?」 できればそうしたいところですが、はい、と答えるわけにもいかず、「いえ、自宅に電話をかけるとか……」「あっはっは、そんなことしたって払いませんよ、やるのはいいですけどね、それで払うようなら最初から払っていますよ」「第三者を使って取り立てるのは違法ですか」「だって相手から通帳ひったくるわけにもいかないでしょ? 強制執行できるかどうかは裁判所が決めることなんだから裁判所を通さないと。あとは弁護士を使う方法ね。でも弁護士費用のほうが高くついたらやる意味がないでしょうねえ。それでみんな泣き寝入りすることが多いわね」「あとはね、養育費の受け取りは、いったん裁判所が預かってからあなたの口座に振り込んでもらう方法がいいでしょうね」「不払いの防止に効果がありますか」「相手が支払いの義務を重く受け止めるでしょうね。それに不払いがあったときにその証明が簡単になるし」 長電話になってしまったので、このへんで切り上げることにしました。「では収入については、それを証明する書類を相手に求めてみます。ありがとうございました」「お住まいとお名前だけ教えてください。私はM山です。また何かあったら電話してくださいね」 無料法律相談の何倍も親切なのです。悩んでいる人はまずここに電話をして、今後の方針が決まったら法律相談で法的な裏付けをとる、という順序で利用してはいかがでしょうか。
2003年05月14日
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養育費をいくらにするか、算定方法にはいろいろな方法があります。まず、必要生活費を算出し、それを双方でどう負担するかで決まるようです。 必要生活費の算出方法には、次の4つの方式があるそうです。1.実費方式 2.標準生活方式 3.生活保護基準方式 4.労研方式 まず、1の「実費方式」ですが、これは双方の実際の収入、生活費を基準に算出します。2の「標準生活方式」は家計調査結果に基づく標準世帯の家計費を基に、3の「生活保護基準方式」は生活保護基準額を基にして算出します。4の「労研方式」は1952年の生活費実態調査を基に最低生活費を算出します。 このうち、1と4は現在ではほとんど用いられないとされていますが、2と3は親の生活水準に合わないという欠点があります。 そして、生活費をどう分担するかは、次の3つの方法があるそうです。1.収入比率での按分2.余力での按分3.生活程度比率での按分 1は単純に収入額に応じた分担ですが、2は双方の家庭維持にかかる費用を差し引いた残額の割合で分担します。3は父親が子供を引き取った場合の子供の生活費と、母親が引き取った場合のそれの金額の差の割合で分担するというものです。 ただ、こうした算定方法はあくまでもそうしたやり方がある、というだけで、実際には支払う側の経済状態と双方の話し合いで決定するようです。 そうなると、私が請求している養育費の額が、相手の収入に照らして妥当なのかどうかが問題となってくるわけです。 そこで、相手の収入を事前に調べてみようと思い立ちました。収入を証明する公的書類といえば、源泉徴収票と納税証明書です。ほかにもあるのかもしれませんが、素人にはそれぐらいしか思い浮かびません。離婚の際、勤務先の社長が元亭主をかばったという経緯があるので、源泉徴収票を見せてくれるよう会社にかけあうのは無理です。そこで、税務署に電話して納税証明書を取り寄せられるかどうか聞いてみました。 税務署員の答えは「できません」。納税証明書を申請できるのは、本人、もしくは同居の家族。第三者は本人の委任状が必要ということです。 「元妻ですが、養育費の算定のために収入が知りたいんですけど、だめですか」と食い下がってみましたが「相手のプライバシーに関わることですから」。 戸籍謄本や住民票は、私が元妻だという証明もなしにすんなり取れたのに、納税証明書だけが取れないのは納得できません。もっとも、自分が調べられる立場なら、戸籍謄本も住民票も簡単に取れないほうがいいんですけどね。
2003年05月12日
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掲示板に養育費請求について否定的な発言が入り、思わぬところで世間様の見方を勉強させていただきました。たぶん、その人たちも養育費そのものを否定するわけではなく、私のようなケースに対して不快感を示しているのだと思います。 その理由として考えられるのは次の2点です。1. 養育費を請求しないと決めたなら、潔く一人で育てるべき2. 策を弄して一円でも多く相手から取ろうとする態度がけしからん 調停員も同じ人の子、似たような感想を持つことは十分考えられます。ということは、これらの点について理解が得られるよう、作戦を練っておく必要があるわけです。 まず1ですが、養育費を請求しないと取り決めた背景には、元亭主が子供を人質にして親権との取引を要求したという事実があります。相手からの「今後一切金銭の要求をするな」という恫喝にも似た手紙も残っています。立派な証拠になるはずです。私に「1人でも立派に育ててみせる」という意地があったのも確かですが、そのへんのことは伏せておきましょう。あくまでも相手の非道なやり方を強調し、私は仕方なくそれに従ったことにしておくのです。 2については、日本人的なエモーションがそこにあるように思います。判官贔屓ですね。てぐすねひいて相手を待ち構えるようなやり方に反感を覚えるのでしょう。要するにしおらしくしていればいいわけです。調停では前回同様のみすぼらしい格好で行くことにします。態度はけなげに、要求ははっきりと。基本路線はこれでキマリです。
2003年05月10日
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6日に申し立てた調停の期日を知らせる通知書がもう届きました。第1回目の調停は26日。通知書が届くまで10日、調停は来月中旬と言われていたのとは随分違いますが、早く対応してもらえればそれに越したことはありません。 調停まであと2週間。こちらの言い分をまとめるのはもちろんのこと、相手の言い分に対してどう返答するかを考えておいたほうがいいかもしれません。 たとえば減額。こちらの月5万円の要求に対して3万円ではどうかと言われたら? 過去の分は払えないと言われたら? 払う代わりに子供との面接を要求されたら? あとは何があるかしら。これからゆっくり作戦を立てたいと思います。
2003年05月09日
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調停の申し立ては初めてなので、下調べをしておいたつもりでもやはり緊張します。これまでの経緯を簡単にまとめ、区役所の出張所で自分の戸籍謄本を取り、郵便局で切手を購入して、家庭裁判所のあるS市行きの電車に乗り込みました。 この日の服装は、グレーのセミタイトスカートに空色の綿ニットアンサンブル。ニットは2年前にネットフリマで購入したものです。何度も自宅で洗濯しているので、クッタリ感が出ています。足下は履き古したローファー。これは何度も捨ててしまおうと思っていた靴ですが、雨の日用にととっておいたものです。鞄はペカペカしたナイロンの安物にしました。香水はつけず、マニキュアは落としてあります。アクセサリーもなしです。つまり「お金がありません」と全身でアピールしているのです。髪は半年前に美容院に行ったきりですから、これも好都合です。 こうした演出には私なりの理由があります。いろいろなサイトで同じように養育費請求の調停をした人の体験談を読んでみると、調停では担当する調停員の主観も少なからず影響を及ぼすらしいのです。オーダーメードのスーツを着てブランドもののバッグを抱えているような人が「養育費を請求します」といっても、親身になってくれないということでしょう。 そうした話を見聞きして、ふと「リップスティック」というレイプ犯罪を描いた映画を思い出しました。被害者のモデルが裁判に臨む際、胸元が見えるほどシャツのボタンを開けて着ているのを弁護士が直させます。被害者が「男を誘うような女」であってもなくても、レイプの罪が軽くなるわけではないと思いますが、少しでも陪審員の心証がよくなるなら、といった配慮からでしょう。 養育費の請求についても、こちらが相手よりも暮らし向きが豊かと思われては「向こうも苦しいんだからこのへんで手を打ってはどうですか」と不本意な結果に持っていかれるかもしれません。それでなくても元亭主は泣き真似が上手なのですから、こちらも「不憫な母子家庭」になりきることが必要と思ったわけです。 さて、S市の裁判所は駅から徒歩10分ほどの場所にありました。東京家庭裁判所は以前息子の氏の変更手続きで足を運んだことがありますが、それよりもずっと小さく古い建物です。 1階の売店で収入印紙を買い、2階の受付の前で番号札を取って、順番が呼ばれるのを待ちます。壁に貼られたパネルを見ると、家事相談は個室で行われると書いてあります。そこで元亭主がいかにろくでなしかをゆっくりと訴えることにしよう…。そう考えているとチャイムが鳴り、私の番になりました。 ドアを開けて中に入ると、そこは1脚の椅子もなく、ただのカウンターになっていました。その向こうには20~30の事務机が並び、みな忙しそうに仕事をしている様子。さらに2名の先客がいてカウンターごしにあれこれと話をしています。私がきょろきょろしていると年配の男性が「どうしましたか?」と出てきました。「あのう…養育費を請求したいのですが…」と言いかけると「謄本ある? 子供は何人? 収入印紙は? じゃあこれに書いてね」 ふたたび廊下に戻り、投票所のようにいくつかに仕切られた長机に向かって腰掛けました。渡された用紙は「家事審判・調停申立書 事件名(養育費)」とあります。申立人、つまり私と、相手方である元亭主、息子の本籍、住所などを記入していきます。「養育費月___円」の部分には5万円と書きました。あまり多いと「相場」から外れてしまい、少ないと相手の負担にならないので、その間をとってはじきだした金額です。 相手方の住所の欄には電話番号も書かねばなりません。戸籍の附票、住民票から住所は調べがつきましたが、電話番号はまだわからないため、「勤務先:○○株式会社」と書き添えて会社の電話番号を記入しました。 受付に戻り、さきほどの担当者に書類を出すと「はい、はい。じゃこれでいいですね。あとは切手と…」「あのう…相談は?」「え、相談したいの? 養育費請求するっていうから申立書書いてもらったんだけど」「いえ、調停の申し立ては今日する予定なので、それはいいんですが」 2~3人立てばいっぱいの狭い受付に、入れ替わり立ち替わり人が出入りして、とてもじっくりと事情を説明するどころではありません。たしかに、調停の意思は固まっているのですから、今更相談というほどの相談もないのですが、このあとどうすればいいのかわからず、何とも心許ない気持ちです。「養育費の取り決めはしたの? していないの?」「実は親権と引き替えに養育費を請求しないという協定書を作成したのですが、そうしたことはできないと聞きまして…」「そうね、公序良俗に反するからね」「そう!そうなんです。なので、これからの養育費はもちろんですが、協定書は無効ということであれば離婚した年に遡って過去の分も請求したいのですが」「うん。そうですね」 担当者は深く頷いてくれました。この人は調停員ではないので、同意を得ようが得まいが関係はないのですが、こういう反応は心強く嬉しいものです。「それで、このあとはどうすればいいのでしょうか」「このあと10日から2週間の間に、あなたの書いた申立書をもとに、あなたと相手方に調停への呼び出し状が届きます。そこに調停の日時が書かれています。その日においでいただかないと、この申し立ては無効になってしまいますから、万障繰り合わせて、雨が降ろうが槍が降ろうが必ず来て下さいね」 年配の人らしい冗談に苦笑いしながら、「ではよろしくお願いします」と頭を下げ、私は裁判所を後にしました。 結局、今日は申立書の提出だけで、貧乏人のアピールは必要なかったようです。これまでの経緯やお互いの言い分は調停で、ということになります。それにしても2週間。お役所仕事って遅いですね。
2003年05月06日
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家庭裁判所へ行くとなると、半日は確実につぶれてしまいます。無駄足にならないよう、事前に電話をかけました。先日の無料法律相談でも「まず電話で相談してみたら」と言われていたからです。しかし、裁判所では「おいでください」の一点張り。電話での相談は受け付けていないとのことです。直接足を運んで、事情を説明するしかなさそうです。 調停の申し立てにあたり、用意するものは、私と相手の戸籍謄本各一通、印鑑(認め印でOK)、900円分の収入印紙と80円切手10枚、10円切手2枚。元亭主の戸籍謄本は、先週取り寄せておいたのが役に立ちます。あとのものは近所の役場や郵便局で間に合うので、すぐに用意できるでしょう。 早速裁判所へ、と思いましたが、連休前の忙しさにかまけているうちに金曜日になってしまいました。このあとの3連休、元亭主は家族と楽しく過ごすのかと思うとなんだか癪にさわるので、ちょいと揺さぶってやることにしました。4/7に配達証明をつけて出した養育費請求の手紙とほぼ同じ内容のものを送りつけたのです。あのときは住所不明で戻ってきましたが、今度は新住所を調べてあります。相手が読むかどうかは別として、確実に手元に届くはずです。今回は返答期限を設けず「支払いについては調停で取り決めたい。連絡なき場合は異存のないものと見なす」と書いておきました。もちろん返事など来るわけはないので、連休が明けたらすぐに家庭裁判所へ行く予定です。 手紙には今後毎月5万円の養育費と、過去の養育費400万を請求すると書いておきました。元亭主は気の小さい人間ですから、これで連休は暗い顔をして過ごすことになるでしょう。あるいは周囲の人間に相談しているかもしれません。せいぜい思い悩むといいのです。 書き忘れていましたが、先々週、電話機も購入済みです。これまでの電話機は母からのおさがりで、ディスプレイがない古いタイプのものでした。今回購入したのはナンバーディスプレイ対応の電話機。子機なし、ファクス機能なしの一番小さいタイプです。ヨドバシカメラで8000円でした。ナンバーディスプレイサービスへの申し込み、設定も完了しています。利用料金は私の場合、住宅用アナログ回線なので月々400円。初回だけ回線切り替え工事費が2000円かかります。 これで、元亭主あるいはその家族から電話がきたら、発信元の電話番号がわかります。相手の住所は調べ上げたものの、電話番号はわからずじまいなので、向こうが自宅からかけてくれればしめたものです。ちなみに非通知の電話はつながらないように設定してあります。金曜日に送った手紙の件で、2~3日中に元姑が無防備に電話してくるかもしれません。うふふ。連休の楽しみが少し増えました。
2003年05月03日
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先週の動きをまとめて書きます。 まず21日の月曜日に、元亭主の戸籍謄本を請求しました。申請書、定額小為替、切手を貼った返信用封筒を同封して郵送し、こちらへ届いたのが24日の木曜日。 この前の週に住民票を取り寄せ、すでに再婚していることがわかったわけですが、離婚してまもなくの再婚だったので、相手はどういう人なのだろうと少し気になっていました。戸籍謄本からわかったことは、相手の旧姓と出生地、本籍地。両親の名前も確認できました。父親が筆頭者となっている戸籍からの入籍なので、たぶん相手は初婚なのでしょう。本籍地がそのまま住所ならば、そこから電話番号も調べられるかもしれません。 私と婚姻関係にあった6年前に、この再婚相手と元亭主との間に接触があったかどうかは今のところわかりませんが、旧姓に私は憶えがないので、単に離婚後知り合った人かもしれません。いずれにしても、慰謝料の時効は3年ですから、今更騒ぎ立てるつもりはありません。しかし、今後の展開次第では、元亭主にゆさぶりをかける時に今回得た情報が役に立つのではないかと思っています。 さて、25日の金曜日は区の無料法律相談へ行ってきました。これは養育費を請求できるかどうかや、調停の手続き方法などを弁護士に確認するためです。無料法律相談の申し込みは、区が発行している「くらしのガイド」(無料)から窓口を探しました。自治体によっても違うと思いますが、私の住んでいる区では毎週3回行われています。 電話で申し込みのあと、指定の時間に区役所へ行き、用紙に名前だけ記入して順番を待ちます。15分から20分で済ませるようにと言われているので、質問内容をノートに走り書きしているうちに名前が呼ばれ、個室へ通されました。向いに座っている弁護士は手元の相談用紙に目を落としたまま「どういう相談ですか」とぶっきらぼうに私に尋ねます。感じの悪い人ですが、無料なのですから文句は言えません。 時間内になるべくたくさんのことを聞こうと、私は早口で質問しました。「養育費の請求についてのご相談です。離婚の際に、私が子供を引き取り親権者になるかわりに養育費は請求しないという協定書を作成してしまったのですが、養育費は子供の権利ですし、そうした取引は無効だと聞きました。今から請求できますか」「できますね。ただ過去の分はできないでしょうね」「子供を向こうが勝手に転居先に連れて行ってしまったので、その身柄と引き替えにと言われて仕方なく、という事情があるんですが、それでもだめでしょうか」「いきさつはどうあれ、過去のことですしねえ」 過去に遡っての取り立てはどうやら難しいようです。「こちらから向こうに直接請求するのはいいんですよね?」と食い下がると「それを言うのはかまいませんが、法的に取れるかどうか、という点でね、取れるとは言えないですよね」 次に請求方法について尋ねました。「請求方法はどうすればいいんでしょうか」「調停ですね。家庭裁判所へ行って」「申し立ての前に内容証明を出したほうがいいでしょうか」「別にいらないでしょう。その分時間がかかるし。一刻も早く欲しいでしょう? まず申し立てることが先ですよ」「調停は初めてなのですが……より多く取り立てる、というか、こちらに有利に運ぶために、事前に準備しておくこととかありますか?」 この部分は調停を起こす前に是非確認しておきたかったことですが、弁護士の答えは何とも気のないものでした。「ないですね、別に」 そして、裁判所や弁護士会館などの連絡先一覧が印刷された紙の「家庭裁判所」の項をぐるっとボールペンで囲み、「ここに行って相談してごらんなさい」 ここで大事なことを思い出しました。元亭主は東京都民ではありません。「向こうの住所がK県にあるんですけど……」「なんだ、東京都じゃないの。そうかあ。じゃあそこの家庭裁判所に行かなくちゃいけないねえ。申し立てだけは東京でもできるけど、でも事情を説明しなくちゃいけないしなあ……とにかく、K県の家裁に電話して相談してみることですよ」 調停は相手の居住地の家庭裁判所で行わなければならないのです。どうやら1日がかりになりそうです。
2003年04月28日
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逃げ続ける元亭主の戸籍の附票と住民票がようやく届きました。どちらの方法でも現住所がわかるので、本当は2つとも取ることはなかったのです。ただ、戸籍の附票は「元妻でも取れないことがある」と言われたことがあるので、万が一の時のために住民票も請求しておいたものです。無駄になるかもしれないけれど、まあいいや、という軽い気持ちでした。ところが、この住民票から意外な事実を知ることができました。世帯全員が記載された住民票には、元亭主と元姑に加えて、現在の妻と子供の名前がありました。すでに再婚していたのです。離婚から6年。再婚しているかもしれないと考えたことはありますが、いざ住民票を目の前にしてみると複雑な思いです。現在の妻との子供は今4歳。離婚したとき、息子も同じ年齢でした。その子にはご飯をたべさせ、服を買ってやり、時には旅行や遊園地に連れて行くのかと思うと、ほったらかしの息子が不憫です。同じ自分の血を分けた子供なのに可愛くないのでしょうか。さて、11日の日記に書いた「ほかの手」とは、元亭主の勤務先の登記簿謄本です。法務局からこれも郵送で取りました。元亭主は取締役のはずなので、そこから住所を知ることができると考えたからです。残念ながら住所は代表取締役のものしか記載されていませんでしたが、元亭主の名前は謄本にしっかりと載っていました。いまだ転職していないことが、ここからも確認できたわけです。さあ、これでいつでも調停を申し立てることができます。養育費を請求しますよ、ということはメール済みです。ただ、相手が読んでいない可能性もあるので、内容証明が事前に必要になるかもしれません。これについては今調べています。わかり次第、ここで報告します。内容証明が必要となった場合でも、より手軽に出せるよう、こんなサービスを利用しようと思っています。登録はすぐできます。私もさきほど登録を済ませました。電子内容証明サービス相手も家庭のある身、簡単には決着がつかないかもしれませんが、1万でも2万でも、息子のために取ってやるぞ、と決意を新たにした日でした。
2003年04月16日
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逃げた元亭主の住所をつきとめる方法ですが、いろいろ調べたところ次の2つがあることがわかりました。1. 除住民票をとる とりあえず今わかっている住所の住民票をとります。すでに移転しているわけですから、除住民票です。そこには移転先が記載されているので、新住所がわかります。そこも移転している場合は、その新住所のある役所へ同じようにして請求します。2. 戸籍の附票をとる 本籍地がわかっていれば附票から住所を知ることができます。 いずれも郵送で請求できます。自治体によっては申請書がダウンロードできるところもあります。必要事項を記入し、返信用封筒と定額小為替を同封して請求します。私の場合、除住民票は400円、戸籍の附票は300円でした。郵送料と返信用の切手、手数料を合わせても、全部で1040円です。会社を1日休んで申請に行くことを考えたら安いものです。 もし元亭主が偶然このサイトを見つけたら……とも考えました。ですから、住所がわかるまではこれらの方法は公開するつもりはありませんでした。しかし、奴にとって今回の件は寝耳に水の出来事。安心して現在の住所に住民票を移しているであろう今、1.の方法からは逃げられません。もっとも、数日のうちに夜逃げのように移転すれば別ですが。 さらに……ほかにも手は打ってあります。これは相手に対抗策を取られないよう、今は内緒にしておきます。 そうそう、勤務先もわかりました。これは元亭主が離婚前に勤務していた会社に別人を装って電話したところ、あっさりと奴がいることを認めました。離婚の際、社長に泣きついて交渉の代理人まで頼んだ弱虫ですから、一生頭が上がらないのでしょう。 勤務先さえわかればこっちのものです。いざとなれば、会社の前で張り込んで捕まえることだってできるのですから。 大体、この情報化時代に逃げ切れると思っているのでしょうか。息子はまだ11歳。成人するまでまだ9年間もあります。私は9年間マイペースで、しかし執拗に追いかけるつもりです。精神的に脆弱な元亭主がこの攻防に耐えられるかどうか。こちらが要求しているのは月たったの数万円、しかも自分の血を分けた息子のための金です。そのわずかばかりの金を払いたくないばかりに、奴がどこまで抵抗するか、見ものです。
2003年04月11日
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一昨日出した手紙が戻ってきました。「転送先に見あたりません」の付箋が貼られています。元亭主は移転してしまっていたのです。大方予想はしていたことです。離婚後、事あるごとに父親らしい対応を求めて連絡し続けてきましたが、あまりの誠意のなさに「これで返事がなければあきらめる」と最後の手紙を出したのが3年前でした。たぶん、その手紙を見て安心したのでしょう。これで縁が切れたとばかりに引っ越してしまったに違いないのです。今頃は羽を伸ばして気楽な生活をしていることでしょう。でもこれで諦めたわけではありません。住所を探す手はいくつか考えてあります。明日早速実行に移すつもりです。移転先が判明したら、ここでその方法をご紹介します
2003年04月09日
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手始めに、元亭主には手紙を出すことにしました。万に一つでも子供に済まないという気持ちがあるのなら、手紙1本で解決するかもしれないからです。もちろん、これで解決するとは思っていませんが、まずはこちらの意思表示からというわけです。内容は次の2点。・今月より息子が成人する月まで毎月5万円の養育費を払うこと・離婚した年に遡り、過去の養育費を払うことそして、支払いの内容を取り決めた公正証書を作成したいので連絡するように、と書いておきました。期限は1週間後。それを過ぎて何の連絡もないようなら、家裁へ調停を申し立てることも予告してあります。元亭主が「受け取っていない」とシラを切ることのないよう、確実に手元へ届ける方法で送ることにしました。郵便局の窓口で聞いたところ、手渡しで配達されるのは・書留・簡易書留・配達記録・配達証明などの方法があるそうです。今回は一番安い配達記録をつけて出すことにしました。控えの番号をインターネットなどで照会すれば、いつ配達されたのかがわかるというものです。ここで気になるのは、元亭主が送り先にまだ住んでいるかどうかです。離婚からはすでに丸6年が経過しています。最後に手紙を出したのは3年前でした。すでに移転していた場合、住所調べからやり直しです。そこで、電子メールでも同じ内容の文書を送っておきました。個人のメールアドレスがわからないので、会社の問い合わせ用アドレス宛です。小さな会社なので、たぶん元亭主がメールをチェックしているはずですが、念のため文書は暗号化しておきました。元亭主しか知らないパスワードを入力して、はじめて開くしかけです。さて、郵便と電子メール。相手が移転し、かつ転職していない限り、どちらかは届くはずです。リミットの1週間後までに、元亭主がどう対応するか。ひとまず相手の出方待ちです。
2003年04月07日
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いよいよスタートです。皆さん、よろしくお願いします。離婚して7年になりますが、元亭主からは一銭の養育費も支払われておりません。離婚時に「養育費は請求しません」という協定書を作ってしまったので、すっかりあきらめていたのです。でも、離婚や養育費に関するサイトを見てみると、そうじゃないんですね。養育費は子供の権利だから、親同士で「払わない」「請求しない」と取り決めをしていても無効なのだそうです。さらに言えば、養育費を請求し続けることは親(監護者)の義務だとする意見もありました。そうだよね。ごめん、息子。お母さん、今まで親の義務果たしていなかったよ。これからは強気です。過去6年間の分までむしり取ってやるんだ。ふふん。安心して暮らしている(であろう)元亭主よ。首を洗って待っているがよい。
2003年04月06日
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