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2010.08.03
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カテゴリ: 読んだ本
訳 : 猪熊 葉子
2008年4月 岩波少年文庫より

衰退したローマ帝国は、450年にわたるブリテン島支配に終止符をうつ。
地方軍団の指揮官アクイラは、悩んだ末に軍を脱走し、故郷のブリテン島にとどまることを
決意したが…。意志を貫いて生きることの厳しさ、美しさを描く。

(上巻裏表紙 紹介文より)
山中にたてこもるブリテンの王子アンブロシウスの下に集い、
来るべき闘いにそなえるアクイラ達。
勢いを増す「海のオオカミ」ことサクソン軍との死闘の末、アクイラは何を手に入れたのか。
ローマン・ブリテン4部作の三作め。

(下巻裏表紙 紹介文より)

時代はローマ帝国の衰退期。
ブリテンにおけるローマ正規軍の撤退後、40年が過ぎた頃になります。
そして、とうとう最後のローマ地方軍団も撤退が決まります。

訳者による前書きにあるのですが、450年という長きにわたるローマ軍の支配の間に、
ブリトン人(ブリテン島の住民という意味。ケルト族)達はローマの文明を受け入れて

また、少数の征服者であったローマ軍団の兵士達も、ブリトン人の妻を持ったり、
退役後にそのままブリテンに定住したりと、ブリトン人に同化。
そのうち、名はローマ軍団といっても、実体はブリトン人が占めることになっていきました。
このように被征服民族で作られたローマ軍団を、地方軍団と呼んだそうです。

主人公であるアクイラは、最後の地方軍団で十人隊長を務めていました。
軍に従ってローマへと撤退するか、脱走兵となって故郷であるブリテンに残るかで悩み、
結局後者を選びます。
これにより、厳しい運命に翻弄されて生きることになったアクイラの人生はつらいのですが、
だからと言ってサクソン人が一方的に『悪』と思えなくなってくるシーンもあり
せつない話だなあと思いました。



これ以降は詳細な感想となり、当然ですが全てネタバレとなります。ご注意ください。










しかしそこへサクソン人の襲撃があり、フラビアは連れ去られ、アクイラ以外の全員が死亡。
アクイラは、狼の群れがいる場所で木に縛られ、置き去りに。
そこへ、襲撃したのとは別のサクソン人(とアクイラは思ったが、実はジュート人。襲撃&略奪という
やることは同じ)グループがやってきて、奴隷とするためアクイラを連れ帰ったのです。

アクイラはジュート人の島で、奴隷として3年を過ごします。

やせた土地で作物はあまり育たず、天候が悪い年はすぐに飢えの危機に襲われる。
他から略奪しないでは生きていけない状況なんですね。
そんな中で一族同士で力を合わせて、貧しいなりに仲良く暮らしている。
これ、ジュート人に限ったことではなくて、サクソン人も同じ。
だから彼等は肥沃な土地を持ったブリテンに、金や土地を求めて攻め入ってくる。

略奪がいいわけないです。
でも飢えて死ぬのを待つより豊かに暮らせる新天地が欲しい、という気持ちもわかる。
ブリテンには先住民がいて、だからそこで領土の取り合いになって・・・と
終わることのない戦いとなるんですよね。
これ、ブリテン側からの視点ですから非道なサクソン人と見えますが、
サクソン側の視点だったら新天地を求めた勇敢な戦士なんだろうなと思うと、
やるせなかったです。(T_T)

そしていよいよ飢えたジュート人は、それまでは男達が略奪に行くだけだったのが、
一族をあげてブリテンへの移住を決意。
アクイラも連れて行かれることに。
ブリテンに着いて、サクソン人の大居留地に行ったアクイラは、そこで妹・フラビアに再会します。

これまでアクイラが死を選ばなかった理由は、サクソン人にさらわれた妹の生死を確かめ、
生きているなら捜し出したいという気持ちがあったから。
フラビアは、父を殺し自分をさらった男の妻となって、息子をもうけていました。
フラビアの手引きで、アクイラは居留地から脱出します。
一緒に逃げようと言うアクイラに、フラビアは子供と夫を残して行けない、と言います。
ショックを受けるアクイラ。
父の仇なのに、憎きサクソン人なのに、フラビアは家族としてのつながりを持ってしまった。
自分はこれから何のために生きていくのだろうと、目的を見失って
フラビアを許せない気持ちでいっぱいに。

でも、許せないって気持ちはひどいと思うの。
ショックなのは仕方ないけど、この時代の習いとして、襲撃して略奪された女性は
暴行されて死ぬか、奴隷として襲撃者のものになるかしかない。
フラビアは族長の息子に略奪され、最初は奴隷だったのかもしれないけど、
相手に望まれて妻となったわけです。
「彼は乱暴だけど、私を打ったりはしませんよ」というフラビアの言葉で
族長の息子が、夫としてフラビアを大事にしていることがわかる。
そうして子供も生まれて夫婦として一緒にいたら、フラビアだって情が移るでしょうに。

アクイラは次の目的として、裏切り者を見つけ出して復讐することにします。
自分の農場が襲われたのは、たまたまサクソン人の襲撃ルートにあったからではなく、
ローマ軍側の連絡係でありながら、裏切ってサクソン人に情報を流した者がいたからです。
アクイラの父がコンスタンチヌスに忠誠を誓う者である、という情報です。

コンスタンチヌスについて時代背景を少々(小説本文からです)。

テオドシウス帝がピクト族の討伐のためブリテンに来た時、配下の将軍にスペイン人の
マグナス・マキシムスがいた。テオドシウス帝が再び南下した時(ローマへ帰った時?)、
テオドシウス帝はブリテンの統治をマキシムスに任せていった。
マキシムスはブリテンの姫と結婚。姫は、ブリテンにローマ人が来る前から北カムルーの
山脈地帯を支配していた一族の族長の娘だった。
何年も後、ブリテンの軍団はローマのグラティアヌス帝に反抗し、マキシムスを皇帝として
擁立。マキシムスは軍団を率いてゴールに渡ったが、戦死。
マキシムスはアーフォンに若い息子コンスタンチヌスを残していった。
コンスタンチヌスはローマ正規軍が引き上げた後、サクソン人を追い払った。(この時、
アクイラの父フラビアンはコンスタンチヌスに味方して戦った。)
コンスタンチヌスは、その後30年あまりベンタ(ブリテンの一地方)で統治したが、
側近のボーティガンにより暗殺。
ボーティガンは、コンスタンチヌスの妹セベラの婿だったので、その後は彼が権力を握る。
コンスタンチヌスの子ウタとアンブロシウス(この時8歳くらい)は、家臣達の手で
アーフォン山中にかくまわれた。
ウタは死んだが、アンブロシウスは成人し、アーフォンの城砦で力を蓄える。
また、ウタの庶子であるアルトリウスはアンブロシウスの下で育てられる。
その間に、ボーティガンはピクト族を追い払うためにサクソン人のヘンゲストを
ブリテンに引き入れ、サクソン軍はローマ地方軍団に押さえさせることで均衡を保った。


アンブロシウス&アルトリウス、キタ━━━━(゚∇゚)━━━━ !!!!!
どちらもアーサー王のモデルとなった人物と言われる人だそうで、
特にアルトリウスは『真実のアーサー王の物語』と銘打った「 落日の剣 」の主人公です。
私、ここから読み始めたんですよね。
ようやくつながった。(^^)

で、アクイラの父はローマ軍(というかアンブロシウス軍)と連絡を取っていたため、
サクソン軍(とつながっているボーティガン)により襲撃を受けたわけです。

しかしその数日後、アクイラは裏切り者が既にサクソン軍によって殺されたことを知ります。
生きる目的を失ったアクイラは修道士ニンニアスの勧めで、アンブロシウス軍に
加わることに。
ここからアンブロシウスによりサクソン軍を撤退させるまで、長い戦時代が続くわけですが。

その間にアクイラは妻を迎えます。
妻・ネスは、アンブロシウスと同盟を組んだボーティマー達に仕える氏族の族長の娘です。
ボーティマーはボーティガンの3人の息子の長男。
ボーティガンが自分の母を追い出してヘンゲストの娘を妻に迎えたことを怒って、
3人の息子達はアンブロシウスと同盟するのです。

最初アクイラは、フラビアのことがトラウマになって、大切な者を失う恐怖から
他人を愛せません。
勝ち気なネスもそんなアクイラを許そうとしない。
しかし息子が生まれてから、2人の関係は変わっていく。
アクイラが息子に父フラビアンの名前を付けたことから、ネスは自分の夫にも
人を愛する気持ちがあったのだと知る。
そこから2人の気持ちが少しずつ変化していきます。

しかし、ここで大事件。
ヘンゲストの娘により、ボーティマーが暗殺。
ボーティマーに従っていた氏族達は、アンブロシウスとの同盟を捨て故郷へ帰ることに。
ネスに行かないで欲しいと思いながら、妻の幸せを願ってそう言えないアクイラは
「望むなら、息子を連れて父親と共に故郷へ帰れ」と言う。
ネスは「私はあなたの妻だから、もう帰れない」と残ることを選ぶ。
この時初めて、アクイラはフラビアの気持ちや、夫婦としてのつながりを理解。
ネスにずっと隠してきたフラビアのことを打ち明け、ネスから慰めを得るのです。

よかった、ネスが残ってくれて。(^^)
それまで結構ひどい仕打ちをしてきたから、帰っちゃうかと思った。
見捨てられたら、アクイラの人間としての人生は終わりだなと思ったよ。

(文字数オーバーのため へ続きます)





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Last updated  2010.08.04 17:22:56
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