『未熟なボクら ―もう一つのNARUTO-ナルト物語― 』
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第61話「同じ班になれてよかった」
サスケは夢之助の肩を抱いたまま、写輪眼を発動させた。ネジはすぐさま額当てを外し、写輪眼での観察がしやすいようにする。額に手をかざすと、ネジの呪印も光り、垂れた髪がかすかに揺れる。ネジが自分の体内で、呪印解放の動きを始めたのだ。最も、これは夢之助の呪印を解く動きに合わせたものであり、ネジ自身の呪印が解けることはないのだが……。
サスケは写輪眼でネジを凝視する。呪印、発する光、目線の動向、揺れる髪のリズム、かすかに変化する表情……その他もろもろをすべて観察し、写輪眼の力を最大限に発揮する。
「夢之助……お前の、呪印の奥の方に……汚れた血のかたまりがあるだろう」
「えっ?」
「感じろ。お前はうちはの血を濃く受け継いでいる。母親のうちはの血……それから父親の血……それを感じれば、余計なものが見えてくる」
夢之助は、そっとサスケの腹に寄りかかる。感じる……同じ、うちはの血。それを自分の中で感じ、見たこともないがきっと同じくあたたかかったであろう父の血を感じ……。夢之助はハッと気付く。
「捉えたか!」
「うん!」
とてつもなく重く、汚らわしいものが、ズキンズキンと呪印の奥で脈を打っている。
「それを……」
ネジの体内を洞察しながら、サスケは指示を続ける。
「呪印からそれを繋ぐ糸で全部からめて……」
夢之助はサスケの腕をぎゅっとつかみ、必死で指示をこなしていく。ネジはさらに先の手順へと身をもって進めていく。
「そして……」
「やめてネジ兄さんっ!」
ネジはハッとしてヒナタを見つめる。ヒナタは、白眼で必死にネジを見つめていた。
「バカッ! いつの間にお前白眼なんか使って……!」
キバは怒鳴る。
「それをしたら、ネジ兄さんの呪印が発動する……!」
ネジの脳裏に、父の姿が頭をよぎる。幼いヒナタの修業を見ていたあの日、父はヒアシの印により、激痛を発した頭を押さえ悶えていた。あの状態が続けば、死をももたらす恐怖の呪印。だが……。
「良いのです。ヒナタ様」
ネジは笑った。
「ダメだよ……。死んじゃう……かも……」
ヒナタの目に涙が浮かぶ。その一言で、皆はあわてる。
「ネジッ! やめようよ! ……ねぇっ!」
テンテンも泣き出す。ネジは、テンテンの肩にそっと手を置く。
「皆が命をかけてきた。キバも、シカマルも……そして今ここにいる皆も……。仲間のためにな……」
そうしてネジは、呪印の光を強めていく。
「おまじない」
テンテンはネジの頬にキスをした。リーがネジを抱きしめる。
「ネジ! 死なないでください!!」
泣きながら、リーはネジから離れる。
「リー。テンテン。お前たちと同じ班になれて……よかった。……グアアッ……」
ネジは突然激痛に見舞われ、頭を押さえて地面にうずくまる。
ナルト『次回は……まさか、こんな結末になるなんて……』
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