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惜花芷 Blossoms in Adversity第31話思いがけず孫襄(ソンジョウ)の取り合いとなった迎春(ゲイシュン)と花琴(カキン)。その日、顧晏惜(コアンセキ)は花芷(カシ)と凧揚げを楽しみながら、花芷が迎春本人に孫襄の素性を調べさせたと聞いて驚いた。「だって自分の耳で聞かないと何を言っても無駄だから…花琴には私から忠告するわ」すると花芷は四叔も凧揚げが好きだと教えた。「風流だな~私とは違う」「それでいいの、男前で風流だったら恋敵が多くてかなわないわ」「ただの大型犬では君に相手されないかも…」「少しだけ風流になって、私だけに慣れてくれればいいわ」一方、見合いを終えた沈煥(シンカン)は父に言われるまま蒋家の令嬢に眉墨を買いに行った。しかし帰り道で思い出すのは芍薬(シャクヤク)のことばかり。その時、偶然にも行商の玩具を見ている芍薬を見つける。すると沈煥は自分の想い人が芍薬だと確信し、芍薬のもとへ駆け寄った。「シャオヤオ!」「シェンファン!…って、もう会わないんじゃ?」沈煥は芍薬を連れて静かなあずま屋へ移動し、想いの丈をぶちまけた。しかし芍薬には男女の情が理解できず、なかなか想いは伝わらない。「実はもうすぐ他の娘を娶るんだ…」「他の娘子?一緒に遊んでもいいわ!」「婚姻後は2度と遊べなくなる…」「じゃあ婚姻なんて結ばなければいいわ」「僕だって嫌なんだ、シャオヤオ、たぶん僕は君に情がある」「情って何?美味しいの?」「つまり毎日、君と一緒にいたい、君がいないと物足りないんだ」「私もよ!」キャッキャ!( ゚∀゚)人(゚∀゚ )ヤッター!沈煥は芍薬も同じ気持ちだと知って喜んだが、どこかおかしい。そこで自分たち2人だけでいたいという意味だと確認したが、芍薬は兄や花芷、仲良しの花朶(カタ)も一緒がいいという。( ˙꒳˙ )<柏林(ハクリン)はどっちでもいいや「違う!そうじゃない!」沈煥は思わず声を荒らげたが、限界だと気づいた。「シャオヤオ、僕達の関係はここまでかも…再見」すると沈煥は帰ってしまう。( ߹꒳ ߹ )おぅ…一方、抜け抜けと花府に現れた孫襄は迎春から激しく罵倒された。「私を9番目の側女にするつもり?!子供がいることも隠していたわね!」「確かに先妻が遺した息子と娘がいる、君を子供たちの母親に望んで何が悪い? 何人、側女がいようと君が私に好かれれば問題ないだろう?」「このブタ野郎!消えなっ!」迎春はようやく目が覚めた。そこで正々堂々と花琴にも孫襄の素性を知らせ、2人のわだかまりもなくなる。しかし花琴は全てを知った上で自分なりの身の振り方を考えた。参内した顧晏惜は偶然、皇太后を見かけた。「イエンシーが皇祖母にご挨拶を」皇太后は久しぶりに可愛い孫の顔を見て喜んだが、また息子1人と孫2人を失ったと嘆いた。「皇宮は私たちの家でありながら家ではない、顧姓の者は家族でありながら家族ではない 私はここで死を待つだけ、でもあなたは違う、今年で23歳ね、家族を持つ頃合いよ?」すると顧晏惜は思わずはにかんでしまう。皇太后は顧晏惜に意中の娘がいると気づき、後宮に入る時に母からもらって以来、身につけていた腕輪を渡した。「心に決めた相手に贈りなさい、結納品よ」花芷から取引きを断られ、側女たちに八つ当たりする孫襄。すると家職から見知らぬ女子が息子・孫莘(ソンシン)を送って来たと知って門を出た。「はっ!琴姑娘?これは一体…」「偶然ですね、まさかあなたが莘Rの父親だとは…送って欲しいとねだられたので」実は花琴は学堂の門口で孫莘を待ち伏せ、石を投げて転ばせて助け、すでに息子を手なづけていた。孫襄が花琴へ求婚にやって来た。三夫人・夏金娥(カキンガ)と実母の秦二桂(シンジケイ)は考え直すよう説得したが、娘は聞く耳を持たない。すると花芷が現れ、花琴と2人で話したいと頼んだ。花琴は側女の娘にとってこの縁談はまたとない機会だと訴えた。かつて花芷が破談になった時、図々しくも自分が沈淇(シンキ)に嫁ごうとしたことがあったと謝罪する。花芷はしかるべき時に縁が来ると説得したが、花琴は今がその機会だと断言した。「冷静に観察して出した答えなの…姐姐、祝福して」こうして花琴は自分の意志で孫家に嫁いで行った。芍薬は花嫁行列を見ながら、沈煥が話していた婚姻がこういうことなのだと知る。「あの籠はどこへ行くの?(ボソッ」一方、花芷はいつの間にか屋敷に戻っていた顧晏惜を中庭で見つけた。「どうしたの?」「君の婚儀を仕切る力量を見たくてね…でも普通は姉が先に嫁ぐものだろう?」「言ったわね!」すると顧晏惜は婚約の証しに皇太后から賜った腕輪を花芷に贈った。翌朝、孫家ではなかなか現れない若い正妻を8人の側女が待っていた。「そう言えば夫人って庶子なのよ、しかも母親がいわくつきで…」そこへ花琴がやって来た。花琴は許可もなく話し出した側室を引っぱたき、口を挟むなと叱責する。実は花琴はすでに側女たちの身売り証文を全て受け取っていた。「私を怒らせた者は迷わず売り飛ばし、代わりに若く美しい娘を買う!」「夫人、どうかご容赦を…」そんなある日、花芷は皇太后に菓子を献上するため後宮を訪ねた。皇太后は花記の梅餅を食べてどうしても花芷に会いたくなり、呼んだという。その時、花芷の腕に顧晏惜に贈った腕輪があることに気づいた。「イエンシーにもらったの?」「はい」花芷はすでに顧晏惜の正体を知っているという。すると皇太后は怖いもの知らずの花芷に若き林婉(リンエン)の姿が重なり、昔話を聞かせた。あれは先帝との縁談に迷い、紫葟(シコウ)居で独り悶々としていた時のこと。山に狩りに出かけた林婉が偶然、空き家と勘違いして別荘に入って来た。2人は意気投合、結局、林婉はそのまま皇太后と一緒に夏を過ごしたという。「あの時、人生で初めて馬に乗ったの」その後、先帝に嫁いだ皇太后は林婉に思い出の紫葟居を譲った。皇太后は祖母として顧晏惜と林婉の孫の交際が嬉しかった。しかし祖母の友人としては忠告があるという。「凌王府から見える空は皇宮よりもっと小さい… ともかく若いのに不安ばかり募らせて心を捧げる勇気を出せなければ、後悔ばかりが残るわ」顧晏惜は花芷から皇太后との話を聞いた。「それでなんて答えたの?」「あなたと私を信じると」「そうだな、花府も王府も君を束縛することはできない」すると顧晏惜は花芷が質に入れて手放した酒を返すことにした。「巡り巡って手元に戻った、本来の持ち主に返すよ」「あなたが買い手だったのね」「まだ凌王の喪中だし、皇祖母の勧めでも陛下は許さないだろう、待っていてくれ」四叔の酒を持ち帰ったせいで三叔母から散々、からかわれた花芷。母・朱盈貞(シュエイテイ)は未だ顧晏惜の素性を知らず、晏先生は娘にいつ求婚に来るだろうかと楽しみに待っている。「あんな婿を取る命知らずは大嫂だけよ」夏金娥は失笑したが、当の本人は意味が分からない。一方、花芷は花園で独り悩んでいる芍薬を見つけた。「花姐姐、婚姻っていいこと?悪いこと?」「人によるわ、すぐには分からない、でも一大事なのは確かよ」「沈煥が婚姻を結ぶらしいの…花姐姐、彼は辛そうだった、だから私も辛い」「それだけ?」しかし今の芍薬にはこのもやもやした気持ちが何なのか分からない。すると花芷は顧晏惜から腕輪をもらったことを思い出し、芍薬も贈り物を渡してはどうかと提案した。沈煥は蒋家に求婚するため、結納品を従えて町を練り歩いた。すると大街で待っていた芍薬が沈煥を呼んで引き止める。沈煥は馬を降りて従者に先に行くよう頼み、芍薬の元へ向かった。「これ返すわ」「…もういらないのか?」芍薬から象戯(ショウギ)の駒が入った箱を渡された沈煥は困惑した。「″卒″の駒がなくなったから私が彫って作ったの、これで他の人と遊べる 花姐姐が婚儀は一大事だって、だからこれを贈るね」「ありがとう」芍薬は沈煥がせめて辛くならないよう象戯を渡して帰ったが、なぜか心が痛くなった。その夜、沈煥は家を出て一人で暮らしている兄・沈淇(シンキ)を訪ねた。求婚したものの実は蒋儀(ショウギ)を好きではないという。沈淇は自分がそうだったように好きになるかもしれないと励ましたが、沈煥の顔を見て理由が分かった。「想い人がいるのか?」つづく( ๑≧ꇴ≦)沈大郎、久しぶり!
2025.07.31
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惜花芷 Blossoms in Adversity第30話花(カ)府に戻った花芷(カシ)は真っ先に蔵書楼の2階へ上がった。当時のまま床に放置された設計図や道具箱。すると顧晏惜(コアンセキ)が箱を抱えてやって来る。「君と2度目に会った場所だ」「…イエンシー、家を取り戻してくれてありがとう」「ファジー、君に礼を言うよ、私と芍薬(シャクヤク)に家を与えてくれた」顧晏惜は愛しい花芷を抱きしめたが、自分たちの距離が縮まるほど花芷を陰鬱な宮廷に近づけてしまうと憂う。しかし花芷は何が待ち受けようと助け合って歩んで行こうと言った。「人の一生なんて短い、私たちもあっという間に白髪よ?」「じゃあ共白髪まで添い遂げよう…そうだ贈り物がある」顧晏惜が箱を開けると渾天儀(コンテンギ)が入っていた。「ファジー、約束を覚えているか?」…幼い頃、焼け落ちた蘭(ラン)苑で少年に扮装した花芷と出会っていた顧晏惜当時、花芷は星空を見上げながら″人が死ぬと星になる″と本で読んだと教えてくれた『王妃娘娘はきっと星になったんだ、僕たちも星になったら家族と再会できる』『本当?でも遠くてよく見えない…母親(ムーチン)はどこだろう?』『渾天儀(コンテンギ)っていう物を使うと星の位置が分かるんだよ』『いつか渾天儀を買って贈るよ、その時は僕に星の見方を教えてくれる?』『じゃあ約束』2人は再会を願って指切りを交わした…家族がそれぞれ居所に落ち着いた頃、花芷の母・朱盈貞(シュエイテイ)と二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)は庭園を散策していた。以前は部屋に閉じこもりがちで花園の美しさにも気づかなかった2人。しかし今では花より野菜を育てたいと笑う。「屋敷の裏を畑にしてもいいわね」その時、阿撿(アケン)を追いかけ回す三房小女・花朶(カタ)を見かけた。٩(¨ ;)ว=͟͟͞͞ ピュー! ٩(¨ *)ว三<阿撿哥哥!三つ編みにしてあげる~!阿撿は未だ心を開かず、怯えて何かとすぐ噛み付いていた。夫人たちは阿撿が心を病んでいることに胸を痛めたが、まだ幼い花朶の無邪気さが薬になることを期待する。ちょうどその頃、花芷の弟・花柏林(カハクリン)は裏庭で逃げた虫を探していた。花芷が顧晏惜に屋敷を案内していると、急に柏林の叫び声が聞こえた。驚いて駆けつけてみると、柏林がびしょ濡れになった花朶の背中を叩いて水を吐き出させている。その時、大慌てで三夫人・夏金娥(カキンガ)が現れた。娘の姿を見た夏金娥は呆然、聞けば花朶が井戸に落ちてしまったという。「僕を探して落ちてしまったみたい」ふと気がつくと古井戸のそばに泥だらけになった阿撿が立っていた。腰には縄が縛ってある。「何ですって?!朶R、痛いところはない?」夏金娥は動揺するあまり声を荒らげたが、柏林は阿撿が花朶を助けてくれたと教えた。「誰かを呼んでいる時間なんてなかった、小さい井戸だから僕は入れなくて でも阿撿が飛び込んでくれたから、縄を探してきて朶R妹妹を引き上げたんだ」「よくやったぞ」顧晏惜は六皇子を褒めた。すると夏金娥は怒鳴ったことを謝り、娘を救ってくれた阿撿に心から感謝する。「みんな良い子ね」夏金娥は柏林と阿撿を抱き寄せると、花朶が阿撿に抱きついた。「謝謝阿撿哥哥」「阿撿、これからあなたは朶Rの哥哥、私はあなたの干娘よ、いいわね」こうして花家にまた1人、家族が増えた。そんな中、巷では花芷と白銘夏(ハクメイカ)の下世話な噂がまことしやかに囁かれていた。花芷は酒楼に2人の名をもじった″止名(シメイ)″と名付けたせいだと知っていたが、歯牙にも掛けない。しかしある日、抱夏(ホウカ)が慌てて花芷のもとに駆けつけた。白銘夏が結納品を携え、町を一周してから花家に求婚に来るという。( ゚д゚)はあ?一方、七宿(シチシュク)司にいた顧晏惜も陳情(チンセイ)から求婚の知らせを聞いた。顧晏惜は憤怒、陳情を連れて急ぎ花府に駆けつける。(๑•̀ㅂ•́)و✧<司使!麻袋に毒薬、大なた、どれにしますか?( ー̀ωー́ )b (*•̀ᴗ•́*)و ̑̑<ハイ!大なたですね!するといよいよ白銘夏が結納品の行列を引き連れ、花府の前に到着した。白銘夏は正門で待っていた花芷に気づき、通婚書を広げて家長の許しを得ようとしたが、突然、顧晏惜に破られてしまう。「あなた、誰です?!なぜ私と拂冬(フツトウ)の仲を引き裂こうと?!」( ゚Д゚)゚Д゚)゚Д゚)゚Д゚)<拂冬?!広間に花芷と夫人たちが集まった。白銘夏と拂冬は共に働くうち慕い合うようになったが、拂冬はまさか求婚してくれるとは思わず、花芷に秘密にしていたという。白銘夏は自分の真心を信じていなかったのかと驚き、誓って拂冬を裏切ることはないと訴えた。すると夏金娥が拂冬を奪われたら酒楼が事実上、白銘夏の店になってしまうと心配する。そこで白銘夏は新たな契約書を作り、自分の資金の半分を拂冬の名義にすると申し出た。「拂冬、私の妻になってくれるか?」「…ぅん」拂冬の縁談がまとまり、にわかに花家の娘たちが焦り出した。邱(キュウ)姨娘の娘・花蓉(カヨウ)は美形で背が高く、真心のある夫が欲しいと夢を見る。しかし現実的な秦二桂(シンジケイ)の娘・花琴(カキン)は生きて行くのに必要なのは銭であり、外見は関係ないという。「晏先生や鄭(テイ)先生は顔が良くて背が高いけれど、家もないほど貧しい 他人の家に世話になる男に嫁げるの?」その話を偶然、通りかかった鄭知(テイチ)が聞いていた。花霊(カレイ)は鄭知の姿に気づいて後を追った。「鄭知、待って!さっきの話を聞いたのね、妹たちはまだ子供なの、私が代わりに謝罪を」「間違ったことは言っていませんから、謝罪など不要です…では失礼」「私…私は違う考えだと言いたかったの」すると花霊は恥ずかしくなって逃げるように引き返してしまう。花府に前触れもなく孫(ソン)記茶店の店主・孫襄(ソンジョウ)がやって来た。これまでも取引きはなかったが、孫襄は止明楼に茶葉を届けるので試し飲みして欲しいという。花芷は了承して門まで送ることにしたが、孫襄は控えていた侍女・迎春(ゲイシュン)に頼みたいと言った。「なぜ名前をご存知で?」「今や止明楼での評判を知らぬ者はおりません」実は孫襄は人気の止明楼を訪ねた折に迎春を見かけ、その美しさと仕事ぶりに惚れ込んでいた。花琴は偶然、三夫人と四夫人の話を耳にした。花芷を訪ねてきた孫店主は皇都でも指折りの豪商だが、いい年なのに妻帯していないという。「今や花家の娘は引く手あまたよ?この機に物色に来たのかも…」孫襄は門までの道すがら迎春に意中の相手がいるのか探りを入れた。その時、花琴が偶然を装って孫襄にぶつかり、媚を売る。迎春は婚姻にも孫襄にも興味がなかったが、花琴への対抗心でむきになった。花芷は妹たちの縁談騒ぎに頭を悩ませていたが、顧晏惜はそういう年頃だと笑った。しかし屋敷で偶然、象戯(ショウギ)で遊んでいる芍薬(シャクヤク)と沈煥(シンカン)を見かけ、慌てて駆けつける。沈煥はかつて自分を殴った男に気づいて呆然、すると芍薬が嬉しそうに駆け寄った。「哥哥!…私の哥哥よ、哥哥、彼は沈煥、朋友なの!」焦った沈煥は帰ることにしたが、顧晏惜に引き止められてしまう。顧晏惜たちは食事に出かけた。そこで沈煥に本音を言わせるため、泥酔しない程度に酒を飲ませてから妹をどう思うか尋ねる。「芍薬?彼女は可愛い、友だちになれて嬉しいです!」少なくとも悪い人間ではないと分かったのか、顧晏惜は2人の交際に反対しないと認めた。「だがもし妹をいじめたらどうなるか分かっているな?」すると顧晏惜は酒を注いだお椀にいきなり箸を突き刺し、机の下まで貫通させた。机の下から滴り落ちる酒を見て震え上がる沈煥、しかし芍薬はこれが兄の脅しだと知る由もなく、素直に喜んでしまう。( ๑≧ꇴ≦)<哥哥すご~い!もう1回やって見せて!七宿司が憲(ケン)王と関係のあった王族や臣下の調査を始めた。発覚を恐れた沈家は七宿司に目をつけられる前に対処すべく、沈煥と蒋(ショウ)家の縁談を思いつく。転運使の蒋家と言えば運河の輸送を司る立派な家柄、ちょうど一家で親戚を訪ねるため船で皇都に向かっていた。しかし親戚は口実で娘と息子の良縁を探しに来るという。沈煥は両親から急に縁談を持ちかけられ困惑したが、ただの見合いではないと知った。「花家の没落を忘れたの?沈家も今、瀬戸際に立たされている、一つ間違えれば同じ運命なの」止明楼に孫襄が商談にやって来た。すると迎春が留守だと知るや今度は花琴を育てたのはどの夫人かと尋ねる。花芷は女子の話ばかりだと呆れ果て、孫襄を追い返した。そこで迎春に3日の暇を与え、その間に孫襄の素性を調べ上げるよう命じる。「高額の取引になるわ、どんな人物か知っておきたいの」一方、芍薬は顔を見せなくなった沈煥を心配し、沈家まで出かけた。「にゃお~にゃお~」芍薬は猫の鳴き真似で合図、その時、ちょうど庭園を歩いていた沈煥が気づいて外に出てきた。「この間、盤をひっくり返してから″卒″の駒が見当たらないの、どうしよう」「芍薬…もう君とは遊べなくなったんだ」「どうして?じゃあ、もう会っちゃだめなの?花家には来ないのね」沈煥は無邪気な芍薬の顔を見ていると胸が痛んだ。「ごめんよ、芍薬」「分かったわ…再見」再び独り象戯に戻った芍薬。その頃、沈煥は蒋家との見合いのため花の鑑賞会にいた。確かに蒋家の令嬢は美しかったが、興味は化粧のことばかりで沈煥とは全く話が合わない。一方、迎春は孫家の内情を探るため、ちょうど屋敷の前でかんざしを売っている露店の店主に話を聞いた。つづく( ߹꒳ ߹ )しゃおやお…
2025.07.30
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风起西州 Weaving a Tale of Love II第11話「闇夜の襲撃」新任の西州長史を歓迎して開かれた酒宴。西州司馬・麴崇裕(キクスウユウ)の艶やかな装いを見た庫狄琉璃(コテキルリ)はまるで孔雀だと揶揄し、裴行倹(ハイコウケン)を笑わせた。すると穆三郎(ボクサンロウ)が裴行倹の警告を無視して宴会に来てしまう。麴崇裕は早速、穆三郎の席に近づき、西州まで一緒に行かないかと誘った。隣にいた安三娘(アンサンジョウ)は商隊の駱駝の足では司馬の馬のように近道できないと断ったが、怒った麴崇裕に酒を浴びせられてしまう。しかし裴行倹は助けに行こうとした琉璃を制し、その様子を黙って見ていた。屋敷へ戻った穆三郎は司馬が男色と噂されていると知り、今さらながら冷や汗をかいた。仕方なく従妹を傷つけた裴行倹を許して助けを求めた穆三郎。裴行倹が了承して話は終わったが、実は麴崇裕が男色を装って自分を試していることに気づいていた。上手くいけば穆三郎に助け舟を出し、琉璃のそばから追い払えるだろう。「ならば私は引き続き愚かで凶暴な妻を演じるわ」「では私は妻に頭の上がらぬ気弱な夫を演じよう」翌朝、一行は瓜州に向けて出発した。裴行倹はわざと琉璃と穆三郎を2人だけで馬車に乗せたが、案の定、麴崇裕が気になる素振りを見せる。そこで裴行倹は司馬が気に入ったのなら穆三郎を侍従として差し出すと言った。麴崇裕は琉璃から奪うのは忍びないと遠慮したが、琉璃も従兄の前途のためになるならと快諾してしまう。その夜、一行は滞在先に到着。王君孟(オウクンモウ)は穆三郎の件を断るよう麴崇裕に迫った。「裴行倹の間者をそばにおくつもりか?!」しかし裴行倹の牽制だと勘づいた麴崇裕は焦る必要はないという。すると案の定、侍女が現れた。「大騒ぎしている裴長史をなだめて欲しいと庫狄夫人が…」裴行倹は穆三郎に任せた大長公主の用事がまだ手付かずだったと知って激怒していた。穆三郎は長安に戻って用を済ませると言ったが、裴行倹は司馬に預けると決めた自分の立場がないという。しかし麴崇裕にとっても渡りに船、穆三郎の肩に馴れ馴れしく手を乗せると、大長公主の用事なら仕方ないと理解を示した。その時、琉璃がふいに司馬の胸を叩く。「さすがは司馬ですね、守約、お許しが出たのなら行かせましょう 阿兄、司馬をお送りしたら出発して」琉璃は裴行倹が言った通り、麴崇裕も穆三郎を追い払いたがっていたと分かった。皆が寝静まった頃、裴行倹たちの寝所が襲撃された。刺客は裴行倹の敵にならなかったが、いくら片付けても続々と敵が押し寄せて来る。その時、麴家の護衛が現れ、加勢した。すると刺客がちょうど房門に出てきた琉璃を見つけ、弩(ド)を放ってしまう。「琉璃っ!」もはや裴行倹が駆けつける時間はない。しかし思いがけず飛んできた盾に矢が突き刺さり、琉璃は難を逃れた。盾を投げて琉璃を救ったのは麴崇裕だった。頭目は形勢が不利と分かるや逃げ出したが、遅れて到着した王君孟がうっかり切り捨ててしまう。すると他の刺客たちが全て自害し、証人を失った。裴行倹は妻を危険に晒され頭に血が上った。そんな夫を琉璃が制し、恐妻らしく自ら司馬を激しく罵倒する。「性根の腐った孔雀ね、あなたのことよ!孔雀の格好するバカは2人といないわ! 私に盾を飛ばしたわね?私を狙ったの?!よけ切れなければ私は死んでいた! 偶然、救っただけでしょう?刺客が地下から湧いて来たとでも?あなたの配下だわ!」恩人として感謝されるかと思いきや、黒幕だと疑われ立つ瀬がない麴崇裕。すると裴行倹が頃合いを見て琉璃を止め、その機に王君孟が亡骸を片付けるよう指示して話を終わらせた。麴崇裕は寝殿が壊れた裴行倹夫婦に自分の部屋を譲って小さな寝所に移動した。「お前がこんなに怒るのは何年振りだ?」王君孟は茶を入れてなだめたが、麴崇裕は父が娘婿の王君孟に指示して裴行倹を襲撃したと知り憤る。「なぜ事前に相談せぬ?」「機会がなかった、道中は二人の相手で手一杯だったろう?」都護の話では襲撃には皇族が関わっているという。何でも麴家の支配する土地に入る前に裴行倹を始末するため、ここで襲撃すると決めたらしい。「間取り図を渡し、護衛を下がらせたが、私は殺しに関わっていない」王君孟は岳父にも理由があるのだとかばった。「バカめ…」麴崇裕は裴行倹がもし皇帝の駒なら、裴行倹の死で麴家に災いが降りかかると指摘した。皇帝が反乱の起きた北部へ兵を送るなら麴家の忠誠心を試すはず、麴崇裕は先手を打って自ら出迎えることで無害を装ったという。「誰がいつ殺すかは問題じゃない、重要なのは今、殺してはならないということだ」実は襲撃された琉璃と裴行倹も麴家と大長公主の結託を疑っていた。一方、侍女や従姉たちは主たちの思惑など知る由もなく、琉璃の変わりように困惑してしまう。その頃、長安の河東(カトウ)公府に嬉しい知らせが届いた。涼(リョウ)州参軍・蘇南瑾(ソナンキン)からの報告で庫狄琉璃が死んだという。大長公主は大喜びだったが、そこに思いがけず裴行倹の暗殺に失敗、夫婦はあと数日で西州に着くと知らせが来た。大長公主は激高、嫁たちを追い出してひとしきり暴れ、また立ちくらみを起こしてしまう。裴行倹たちは紆余曲折ありながら無事、西州に到着した。城門では都護・麴智湛(キクチタン)を筆頭に役人が顔を揃えて盛大に西州長史を出迎え、琉璃たちなど眼中にないとばかりに裴行倹だけ祝宴に連れて行ってしまう。王君孟は都護の歓待ぶりに驚き、さすがに芝居が大袈裟過ぎないかとぼやいた。「へりくだり過ぎでなはないか?(ボソッ」しかし麴崇裕は父の顔を立て、実に誠実なもてなしだという。つづく( ๑≧ꇴ≦)琉璃wwwwww
2025.07.29
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惜花芷 Blossoms in Adversity第29話憲(ケン)王・顧晏恭(コアンキョウ)はついに仮面の司使の正体が顧晏惜(コアンセキ)だと知った。「七宿司使是你…」「是我…なーしゃっ!」(  ̄꒳ ̄)大事なことなので2回w憲王の護衛たちは剣を抜き抵抗した。顧晏惜は咄嗟に花芷(カシ)の手を引いて回廊へ逃し、客たちを避難させるよう頼む。しかし人知れず机の下に隠れていた六皇子はそのまま取り残された。一方、花記の勝利が決まって興奮冷めやらぬ大広間では花家が姿を見せない花芷を心配していた。その時、やっと花芷が階段を駆け下りて来たかと思うと、店じまいするという。「大変なことが起きたの、皆さん、急いで!」すると突然、個室の窓を突き破って男が2階から落ちて来た。客たちは騒然、巻き込まれまいと一斉に門に殺到する。外で待機していた魏(ギ)内侍は憲王の一大事だと直感、慌てて店に突入した。( ๑≧ꇴ≦)2度と顔を出すなと言われて出せずにいた魏内侍wその頃、個室では護衛を失った憲王が七宿司に追い詰められていた。憲王にじりじりと迫る七宿衛、しかし憲王に援軍が現れ、次々と窓を突き破って入って来る。お祭り騒ぎだった酒楼は一転、七宿司と憲王の激しい乱闘となった。顧晏惜は中央にあった卓を投げて憲王の逃げ道を阻んだが、そのせいで机の下に隠れていた六皇子が現れる。まさに灯台下暗し、六皇子を見つけた憲王は私兵たちに抹殺を命じ、護衛と一緒に脱出した。花芷はもみくちゃになりながら家族と店を出るところだった。しかしちょうど階段を降りて来る阿撿(アケン)を見つけ、独りで引き返してしまう。「阿撿!こっちよ!」阿撿はなぜか刺客に追われていた。( ๑≧ꇴ≦)娘を心配しながらも人の波にのまれてしまうママンw花芷は阿撿を連れて厨房の奥に隠れた。息を潜めて追っ手をやり過ごした2人、しかし部屋を出ようとした時、運悪く厨房に入って来た黒装束の魏内侍とかち合ってしまう。花芷は無我夢中で護身用の袖箭(シュウセン)を放ち、矢は魏内侍の喉を貫通した。すると安心したのもの束の間、再び足音が聞こえてくる。花芷は剣先が見えた瞬間、袖箭を放ったが、顧晏惜は瞬時に反応、矢をつかんだ。∑(⊙∀⊙)ヒャーーー!危なっ!顧晏惜は自分の顔を見た六皇子が怯える様子に気づき、陳情(チンセイ)に2人を任せて立ち去った。帰りの馬車の中、花芷はなぜ命を狙われたのか尋ねたが、阿撿は口をつぐむ。「せめてどこから来たのかだけでも教えて、あなたを救う手掛かりになる」「皇宮…御花園で遊んでいた時、あの人…あなたが殺した人が内官と会うのを見た 2人が僕に気がついて僕を殺そうとした…だから逃げたんだ」阿撿は魏内侍が承露(ショウロ)宮の太監に先が黒くなった長い針を渡すのを目撃したという。驚いた花芷は馬車を止め、陳情に皇帝の暗殺を目論む者がいると伝えた。一方、酒楼から逃げ出した憲王は大街で待ち伏せしていた七宿衛に捕まった。そこへゆっくり馬に乗った顧晏惜が現れる。「連行しろ!」勝算がある憲王は顧晏惜がすぐ許しを請いに来るはずだと高を括っていたが、その時、陳情が駆けつけた。「司使!花姑娘から伝言が!」顧晏惜が急ぎ承露宮に戻った頃、花芷の馬車もちょうど花宅に到着した。しかし家族が屋敷へ入らず、門前で呆然とたたずんでいる。実は魏内侍が六皇子を誘き出すため火を放ち、花宅は焼け落ちていた。突然の事態に言葉を失う花芷、それでも家族全員が無事で良かったと漏らす。その時、家族を送ってくれた白銘夏(ハクメイカ)が棠渓(トウケイ)楼に戻って個室を使ってはどうかと提案した。「ご厚意に甘えます、みんな、残った物を取って来ましょう」魏内侍から針を受け取った太監は吉祥(キッショウ)だった。七宿司に捕まった吉祥は憲王に恩義はないものの、皇帝に恨みがあって協力したという。「陛下はかつて起兵した時、民の食料を強奪した そのせいで孤児の俺を引き取ってくれた養父母は餓死したよ 私は宦官となり、報復の機を待っていたんだ」ひとまず棠渓楼に落ち着いた花家。運良く焼け跡から金銀を運び出すことができたが、花芷はこの試練を機に白銘夏にある提案を持ちかけた。「ここで一緒にやりませんか?帳簿が1つの共同経営です 台所は拂冬(フツトウ)、帳場はあなたが仕切る」白銘夏は願ってもない申し出に目を潤ませながら、拝礼して感謝を表した。夏金娥(カキンガ)は部屋に戻るところだった花芷を呼び止めた。実は今日の騒ぎで晏先生が七宿司を率いていたのを見てしまったという。「みんなが聞けないから私が…でもまさかあんな誠実な人が…違うわよね?」「彼は司使よ、でも娘(ニャン)には内緒にして、眠れなくなっちゃうから」「じゃあ、あなたたちの関係は…」「先のことは分からない、だから今を大切にしたいの」( ๑≧ꇴ≦)下世話な三婶w顧晏恭の監房に顧晏惜がやって来た。てっきり皇帝が崩御したと思ったが、その時、顧晏惜の後ろから父が現れる。実は張(チョウ)医官が皇帝の全身をくまなく探したが針の痕は見当たらなかった。長針を刺してもばれない場所はどこなのか。顧晏惜はふとまだ頭を調べていないと気づき、皇帝の体を起こして慎重に探ってみる。すると後頭部に点穴していた針を発見、ゆっくり抜くと皇帝は目を覚ました。長青(チョウセイ)が皇帝の命で顧晏恭に酒を賜った。顧晏恭は父の仕打ちに絶望し、これまでの鬱憤が爆発してしまう。「家畜でも子供を愛し、狼でも子を守るのに… 私は生まれてこの方、薄氷を踏む思いで生きてきた!実の父をずっと恐れて… いいでしょう、ここで死ぬ方が苦しみ続けるよりましです」顧晏恭は自ら酒を注いだが、急に酒壺を叩き割り、その破片を握ったまま皇帝に襲いかかってしまう。しかし咄嗟に顧晏惜がその手をつかんで止めた。「まさか囚人に成り果てても父に背くなんて驚いたでしょう?! ぶっはははは~!この顧晏恭、天に誓う… 生まれ変わるなら豚や虫でも構わぬ、罪人でも流民でも良い! だが何度、転生しようと2度と皇家には生まれぬっ!」すると顧晏恭は自ら首を切り裂き、絶命した。顧成燾(コセイトウ)は顧晏惜に憲王と結託していた者を全て調べ上げるよう命じた。残党は残らず厳罰に処し、王族も臣下も関係なく絶対に見逃すなという。「それよりお身体は大丈夫ですか?」「夢を見ることもなくただ眠っていた、目覚めたら息子が一人減っただけだ イエンシー、早く手当しなさい」顧晏惜は憲王を止めた時、手のひらを深く切っていた。(*´ºдº)憲王に与したって…まさか沈家にフラグ?!花芷と白銘夏の酒楼・止名(シメイ)楼が開店した。初日は開店祝いで料理が半額、夏金娥は店に殺到する客を見ながら満足そうに笑む。その時、よそ見をしていたせいで誰かにぶつかった。「(ドン!)気をつけて…って、ヒイィィィ~!!(゚ロ゚ノ)ノ!」実はぶつかった相手は顧晏惜だった。「七っ…(´゚艸゚)ァッ!晏先生、いらっしゃい」「三夫人?どうかしましたか?」「花芷でしょ?今、呼んできまーす!」ε===(ノ*>∀
2025.07.29
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玉奴娇 Enslaved by Love第24話外が暗くなっても謝蘊(シィエユン)は草屋に戻って来なかった。殷稷(インヂィ)は何かあったと確信して城内へ潜入したが、警戒中の衛兵に見つかってしまう。しかし逃げ込んだ横道で何者かに屋内へ引き込まれ、難を逃れた。一方、殷斉(インチー)は謝蘊を城主夫人にすると告示して殷稷を誘き出すことにした。荀(シュン)太夫人は殺すと脅せば済むことだと訝しんだが、殷斉は謝家の娘を娶ることで簒奪の噂を消したいという。「彼女は本来、私の妻になるはずでした、全てを元通りにしたいのです」殷斉は謝蘊のため婚礼衣裳を新調、城主夫人に冊封すると伝えた。謝家の汚名をすすぐ代わりに誠の簒奪者が殷稷だと証言して欲しいという。「3年前、前城主を殺害して位を奪い、私と謝家に汚名を着せた、とな…」謝蘊は当然、拒否したが、殷斉は謝蘊が失くした証文を持っていた。「はっ!返して!」すると殷斉は謝家の潔白の唯一の証しを燃やしてしまう。「お前が証言するならあいつを許してやってもいいんだぞ?」殷稷を助けたのは祁硯(チーイェン)と薛(シュエ)統領だった。再会を喜んだ3人は草屋に避難して策を練ることにしたが、殷斉が謝蘊を娶ると告示したことが分かる。殷稷は激怒、矢も盾もたまらず謝蘊を取り戻しに行くことにした。しかし祁硯が殷稷をおびき寄せる罠だと反対する。その時、謝蘊の兄・謝晗(シィエハン)が竇飛楊(ドウフェイヤン)と一緒に駆けつけた。「城主を誤解していました」謝晗は殷稷に謝罪して忠誠を誓い、すでに竇家の軍が城外に集結していると教えた。薛頭領はこれで殷斉に対抗できると喜んだ。しかし城門を無理に突破するのは得策とは言えず、何より兵や武器を事前に運び込む必要がある。すると謝晗が城門なら自分に任せて欲しいと申し出た。「よし、この恩に報い必ず蘊Rを救う、祁硯は間者を連れて城内に潜伏してくれ 竇飛楊、軍を率いて城主府の外で衛兵を阻むのだ、他の者は俺と城内に入れ」この3年、追補から身を隠して暮らしていた謝晗は白玉(ハクギョク)城へ通じる蜜道を知っていた。その夜、密かに城内へ入った殷稷たち。一方、謝蘊は明日の冊封を前に、殷斉を訪ねることにした。王惜奴(ワンシーヌー)は謝蘊が本当に城主夫人に冊封されるとも知らず、殷稷を誘き出すための策だと信じて疑わない。すると謝蘊の来訪を知り、黙って帰って行った。「お前が私を訪ねるとは珍しい」「取り引きしたいの、傅子戎(フシジュウ)よ、父親を殺した償いをさせて 殺してくれるなら喜んであなたに嫁ぎ、協力してあげる…」謝蘊はそれとなく殷斉の背後に周って頭のかんざしに手をかけた。その時、思いがけず衛兵が駆けつける。「だぁぁぁぁぁぁぁれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!殷稷の攻撃です!」殷斉は謝蘊に剣を突きつけながら外へ出た。すると殷稷たちが衛兵と対峙している。「謝蘊を離せっ!」「ふん!お前の命と引き換えだ、独りで来い」「いいだろう」殷稷は謝蘊が止めるのも聞かず、剣を捨ててしまう。殷斉は丸腰でやって来た殷稷を見て謝蘊を手放し、斬りかかった。しかし殷稷はかろうじて剣を止める。その隙に謝蘊がかんざしを引き抜いて殷斉に襲いかかった。殷斉は咄嗟に謝蘊の腕をつかんで阻止したが、殷稷は振り払って謝蘊の手を握り締め、そのまま殷斉の首にかんざしを突き刺す。(´ ° ཀ°)グッ!それを見た薛頭領が号令をかけた。「殺!」こうして謝蘊と殷稷は2人の本当の敵を討つことに成功し、城主府を平定。殷稷は愛する謝蘊を再び腕に抱くことが叶った。おわり(  ̄꒳ ̄)後半へ向かうほど失速するという…wでも短劇にも面白い作品があるので皆さん、あきらめないで~♪
2025.07.27
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玉奴娇 Enslaved by Love第23話ひとしきり泣いてから草屋に戻ることにした謝蘊(シィエユン)。すると郊外まで捜索の手を伸ばした衛兵たちが草屋へ向かう姿を目撃した。謝蘊は慌てて裏から草屋に入り、やむなく声を出して殷稷(インヂィ)に危険を知らせる。「こっちよ、来て!」殷稷と謝蘊は抱き合ったままござにくるまり、息を潜めた。そこへ衛兵が入ってきたが、誰もいないと諦めて引き上げて行く。謝蘊はござから飛び出し、衛兵の気配がないとわかって安堵した。その時、殷稷が駆けつけ謝蘊を抱きしめる。「蘊Rなんだな?…なぜ俺を助けた?馬鹿だな、なぜ全て独りで背負おうとするんだ」「どう接したらいいのか分からなくて」「俺が悪かった、すまない…もう離さない」謝蘊と殷稷は互いに誤解していたと分かり、ようやくわだかまりが解けた。こうして全てのしがらみから解放され、2人だけの穏やかな生活が始まる。そんなある夜、殷稷は謝蘊に香り袋を贈った。「たとえ一生、見えなくても香りで君を探せる、蘊R、俺は…君を失いたくない」すると感激した謝蘊は殷稷に唇を重ねた。謝蘊は殷稷に身を捧げ、2人は本当の夫婦となった。すると翌朝、謝蘊が朝餉の準備をしていると、その音で目を覚ました殷稷は自分の変化に気づいて呆然となる。「蘊R!」謝蘊が振り返ると殷稷は目隠しを外していた。「俺の蘊Rだ!よく見せて!」驚いたことに殷稷は目が見えるようになっていた。( ̄▽ ̄;)いやそこは″なんでやねん″ってツッコんでくれないとw謝蘊はいつものように面紗で顔を隠し、町へ買い物に出かけた。しかし運悪く警戒していた傅子戎(フシジュウ)に見つかってしまう。一方、乾元(カンゲン)閣では王惜奴(ワンシーヌー)が夫人になりたいと殷斉(インチー)にせっついていた。その時、傅子戎が謝蘊を捕らえたと急報が届く。殷斉は王惜奴を下げると、入れ違いで謝蘊が連行された。「私で殷稷を誘き出そうなんて甘いわ、冊封式で全て奪った私を恨んでいるもの」「では賭けるか?」つづく( ̄▽ ̄;)あらすじまでR指定で引っかかりそうだわw
2025.07.27
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玉奴娇 Enslaved by Love第22話隠れ家にいた殷稷(インヂィ)は外の騒ぎに気づき、蔡添喜(ツァイティエンシー)の死を悟った。止むなく竹竿を杖の代わりにして町に出た殷稷。すると饅頭(マントウ)の匂いに自然と引き寄せられ、うっかり露店にぶつかって転んでしまう。その拍子に蒸篭から饅頭が落ちてきた。殷稷は無我夢中で頬張ったが、激怒した店主に暴行されてしまう。その様子を悲しそうに見つめる謝蘊(シィエユン)の姿があった。殷稷を捜索している衛兵がやって来た。驚いた謝蘊は急いで店主に饅頭の代金を払い、殷稷に手を貸す。困惑しながらも親切な娘に案内されて草屋にやってきた殷稷。謝蘊は正体がばれないよう殷稷の手に字を書いて口がきけないことを伝えた。…今日からここはあなたの家よ…「ありがとう、だが君を巻き込むわけにいかぬ」殷稷はお尋ね者がいては迷惑だと出て行くことにしたが、腹の傷が開いて倒れてしまう。殷稷の腹の傷は蔵経閣で謝蘊が差した刀傷だった。謝蘊は胸を痛めながら手当てしたが、殷稷はそんな恩人が自分の知っている女子によく似ているという。「その女子を怒らせたら必ず仕返しされるんだ」…心が狭いのね…「違う、深く傷つき、あまりに屈辱を受けたからなんだ」…誰なの?…「私の妻だ、私が誰よりも愛している人」すると疲れたのか殷稷は眠ってしまう。「ごめんなさい」その夜、意識が戻った殷稷は枕元でうたた寝している娘に気づいた。恐る恐る娘に手を伸ばす殷稷。娘が目を覚まさないと分かって顔にそっと触れてみたが、その時、謝蘊が無意識に殷稷の手を握りしめてしまう。すると殷稷は娘の正体が謝蘊だと気づき、嗚咽が漏れないよう口をふさぎながら泣いた。翌朝、謝蘊は殷稷の身支度を整えた。殷稷は謝蘊だと知りながら、黙って面倒を見てくれるところも妻にそっくりだという。「なのに私は大切にせず、失った」…何があったの?…「私が散々苦しめ、傷つけた、心底、恨まれているはずだ」…相手も悪い、あなたを誤解した…「違う!私が全て悪いのだ、私が誤解した」…憎んでいないの?…「自分で蒔いた種だ、だが償いたい」すると謝蘊は居たたまれなくなって飛び出してしまう。「謝蘊、どうして君だと明かしてくれないんだ」謝蘊は証文を手に殷稷に詰め寄ったことを思い出していた。「殷淑、ごめんなさい、あなたとどう向き合えばいいのか本当に分からないの…」つづく
2025.07.27
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玉奴娇 Enslaved by Love第21話城府を追われ、愛する謝蘊(シィエユン)を失って絶望の縁に立つ殷稷(インヂィ)。しかし蔡添喜(ツァイティエンシー)が思いがけず謝蘊手作りの同心結びを取り返し、殷稷に届けた。するとこれが生きる希望となり、飲まず食わずだった殷稷は貪るように饅頭(マントウ)を食べ始める。一方、北部では竇飛楊(ドウフェイヤン)が新城主・殷斉(インチー)から書簡を受け取っていた。…竇家が兵を撤退させるなら不問に付す…確かに今、殷斉と戦っても勝ち目はなく、殷稷は未だ行方知れずだ。「殷稷の捜索を続けよ…撤退だ」その頃、祁硯(チーイェン)と薛(シュエ)統領も必死で殷稷を探していた。謀反の混乱で離れ離れになってしまった殷稷たち。人里離れた草屋では殷稷の身を案じる謝蘊の姿があった。「殷稷の消息はつかめた?」「いいや」火事で犠牲になったと思われた謝蘊は謝晗(シィエハン)に救出され無事だった。兄が調べたところ、殷斉の背後にいたのは荀(シュン)家で、王惜奴(ワンシーヌー)も一味だったという。しかも獄中で父を殺したのは殷稷の手の者ではなく、殷斉の護衛頭・傅子戎(フシジュウ)だった。「私が誤った判断をお前に伝えたせいだ」「彼を探すわ…私のせいで彼は全てを失ってしまった…絶対に見つけなくちゃ!」謝晗は危険だと反対したが、もはや止めても無駄だった。「気をつけるんだぞ」そこで謝蘊は竇飛楊からもらった玉佩を兄に託し、援軍を頼んで欲しいと訴えた。蔡添喜は自分の余命がわずかと悟っていたが、殷稷には言えなかった。それでも重い体を押して食料を集めに出かける蔡添喜。しかし運悪く殷稷を捜索している衛兵が空き家の近くに現れる。…まずい、城主が見つかってしまう…そこで蔡添喜は咄嗟に大声で殷斉を罵倒し、おとりとなった。…城主、お先に参ります…蔡添喜は一矢を報いようと短刀を握って衛兵に反撃したが、あっけなく殺されてしまう。荀太夫人は荀家の復興を果たし、従順な殷斉を城主に据えた。かつて息子が病死し、城主夫人の座に嫌気が差して夫を毒殺するも、殷稷と蕭(シィァオ)家に権勢を奪われてしまった荀夫人。殷稷がまだ生きているとは思えなかったが、竇家が殷稷に与したことが気に掛かる。すると殷斉が後顧の憂いを断つと約束して安心させた。その時、急報が届く。「蔡添喜は何も吐かずに死にました」「…焼け」つづく
2025.07.27
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惜花芷 Blossoms in Adversity第28話阿撿(アケン)の正体を知らないまま面倒を見ることになった花芷(カシ)。阿撿は酷く怯えた様子で花芷以外には近づかず、仕方なく母屋で預かることにした。すると花芷の姿が見えないと不安になるのか、阿撿は仕事場まで追いかけてくる。しかし邪魔するわけでもなく、阿撿は机の下にもぐって静かに待っていた。早朝だというのに白銘夏(ハクメイカ)が訪ねてきた。花記と白記の対決も明日が最終日。両者は一歩も譲らず接戦だったが、白銘夏は最後に客に採点させてはどうかと提案した。料理長同士で包丁さばき、調理の腕前、味で直接対決させたいという。そこへ拂冬(フツトウ)が現れた。「姑娘、受けて立ちます!ただし対戦相手は梁富貴(リョウフウキ)を指名します」翌朝、花家は棠渓(トウケイ)楼で大事な最終戦を見届けることにした。まだ帳場にいる花芷と念秋(ネンシュウ)を残して一同が出払った花宅。すると留守番の抱夏(ホウカ)がうなされている阿撿の声に気づく。実はその時、六皇子はあの日の恐ろしい夢を見ていた…日が暮れてもまだ無我夢中で虫を追いかけていた六皇子気がつくと裏庭まで来ていたが、誰かの話し声が聞こえて慌てて庭石の影に隠れたすると黒い外套を目深にかぶった男と太監が何やら話し込んでいる『決して抜かるな…これを使え』『分かりました』六皇子は太監が鍼を受け取るのを見て驚き、うっかり物音を立ててしまう六皇子は宮殿の影に身を隠したしかし追いかけてきた太監に見つかって首を絞められてしまう『殿下、どうか恨まないでください』六皇子はもがきながら咄嗟に太監の指に噛みつき、隙をついて逃げ出したするとちょうど宮道に止まっていた排泄物の荷車を発見樽の間に紛れ込み、そのまま脱出する…花芷は帳簿の最終確認を終えて出かけることにした。その時、抱夏の悲鳴が聞こえ、花芷は急いで母屋に駆けつける。聞けば抱夏が阿撿の剥いだ布団をかけ直そうとした時、目を覚ました阿撿が小刀を出したという。「いつの間にそんな物を枕の下に隠したのやら…ったく」しかし花芷は眠れないのなら持っていても構わないと言った。「でもこの家では必要ないと断言できる」すると花芷の顔を見て安堵したのか、阿撿は小刀を捨てた。「阿撿、姐姐は出かけるけれど暗くなる前に戻るから…お土産を買ってくるわ、いい子でね」阿撿はひとまず独りで朝食を食べ始めたが、急に不安になり、屋敷を飛び出してしまう。皇帝が昏睡して7日。顧晏惜(コアンセキ)は唯一の手がかりとなった六皇子を狙う黒幕を暴くため罠を仕掛けた。陳情(チンセイ)が仮面の司使になりすまし、仰々しく馬車を引く七宿(シチシュク)司。すると案の定、先を越されたと誤解した刺客が襲いかかってきた。しかし馬車に乗っていたのは六皇子ではなくおとりの七宿衛。ふいを突かれた刺客たちは粛清されたが、独りの刺客が逃げ出すことに成功する。その様子を李猴(リコウ)が見ていた。李猴は顧晏惜に報告するため承露(ショウロ)宮に駆けつけた。黒衣の刺客がとある屋敷に逃げ込み、頭領に謝罪しているのを確認したという。しかし頭領の顔は目深にかぶった外套のせいで見えなかった。「でも声に聞き覚えがありました、憲(ケン)王の魏(ギ)内侍です」一方、顧晏恭(コアンキョウ)は魏内侍が尾行されたと知り激高していた。七宿司が六皇子を大々的に捜索したのも全て罠だったのだろう。お陰で死士である私兵たちは自尽を余儀なくされ、大事な人材まで失った。「引いた弓を放つ時が来た、兵を率いて入内し、陛下の安否を問う 間諜の排除を口実にすればよい、宮中の者に告げて公文書を用意させよ、備えを万全に!」ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ@魏内侍顧晏惜は憲王が必ず攻め込んでくると踏んで待ち構えた。鄭虎(テイコ)と李猴は半信半疑だったが、その時、弩隊が寝殿を包囲する。その頃、憲王は50人の兵を率いて宮中に向かっていた。すると途中で伝令兵が駆けつけ、一行を止める。「王爺!目撃者が見つかりました! 六皇子らしき少年が人目を避けて花印の馬車に乗り込むのを見たと! 花家の大姑娘は棠渓楼におります!」そこで憲王は魏内侍に花宅の捜索を命じた。「もしまた逃げられたら2度と私に顔を見せるな、残りの者は私と酒楼へ」一方、六皇子は花宅から続く轍を追いかけ、棠渓楼に潜り込んだ。客でごった返した店内では花芷の姿を見つけられなかったが、偶然、花芷が決戦を見る部屋だと耳にし、上階の個室にある机の下に隠れる。その頃、抱夏は阿撿を探し回っていた。しかし阿撿が見つからず、報告がてら最終決戦を見に行くことにする。そのお陰で魏内侍たちとはすれ違い、難を逃れることになった。花芷は阿撿がいると知らず個室に入った。安堵した六皇子は机から出ようと卓布に手をかけたが、その時、憲王が現れ、慌てて戻る。「花芷姑娘、賑やかだな」「何かご用でしょうか?」花芷は茶の入れ方など知らなかったが、強要されて憲王に茶を出すしかなかった。すると案の定、憲王は茶を吹き出してしまう。(* ゚ェ゚)言わんこっちゃない…(ボソッ護衛は口答えした花芷の腕をつかんだが、そこに顧晏惜が現れ、護衛を退けた。顧晏惜は花芷を席に座らせ、隣に椅子を移動させて腰掛けた。「まさか半年経ってもまだ仲が良いとはな、ふっ」憲王は階下で繰り広げられる料理対決を楽しそうに見ていた。するとどらの音が鳴り、第1回戦の包丁さばきで拂冬が勝利したと発表される。その時、魏内侍が酒楼に駆けつけたが、顔を見せられず伝言を託した。憲王は配下から報告を聞いて顔をこわばらせた。酒楼の内外に六皇子の姿はなく、花宅でも最後は火を放って誘き出したが見つからなかったという。憲王は顧晏惜の手前、場所を移して花芷を追及することにしたが、顧晏惜が止めた。「私の家族なので見過ごせません」「顧晏惜、お前は聡明な男だ、皇家でなければ良き友になれた 今のうち伝えておこう、状況が変わってもお前が高貴な暇人でいるなら手出しはせぬ」「人の心は移ろいやすく当てにならぬもの、ここで話してください」憲王は仕方なくそのまま話を聞くことにした。「花娘子、馬車で連れ去った少年はどこにいる?」「花柏林(カハクリン)のことですか?弟弟が何か?」花芷がしらを切ったその時、ちょうどどらの音が鳴り響き、第2回戦の調理の腕も拂冬の勝利と発表された。酒楼は大歓声に包まれ、耳障りな憲王は個室の窓を全て閉じてしまう。「花娘子、もう一度、尋ねる、3回目のどらが鳴るまでに答えよ」机の下では六皇子が全身を震わせながら息を殺して耐えていた。第3回戦は得意料理を振る舞うことになった。梁富貴は娘を売り飛ばす原因となった駱駝のこぶ肉を使った料理・炙駱峰(シャダホウ)で勝負をかける。すると拂冬はある秘策を思いついた。「私は″賽駝峰(サイタホウ)″を」最後は奇しくも駱駝のこぶ肉を使った料理の戦いになった。しかし拂冬の料理には一切、生臭さがなく、口当たりが良い。ただ残念なことにこんな高価な珍味など庶民にはとても手が出ないという落胆の声が上がった。すると拂冬は安心して食べに来て欲しいと訴える。「花記の開業後にはこの料理を提供します」実は拂冬が作った料理は駱駝のこぶではなく、白身魚を使っていた。ついに3回目のどらが鳴り響き、花記の勝利が決まった。花家が大喜びする一方、上階の個室では憲王の堪忍袋の尾が切れる。「せっかく機会を与えてやったのに、愚かな奴らめ…誰か」憲王は配下を呼んだが、なぜか反応がなかった。「誰か?!」「それでは私が…誰か!」すると顧晏惜の一声で急に門が開き、七宿衛が現れた。七宿司はすでに会場にいた憲王の私兵を全て排除していた。憲王は陳情が顧晏惜に剣を渡すのを見て呆然、ようやく仮面の司使の正体に気づく。「七宿司使是你」「しーうぉ…なーしゃ!」(  ̄꒳ ̄)<そうです、私が変な仮面の司使です!つづくU^ェ^U 椅子バーン!からの肩ガシッ!からのお手っ!
2025.07.26
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惜花芷 Blossoms in Adversity第27話花記(カキ)の総料理長・拂冬(フツトウ)にはかつて父親に売り飛ばされた辛い過去があった。あれは拂冬が16歳だった時、宴用の駱駝のこぶ肉を盗まれた梁富貴(リョウフウキ)は娘と駱駝を交換したという。「あの人と同じ空気を吸うのも耐えられない!ごめんなさい…ごめんなさい…」「気にせず休んで、対決のことは私に任せて」花芷(カシ)は号泣する拂冬を抱きしめ安心させたが、解決策はなかった。鍛錬場に出かけても唯一の理解者だった顧晏惜(コアンセキ)の姿はない。…今、どこにいるの?でももういい、忙しければ思い出す暇もないはず…この時、顧晏惜が国家の大事に直面していることなど今の花芷には知る由もなかった。顧晏惜はその夜も承露(ショウロ)宮で皇伯父に付き添っていた。未だ目覚める様子のない皇帝。顧晏惜は父親代わりだった顧成燾(コセイトウ)を甲斐甲斐しく世話していたが、その時、枕の下にこぼれた白い粉を見つける。その粉は枕に仕込まれた眠り薬だった。顧晏惜は直ちに側仕えの長青(チョウセイ)と医官を呼びつけた。すると生薬枕を作ったのは張(チョウ)医官ではなく、長内官だと分かる。実は皇帝は10年前から寝つきが悪く、凌(リョウ)王の死後、症状がさらに悪化し、内緒で長青に枕を作らせていた。…私にも隠していたのか…しかし医官の話ではこの生薬の毒性は低く、眠ることはできても昏睡することはあり得ないという。「もしや何らかの毒がこの生薬に反応したのかもしれません」拂冬を欠いた花記は白記に遅れを取った。沈煥(シンカン)は花芷の力になれないと悩む芍薬(シャクヤク)を連れ棠渓(トウケイ)楼に出かけ、有り金を叩いて花記の料理を注文する。しかしちょうど店の様子を見に来た花芷に見つかった。「そんなことをしても焼け石に水だわ、いい笑い物になる」花芷は沈煥に全額返金すると伝え、余った料理を大相国(ダイショウコク)寺で喜捨するよう頼んだ。一方、白記の料理長は花記の料理長が副料理長の娘だと知った。←早口言葉w勝利を確信した料理長は父の威厳で脅すよう指示、ついでに娘を引き抜いて花記の菓子の作り方を盗もうと企む。すると翌日、花宅に拂冬の父が訪ねてきた。梁富貴は拂冬をいずれ買い戻すつもりだったと釈明、心から反省しているという。「喜姑(キコ)、こき使われるお前を救いに来た、家に帰ろう、今や私も白記の副料理長 戻って俺を手伝ってくれないか?菓子の作り方は覚えているだろう? 字が書ける人に書き出してもらおう」その時、拂冬は父の目的に気づいて激高した。「私はもう″喜姑″じゃない!その名はもう捨てたわ、花芷姑娘が新しい名をくれたの 読み書きも教えてもらった、梁富貴、あなたに売られた日から私に父などいない!」するとこの絶縁宣言が拂冬の心に火をつけた。花芷は挽回する手立てもなく、棠渓楼に来ても手持ち無沙汰だった。その時、突然、拂冬が料理対決に戻って来る。「姑娘、分かったのです、あの男は私を家畜のように扱った でも分別のない家畜はあの男、人間は私の方だと証明してやります!」「立派よ」すると拂冬は厨房で見事な包丁さばきを披露し料理人たちを圧倒、皇都の流行りに合わせて献立を一新した。「姑娘に台所を任されたのは私、不満があるならやめて結構よ!」男たちは拂冬の料理の知識に目を白黒させていたが、拂冬は年長者の顔を立てることも忘れなかった。「陳大厨、あなたは魚の膾の他にも生姜の魚汁が一級品だわ 前の主が好まず披露する機会がなかったとか、腕前を拝見できる?」その様子を見ていた花芷は拂冬が立ち直り、立派な料理長になったと安堵した。 拂冬の料理は人気を博し白記を追い上げた。すると閉店後、花芷は自ら茶を入れて拂冬をねぎらい、いつの間に酒楼界隈に詳しくなったのかと驚く。実は拂冬は別荘で台所を任されて以来、いつか料理人として役に立てる日が来ると確信していた。そこで外出の時や宴の準備の際に色々と学ぶよう努めてきたという。「花家が災難に遭った時、分かったんです、料理人はどんな時にも必要とされていると」「その通りね、生きている限り食事をする、絶対に失職しないわ」花芷と拂冬は仕事帰り、あまった料理を流民に届けた。すると花芷は物陰に隠れて出てこない少年に気づき、自ら差し入れに行く。「ここに置いておくから欲しければ取ってね、お腹が減ったらまたここに来て」そこで花芷は拂冬にこれからも少年の面倒を見て欲しいと頼んでおいた。翌日、白銘夏(ハクメイカ)が花記の猛追を知って偵察にやって来た。花記の料理に感銘を受けた白銘夏は早速、贈り物を準備。閉店後の花記の厨房を訪ねてみると、驚いたことに料理長は若い娘だった。白銘夏は饅頭(マントゥ)を持って出かけた拂冬を追いかけ、好条件を提示して引き抜こうとした。しかし拂冬は花家を離れるつもりはないと断って行ってしまう。白銘夏は諦め切れず料理長を追いかけると、拂冬が流民たちに施しに来たと知った。「私も手伝おう」実は白銘夏も幼い頃は道端で飢えに苦しみ、その辛い経験から酒楼を開きたいという。拂冬は花芷に頼まれた少年にも饅頭を渡しに行った。その時、馬のいななきと共に黒装束の男たちが現れる。流民たちは逃げ惑い、白銘夏は咄嗟に拂冬を連れて物陰に隠れ、難を逃れた。「あの人たちは誰?」「皇都の有力者は私兵として死士を擁している」すると白銘夏は念のため拂冬を花宅まで送って行くと申し出た。花芷は拂冬から流民の子供が連れ去られるのを見たと聞いた。しかし通報しても官府は関わろうとしないと考え、七宿司の顧晏惜に知らせることにする。一方、行き詰まった顧晏惜は七宿司で手がかりになりそうな案件を必死に探していた。陳情(チンセイ)は根を詰める司使に声をかけられず機会をうかがっていたが、ようやく顧晏惜からお呼びがかかる。「司使、花姑娘から飲み物の差し入れです、開けると泡が出る飲み物で…」「(パカッ!)…泡は?」「あ、昨日はあったのに…(汗」顧晏惜は宮中に戻ることにして容器を重箱に戻したが、その時、書き付けが入っていることに気づいた。「(はっ!)花芷に会って来る」花芷が店を出ると顧晏惜の姿があった。すると顧晏惜は花芷の手を引いて人目のない裏道へ入る。「子供がさらわれたとか」「拂冬が青草通りで目撃したの、男児だけよ?流民だから消えても誰も気づかない だけど大切な命だわ…話はそれだけ」「すまない、行かねばならぬ」顧晏惜は思わず花芷を抱きしめ、必ず戻ると約束して足早に帰って行った。イエンシー!≡≡≡≡≡≡ギュッ!(((/ ̄ー(・・。)/さらわれた子供は8~9歳の男の子だった。六皇子はすでにこの世にいない可能性が高いと思っていたが、どうやら誰かが必死に探しているらしい。そこで顧晏惜は翌日から七宿衛に大々的に六皇子を捜索させ、黒幕を揺さぶることにした。魏(ギ)内侍は七宿司が六皇子を探し回っていると知り、急いで憲(ケン)王に報告した。「万が一に備えるべきかと…」「奴らが捕らえぬ限り静観するつもりだったが…もし先を越されたらどうする?」「六皇子が口を開く前に息の根を止めましょう でもあと数日の辛抱です、たとえ神仙でも死者に打つ手はありません」「頼んだぞ」その夜、花芷は拂冬と一緒にまた施しに出かけた。しかし青草通りにいる流民たちの中にあの怯えた少年の姿はない。すると再び馬のいななきが聞こえ、照明弾が上がった。「あの夜と同じ音です」「もう帰りましょう、急いで」花芷と拂冬は馬車に戻ったが、車の中にあの少年が隠れていた。そこで花芷は人さらいがいるので自分の家に行こうと誘い、馬を走らせる。実はその少年こそ皇宮から逃げ出した六皇子だった。花芷は芍薬を呼んで少年の身体の傷を見てもらうことにした。すると極度に怯えた少年が寝台の下に潜り込み、引っ張り出そうとした芍薬の手に噛みついてしまう。「痛っ!まるで犬だわ!花姐姐が撿(ヒロ)った子だから今日から阿撿(アケン)よ!」しかし花芷が出てこないと食事抜きだと一喝、驚いた阿撿が飛び出してきた。阿撿の体は擦り傷だらけで足は捻挫していた。まるで馬車から転げ落ちたような怪我だったが、その時、芍薬は少年の首に絞められた跡があると気づく。花芷は阿撿が何かの事件に巻き込まれたと気づき、拂冬と芍薬、抱夏(ホウカ)以外には知らせないことにした。「この件は内緒にして、ひとまず新しく買った童僕ってことに…」つづく(*ºoº*)お?!どうやら6皇子が鍵を握っているのね
2025.07.25
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惜花芷 Blossoms in Adversity第26話仮面の司使の暗殺を目論む数十人の刺客たち。顧晏惜(コアンセキ)は陳情(チンセイ)、李猴(リコウ)のわずか3人で決死の抵抗を見せるも、ついに危機が迫る。その時、谷を出たはずの花芷(カシ)が現れ、袖箭(シュウセン)を放って顧晏惜を救った。敵をなぎ倒しながら馬で疾走する花芷、しかし刺客に襲われ落馬してしまう。↓そりゃこんな顔にもなr___でも好き( ˶´꒳`˵ )顧晏惜は既のところで花芷を救出し避難させた。すると花芷が咄嗟に落ちていた剣を拾って山を登ってしまう。顧晏惜は花芷が乱石の入った網を切るつもりだと気づき、陳情と李猴を捕まえ、山肌に張り付いた。「落石だ、下がれ」その時、何も知らずに3人に襲いかかろうとした刺客たちは石の下敷きになって全滅してしまう。( ๑≧ꇴ≦)登れるんかーい!w陳情と李猴は直ちに刺客たちを探った。そこへ崖を降りてきた花芷が現れる。「イエンシー!」花芷は顧晏惜に駆け寄ったが、顧晏惜の表情は硬かった。「なぜ戻った?運が悪ければ君は死んでいた、もしまた同じことがあれば…」「もちろん助けに戻るわ!」「絶対にだめだっ!」顧晏惜は珍しく感情的になり、声を荒らげてしまう。花芷たちは谷の先で待っていた芍薬(シャクヤク)たちと合流した。すると芍薬が申し訳なさそうに包みを花芷に差し出す。「ごめんなさい、言いつけを破って床板から金塊を取り出しておいたの ゥッ!もう2度と会えないかと思った」こらえ切れず泣き出してしまう芍薬。そんな妹の姿を見ながら、顧晏惜は心中、穏やかでいられなかった。…今回は難を逃れたが次は?きっと花芷はまた私を助けようとするだろう…花芷と顧晏惜は長い旅を終えて皇都に到着した。しかし顧晏惜は皇宮へ戻るため、城門で花芷と別れることになる。「気をつけて…何か言うことは?」「…ない」花芷は一抹の寂しさを感じながら、顧晏惜に祖父からもらったお守りを渡して見送った。(´・_・`)私のイエンシーが…花宅に花芷たちが戻った。喜んだ夫人たちは正門に駆けつけたが、老太爺の姿がない。実は花屹正(カキツセイ)は自分の意思で残ると決め、代わりに伯瑜(ハクユ)を連れ帰ろうと思ったが、伯瑜も祖父と一緒に残ると言ったという。息子の立派な姿を知り、感激もひとしおの夏金娥(カキンガ)。「でも三叔は帰りたがっていたわ」「まったく、恥ずかしい人ね~ふふ」( ๑≧ꇴ≦)オイオイ、巻き添えになった護衛たちの扱い!花芷は父たちから預かってきた文をそれぞれの家族に渡した。大房も二房も三房も老爺の文に感慨無量の様子、その時、呉玉娘(ゴギョクジョウ)が娘の名前が決まったと知らせた。「鳶(エン)Rよ」すると夏金娥が老太爺のために宴を準備していたが、花芷たちの帰宅を祝って予定通り開こうと提案した。花宅は久しぶりに賑やかな夜になった。大夫人・朱盈貞(シュエイテイ)は若い頃に得意だった琴を披露、二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)も自慢の書で絶技を披露する。すると花芷は呉玉娘の歌が聞きたいと頼んだ。玉娘は恥ずかしがっていたが、花芷に促されて席を立ち、初めて家族に美声を聞かせてくれる。…みんな妻であり母であるだけでなく、それぞれ才能がある、でも家に閉じこもって化粧に明け暮れるうち、すり減ってしまうのね…花芷は母たちの生き生きとした姿に感銘を受けながら、独り回廊に出た。…次かその次の北上で団らんを取り戻せるかしら?顧晏惜、そこにあなたはいるの…一方、顧晏惜も宮中の宴に出席するため、仮面の司使として参内した。しかし皇帝の側仕え・長青(チョウセイ)は大殿ではなく、皇帝の承露(ショウロ)宮へ案内する。すると驚いたことに皇帝は寝台で昏睡していた。「昨夜、政務を終えて横になられましたが、起こしてもお目覚めになりません 陛下が信じておられるのは世子だけです」顧晏惜は直ちに宮門を閉じて七宿司と禁軍を召集、禁宮は封鎖された。全宮女と内官が尋問のため集められ、昨夜、承露宮を訪ねた側室も留めておくことにする。すると証言から皇帝は酉の刻には元気だったが、戌の刻にはすでに昏睡していたと分かった。陳情の報告では憲(ケン)王と惠(ケイ)王が皇帝に接触した形跡はなく、薬かすや食事にも不審な点はなかったという。月初から皇帝を脈診していた張(チョウ)医官が連行された。張医官は昨日、確かに脈を見たが皇帝の体調に問題がなく、薬も出していないという。「お前は太医局の医官だ、家族は全員、皇都にいるな?」顧晏惜は家族が人質だとほのめかし、改めて皇帝を診察してありのまま報告するよう命じた。その頃、北地へ刺客を放った黒幕も仮面の司使の暗殺に失敗したと知った。音信が途絶えたため配下が確認に向かったところ、全員が戦死したという。黒幕は苛立ちながら密室を出ると、地下水路を通って隠し扉から寝殿に戻った。「殿下、司使が宮中に戻りました…罰を」黒い外套を目深に被った黒幕の正体は憲王の懐刀・魏(ギ)内侍だった。しかし顧晏恭(コアンキョウ)は容易に殺せる相手ではないと許し、皇帝が目覚めない以上、勝敗は決しているという。「配下を全員、戻せ、馬脚を露わすでないぞ、動かぬ限り勝てる、静かに待とう」一方、顧晏惜は張医官から皇帝の命が7日ともたないと聞いていた。そんな中、尋問を終えた陳情が駆けつけ、六皇子が失踪したことが分かったという。花芷は祖父たちを買い戻すためにも、さらに商売を大きくする必要があった。そこで帳場頭の夏金娥に相談し、酒楼の経営に乗り出そうと決める。しかし一等地の店を買うほどの元手はなく、菱花(リョウカ)街の奥にある寂れた旧棠渓楼の下見に出かけた。すると偶然にも雲来(ウンライ)酒楼の店主・白銘夏(ハクメイカ)と出くわし、図らずも店の取り合いになってしまう。実は白銘夏は事情があって雲来酒楼を辞めていた。大家(オーナー)はすでに別の店主を雇い、白銘夏は1からやり直すことになったという。花芷も雲来酒楼の大家の悪い噂は耳にしていた。「見識が狭く、忠義者を追い払うとか…あなたを失うなんて大きな痛手ね」「これからは自分のために働くよ」花芷はかつて花記の菓子を置いてくれた白銘夏への恩義があることから、正々堂々と勝負して所有者を決めようと提案した。花記と白記の勝負は各自の料理を出して皇都の食客に振る舞い、5日後に利の多い方が勝ちと決まった。花芷は早速、料理人たちを雇って総料理長の拂冬(フツトウ)を紹介したが、拂冬は人の管理など到底できないと困惑する。「忘れないで、手足は心に従って動くものよ?あなたが店の心となって手足を動かすの」一方、芍薬は約束通り沈煥(シンカン)と薬材となる蛙や蛇を取りに湿地へ出かけた。しかし沈煥は芍薬の元気がないことに気づく。「どうした?」「それが…私の哥哥と花姐姐、喧嘩したみたいなの 北地から帰ったあと笑わなくなったし、皇都に戻ってすぐ別れたままよ 聞いても何も教えてくれないし…どうせ力にはなれないだろうけど…」「なら悩むのやめなよ?で、北地はどうだった?私はそんな遠くに行ったことがない」「なら一緒に行こう!北地だけじゃなくて南も東も西も!」すると2人は指切りして約束した。棠渓楼の準備が整い、いよいよ花記と白記の勝負が始まった。花記の厨房では上役が小娘だと知って料理人たちが不満を漏らしていたが、拂冬は黙々と仕事を始める。その時、向かいの白記の厨房から聞き覚えのある声が聞こえてきた。すると動揺した拂冬はうっかり指を切ってしまう。料理長が包丁で指を斬るという失態に厨房は嘲笑、その様子をのぞきに来た白記の副料理長が仰天した。「喜姑(キコ)?!」拂冬は昔の自分の名を聞いて驚愕、逃げ出してしまう。↓ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ花芷は屋敷に帰った拂冬の様子がおかしいと聞いてすぐ駆けつけた。「どうしたの?私に話して、力になる」「私を売り飛ばした人を見たんです、白記の副料理長でした あの人は…あの人は私の父親なんです」拂冬が物心ついた時から父親はすでに酒浸り、母親は追い出されていた。ある日、父に命じられ薪拾いに出かけた拂冬が戻ると、宴用に請け負った料理に使う駱駝の肉が盗まれたと気づく。父は自分が酔い潰れていたことを棚に上げ、娘を折檻、しかしふとある方法を思いついた。つづく( ・᷄-・᷅ )イエンシーの出番ががが…
2025.07.24
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惜花芷 Blossoms in Adversity第25話極寒の流刑地・三白(サンハク)城。花屹正(カキツセイ)は孫娘が来たと知り、急いで清潔な衣に着替えた。大郎・花平宇(カヘイウ)はどうせ嘘だとなだめたが、父はこの寒空の下、上掛けも拒んで飛び出してしまう。すると驚いたことに四郎・花平陽(カヘイヨウ)が花芷を連れて帰ってきた。「祖父!」花芷は思わず駆け出し、祖父に抱きついて涙してしまう。「お前も泣くようになったか…苦労したのだな」花屹正は孫との再会を喜んだが、花芷の髪に挿してある妻のかんざしを見て呆然となった。花芷は叔父たちに家族からの差し入れを渡していた。すると花平宇が人目を避けるように娘を呼びつける。父は相変わらずだった。娘が運んできた大量の荷物に驚き、どうやって手に入れたのかと訝しむ。花芷は家族一丸となって稼いだ銭で買ったと答えたが、疑うなら燃やせばいいと言い放った。花芷は荷解きを任せて祖父の居所を訪ね、祖母が作った冬手籠(マフ)を渡した。妻の早過ぎる死を知った花屹正は家より国を優先したことを悔いたが、孫娘は家族を守るために君主の過ちを黙認していたら祖母は失望したはずだという。「花中丞(チュウジョウ)は唯一無二、花家の繁栄は祖父のおかげよ だけど尊厳を捨ててまで維持する必要なんてない 家は食べて寝るだけではなく、自分らしく過ごせる場所だもの」「芷R、お前を見くびっていたよ」そこで花芷は旅の本当の目的を話した。しかし花屹正は独りで先に帰ることなどできないと拒み、ここで心静かに過ごせるおかげで新たな原稿を書き始めているという。「柏瑜(ハクユ)はまだ幼い、連れて帰って母親を安心させてやれ」( ̄▽ ̄;)じーちゃんを諭すファジーw花芷は早速、伯瑜を呼び出した。しかし伯瑜も祖父の言う通り家族を残して独りでは帰れないという。「勉強も祖父に教わってる、まだ教えてもらいたい事があるんだ 芷姐姐、心配しないで、いつか必ずみんなで帰れる」花芷は立派になった伯瑜に目を細めたが、その話を父親の花平彦(カヘイゲン)が聞いていた。( ߹꒳ ߹ )伯瑜よ…花平彦は伯瑜が仕事に戻ったのを見て花芷を呼び止めた。実は父も息子も残るなら自分を買い戻して欲しいという。「私は昔から足腰が弱い…もうこの生活はこりごりなんだ!」しかしちょうど薪を持って戻ってきた大郎に聞かれてしまう。花平宇は自分だけ逃げるつもりかと激怒、花芷も身勝手な三叔に呆れた。「三婶は帳簿づけや子供の世話で忙しいの、帰っても三叔に構う時間はないわ」( ꒪ͧ⌓꒪ͧ)三叔eeeeeee___花芷が戻ると祖父は赤い顔をして咳き込んでいた。そこでちょうど四叔と荷物を整理していた芍薬(シャクヤク)に診てもらうことにする。「どこの子だい?」「花家の一員だ」花平陽が思わず即答すると、芍薬もその通りだと笑う。「風邪だから薬を飲めば治ります、あ、箱に薬があるわ!」すると芍薬をひと目見ただけで花屹正はその聡明さに気づいた。「あの目は心が澄んでいる証し、果報者に違いない それにしてもよく女子だけで来られたものだ」「私の哥哥も一緒でした!」芍薬がうっかり口を滑らせ、花屹正はなぜ連れて来ないのか聞いた。焦った花芷は咄嗟に自分の友だちで、偶然、一緒に行くことになっただけだと誤魔化してしまう。一方、皇都から七宿(シチシュク)司を追っていた刺客は仮面の司使を特定できずにいた。すると標的がすでに北地に到着したと知らせを受ける。「恐らく北営に司使がついたのだ、呉永(ゴエイ)の地盤ゆえ、むやみに探れば警戒される ここで待とう」呉永が幕舎へ帰ると懐かしい顔があった。「戻ってきたのか?!」しかし顧晏惜が七宿司の司使として自分を調べに来たと分かる。「お前たちも暇だな?朝廷の腐敗には見向きもせず、貧しい兵を標的に?!」呉永は確かに愛しい女子のため押収品の宝飾品をくすねたと認めたが、顧晏惜は話をそらされたと誤解して激怒、机を叩いた。「昭(ショウ)国の者と結託したな?」「はあ?…じゃあ軍用地を私有した件か(ボソッ」「不正に私有したのか?」「(はっ)聞かなかったことに」するとようやく事情を知った呉永は驚き、関与を否定した。顧晏惜はならば他に内通者がいるか、皇都に問題があるかだという。その夜、顧晏惜はこっそり花芷の寝顔を見に来た。するとちょうど顧晏惜の夢を見ていた花芷がふと目を覚ます。「用事は済んだ?」「めどはついた、心配ない」翌朝、花芷たちは流刑者たちに持ち込んだ日用品を配っていた。そこへ官吏が現れ、花家からもらった薬で子供の熱が下がったと報告する。すると喜んだ官吏は今年の祖父の労役を免除にすると約束してくれた。花平陽は仕事を抜け出し、花芷の様子を見に来た。「ほら、干した杏だ」花芷は顧晏惜の話を思い出し、本当に甘いと微笑んだ。実は花平陽は赤子の名前を決めたという。「鳶飛魚躍(エンビギョヤク)の″鳶″にする、成長したら鳶のように空高く飛んで欲しい」「花鳶(カエン)か…」すると四叔が意味ありげに笑った。「俺の目はごまかせないぞ?想い人がいるだろう?」花平陽は花芷が言った″朋友″が気になっていた。しかし戸惑った表情を見るに厄介な相手を好きになったらしい。花芷は四叔には嘘をつけず、ただ境遇が違い過ぎるため、結ばれない可能性があると吐露した。驚いた花平陽は花芷が傷つくことを恐れ、窮地に陥った時、どうするか考えておけと助言して仕事に戻ってしまう。花芷が自分の居所に戻ると父が待っていた。花平宇は抱夏(ホウカ)から商売の話を聞いて誤解だったと知り、疑ってすまなかったと謝罪する。「爹、あなたが謝るなんて初めてです」「間違いは間違いだ、それに今、謝っておかねば… これまで妻や子どもたちにあまりに傲慢だった、もしここで死んだら…」「死なない、必ず戻れる、失うのは祖母だけで十分です」一方、仕事に戻った花平陽は官吏に指名され、将軍府に連行された。呉将軍は花平陽に怪しい者を見たことはないか聞いた。簾の後ろで同席していた顧晏惜は逆賊が流言をまき散らすので調査に来たと説明したが、花平陽はうっかり昭国の仕業かと聞いてしまう。「なぜ知っている?!」呉将軍は驚いて罪人を問い詰めたが、花平陽は少し考えれば分かることだと冷静だった。そこで顧晏惜が名前を訪ねると、官吏が花平陽だと報告する。…花平陽?花芷の四叔か…顧晏惜は簾の隙間から花平陽の姿を確認、すると仮面の司使を見た花平陽は驚愕した。顧晏惜はその夜も花芷の居所へ向かった。そこで偶然、花芷と花平陽の話を聞いてしまう。花平陽は花芷と仮面の司使が同時に北地へ来たことから、芍薬の兄が仮面の司使だと勘づいた。「お前の想い人ってまさかあの仮面の司使なのか?」「嘘はつきたくない…以前から彼が好きだったの」「あまりに無謀だぞ?身を引くとなれば無事では済まぬやも」「私は身を引かない、家族には内緒にしてね、花家を絶対に巻き込まないから」「おまっ…内緒にはするが、どんな時も己を危険にさらすなと約束しろよ?」花平陽が帰ると顧晏惜が現れた。花芷の覚悟を聞いた顧晏惜は嬉しさのあまり花芷を抱きしめ、2人で寝台に横たわる。「祖父たちがいるのよ?謹んで、ふふ」「もう少し一緒にいさせてくれ、夜が明けたら戻る」↓( ˶´꒳`˵ )冬の大型犬は暖かい顧晏惜は花芷と添い遂げたいと願い、翌朝、呉永に正しい求婚の方法を聞いた。しかし呉永の助言は全く参考にならず、諦めて仕事の話に戻る。結局、北地を調べ尽くしたが間諜の手がかりはなかった。「それが答えだ、あの密書は目くらましか虎を山から引き離すためだ」顧晏惜は敵の陽動作戦だったと気づき、急ぎ皇都へ帰ることにした。花芷は後ろ髪を引かれる思いで三白城を後にした。…見てごらん、この衣は1枚ずつ切り取られた布を縫い合わせてある、芷R、お前は南と北の花家を縫い合わせて1つにしてくれた糸だ…花芷は祖父からもらった杏の花びらのお守りを胸に、いつか必ず全員を迎えに来ると誓った。顧晏惜たちは花芷の一行と合流した。一方、七宿司を追っていた刺客たちは仮面の司使が予想以上に早く帰路に着いたと知る。「司使は騙されたと気づいたようだな…帰りの道中が最後の機会だ」花芷たちは再び盗賊の谷に入った。すると潜んでいた盗賊が現れ、馬から降りて積み荷を置いて行けという。盗賊は再会を約束していた牛横(ギュウコウ)たちではなかったが、彼らの衣服を着ていた。しかしところどころに鮮血がついている。…追い剥ぎや賊の内部抗争ではないようね…花芷は仕方なく有り金を差し出したが、頭目らしい男は女と年寄りだけ解放した。花芷は顧晏惜の身を案じながら、鐘(ショウ)叔が引く馬車に抱夏と芍薬を乗せて谷を出た。すると盗賊たちが一斉に弩で攻撃、手だれの七宿司をあぶり出す。「あの3人だ!殺せ!」頭目の号令でさらに刺客たちが合流し、顧晏惜たちに襲いかかった。しかし刺客が3人を標的にしたおかげで護衛の1人が逃げ出してしまう。怪我をした護衛が花芷たちに追いついた。「早く逃げろ!奴らが暗器を使いこなし、晏先生たちを取り囲んだ!」すると花芷は矢も盾もたまらず独りで引き返してしまう。その頃、顧晏惜は陳情(チンセイ)と李猴(リコウ)の3人で無謀にも多勢に応戦していた。しかし思いがけず花芷が馬を駆けて乗り込んでくる。つづく(* ̄0 ̄)θ~♪た~ての糸はあなた~よ~この糸はわたし~
2025.07.23
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惜花芷 Blossoms in Adversity第24話花芷(カシ)に北地行きを伝えるため、久しぶりに花宅に戻った顧晏惜(コアンセキ)。急に顔を見せなくなり、またしばらく留守にすると聞けば機嫌を損ねるかと思ったが、実は花芷も北地へ行くと分かった。「銭が貯まったから祖父たちに会いに行って来る…なぜ笑っているの?」「取り越し苦労だった、私も北地の軍営に行くんだ」すると花芷は芍薬(シャクヤク)から一緒に行きたいとせがまれていたと明かした。「でも哥哥の許可がないとね、ふふ」「連れて行ってやってくれ」顧晏惜は皇帝に出発の挨拶をするため参内した。皇帝は顧晏惜と庭園を散策しながら涼亭で一休み、そこへちょうど顧晏惜のために作らせた毛皮つきの外套が届く。「そちがいないと寂しくなる…イエンシーに着せてみろ」その時、顧晏惜は物音に気づいて怒号を響かせた。「何者だ?!出てこい!」しかし御前に引っ張り出されたのはまだ幼い六皇子だった。皇帝は怯えて平伏したまま挨拶もしない息子に憤怒、明日までそこにいろと命じて引き上げてしまう。皇帝の命で長青(チョウセイ)は凌王世子を宮門まで送ることにした。すると道すがら、顧晏惜はまだ涼亭の前で平伏している六皇子を見つける。「長青、六皇子はどの側室の子だ?」「…亡くなった鳳翔(ホウショウ)宮の宮女の子です」六皇子は大凶の刻に生まれ、母親も間もなく死去。夜泣きがひどく皇帝に疎まれ、冷宮で育ったという。「噂では5歳の頃、うっかり集萃(シュウスイ)宮に迷い込んだとか」「大皇子が拘禁された?」「はっ!世子、大皇子の話は禁忌です」「知っている、憲(ケン)王と惠(ケイ)王ですら話題にしたことがない」六皇子は大皇子の常軌を逸した姿に驚き、冷宮での厳しい暮らしも相まってか、こんな性格になってしまったという。顧晏惜は六皇子に手を差し伸べた。「私は長い間、宮中を離れていたため会ったことはない」しかし六皇子はまるで敵を見るような目つきで後ろへ下がってしまう。「会ったことがある…あなたは血の匂いがする」「今日は血に触れていない」「父皇は怖い、あの方を恐れないあなたも怖い」顧晏惜は無理強いせず、その場を立ち去った。「長青、頼めるか」「心得ております、後ほど送らせます」↓( ๑≧ꇴ≦)もふもふ!もふもふ!今やすっかり芍薬の良き友となった沈煥(シンカン)。沈煥は花宅に芍薬を訪ね、芍薬が手に入らないと嘆いていた薬材の蟇蛙(ヒキガエル)を渡した。「あーっ!これっ!灰にすると傷を治せるの!どこで売っていたの?!」「こんな変わった薬材あるものか、河辺の泥から見つけて乾燥させた」「次は私も連れて行って!あ…実は明日から遠くへ行くの」「帰って来るんだろう?!」「でも長い旅になるみたい、帰ったら一緒に取りに行こう!」その時、流星が流れた。芍薬は急いで手を合わせ、せめて沈煥と同じくらいは賢くなりたいと願う。「え?知っていたのか?周りが君のことをどう思っているか」「私は馬鹿じゃない、皆の接し方を見れば分かるわ」北地へ出発する日の朝。顧晏惜は同行する陳情(チンセイ)と李猴(リコウ)に自分の正体を決してばらさないよう釘を刺した。「お前たちは花家の動きを監視すると言え」「そんな事を言ったら道中ずっと冷遇されます…ブツブツ」抱夏(ホウカ)が気になる陳情は思わず不満をもらしたが、司使は先に行ってしまう。こうして花芷たちの一行に紛れて北地を目指すことになった顧晏惜。それにしても花家が準備した荷物の多さに目を丸くした。護衛を雇ったとは言え何が起こるか分からない長旅、大金を無事に届けるのは容易でないという。しかし花芷は商隊を装うと明かし、銭なら金塊にして馬車の床板に隠したと教えた。すると遅れて陳情と李猴が気まずそうにやって来る。七宿(シチシュク)衛の登場に家族たちは緊張したが、顧晏惜の正体を知る花芷が機転をきかせてくれた。「七宿司もついて来るのね?楊(ヨウ)家では助かったわ、でも干渉しないでね」花芷は先頭で一行を率いていたが、山道で急に馬で飛び出した。馬車を引いていた鐘(ショウ)叔は大慌て、しかし顧晏惜がすぐ追いかけてくれる。「イエンシー、乗馬を教えてくれてありがとう… もっと速く駆けたくなったの、こんな気持ち初めて、自由になった気分よ!」顧晏惜は花芷の笑顔を見ると自分まで嬉しくなった。…人は心で通じ合えるのだな…しかし北地への長い道のりには七宿司を探す刺客たちの姿があった。その夜、花芷は眠れず夜空を眺めていた。すると顧晏惜が現れ、花芷に外套をかけてやる。「1年前、帰京した時もここを通った あの時は独りで、帰ったあと死ぬか生きるかも分からず不安だった 町ですぐ君に会えたのはうれしい誤算だ」花芷はふと四叔母の話を思い出した。…″情″とはそういうもの、目を閉じて橋を渡るように、1歩先に苦難があると知っていても、その1歩を踏み出さないと一生、後悔すると思える…「イエンシー、あなたと出会ってから本当に楽しい これがいつまで続くか分からないけれど、少なくともこの道は一緒に進める」「はお」顧晏惜は思わず花芷の肩を抱きしめた。↓新婚旅行気分かと思いきや意外に冷静なファジー↓ファジーと愛犬の思い出作り花芷たちは長い行程、力を合わせて進んだ。時には動けなくなった馬車を押し、深い森では炎で狼を牽制しながら慎重に行く。そしてようやく雪深い山に入った。流刑地の三白城までもう少し、しかし山間の谷に入った時、顧晏惜が懸念した通り山賊が現れる。そこで顧晏惜は両手を挙げて降参したように見せかけ、近づいてきた頭目を捕まえ人質にした。すると馬車から花芷が降りて来る。「主人の私が話を聞くわ」顧晏惜は頭目を解放した。頭目の名は牛横(ギュウコウ)、すると花芷は酒代と予備の荷物を渡して見逃してもらうことにする。気を良くした牛横は北地で商売などできないと教えてやったが、実は積荷が売り物ではなく、流刑地にいる家族に渡す手作りの綿入れだと知った。「何と、苦労人同士だったか…俺たちも好きで非道な行いをしているわけじゃないんだ」その時、芍薬が顔に凍傷がある盗賊に気づき、蟇蛙で作った薬を渡した。すると花芷たちの優しさにほだされた牛横が旗をくれる。「これを馬車に結んでおけば誰も手を出さない、娘子、山賊でなければ義兄妹になるところだ」「なら真っ当な仕事をする気はない?帰りもここを通るから考えてみて 良かったら一緒に仕事をしましょう」喜んだ牛横はここで待っていると約束したが…。琨(コン)山を越えること500里、顧晏惜は無事に花芷たちを辺境まで送り届けた。「役所に用があるゆえ、ここから別の道を行く、迎えに来るよ」花芷は正直なところ祖父に顧晏惜を会わせる勇気がまだなかった。「ごめんなさい」すると花芷はお詫びの代わりだと顧晏惜の頬に口づけする。顧晏惜は花芷の手を取ったが、その荒れた手が旅の過酷さを物語っていた。「どこへ行くにもこれからは別れたくない」↓学び過ぎているファジー抱夏は馬車に揺られながら晏先生がいないことに気づいた。芍薬の話では兄なら友人に会うため数日、離れるという。「七宿司もいない…あなたの哥を捕まえに行ったのかな?」「彼の方が強いもん」花芷たちはついに極寒の地である三白城へ到着した。三白城では滅多にない来客を皆が歓迎してくれる。すると採石場にいた花平陽(カヘイヨウ)が役人たちの噂話を耳にし、仕事をほったらかして町へ戻ってしまう。花芷は四叔の声に気づいて馬を止めた。「芷R!芷R!」すると人混みをかき分け、四叔が現れる。花芷は再会の感動より、みすぼらしい四叔の姿に胸が痛んだが、花平陽は明るく振る舞った。「抱夏も一緒か!…ん?そちらの姑娘は?」「私も花家の一員よ!」芍薬の元気な返事に思わず笑みがこぼれる花平陽。そこで花芷は早速、四叔に呉玉娘(ゴギョクジョウ)の姿絵を渡した。巻物を開き始めた花平陽は妻の変わらぬ美しさに目を細めたが、さらに広げてみると妻の腕に赤子が抱かれている。「これは…まさか…」「四婶とあなたの娘よ、四婶は心配かけまいと黙っていたの、名前をつけてくれるのを待ってる」一方、居所にいた花屹正(カキツセイ)と花平宇(カヘイウ)も花家が家族を訪ねてきたという噂を耳にした。驚いた花屹正は清潔な衣に着替えたいと訴えたが、花平宇は真に受けるなとなだめる。「こんな極寒の時期に来るはずありませんよ」「芷Rが来たのだ!早く着替えなくては!」つづく( ߹꒳ ߹ )ゥッ…三白城ついたわ… ←誰?w
2025.07.22
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玉奴娇 Enslaved by Love第20話謝蘊(シィエユン)と殷稷(インヂィ)の婚儀当日。殷稷は美しい謝蘊の花嫁姿に目を細め、愛する人を娶れる幸せを実感していた。殷稷に手を引かれ、塔の階段を一段一段、登って行く謝蘊。群衆の中に紛れた謝蘊の兄・謝晗(シィエハン)は、塔の上で執り行われる拝礼の儀を見守っていた。…蘊R、やっと君を娶れる……爹爹、娘親、謝家の汚名をそそぐ日がようやく来たわ…しかし2人の拝礼の儀が終わる直前、荀(シュン)太夫人はひと足先に引き上げてしまう。謝晗は妹が証文を手にすることを期待し、城門へゆっくり歩き始めた。警戒中の薛(シュエ)統領は門の前に立ちはだかったが、その時、伏兵が塔に向かって火矢を放ち、爆発する。すると城門で衛兵に紛れていた殷斉(インチー)と傅子戎(フシジュウ)が正体を現し、城門を制圧した。謝晗は巻き込まれずに済んだが、薛統領に剣を突きつけた男の顔を見て驚愕する。実は傅子戎こそ獄中で父を殺した男だった。塔の上では爆発を逃れた殷稷と祁硯(チーイェン)が刺客と応戦していた。すると殷稷は怯えて丸くなっている秀秀(シウシウ)の姿を見つける。「蘊Rはどこだ?!」「蔵経閣です!」一方、謝蘊は騒ぎのどさくさに紛れて蔵経閣に侵入、ついに前城主と父が交わした証文を手に入れた。その時、殷稷が現れる。「蘊R、逃げるぞ!」しかし謝蘊は殷稷に匕首を突きつけ、冷笑した。「私が本当に妻の座を望んだとでも?」殷稷は謝蘊の記憶喪失が嘘だと知った。荀太夫人の侍女は殷稷と謝蘊が蔵書閣に入ったところで外から錠をかけた。そうとは知らず、謝蘊は殷稷に謝家の潔白を示す証文を示し、父を殺しておきながら自分を3年も弄んできたと責め立てる。殷稷は殺していないと否定したが、ついに窓を突き破って火矢が飛んできた。「蘊R、今は話をしている場合じゃない」「殺されるべきはあなたよ!殷斉に殺されればいい!あなたが生きているだけで吐き気がする!」愛する謝蘊の暴言を聞いた殷稷は絶望し、謝蘊が匕首をつかむ手を取り、自分の腹を刺してしまう。「俺の首を殷斉に届けろ、それで生き延びられる…」すると天井から梁が焼け落ちてきた。殷稷は咄嗟に謝蘊を突き飛ばして助けたが、倒れた謝蘊が火に巻かれてしまう。その時、蔡添喜(ツァイティエンシー)と薛統領が駆けつけたが、城主を救うだけで精一杯だった。「蘊Rっ!」謀反は成功、殷斉(インチー)が新城主となった。そこで王惜奴(ワンシーヌー)に指示し、殷稷の持ち物を物乞いたちにばら撒いてしまう。一方、殷稷は火事の衝撃で目が見えなくなり、蔡添喜と人目を忍んで空き家に隠れていた。すると市場で食べ物を探していた蔡添喜が偶然、城主の腰飾りを持っている男を見かける。謝蘊からもらった同心飾りだと気づいた蔡添喜は飾りを横取り、袋叩きに遭いながらも取り返した。つづく
2025.07.20
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玉奴娇 Enslaved by Love第19話その夜、謝蘊(シィエユン)、殷稷(インヂィ)、祁硯(チーイェン)は中庭に集まり、蕭宝宝(シィァオバオバオ)の死を悼んだ。かつて共に学び、罰を受けるのも一緒だった幼なじみの4人。しかし時が経つのはあっという間だ。殷稷は蕭宝宝の死因を必ず突き止めると誓い、3人は献杯して故人を弔う。一方、獄中では娘の死を知った蕭凌風(シィァオリンフォン)が騒いでいた。すると謝蘊が現れ、形見となった娘の髪飾りを渡す。「お悔やみを…」蕭凌風は絶望し、腹立ち紛れに殷稷の所業をぶちまけてしまう。「謝蘊、秘密を教える、確かに私は謝家の始末を命じた だが先客がいたんだ、恐らく殷稷の仕業だ!」城主と謝蘊の婚礼前日。殷稷は早めに政務を切り上げて謝蘊の居所へ行こうとしたが、蔡添喜(ツァイティエンシー)に止められた。「しきたりでは式の前夜は夫人と会えません、前回は会おうともされませんでしたがw」しかしその夜、思いがけず謝蘊が現れる。「1杯どう?」「いいね」謝蘊が差し入れたのは蘭陵(ランリョウ)酒だった。「明日、ようやく約束が果たせる、2人の婚礼で蘭陵酒を振る舞うんだ…」感慨深そうに酒を飲む殷稷。やがて謝蘊は酔い潰れ、殷稷の腕の中に倒れた。「少し寒いわ」「部屋に戻ろう」「城主大人が煮出してくれた秘伝の生姜茶が飲みたい」「分かった」謝蘊は酔ったふりをして殷稷を追い出し、その間に引き出しの中にある蔵経閣の鍵を盗んだ。殷稷が生姜茶を作って戻ると謝蘊はすでに眠り込んでいた。仕方なく謝蘊を居所で寝かせ、愛しい寝顔にそっと口づけして出て行く。しかし明日の婚礼を前に幸せに包まれる殷稷とは裏腹に謝蘊の心は凍りついていた。婚礼当日の朝。荀(シュン)太夫人は今日の計画が成功することを祈って霊位に線香を手向けた。一方、秀秀(シウシウ)はようやく主が想い人に嫁げることを祝福したが、その複雑な胸中を思うと素直に喜べない。「私はずっとおそばにいます」…ついにあなたに嫁げるのに残念だわ、でもこれが私の運命、今日で全て終わる…婚礼衣裳に身を包んだ謝蘊は匕首を取り出した。つづく
2025.07.20
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玉奴娇 Enslaved by Love第18話兄と再会を果たすも、なぜ殷稷(インヂィ)に嫁ぐのかと責められる謝蘊(シィエユン)。そこで謝蘊は謝家の潔白の証しを得るためだと明かした。娘を盾に蕭凌風(シィァオリンフォン)を脅して真相を聞き出し、前城主と父が交わした証文が蔵経閣にあると分かったという。「″殷斉(インチー)の謀反の証しを得た暁には謝家の名誉を回復させる″という約束よ 城主夫人になれば塔へ登る機会を得て蔵経閣にある証文を奪える」謝晗(シィエハン)は謝蘊が冊封式で証文を民に示し、謝家の潔白を知らしめるつもりだと分かった。急いで屋敷に戻った謝蘊は何食わぬ顔で殷稷の沐浴に侍った。そこでわざと母と兄が来るのはいつか聞いてみたが、殷稷は2人が嵐で足止めされ、当日になってしまうとごまかす。「都合が良過ぎる、私を騙してる?」「まさか」「ふふ、嘘よ、あなたが私を騙すはずない」殷稷は愛しい謝蘊に口づけしたが、その時、謝蘊が覚めた目をしていることなど知る由もなかった。翌朝、禁足になった蕭宝宝(シィァオバオバオ)は朝餉を運んできた不遜な侍女と揉め事を起こした。すると怒った侍女は謝蘊が新しい城主夫人に冊封されると言い放ち、出て行ってしまう。「稷哥哥!稷哥哥っ!…謝蘊、この大嘘つきっ!」深く傷つき悲しみに暮れる宝宝、その時、思いがけず側室の王惜奴(ワンシーヌー)が訪ねて来た。王惜奴は謝蘊が自分にとっても敵だと話し、なぜ謝蘊が嘘つきなのか知りたいと頼んだ。追い詰められた蕭宝宝は事情を説明、謝蘊が記憶を失ったふりをして何か企んでいると暴露する。「他の誰かにこの話をした?」「私が密室の文を見るよう仕向けたから軽々しく言えないわ」「そう…」すると王惜奴は謝蘊の首に紐をかけて背負い、締め殺してしまう。乾元(カンゲン)閣に蕭宝宝の自害の一報が届いた。夕餉を運んだ侍女が屍を発見、実は朝餉を運んだ際にうっかり城主と謝蘊の婚礼の件を話してしまい、それが原因ではないかという。「…自害など蕭宝宝らしくない」そこで殷稷は蔡添喜(ツァイティエンシー)に調査を任せた。一方、蕭宝宝を始末した王惜奴は荀(シュン)太夫人に情報を流していた。「確かに理にかなっています」蕭宝宝に唆かされて密室に行った謝蘊は殷稷に3年間も騙されていたと知り、望んで屋敷を出ていた。しかし謝家に帰ったあと事故に遭い、城主府に舞い戻った時には記憶を失っている。「″失ったふり″なら全て説明がつきます、謝蘊が腹を刺され蕭家と殷稷は決裂 さらに火の儀式での芝居で蕭家はついに排除されました」荀太夫人も謝蘊が敵討ちのために殷稷の信頼を得るには記憶を失ったふりをするのが最も有効だと合点がいく。すると荀夫人は謝蘊が策を巡らせ城主夫人の座を狙ったのも冨貴が目的ではないと気づいた。「恐らく謝家の名誉回復と関係がある…はっ!ホホホ~!天の救いね! これしか考えられぬ、謝蘊の目的は塔の上にある蔵経閣に入るためだ そこにきっと謝蘊が求める証文があるのだろう」「こちらの勝算が高まりましたね、謝蘊を利用すれば殷稷の命を我らの手中に握れます」つづく( ̄▽ ̄;)なんで風呂入ってんの?w
2025.07.20
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玉奴娇 Enslaved by Love第17話町で買い物中、突然、物乞いの男に捕まった秀秀(シウシウ)。しかしよく見ると謝蘊(シィエユン)の兄・謝晗(シィエハン)だった。「公子?!ずっと探していたんですよ!」すると謝晗は秀秀に書き付けを手渡し、また姿を消してしまう。謝蘊が買い物を終えた頃、秀秀が戻って来た。「お帰り、どうしたの?」「小姐、お腹が痛くなって…もう帰りましょう」秀秀は謝蘊に書き付けを渡した。確かに兄の筆跡だと喜ぶ謝蘊。そこで待ち合わせ場所に出かけるため、秀秀に殷稷(インヂィ)をうまく足止めするよう頼む。秀秀は城主が来ないことを祈ったが、その夜、やはり顔を見せない謝蘊を心配して城主が現れた。しかし運良く祁硯(チーイェン)が急用で駆けつけ、城主は引き上げてくれる。実は祁硯は行方知れずの謝蘊の兄を見つけられずにいた。このまま嘘を重ねても意味はないと諫言したが、殷稷は謝蘊を幸せに嫁がせたいと願い、冊封式が終わってから真実を明かすという。謝蘊は行方知れずだった兄と再会した。2人は固く抱き合い喜んだが、謝晗は妹がなぜ謝家を陥れた元凶に嫁ぐのか分からない。実は当時、父と共に投獄された謝晗は父から謝家が前城主に頼まれて謀反の証しを探すため殷斉(インチー)に近づいたと聞いていた。しかしその後、前城主が急逝、事情を知る唯一の蕭凌風(シィァオリンフォン)に見捨てられてしまう。拷問ではりつけにされていた謝晗だったが、朦朧とした意識の中で父が殺される様子を見ていた。父の亡骸の手には偽造された供述書が握らされていたという。謝晗は殷稷が黒幕だと疑っていた。後ろ盾のない殷稷は謝家という最大の名家を疎み、殷斉の謀反に乗じて蕭家と組んで謝家を倒したに違いないという。確かに流刑地に向かう謝家を襲撃したのは殷稷だった…あの時、謝蘊は母をかばって刺客に突き飛ばされ、坂を転がり落ちて気を失った目が覚めて山道へ登った時にはすでに兄と母の姿はなく、使用人たちの亡骸がころがっているその時、呆然とした謝蘊が見たのは血まみれになった殷稷の姿だった一方、謝晗は何とか逃げおおせていたしかし城内に戻ってみると一族は亡くなり、殷稷が妹を城主府へ連れ去ったと知る…「この3年、奴の手下が私を探し回っていた、謝家を滅ぼすためだ」謝府の庭にあった盛り土は兄が作ったものだった。父と母の遺品を埋め、念のため自分の墓も作っておいたという。「蘊R、なぜあいつに嫁ぐんだ?!事情があるなら話してくれ!」つづく(  ̄꒳ ̄)やっぱり墓だったの?なんなの?w
2025.07.20
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惜花芷 Blossoms in Adversity第23話顧晏惜(コアンセキ)は公務中の憲(ケン)王・顧晏恭(コアンキョウ)を訪ねた。大理寺は憲王の管轄、実は今日、興味深い離縁の案件があるという。「王爺には是非、公正な判断をお願いします」その頃、啓京(ケイキョウ)府では花芷(カシ)が花家の当主として楊奇(ヨウキ)と花嫻(カカン)の離縁を申し立てていた。すると審理に突然、憲王が現れる。花芷は形勢が悪くなることを懸念したが、意外にも憲王は公正だった。花芷は叔母が暴力を受けた傷を示し、楊家に使い込まれた嫁荷の目録を提出した。しかし大慶(ケイ)立法には″妻の死亡および骨折以外は無罪″とある。楊奇はこれを持ち出して潔白を訴えたが、花芷は″道徳に背く行為は裁かれる″という条項があると反論した。すると憲王は花芷が言った通り、確かにその条項があると認める。「さすがは殿下…よって楊奇との離縁と200貫の弁償を要求します! 内訳は嫁荷が180貫、治療代が3貫、あとは子供の養育費です」長官は両家の不和を見て離縁は認めても良いと発言した。しかし弁償に関する条項までは法に記載がないという。すると花芷は明豊(メイホウ)2年と6年、11年に先例があるとたたみかけた。実はそれは先帝が長官を務めた時代の判例。皇祖父の話を持ち出された憲王は思わず失笑し、花家の訴えを認めた。「離縁を認める、楊奇は一月以内に200貫を支払え、守らねば拘留し、杖刑100回!」「そんな~!」↓姑夫wwwww顧晏惜が待っていると憲王が戻って来た。「またそんな格好で花家の手助けか?」顧晏恭は顧晏惜が花芷を見初めたのだと分かったが、どうせ一時の気の迷いだと笑った。「イエンシー、一月後、同じ気持ちなら鴛鴦の錦を贈る 三月後、まだ変わらなければ白玉観音像を贈る」「まだ続いたら?」「まさか!半年以上も続くと?…その時はこの借りを返してもらうぞ?」顧晏惜は自分にできることなどないと牽制したが、顧晏恭は戦になれば顧晏惜に及ぶ者はいないという。「まるで何か起こるとでも言いたそうですね?」「ははは~冗談はここまでだ、茶でも飲め」そこで顧晏惜は花芷のために銘茶をもらって帰ることにした。「そう言えば父親との関係は良好か?父皇が和解を促したとか?」すると顧晏惜は急に顔をこわばらせ、何も答えず出て行ってしまう。( ー̀ωー́ )<顧家の父子はなぜこうなのだ?←地雷を踏んだ憲王屋敷に戻った花芷は修練場へ向かった。すると今日も木の虚に書き付けが入っている。…今夜、一緒に銘茶を…しかしその夜、七宿(シチシュク)司に凌(リョウ)王府から知らせが来た。凌王の体調が悪いため世子に帰って来て欲しいという。実は皇帝の点心を食べた顧成焄(コセイクン)は暗がりを恐れて眠れぬようになり、痩せ衰えていた。寝殿に誰も寄せ付けず、今夜も灯りをつけたまま寝台で怯えている凌王。その時、忍び込んだ刺客が凌王の口を押さえて息を止め、火を放ってから脱出した。凌王府で火の気が上がり、使用人たちは総出で火消しに走った。その時、ちょうど顧晏惜が帰ってくる。「世子!王爺の寝室が火事です!」一方、花宅では家族の宴が開かれていた。花嫻の離縁、四夫人・呉玉娘(ゴギョクジョウ)の出産と祝い事が続く花家。花嫻は花家の近くに家を借り、息子と再出発することになった。花芷は久しぶりに美味しい酒を飲み、酔い覚ましに修練場へ向かった。しかし顧晏惜の姿はない。…イエンシー、今夜の月は美しい、どこにいるの?…花芷が月を見上げていると、ふいに後ろから顧晏惜が抱きついた。「少しだけこのままで、私ではなく夜空を見てくれ 10年前の元宵節の夜も今宵のように月が美しかったな…」↓飼い主を見つけて駆け寄る大型犬の図顧晏惜は父の死が皇帝の指示だと分かっていた。「どうしたの?」「凌王府が燃えた…主と共に…明日には世間に広まるだろう だが母親が死んだ時と同じ、民の噂の種になり、いずれ忘れられる 真実は明かされぬまま…」すると花芷は顧晏惜の腕を解いて向き合った。「今宵の宴に拂冬(フツトウ)が銘酒を用意したの」「そうか、残念だった」「味見したい?」大胆にも自分から顧晏惜に唇を重ねた花芷。厩にいたウマーは目のやり場に困り、思わず後ろを向いてしまう。( ๑≧ꇴ≦)講話本のまとめが利いてる!その頃、承露(ショウロ)宮では長青(チョウセイ)内官が皇帝に全て終わったと報告していた。「20年来の傷がついに癒えたか…イエンシーの心の痛みも和らぐだろう」実は凌王に菓子を届けに行った内侍は今も元気だった。長青はちょうど夜番だった慶祥(キッショウ)に皇帝からの褒美として大きな金子を与える。一方、憲王もまた凌王の死が父皇の仕業だと分かっていた。自分に捜査を命じたのも息子への牽制なのだろう。「私に警告しているのだ、父皇の心を刺す棘になるなとな、さもなくば…」花家では赤子の初湯に家族が集まった。そこでお湯の中にそれぞれ祝い品を入れていたが、遅れて花芷と晏惜がやって来る。晏惜が只者ではないと知った夏金娥(カキンガ)は晏惜にも祝いを入れるよう頼んだ。「将来は私の生徒になりますから…これを」顧晏惜は金の長命鎖を入れた。さすがに高価すぎると呉玉娘は断ったが、夏金娥は遠慮なくもらえと笑う。「どうせ花芷が雇い主だもの」すると初めて湯に手を入れた赤子は迷わず長命鎖をつかんだ。花芷は呉玉娘にもう一つ贈り物があった。そこで玉娘の居所を訪ね、実は18甕の美酒を買って別荘の竹林に埋めておいたと報告する。玉娘は花芷の心遣いに目を潤ませ、花平陽(カヘイヨウ)との馴れ初めを初めて語った…若い頃の呉玉娘は歌が好きだったしかし役人の娘として高尚な趣味とは言えず、時折、庭先で少し歌うだけだったというその日も玉娘は琴を弾きながら歌っていたすると突然、塀の向こうから拍手が鳴り、皇都一の歌だという賞賛の声が聞こえて来る玉娘はぶしつけな男に心外、それ以来、歌うのをやめたが、実はその声の主が花平陽だった玉娘は男が毎日、門前に立っていると守衛から聞いたそんなある日、庭に出ていた玉娘は塀の向こうから上がった凧に気づく『″無礼をお許しください、天女の歌声を聴くと清らかさが耳に残ります″?ふふ』喜んだ玉娘は再び歌うようになったすると1曲ごとに感想をつけた凧が上がるようになる感想というよりは賛辞だったが、おかげで玉娘は″知音″の意味を知ったこうして互いに容姿も知らないまま半年が経った花平陽は寒い中、玉娘の歌声を待っていたが、その時、初めて玉娘の凧が上がる。『楼中で弄玉は伴侶と蕭を吹き、丹山では鳳凰の声を習う 鳳凰は来るのか来ないのか、蕭史は流れる雲のいずこに…』玉娘は″弄玉と蕭史″の物語になぞらえた詩で知音に想いを伝えたするとその意味を悟った花平陽は凧を手放し、急いで馬を駆けて行く『今すぐ婚姻を申し込む!』…玉娘は当時を思い出しながら、実は少し自分の行いを後悔したと明かした。2人をつなぐのは歌だけ、もし相手が怖い容貌だったら、品性が悪ければと急に不安になったという。「でも嫁いだのね」「確かに初対面の人と夫婦になるのは怖かった でもあの人に会うことなく、縁を結べずに終わる方がずっと怖いと思ったの 生涯、最大の運と勇気をその日に使ったわ」花記(カキ)の売り上げは着実に伸びて花家にも蓄えができた。そしていよいよその日がやって来る。花芷は家族を集め、利益が50万に達したと報告、男衆を買い戻せる額を稼いだと伝えた。しかしまだ一人分にしか満たない。「誰を買い戻すか相談したいの、私は年老いた祖父を買い戻したい」夏金娥は幼い息子を思うと胸が痛んだが、それでも当主を買い戻すべきだと賛同し、誰も異論はなかった。「10日後、私が三白城の役所に行って払って来る みんな、差し入れを用意して!薬や食料もよ!」喜んだ夫人たちは我先にと居所に戻って行った。すると娘の身を心配した朱盈貞(シュエイテイ)が晏先生にも同行してもらうよう提案する。花芷は迷惑をかけられないと断ったが、顧晏惜はもう3日も音沙汰がなかった。実はその頃、七宿司は昭(ショウ)国の間諜を追っていた。民に紛れていた七宿衛が間諜を発見、鄭虎(テイコ)が捕縛するも間諜は毒を噛んで自害してしまう。「皇都内外の間諜の巣窟は洗い出したが、まだ残党がいたとは…」顧晏惜は重要証人の死に落胆したが、鄭虎は間諜が死ぬ直前に文を飲み込んでしまったと報告した。「…腹から出せ」(ヾノ・∀・`)イヤイヤイヤ…さすがにもう無…間諜の密書により北地の呉将軍と昭国人との結託が明らかになった。皇帝は自分が任命した大将軍の裏切りに激怒、顧晏惜にすぐ始末するよう命じる。しかし北地にいた顧晏惜は呉将軍の人柄を良く知っているため、何か裏があると疑った。「北地で調査してきます、結託が事実ならその場で処刑を」そこで顧晏惜は北地行きを伝えるため、久しぶりに花宅を訪ねた。って、読めたのかーい!⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ズコッ!つづく※『楼中弄玉吹蕭侶 同学丹山鳳凰語 鳳凰鳳凰来不来 蕭史行雲在可許』″弄玉と蕭史″は笙の名手である弄玉と簫の名手である蕭史が互いの音楽に惹かれあい結婚、丹山鳳凰台で修練しながら、やがて鳳凰に乗って天に昇り仙人になったという神話恐らく「弄玉と蕭史みたいになりたいけれど、私の蕭史はいつ来るのかしら?」みたいなイメージ?いや知らんけどw
2025.07.19
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惜花芷 Blossoms in Adversity第22話楊(ヨウ)宅を訪ねたものの、客間で待たされたまま一向に叔母に会えない花芷(カシ)。しかし昨夜、顧晏惜(コアンセキ)に相談したおかげでどこか落ち着き払っていた。(๑و•̀ω•́)و<君さえ望むならそういう悪党は半殺しにする!(ヾノ・∀・`)ナイナイ<強硬手段はだめよ花芷は叔母を説得に行くだけで、叔父と衝突するつもりはなかった。『でももし暗くなっても帰らない時は迎えに来てくれる?』『任せて』((( *´꒳`* )))ポワワーン楊奇(ヨウキ)は花芷を散々、待たせた挙句、何かと理由をつけて叔母との面会を拒んだ。花芷は一歩も引かず、叔父を言いくるめてようやく面会を認めてもらったが、花嫻(カカン)と楊随安(ヨウズイアン)は事実上、軟禁状態だった。花芷は叔母に離縁する方法があると話した。花嫻は残された息子が標的になってしまうと拒んだが、随安は自分も母と一緒に楊家を出るという。「だめよ、あなたは楊家の跡取りなのよ?将来のことも考えないと…」すると花芷は叔母が息子を口実にしていることに気づいた。「姑母、本当は怖いのでは?」「…その通りよ」花嫻は人目を恐れて勇気が出せなかったと認めた。しかし花芷と息子に説得され、ついに腹を括る。その時、回廊で立ち聞きしていた楊奇が房門に鍵をかけて3人を閉じ込めてしまう。楊奇は夫人に離縁を勧めた花芷に激怒。実は月秀(ゲッシュウ)小館の楊店主は従兄弟の息子だと明かし、この機に報復すると言った。「花芷姑娘は姑母の所に数日、泊まるはずだったが、悪病にかかり間もなく命を落とした 何と哀れなことか~」その時、家職がやって来た。間もなく酒宴に出かける時間だが、花家の三夫人が訪ねてきたという。花芷を心配して楊宅まで迎えに行った夏金娥(カキンガ)が戻って来た。聞けば花芷が痘瘡(トウソウ)を患い、動かすことができないと義妹夫に追い返されたという。すると四夫人・呉玉娘(ゴギョクジョウ)がかつて別荘で詐欺に遭った時、花芷が七宿(シチシュク)司を頼ったことを思い出した。夫人たちは臨月の玉娘に留守番させ、早速、七宿司へ出かけた。一方、顧晏惜も花芷が戻らないことを心配し、夜を待たず楊家に乗り込もうと決める。しかし修練場に鄭知(テイチ)が駆けつけた。「大変です!大姑娘が楊家に軟禁されて…七宿司に行ってください! 夫人たちが押しかけたんです」Σ(꒪꒫꒪ )?!顧晏惜が駆けつけると花家の夫人たちが禁中官署の前で揉めていた。陳情(チンセイ)の話では夫人たちが叔父の家に花芷が軟禁されていると訴えているという。「うちは民事は扱わないのに…そもそも役所さえ相手にしない案件です」「まずい、問題になる前に去らせねば」仕方なく顧晏惜は夫人たちに声をかけた。七宿衛たちは司使の姿に困惑したが、目配せされて知らないふりをする。晏先生!来てくれたのね!>ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ<そうよ!うちにはシェルティがいたわ!顧晏惜は今から自分が行ってくると安心させたが、その時、夏金娥が妙策を思いついた。夏金娥は晏惜が独り楊宅に乗り込んで脅したところで無駄だと分かっていた。しかし晏惜の背格好が仮面の司使と似ていることに気づき、司使に成りすまして欲しいという。「どうせ顔を知る人はいないわ!お面をつけて偉そうにすれば絶対、うまく行く!」「お願いよ、晏先生!」顧晏惜は早く切り上げて楊家に向かうつもりが、花芷の母・朱盈貞(シュエイテイ)にまで懇願され、断れなくなってしまう。花芷は花嫻が和離書をしたためる様子を見守りながら、顧晏惜が来るのを待った。しかし思いがけず中庭から母や叔母たちの声が聞こえてくる。「芷R?!どこなの芷R!」すると宴席から戻って着替えていた楊奇が慌てて駆けつけ、夫人たちをなだめた。その時、使用人が現れ、七宿司がやって来たという。花芷は房門の隙間から外をのぞくと、驚いたことに仮面の司使の姿があった。花芷は仮面の司使の声で顧晏惜本人だと確信し、戸を叩きながら叫んだ。「助けて!ここから出して!」顧晏惜は剣を抜いて錠を破壊、すると寝殿から花芷たちが飛び出してくる。激怒した顧晏惜は楊奇を叱責したが、ひざまずいた楊奇が司使の衣にある小さな穴に気づいた。そのせいで偽物と見破られ、顧晏惜たちは足止めされてしまう。呉玉娘は門前に出て様子を見に行かせた守衛の帰りを待っていた。仮面の司使が偽物だとばれたらただでは済まない。すると守衛が慌てて戻って来た。実は楊家が七宿司をかたる者がいると役所に通報したという。驚いた抱夏(ホウカ)は迎春(ゲイシュン)に四夫人を預けて助けを呼びに行ったが、激しく動揺した玉娘は破水してしまう。楊家に官吏たちが駆けつけた。「七宿司をかたる不届者はどこだ?」(」゚ロ゚)」<お巡りさん!こいつです!@楊奇しかしその時、思いがけず抱夏が陳情を連れて乗り込んできた。「姑娘!七宿司を連れてきました!」楊奇は陳情を見てもどうせまた偽物に違いないと鼻で笑った。しかし官吏の態度が一変、急に姿勢を正して陳情こそ司使の腹心だと教える。「陳情、来るのが遅いぞ」抱夏に無理やり引っ張られて来た陳情だったが、振り返ったのは本物の顧晏惜だった。「しっ司使っ!」驚いた陳情はその場で拝跪、夫人たちは何が起こったのか分からず目を白黒させた。( ̄▽ ̄;).oO(そこまでやらなくても@抱夏楊奇はあくまで偽物の司使だと訴えた。「信じてはなりません!衣には穴が開き、お面も塗装が剥げています!」しかし激怒した官吏に引っ叩かれてしまう。「黙れ!陳郎君は町を巡視する正真正銘の七宿衛、司使を見間違えるはずなかろう!」すると楊奇は杖刑30回を命じられてしまう。抱夏が本物の七宿司を連れて来たおかげで花芷たちは無事に解放された。「いい人で助かりました」抱夏の言葉を聞いて満更でもない様子の陳情。斉蕙蘭(サイケイラン)は陳情が協力してくれたのは抱夏に気があるからかと聞いたが、抱夏はありえないという。こうして屋敷に戻った花家。花芷は詰め所に戻る顧晏惜を見送って屋敷に入ろうとしたが、ふいに三叔母に引き止められた。「説明して、晏先生の正体は?あの貫禄は付け焼き刃では出せないわ」「さすが三婶、何でもお見通しね…でも安心して、いい人だから、家族には内緒よ?」「はっきり言わないのね?ふふ、まあいいわ、あなたを信じる」その時、四夫人の危篤を知らせる声が聞こえた。屋敷では呉玉娘が産気づいていた。未婚の娘が出産を見るのは不吉とされていたが、花芷は夫人たちが止めるのも聞かず寝所に入ってしまう。すると玉娘は花芷に夫への遺言を託した。「いつかあの人に会えたら伝えて欲しい、あなたに出会えて幸せだったと…」玉娘は激しく出血し卒倒、産婆は驚いて悲鳴をあげてしまう。花芷はせめて呉家の母親だけでも連れてこようと決めた。その時、寝殿の前で安産を祈っていた夫人たちが産婆の声に驚き、居ても立ってもいられず雪崩れ込んで来る。夫人たちは本当の妹のように可愛がって来た玉娘を激励、お陰で再び生きる気力を取り戻した玉娘はついに女の子を出産した。一方、凌王府では顧成焄(コセイクン)が悲嘆に暮れていた。実は日中に皇帝の側仕え・長青(チョウセイ)が現れ、息子が差し入れた点心と同じ栗の菓子を届けてくれる。「王爺が先日の菓子をお喜びになったと聞いてまたお持ちしました」点心を贈ったのが皇兄だと知った凌王は呆然、急ぎ使いの内侍がどうなったか調べるよう命じが、急死していたことが発覚する。思わず点心を吐き出そうとする凌王、しかし今さらどうにもならなかった。散々な目にあった楊奇は妻が置いていった和離書に怒り心頭だった。「何が離縁だ…訴えてやる!」翌日、花宅に召喚状が届いた。花芷は怯むことなく、役所で楊奇と対決すると意気込む。その頃、顧晏惜は憲(ケン)王を訪ねていた。つづく( ๑≧ꇴ≦)アハハハハハハ~ハライタイ〜姑夫が全部もっていったwwwww
2025.07.18
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惜花芷 Blossoms in Adversity第21話蘇(ソ)嬷嬷から林婉(リンエン)のかんざしを譲り受けた花芷(カシ)。屋敷に戻ると早速、祖母の形見となったかんざしを髪に差し、改めて身が引き締まる思いだった。…祖母、安心して、どんな境遇にあっても私が家族の先頭に立ち、力の限りをつくして花家を守る、期待に応えてみせるわ…祖母との辛い別れを乗り越え、花芷は再び前を向いて歩き始めた。花記(カキ)鋪子では文字入り林檎が大評判となり、客たちが長い列を作っている。すると噂を聞いてしれっと並んでいた陳情(チンセイ)の順番がやって来た。身構える抱夏(ホウカ)だったが、陳情が自分で選んだ林檎をその場で開けてみると、柏礼(ハクレイ)が貼り付けた亀の印が現れる。抱夏は大笑い、″小八王(バカ)″が出たと触れ回った。その頃、屋敷では花芷も赤くなった林檎をもぎとっていた。するとふいに顧晏惜(コアンセキ)が現れ、花芷の入れた文字が″晏″だったと知る。互いの想いを確かめ合い、新たな絆で結ばれた花芷と顧晏惜。顧晏惜はこれから七宿(シチシュク)司の仕事と掛け持ちすることになり、申の刻までには必ず花家に戻ると約束した。そこで花芷は芍薬(シャクヤク)や弟たちには先生の稼ぎが少ないため外でも働くことになったと嘘をついてしまう。一方、花静(カセイ)は寝所で布団をかぶり、引きこもっていた。しかし昨日の妻の醜態を知った宋成祖(ソウセイソ)が激怒、宋家の顔を潰した花静に休書を突きつけ追い出してしまう。息子の宋昊(ソウコウ)さえ母を見限り、父に疎まれる母に居座られても困ると冷たかった。花静は侍女を譲ってくれなかった花芷を逆恨み、その夜、ふらふらと花宅の前にやって来る。「たとえ幽鬼になろうと許してやるものかっ!」夜回りしていた顧晏惜は鐘(ショウ)叔の姿を見つけた。聞けば花静がまた騒ぎでも起こすのではと心配で、念のため正門の施錠を確認したいという。「夜は冷える、私が代わりに行きます」顧晏惜は鐘叔を休ませ、正門に向かった。門戸には何も問題がなく引き返すことにしたが、その時、ふいに物音がして足を止める。実は花静が花宅の門口で首を吊って死んでいた。顧晏惜は陳情を呼んで亡骸を下ろした。持ち物の中にあった休書を確認したところ、この亡骸があの花静だと知る。花家への復讐だと気づいた顧晏惜は陳情にある仕事を頼むと…。翌朝、通りすがりの男が宋宅の門口で首を吊った花静を発見した。知らせを聞いて駆けつけた宋成祖は衝撃のあまり卒倒、そのまま床に伏せってしまう。すると花家から花静の族牌(ゾクハイ)と言付けが届いた。…宋家とは絶縁する、小爺も花家に立ち入るべからず、宋家に何があろうと花家は無関係…しかも宋成祖が妻を殺したと誰かが役所に通報していた。宋昊は科挙に影響が出てしまうと焦って父に泣きついたが、宋成祖はそのまま憤死してしまう。花芷は祖母の敵を討った。「イエンシー、伯母や従弟を見捨てた私を冷酷だと思う?」「花芷、私は顧姓だ、同じ立場ならもっと残酷なことをするだろう」顧晏惜は一見、華やかに見える皇家もその実、屍だらけだとぼやいた。皇祖父は息子2人を、皇伯父は兄弟3人を殺し、父は母を殺したという。「私はそんな父親の子だ、怖いか?」フル(・_・ ))(( ・_・)フル「芍薬は聡明な子だったが、あの火事で心を患うように… 愚かにも父は自分で傷つけた娘を恥じていた、君の家が羨ましいよ」「あなたも芍薬のように花家を我が家と思えばいいわ」「どこであれ君がいる所が我が家だ」U^ェ^U ワン!すると花芷は今夜、一緒に出かけようと誘った。顧晏惜はならば早速、行こうと言ったが、花芷にはまだ大事な用があるという。三房姨娘・秦(シン)氏の不貞が家族の知るところとなった。花芷は広間に家族を集めて事情を説明したが、家法に則り秦氏に休書を渡すしかない。「三叔の代わりに当主の私が離縁する、今後、秦氏は側女ではなくなる」秦氏は休書を受け取り号泣、後ろ髪を引かれる思いで出て行くことにした。しかし急に花芷が引き止める。「秦二桂(シンジケイ)!…あなたは離縁されても花琴(カキン)と柏礼(ハクレイ)の母親 今日まで一緒に苦労してきた、生死を共にしたとも言える、花家とは強い絆で結ばれている人よ 花記の人手が足りないから手伝って欲しい、月給はないけれど小遣いと配当を出すわ これからは″二桂″と呼ぶ」すると秦二桂は感激のあまりその場で泣き崩れた。家族たちも秦二桂を暖かく受け入れた。しかし二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)だけはまだどこか割り切れずにいる。一方、花琴(カキン)は母を救ってくれた花芷と家族の絆を感じていた。「姐姐、母のことありがとう」「いいのよ、でもまだ柏礼のことが…」「姐姐、私たちは何もできない、二夫人に従うしかないわ」芍薬は学堂で柏礼を相手に象戯(ショウギ)を打っていた。しかし今日の柏礼はどこか元気がない。聞けば2人の母親ことで悩んでいるという。そこで芍薬は2人の母を喜ばせて仲良くさせてはどうかと助言した。斉蕙蘭は息子の姿が見えず、心配して学堂に探しにやって来た。ちょうど独りでいた芍薬に聞いてみると、柏礼なら買い物に出かけたという。「あ、二婶子(シェンズー)、柏礼に娘親(ニャンチン)が2人いるって本当?」「嘘よ!信じないで」「嘘なの?何だ~羨ましがって損しちゃった 娘親が2人もいるなんて最高でしょう?私なんて1人もいない…」純粋な芍薬の言葉を聞いた斉蕙蘭はまさに目から鱗が落ちるようだった。秦二桂は回廊でばったり柏礼と会った。嬉しそうに息子の衣のしわや結い髪を直す秦二桂、しかし運悪く二夫人が現れる。秦二桂は慌てて引き返そうとしたが、斉蕙蘭は止めた。「礼哥Rが話したがっているわ」すると柏礼は実母に腕輪を贈った。そして書が得意な母には鶏の羽で手作りした筆を渡す。斉蕙蘭は息子の心遣いに涙しながら秦二桂にも腕輪をつけるよう勧めたが、秦二桂は遠慮してどうしていいか分からない。そこで斉蕙蘭は自ら秦二桂の手を取り、腕輪をはめた。「長い間、私は柏礼に心血を注いできた、これからはあなたにもそうして欲しい」「はお、はお!」花芷と芍薬が涼亭で象戯を打っていると顧晏惜が現れた。すると顧晏惜が咳払いして花芷に目配せする。花芷はその意味を悟って手を抜いたが、あっさり芍薬に見抜かれた。「対局の時はやめて欲しい」芍薬は兄が自分をまだ子供扱いしていると気づき、象戯を片付けて出かけてしまう。芍薬は東屋に独りでいた沈煥(シンカン)を見つけ、遊んでもらうことにした。遠慮のない沈煥は芍薬にとって格好の対戦相手となる。「ねえ、これからもここに来ていい?」「相手がいないのか?」「あなたは他の人と違う、だから」その夜、花芷と顧晏惜は夜市に出かけた。「ねえ、恋したことある?」「あるよ、10代の頃にね…でも無事に再会できた」花芷はそれが自分のことだと気づいて照れ臭くなった。「私は1度もなかったの、誰かと付き合うのは初めてよ、悪い所があれば教えて」「大事業でも始めるような口ぶりだな?」「何事も学びから始めなくては…実は講話本を一通り読んでみたの、要点をまとめたわ、見る?」「(  ̄꒳ ̄)真面目かっ…いや遠慮するよ」すると顧晏惜は花芷の手を取り、一緒に過ごしながら学べばいいと笑った。「これからは夜食を共にしましょう あ、修練場にある木の虚(ウロ)に食べたいものを紙に書いて入れておいて 忙しい時は無理しなくていいから」2人はしばし街を散策し、楽しい時間を過ごした。「あなたの素性は秘密だけれど、折を見てみんなに打ち明けてもいい? 講話本では誤解が破局の原因なの、もう隠し事はない?」「実は…甘い物が苦手だ」「私も人の話を聞くのが苦手よ」花芷が上機嫌で屋敷に戻ると、客間で母たちが待っていた。実は花家次女・花嫻(カカン)が夫に殴られ、息子・随安(ズイアン)が助けを求めに来たという。三夫人・夏金娥(カキンガ)は慌てて駆けつけたが屋敷に義妹夫の姿はなく、花嫻も世間体を考えて家を出たくないと拒んでいた。花芷は策を考えることにしたが、夫人たちはそもそも策などないという。「卑劣漢に嫁いだのが運の尽きよ…嫁いだからには一生、夫に付き従うしかない」しかし花芷は妻からでも離縁できるはずだと気づき、叔母を説得するという。朱盈貞(シュエイテイ)は娘の思わぬ提案に驚愕した。「″寺を10軒、壊しても婚姻は壊すな″…怖いこと言わないでちょうだい」離縁は道理に反するとたしなめられた花芷。しかしそんな保守的な母たちとは対照的に顧晏惜だけは賛成してくれる。(๑•̀ㅂ•́)و✧<迷わず離縁だ!こうして顧晏惜から勇気をもらった花芷は翌朝、夫人たちの反対を押し切って楊家に出かけてしまう。つづく( ;∀;)ァァァ〜もう花静のキレ芸は見られないのね ←そっちw
2025.07.17
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惜花芷 Blossoms in Adversity第20話花(カ)家老夫人・林婉(リンエン)の葬儀に皇太后が現れた。皇太后は親友の死を悼み、しばし棺に寄り添って涙する。その間、花芷(カシ)は静かに外で待っていたが、家族は事情を飲み込めないまま困惑していた。なぜ皇太后がよりによって罪人の家に来たのだろうか。すると花芷が老夫人と皇太后が実は若い時からの親友だと明かした。家族は驚いていたが、その時、弔問を終えた皇太后が姿を見せる。「あなたが花芷大姑娘ね…」「本日のご弔問、太后娘娘の恩恵に痛み入ります」「どんな時も手を取り合い困難に立ち向かう…そんな家族に囲まれた彼女が羨ましい 皇家より幸せね」皇太后の来駕で閑散としていた花宅は急に弔問客であふれ返った。そんな風見鶏たちを家族が冷ややかに見ている中、未だ芍薬(シャクヤク)は悲しみから立ち直れずにいる。すると露台で独り泣いている芍薬のもとに沈煥(シンカン)がやって来た。「もう泣くな、生き返りはしない」芍薬は沈煥に勇気づけられ、ようやく弔問に向かった。「太母、友だちを連れて来たの、名前は…」「あ、沈煥です」「太母のことずっと忘れない…私が恋しくなったら夢に出てきてね また一緒に飴をなめて書を読みましょう」芍薬は老夫人との別れを済ませたが、兄がまだ訃報を知らずにいると思うと寂しさが込み上げた。(つД`)うわ~ん!哥~!どこなの?!@視聴者花家次女・花嫻(カカン)が息子・随安(ズイアン)を連れて弔問に来た。随安は従弟と一緒に当礼したいと頼み、今夜は泊まって祖母に付き添うという。しかし花家長女・花静(カセイ)は一向に姿を見せなかった。そこで花芷は弟の柏林(ハクリン)に宋家に行って祖母の逝去を知らせるよう頼む。「すぐに」その頃、花静は本当に母が死んだと知って動揺していた。しかし弔問に行けば花芷に仕返しされるのは必至、やはり行きたくない。その時、屋敷の外から子どもの大きな声が聞こえてきた。「花柏林が祖母の病死をお知らせに来ました!開けてください!甥の柏林が来ました!」宋成祖(ソウセイソ)は無視を決め込んだが、家職は放っておけば不孝者とそしりを受け、少爺の科挙に影響が出かねないと諫言する。仕方なく宋成祖は花静を連れて正門を出たが、すでに人だかりができていた。すると群衆から冷たい視線を浴びせられた宋成祖は花静だけを残し、さっさと屋敷に戻って門を閉めてしまう。花芷は侍女たちと正門の前で弟が戻るのを待った。するとやっと柏林が花静を連れて帰ってくる。花芷は柏林を先に霊殿に行かせたが、叔母には外で祖母を悼むよう告げた。「花家に入れるなというのが故人の願いだけれど、外でひざまずくのは認めるわ」「私を締め出すつもり!」花静が騒ぎ始め、通りすがりの人たちが足を止めた。そこで花芷は花家の長女が夫の機嫌を取るため自分の侍女を譲れと騒ぎ、要求が通らないと口汚く祖母を罵って憤死させたと知らしめる。なんて娘なの?>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔザワザワザワ…宋家薬舗は汚らわしい薬を売って閉鎖されたんだって>(*´・д)(д・`*)エー!花静は花芷に面目を潰され、嘲笑の的となった。その時、外の様子をうかがう秦(シン)氏と花琴(カキン)の姿を見つけ、矛先を密通した秦氏に向けようとする。しかし秦氏が開き直って花静に陥れられたせいだと反発、ついに2人はもみ合いとなり、止めに入った花琴が転んだ。「うちの子に手をあげたわね!…キィィィィィ!殺してやる!」秦氏は逃げ回る花静を捕まえようと思い切り引っ張った。そのせいで花静は上着が脱げ、公衆の面前で素肌を晒してしまう。「秦二桂(シンジケイ)っ!呪ってやる!」花静は退散した。そこで花芷は一部始終を見ていた群衆を前に叔母と絶縁すると宣言する。「花家に後ろ暗いところは何もない! 花静およびその子女とは今後一切、縁を切ります!宋家に何があろうと無関係です!」一方、皇帝は自ら慎(シン)閣に出かけ、顧晏惜(コアンセキ)の禁足を解いた。飲まず食わずですっかり憔悴した顧晏惜、食卓には料理が手付かずのまま残っている。皇帝は顧晏惜が罰に不服なのだと分かったが、ともかく何か食べろと座らせた。机には懐かし点心もある。「イエンシー、幼いそちが機嫌を損ねるといつも私があやしたものだ そちは亡くなった母親を忘れたことがない、孝行息子だ 皇子たちが母親に甘えるのを見てむくれていたな、その度にこの栗の菓子で機嫌を取った 今ではもう嬉しくないか?」皇帝は臣下として距離を置くようになった顧晏惜を寂しく思い、そばにいて欲しいという。「帰りなさい、父親と良く話し合え、もう忘れるのだ」「皇伯父…」「言うことを聞け」「はい」結局、顧晏惜は一口も手をつけずに下がった。皇帝は顧晏惜が凌(リョウ)王と分かり合えるとは思えなかった。「当時、朕が見抜いていたことを凌王は気づいておらぬ イエンシーの手で暴かれてよかったのやも… 借りはいつか返すもの、イエンシーは朕が育ててやったのだ それを苦しめたのなら朕が正してやろう」その夜、皇宮を出た顧晏惜は凌王府で父と対峙した。縁が浅いとは言え最初の妻だった母、一方、献身的で20年以上も父に尽くしてきた蕭(ショウ)氏。しかし父が非業の死を遂げた2人に哀れみや後悔を感じることはなかった。「父親は高位に就ていても妻子もなく、生涯孤独だ」「その通りだ、だが忘れるな、お前には顧家の血が流れている! 顧家には情の深い男などおらぬ、怪物ばかり輩出してきた家系だ 七宿(シチシュク)司の司使を心から愛する女がいると? 私心なく凌王府に嫁いでくる女子がいると思うか?!いるはずなーい! 身分が高ければ人の人生を動かせるが、愛されることはない! 考えるな感じろ!←とは言ってないw どんなに美しい女子でも、禁宮や王府に嫁いで幸せだった者がいるか?! お前の年頃にはそんなこと分かっていたぞ?!お前ときたら、いつまで愚かな夢を見ている! 顧家に生まれたからには求める物はただ1つっ!」しかしそれを口にすることははばかられた。顧晏惜は父に失望し、七宿司に戻った。すると陳情(チンセイ)が司使が戻ったと気づいて花記(カキ)の菓子を届けにやって来る。「花家から七宿司への心付けです、もう日が経ってしまって食べられませんが…」「花芷から?」「はい、でも老夫人が急逝して今は菓子どころではないでしょうね…」何も知らなかった顧晏惜は慌てて花宅に馬を走らせた。陳情の話では花家の長女が実家でもめ事を起こし、母親を憤死させたという。しかし霊殿に花芷の姿はなかった。顧晏惜は老夫人からの助言を胸に棺に拝礼し、花芷を探しに向かった。すると学堂の大木の根元で憔悴している花芷の姿を見つける。「話がある…まずは眠れ、目が覚めたら話すよ」「今、聞きたい、夢なら消えてしまうから…」晏惜の姓は″顧″だった。本当は凌王府の世子で、七宿司の間者ではなく仮面の司使だという。「花家を捜索し、男衆を流刑にしたのはあなた?」「私だ」花芷を杖刑に処したのも、祖父の書を投げ返したのも、別荘に現れた刺客から花芷を救ったのも、全て顧晏惜だという。「皇伯父に禁足を命じられた、昨夜、解かれたので君に会いに来た」「偽り続けてくれても良かったのに…庶民の私ごときに教える必要ない」「君に隠したくなかった、2度と会いたくないと言われても、恨まれても…君に謝りたい」「確かに10回の杖刑は忘れられない、私は根にもつ性格なの…」(´-ω-`)おぅ…「優しくしてくれなかったら償わせるから」U^ェ^U ワン!「追い出されない限りそばにいる!」顧晏惜は花芷を母屋へ連れて帰り、食事をさせた。顧晏惜の素性を知った花芷は幼い頃、凌王府で一緒に星を眺めた少年が顧晏惜だったと知る。思えば花家に捜索に来た仮面の司使が祖父の原稿を見ながら血を流していた。「あれから晏先生の顔にも傷ができたのね」「この傷は皇伯父のためにつけた…いや違う、自分のためだ」花芷と顧晏惜が回廊へ出ると、ちょうど芍薬がやって来た。兄の姿を見つけた芍薬は満面の笑みを浮かべ駆け出し、思わず兄に抱きついてしまう。「哥!良かった、私と花姐姐がいらなくなったのかと思った!」≡≡≡≡≡≡ギュッ(((/ ̄ー(・・。)/ 一方、凌王府には世子の使いが現れた。「世子からお詫びの点心を届けに参りました」凌王は念のため使いの男に褒美と称してひとつ食べさせ、脈を見てから安心して食べた。蘇(ソ)嬷嬷は故郷へ帰ると決めた。花芷は餞別を詰んだ馬車と荷車を用意、城外まで見送りに出る。すると蘇嬷嬷は老夫人からもらったかんざしを花芷に譲った。つづく哥━━゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚━━ ッ !!!
2025.07.16
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惜花芷 Blossoms in Adversity第19話母が騒ぎを起こしたと知って母屋の様子を見にきた花琴(カキン)と柏礼(ハクレイ)。一方、花芷(カシ)は母屋に忍び込んだ秦(シン)氏を守衛に引き渡さず、事情を聞いていた。実は秦氏に花芷の肚兜(腹かけ)を盗ませたのは花家長女・花静(カセイ)だという。事情が事情だけに花芷は抱夏(ホウカ)に人払いするよう頼んだが、花琴は咄嗟に物陰に隠れた。花琴は回廊から母の話を立ち聞きした。秦氏は月秀(ゲッシュウ)小館の楊(ヨウ)店主と密通、その現場を花静に押さえられ、秘密にする代わりに花芷の肚兜を盗めと命じられたという。花静は花芷と楊店主の密通をでっちあげようとしたのだ。すると秦氏はこれで怒った花静に密通を言いふらされてしまうと絶望する。「もう生きていけない…どうしたらいいの?」その時、秦氏は何かを思いつき、急に房間から飛び出してしまう。花琴が母を追いかけると思い詰めた秦氏が井戸に飛び込んだ。しかし駆けつけた守衛たちが引き上げ、秦氏は九死に一生を得る。すると花琴が自暴自棄になった母に泣きついた。「娘!あなたがいなくなったら残された私と柏礼はどうしたらいいの?!」秦氏は柏礼が見ている事に気づき、合わせる顔がないと井戸に頭をぶつけ始めてしまう。その時、柏礼が思わず秦氏に駆け寄った。「娘、死なないで!」「はっ!今なんて…」秦氏は柏礼に母と認められ号泣、ようやく我が子を抱きしめることが叶った。花芷は使用人たちに口止めして夫人たちの耳に入らないよう計らった。そこで秦氏を母屋に連れ帰り、改めて策を考えることにする。「秦姨娘、おかしいと思わない?なぜ密通がすぐ大姑娘に知られたと思う?」「はっ!そう言えば私は酒に強いのにすぐ酔い潰れたわ」「何か入っていたのかも…」楊店主の元に秦氏から文が届いた。…失敗したわ、大姑奶奶を怒らせた以上そこには帰れない、100貫ほどの蓄えがあるから逃げましょう、子の3刻、東院にて待ちます、鳥が鳴いたら金品を投げるわ、私と夫婦になって…花芷の予想通り楊店主は金に目がくらんで東院の前に現れた。そこで屋敷から荷物を投げ、楊店主が食いついたところで守衛たちが袋叩きにする。すると花芷たちが現れた。花芷は楊店主が花家に盗みに入ったと罪を被せ、白状するか拷問で死ぬか選べと迫った。すると焦った楊店主は花静に頼まれ、秦氏を手込めにしたと認める。「酒に混ぜた媚薬も大姑娘からもらいました、彼女の夫は薬舗を営んでいますから」宋家薬舗にいきなり役人が踏み込み、媚薬を押収して店を閉鎖した。これまで裏金を渡してきた宋成祖(ソウセイソ)は突然の仕打ちに困惑したが、実は明け方に花家の者が役所へ入る姿を見た者がいるという。だとしてもなぜ花家が薬舗の内情を知っているのだろうか。すると使用人が数日前、夫人が媚薬を所望したと明かした。宋成祖は花静に激怒、宋家から追い出してしまう。宋昊(ソウコウ)は母が父に痛めつけられる様子を見ていたが、助けるどころか諦めたように去って行った。花芷は芍薬(シャクヤク)から祖母にとって何より怒ることが良くないと聞いていた。しかし再び花静が花宅に乗り込んでくる。知らせを聞いた花芷は芍薬に薬を煎じるよう頼み、慌てて祖母の部屋に駆けつけた。花芷は祖母の体を心配して秦氏の騒ぎを報告していなかった。しかし花静は花芷が止めるのも聞かず、自分は無関係を装って全て話してしまう。「秦姨娘が媚薬を飲んで楊掌柜と密通し、その罪を花芷に被せようとしたけど失敗 あなたの孫女Rは楊掌柜を罠にかけて棒叩きにした挙句、役所に夫の密売まで報告したのよ!」「違うんです、祖母…」花芷はおろおろしていたが、林婉(リンエン)は全て娘の策略だと見抜いていた。「なんてこと…手塩にかけて育てた娘が、かくも下品な罠を仕掛けるほど陰湿だとは… 全ては私の責任よ、傲慢な娘を育てた私のせい!」「ふん、親に似たのよ!老 太 婆!自分でまいた種は自分で刈るのね!」叔母の暴言に驚いた花芷は話を遮り、蘇(ソ)嬷嬷に祖母を休ませるよう頼んだ。しかしたがが外れた花静の暴走は止まらず、金切り声でまくし立てる。「私だけ死地に追い込んで幸せに生きられると思わないで! 一生、お前たちを恨んでやる!一家再会の日など来ないっ! ふふふ、老爺もさっさと死ねばよかったのにね この老太婆が先に陰曹地府(あの世)で待てばいいわ!」「何てことを!」激情に駆られた花芷は思わず叔母を突き飛ばした。林婉も渾身の力を振り絞って一喝、花静を追い返す。「…出ていけっ!消えろ!」すると林婉はこらえきれずついに喀血し、倒れてしまう。その夜、家族が老夫人の離れに駆けつけた。やがて医者が出て来たが、もはや天命には逆らえないという。「お別れの時です、無理に引き止めればかえって本人を苦しめるだけでしょう」すると芍薬もどんな処方を試しても効果がなかったと泣き崩れた。夏金娥(カキンガ)はとにかく中へ入ろうと言ったが、蘇嬷嬷が現れ、止められてしまう。「衰弱がひどいので静かに休ませてあげてください、大姑娘、老夫人が会いたいと…」臥せった林婉は花芷の顔をみるとうっすら笑みを浮かべた。そして40年間、守って来た花家の印章を花芷に託す。花芷は印章を受け取ったが、祖母の横に寝そべって甘えた。「祖母…もう少しそばにいて、まだ1人では分からないことばかり、教えてもらわないと」「お前ならいつか必ずできるようになる」「うん、必ず全員を買い戻すわ、そしてあの家に戻ったら今度は刺繍や料理を学ぶ」「お前には大き過ぎる責任を負わせたね、許しておくれ… 瞬く間に月日は流れる、好きな人の手を離してはだめよ あの日はとてもいい天気だったわ…私は馬の背にまたがってお前の祖父を見ていた」今も鮮やかに蘇る若かりし頃の夫との出会い。「残念ね、もう2度と会えないなんて…」すると林婉は最後に大きく息を吐き、静かに旅立った。「祖母?祖母…」。゚( ゚இωஇ゚)゚。花宅は大きな悲しみに包まれた。花芷は気丈にも祖母のために立派な葬儀を行うと決め、復讐を果たすと誓う。そんな中、喪衣の準備をしていた第二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)はふと泣き声に気づいて外に出た。すると階段に腰掛けて泣いている芍薬を見つける。芍薬は老夫人を救えなかったと自分を責めていたが、斉蕙蘭は芍薬を抱きしめ慰めた。老夫人の訃報を知った沈淇(シンキ)は実家へ戻り、倉庫から供物を借りた。すると帰り際、父に見つかってしまう。「黙って出て行って、黙って帰って来たのか?」「花家老夫人の葬儀に参列します」驚いた沈父は自分たちが巻き添えになると反対、実は憲(ケン)王の配下が常に目を光らせていた。そもそも花家の没落は花屹正(カキツセイ)が両王の間で不明確な立場をとったせいだという。沈淇は花公が兄弟の紛争を避けたかっただけだとかばったが、父はそんな花公を己の立場を知らぬ愚か者だと罵った。「父親、この家で20年間、育ちましたが、かくも薄情な家だったとは… 私が愚か者になったら同じ様に縁を切るのですね?」「はお!君子でありたいなら出て行って君子となれ!薄汚れた沈家に君子は似合わぬ!」「…私は親不孝者です」父と兄の言い争う声を聞いた沈煥(シンカン)は慌てて兄を追いかけた。「哥!誰の葬儀に行くの?!」「花家老夫人だ…お前は知らぬ」しかし沈煥(シンカン)は芍薬から老夫人の話を聞いていた。花芷は初めての葬儀を立派に取り仕切った。没落した花家には弔問客もなく閑散としていたが、そこへ沈淇がやって来る。花芷は律儀な沈淇に心から感謝し、何もお返しできないと詫びた。「これまで世間がこんなに冷たいと知らずにいたよ」「世の中にはあなたのような君子もいれば悪人もいるわ」しかし沈淇が帰ってから間もなく、思いがけない弔問客が現れた。「太后のおな~り~!道を開けよ!」花家に皇太后がやって来た。夫人たちは何事かと驚いたが、花芷だけは皇太后が来た理由を知っている。すると皇太后は独りで林婉の棺と対面した。「婉妹妹や…まさかこんな形での再会になるなんて…」つづく( ๑≧ꇴ≦)イエンシー!早く帰って来て~!
2025.07.15
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玉奴娇 Enslaved by Love第16話白玉(ハクギョク)城に戻ったものの謝蘊(シィエユン)は乾元(カンゲン)閣に姿を見せなかった。その夜、殷稷(インヂィ)は遅くまで謝蘊が来るのを待っていたが、結局、あきらめて寝床に入る。しかし謝蘊への想いが募って眠れず、自ら謝蘊の居所に向かった。その頃、謝蘊も眠れずにいた。謝家の無念を晴らしたい一方、殷稷の真心にほだされそうな自分がいる。「謝蘊、これがあなたの望み?…でもあと少しなのよ?」その時、門が開く音が聞こえた。謝蘊が慌てて目を閉じると、殷稷がそっと寝床に滑り込んで来る。すると殷稷は謝蘊のおでこにそっと口づけし、隣で眠った。翌朝、殷稷は誰にも見つからないよう乾元閣に戻った。しかしすでに殿前で蔡添喜(ツァイティエンシー)が使用人たちの掃除に目を配っている。殷稷は仕方なく窓から寝殿に忍び込んだが、うっかり履き物が引っかかって片方、落とした。腕を伸ばして何とか拾い上げ、事なきを得た殷稷。実はその様子を蔡管事や使用人が全て見ていた。「仕事に戻って、何も見なかったことに…」身支度を整えた殷稷は荀(シュン)太夫人を訪ね、謝蘊を娶りたいと懇願した。荀太夫人は謝蘊が逆賊の娘であり、殷斉(インチー)と婚儀を挙げたことを問題視したが、すでに殷稷の心が決まっていると知る。「いいでしょう、謝蘊は命の恩人、私の養女に迎えるわ」「感謝します!」殷稷は喜んで帰って行ったが、荀太夫人は改めて息子の霊位に誓った。「母親がもうすぐ荀家の全てを取り戻してみせるわ」殷斉を密かにかくまっていたのは荀太夫人だった。すると側室として殷稷を見張っている王惜奴(ワンシーヌー)が殷斉の居所に現れる。「荀太夫人は冊封式に乗じた攻撃を計画し、傅子戎(フシジュウ)たちを潜伏させるようです」殷斉は殷稷に薬を渡して助けた竇(ドウ)家を警戒、今後も殷稷の動向を報告するよう頼んだ。「大人、私と殷稷は男女の仲にはなっていません、ご安心ください」「忘れるな、お前は私のものだと」殷稷は冊封式までに謝蘊の兄を探して欲しいと密かに祁硯(チーイェン)に頼んだ。一方、城内には告示が張り出され、荀家の養女・謝蘊を城主夫人に迎え、一月後に冊封式を行うと知らせる。人々は謀反人の娘が城主夫人かと騒然となったが、その様子を物陰から恨めしそうに見ている物乞いの男がいた。その頃、謝蘊はちょうど秀秀(シウシウ)と町で買い物していた。すると物乞いの男は秀秀が謝蘊から離れた隙に物陰に引っ張り込む。つづく(  ̄꒳ ̄)名前のせいで側室がどうしても嫌いになれないわ…わんいーぬーみたいでw
2025.07.14
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玉奴娇 Enslaved by Love第15話殷稷(インヂィ)が目を覚ますと、両手を寝台に縛り付けられていた。竇飛楊(ドウフェイヤン)に監禁されたと思った殷稷は縄を外そうともがき始めたが、そこへ謝蘊(シィエユン)が現れる。謝蘊は殷稷に塗り薬を貼りながら、縛っておかないと薬の痛みで暴れるからだと説明した。「こんなことまでして生き延びたくない…」「命を粗末にして何が″一生を共にする″なの?」呆れた謝蘊は出て行こうとしたが、その時、ようやく縄を解いた殷稷が後ろから抱きしめた。「守ってやれずすまなかった、俺から離れないでくれ、君の夫君になりたい」「バカね、竇飛楊とは何もなかったわ」≡≡≡≡≡≡ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ズコッ!謝蘊の兄・謝晗(シィエハン)と竇飛揚は朋友だった。今も謝家の味方でいてくれた竇家。あの時、竇飛揚は謝蘊の芝居に付き合って押し倒したものの、逆に謝蘊にからかわれていた。『こらっ!こんなことして兄に顔向けできないぞ?!で、謝晗は元気か?』『…兄は行方知れず、見つかっていません』『流刑地へ行く途中で襲われたと聞いた、だが殷稷のお前への思いは本物だ 本当にあいつが黒幕なのか?』すると殷稷は竇飛揚が決して謝家の娘に手を出せないと知り安堵、謝蘊に口づけした。殷稷は薬を譲ってくれた竇飛揚に感謝した。そこで自分の味方になるなら白玉城からの追放を取り消すという。「だが大勢が定まるまで軽率に動くな、情勢が不安定なうちは危険だからな」すると竇飛揚は帰京する謝蘊に玉を贈った。「婚姻祝いだと思え、いつでも私を頼ってくれよ」「誰が婚姻よ(ボソッ」殷稷の側室・王惜奴(ワンシーヌー)は荀(シュン)太夫人を訪ねた。実は刺客が失敗、殷稷も無事に戻って来たという。「まさか竇家があやつを救うとは…」謝蘊は本当に薬のために共寝までしたのだろうか。荀太夫人にも真実は定かでなかったが、まだ機会はあるはずだ。「しっかり見張りなさい」一方、殷稷は祁硯(チーイェン)から刺客が現れたと聞いていた。しかし追及する前に自害してしまったという。「手がかりはない…黒幕は殷斉(インチー)の逃亡を手引きした者では?」祁硯は殷斉がまだ諦めていないと疑い、警戒した。すると殷稷は有事の際に竇家が援軍を出してくれると安心させる。「そうだ、空位だった城主夫人に謝蘊を立てようと思う 名実ともに謝蘊を俺の妻にする」「それが1番だな…」つづく( ゚д゚)側室は蕭家じゃなくて太夫人の間者だったのねってか兄さん、生きてる?!あれはお墓じゃなかったの?ワケワカメ過ぎる( ̄▽ ̄;)
2025.07.14
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玉奴娇 Enslaved by Love第14話謝蘊(シィエユン)は北部に追放された竇(ドウ)家を訪ね、新当主・竇飛楊(ドウフェイヤン)と面会した。竇飛揚と言えば殷稷(インヂィ)を襲撃して追放された身、城主の求めを切り捨てず自分を呼んだからには何か考えがあるのだろう。「条件をどうぞ、代価を払う覚悟です」「どんな代価でも?…私と床に入ることも構わぬと?」すると竇飛揚は殷稷が命も顧みずやって来たと鼻で笑った。その頃、殷稷と薛(シュエ)統領は山道で竇家の守衛に止められていた。「ここからは竇家の領地です」すると合図の音が聞こえ、守衛は城主が独りで武器を置いて行くことを認めた。殷稷は病を押して竇府に駆けつけた。「謝蘊!謝蘊!蘊R!」殷稷の叫び声を聞いた竇飛揚は謝蘊を連れて門を開けると、護衛に拘束された惨めな殷稷の姿があった。「一体どうするつもりですか?」「約束は守るさ、私は城主に芝居を楽しんで欲しいだけ」すると竇飛揚はこれ見よがしに謝蘊の外套を脱がせ、肩を抱いてまた殿内に入ってしまう。「謝蘊!頼むから出てきてくれ!お願いだ…そんな方法で私を救うな! そこまでして生きていたくない!出てこないならここで死ぬ!」殷稷は自暴自棄になり、護衛の剣を奪い取って自害しようとした。その時、謝蘊が飛び出してきたかと思うと、素手で剣先を握って止める。「帰ろう、ここにいてはだめだ!」殷稷はひざまずいて謝蘊に懇願したが、そこへ竇飛揚が薄ら笑いを浮かべて現れた。殷稷は竇飛揚に襲い掛かろうとしたが謝蘊が止めた。「私が目指したものは初めからただ1つ、私もあなたも生き延びること」すると殷稷は再び護衛に拘束されてしまう。「殷稷…これが私の選択なの」「蘊R…行くな!謝蘊!嫌だ!嫌だぁぁぁぁぁぁぁ~!」殷稷は絶望の中で泣き叫んだ。思えば蕭宝宝との偽りの初夜の時、謝蘊も同じ気持ちだったのだろう。「俺が間違っていた…これは報いなのだな…」すると殷稷は激しく血を吐いて気を失ってしまう。その様子を謝蘊は当時の殷稷がそうだったように窓紗越しに眺めていた。「血まで吐かせて死んでしまわないか?」「もちろん彼を救うわ、だけど私が受けた屈辱も味わわせたい 謝れば済むなんて簡単な問題じゃない、 彼を助けたいわ、でも許すこととは別の話なの」その時、竇飛揚がふいに謝蘊の腰を抱いて約束を果たして欲しいと頼んだ。謝蘊はいたずらっぽく笑うと、自ら竇飛揚を押し倒す。「どうかお慈しみを…」「美人の頼みには従わなくては…」つづく( ๑≧ꇴ≦)いいところで終わったーっ!w
2025.07.14
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玉奴娇 Enslaved by Love第13話謝蘊(シィエユン)の策により蕭(シィァオ)一族は没落。そこで3年前の真相を知るため謝蘊は当主・蕭凌風(シィァオリンフォン)の監房を訪ねた。しかし密計の証拠となる密書を示しても、蕭凌風は覚えていないとしらを切る。「言いたくないなら結構、娘をあなたのお供にしてもいいのよ?」可愛い宝宝(バオバオ)を人質にされた蕭凌風は驚愕、ついに全てを明かした。確かに謝雲程(シィエユンチェン)は前城主の命で殷斉(インチー)に近づいたという。当時、前城主と荀(シュン)太夫人の一人息子が病で逝去、前城主は跡取りに蕭稷(シィァオヂィ)を選んだ。それまで彼が前城主の息子だとは誰も知らず、後継者と目されていた甥の殷斉は謀反を計画、謝蘊を娶って謝家を取り込もうと考えたという。そこで前城主はあえて2人の婚姻を許し、謀反の断罪を図った。謝蘊は蕭凌風が謝家の権勢を恐れてこの機に見捨てたと気づき激高。流刑地への道中で自分たちを襲わせたのかと迫った。しかし蕭凌風は始末を命じた覚えはないと釈明する。「これ以上は何も知らぬ!」「そう、ならば謝家が潔白だという証拠を出して!」前城主と父が交わした証文は塔の上の蔵経閣にあると分かった。蔵経閣は城主しか入れないが、確かに容易に入れる場所なら証文が残っているはずがない。しかし大きい式典がある時だけは塔に登ることが許された。最近では蕭宝宝の城主夫人の冊封、次は5年後の荀太夫人の誕辰だが、それまで待っていられない。「城主夫人の冊封?」そこで謝蘊は荀太夫人を訪ね、今後も役に立てるなら全力で協力すると懐柔した。一方、謝蘊をかばって大火傷を負った殷稷は回復せず、病状が悪化していた。治療法を探していた医者はついに城主を治す秘方を発見したが、入手の難しい薬材が1つあるという。実は芳吉草(ホウキツソウ)は第2話で殷稷が追放した竇(ドウ)家の領地にある黒(コク)山の麓でしか育たなかった。殷稷は竇家に生涯、白玉(ハクギョク)城への入城を禁止する代わりに、自分たちも領地に入らないと約束を交わしたという。「その薬のことは諦めろ」しかし謝蘊は蔡添喜(ツァイティエンシー)に殷稷の名義で薬を頼む文を出すよう懇願した。文をもらった竇飛楊(ドウフェイヤン)は早速、白玉城へ使いを送った。竇家の使者が来たと聞いた殷稷は蔡管事を厳しく叱責したが、謝蘊は自分が頼んだと明かしてなだめる。しかし芳吉草を譲る条件は謝蘊本人が取りに来ることだった。激怒した殷稷は使者を追い返したが、謝蘊は慌てて引き止めに行ってしまう。その夜、蔡管事は薛(シュエ)統領に異変があると嘘をついて警備を追い払い、その間に謝蘊を外出させた。殷稷は謝蘊がいないと知るや激痛に襲われる中、すぐ追いかけると決める。すると深夜、城主の寝所に刺客が侵入した。しかし眠っていたのは殷稷ではなく身代わりの祁硯(チーイェン)。祁硯は瞬時に反応して刺客を捕らえたが、男は仕込んでいた毒をかんで自害してしまう。つづく( ̄▽ ̄;)あ…そうか、荀太夫人って皇太后みたいなものなのかてっきり荀家の老夫人なのかと思った@訂正とお詫び
2025.07.14
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惜花芷 Blossoms in Adversity第18話奴婢として幾度も売られた辛い経験を持つ花芷(カシ)の侍女・拂冬(フツトウ)。花家で初めて人間らしい生活ができるようになり、宋(ソウ)家には絶対、行きたくないと訴えた。しかし花芷にそんな気は毛頭なく、取り越し苦労だと分かる。一方、顧晏惜(コアンセキ)は母の死の真相を突き止めようと躍起になっていた。陳情(チンセイ)は思い詰めた様子の司使を心配していたが、そこへ蕭(ショウ)王妃が獄中で自害したと報告が届く。監房にはすでに息を引き取った蕭氏とかんざしの他に蕭氏が衣の切れ端に記した辞世の句があった。…得成比目何辞死(比目を成すを得ば何ぞ死を辞せん)願作鴛鴦不羨仙(願わくば鴛鴦となりて仙を羨まず)…凌王を心から愛し、共に白髪が生えるまで添い遂げたいと願った蕭氏。こんなか弱い女子に人を殺すことができるだろうか。すると顧晏惜は剣を手に単身、凌王府へ向かった。顧成焄(コセイクン)は七宿司から王妃の訃報を聞いても、今日も変わらず修行に勤しんでいた。すると息子が乗り込んでくる。「周(シュウ)家の謀反は、あなたが画策したことを陛下はご存知ですか?」「あの女に聞いたのか?信じるのか?」「死に行く者は嘘をつきません、書き残しを…」顧晏惜は鎌をかけて蕭氏の血書を示した。驚いた凌王は思わず息子から布切れを奪い取って確認したが、騙されたと気づく。「私が彼女の自供を得たと思ったのですか?ふっ、残念ながら違う あの人はあなたをかばい、最後まで沈黙を…うかつでしたね」「だからなんだ…ワナワナワナ…父親を告発する気かっ!」当時、母の実家である周家は大軍を擁していた。父は皇太子争いのため母を妻にしたが帝位は結局、伯父の元へ。報復を恐れた父は起兵するよう外祖父を説得したが謀反は失敗する。周一族は皆殺しになったが、父は素知らぬ顔を装い、そればかりか自分を愛する蕭氏を利用して母まで排除していた。「蕭氏は陳一家を殺せなかった、あなたの方がはるかに冷酷だ 董(トウ)大を殺し、実の娘まで襲わせたんだからな 芍薬の襲撃を諦めたのは私が仮面の司使だと察したからだろう 何より襲撃後も平静な私を見て芍薬は何も知らないと分かったからだ」「私はお前の父だぞっ!」顧成焄は思わず声を荒らげると、顧晏惜はついに剣を振り抜き、その剣先は凌王の顔をかすめた。「そんな父などいらぬ」その時、皇帝の側仕え・長青(チョウセイ)内官の来訪を知らせる声が聞こえた。皇帝が呼んだのは顧晏惜ではなく凌王だった。顧晏惜は承露(ショウロ)宮の前で謁見を嘆願。やがて皇帝と父が門に現れたが、驚いたことに皇帝があれほど疎んでいた弟を気遣って見送っている。顧晏惜は殿内に戻った皇帝を追いかけようとしたが、長青に止められた。「世子、慎(シン)閣にて反省せよとのご命令です」一方、顧成焄はひざまずく息子に一瞥もくれず宮道に出た。…惜R、やはりお前は青い、あの事件は何より秘すべき皇家の醜聞、いわば古傷隠したいのは私だけではない、承露宮のあの方は私以上に蒸し返されるのを嫌う…その夜、皇帝がようやく顧晏惜の様子を見に来た。皇帝は何にせよ人倫に背いて父親に逆らうようではいずれ自分にも刃向かうようになると叱責する。「もう終わりにせよ、忘れるのだ…数日、ここで反省せよ」花宅に農家からまだ青い果実の木が届いた。果実が色付いたら買い付けに来て欲しいという。すると花芷は抱夏(ホウカ)に油紙を持ってくるよう頼み、家族を集めて縁起の良い文字を作らせた。これを果実に貼って赤くなる頃に剥がせば文字が浮かび上がる。文字入りの果実を箱に入れて売ることで、くじ引きのように開けた時の楽しみができるからだ。そこで花芷は″晏″と貼り付け、芍薬と2人で顧晏惜への思いを募らせた。一方、沈煥(シンカン)は自分が金づるだと分かっていても悪友と切れずにいた。しかし最近、無性に虚しく感じるようになり、妓楼へ出かける友だちと別れて東屋に残る。そこへ芍薬がやって来た。「傷の様子を見に来たの!」「君の薬がよく効いたよ」すると芍薬は机の上にある盤に興味を持った。沈煥はまた殴られると恐れて追い返そうとしたが、芍薬は兄ならいないという。「どこへ行ったんだ?」「分からないの、すごく恋しい」沈煥は芍薬も自分のように孤独なのだと気づき、遊びに付き合うことにした。「これは″象戯(ショウギ)″という遊びだ、教えるのは1度だけだぞ?」「物覚えはいいの!任せて!」「…芍薬、花家とはどんな関係なんだ?」「分からない、花姐姐は家族だって言うし、太母は生まれる先を間違えた孫だって」芍薬は薬のお礼に象戯をもらって帰った。しかし花芷も侍女たちも忙しくて遊び相手になってくれない。そこで芍薬は静かな露台へ登り、一人象戯を始めた。拂冬の新作の桂花を使った菓子が完成した。花芷は三房姨娘・秦(シン)氏と沈淇(シンキ)にも届けるよう指示したが、ふと思いつき七宿司にも差し入れるよう頼む。しかし迎春は独りで七宿司を訪ねる勇気がなく、抱夏を誘った。陳情は思いがけず抱夏と再会できて嬉しそうだったが、迎春は逃げるように抱夏を連れて帰ってしまう。花芷は晏惜のもとにも菓子が届くことを期待した。すると抱夏が確かに七宿司に知った顔がいたという。しかしそれは晏惜ではなく、陳情や鄭虎(テイコ)のことだった。花芷は落胆したが、そこへ迎春が慌ててやって来る。花家長女・花静(カセイ)が今度は夫の宋成祖(ソウセイソ)を連れて老夫人を訪ねて来たのだ。花静は花芷に改めて拂冬を夫の側女に迎えたいと話し、本人を呼ぶよう頼んだ。しかし花芷は拂冬なら仕事で忙しいと断り、もし譲るなら1年分の利益は欲しいと無理な条件を突きつける。すると援軍が現れた。二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)と三夫人・夏金娥(カキンガ)は姪の侍女を横取りして側女に差し出すなど皇都中の笑い物だと呆れ、そもそも拂冬はもう奴婢ではなく自由の身になったという。宋成祖は話が違うとばかりに急に不機嫌になり、席を立った。花静は夫を引き止めたが、宋成祖は妻の手を振り払って帰ってしまう。夫の前で面目を潰された花静は激怒、捨て台詞を吐いて夫を追いかけていった。「いつまで偉そうにできるかしらね!」林婉(リンエン)は心労が重なりついに喀血したが、誰にも明かさなかった。夏金娥は客間でちょうど息子を学堂まで送ってきた花家次女・花嫻(カカン)を見つけた。すると花嫻は静養中の母のために使って欲しいとなけなしの銭を差し出す。しかし夏金娥は花嫻が何も言わなくても苦労していると知っていた。楊(ヨウ)家は花嫻の持参金を使い果たしてしまい、花嫻の今日の衣ももう何年も着ている。夏金娥は花嫻の腕をつかんで銭袋を返そうとしたが、その時、花嫻が思わず悲鳴をあげた。驚いた夏金娥が花嫻の袖をまくってみると、あざだらけだと分かる。「また打たれたの?…あなたは優し過ぎるのよ」夏金娥は結局、花嫻の顔を立てて銭を受け取り、花芷に渡した。叔母が殴られていると知った花芷は慌てて助けに行こうとしたが、夏金娥に止められる。「本人に争う気がないのに私たちが焦ってもだめ」確かにかえって花嫻の顔を潰すことになり、何より息子の随安(ズイアン)まで巻き込まれてしまう。その時、ちょうど弟の柏林(ハクリン)が通りかかった。花芷は柏林を呼んで銭袋を渡し、随安の体格に合う衣と靴下を買って欲しいと頼む。「″大さが合わなかったからあげる″と言うのよ?」すると夏金娥は花芷がすっかり家長らしくなったと笑った。( ߹꒳ ߹ )ウンウン…宋家では側女が懐妊、花静はさらに冷たい仕打ちに遭っていた。一人息子の宋昊(ソウコウ)も癇癪を起こす母に手を焼き、最後に割りを食うのは自分だと嘆く。花静はこれも拂冬を譲ってくれなかった花芷のせいだと逆恨みし、報復しようと企んだ。月秀(ゲッシュウ)小館で働く秦(シン)氏は花宅への報告の日、柏礼(ハクレイ)への差し入れを持ってこっそり西院に忍び込んだ。しかし運悪く二夫人に見つかってしまい、追い返されてしまう。そんな傷心の秦氏に楊(ヨウ)店主がやさしく寄り添った。「私を気遣ってくださるのは掌柜だけです…」秦氏は楊店主に勧められるまま酒を飲んで憂さ晴らししたが、なぜかひどく泥酔して楊店主に手込めにされてしまう。すると急に花静が月秀小館の秦氏の寝所にやって来た。そこであられもない姿で寝ている秦氏と楊店主を発見する。「ちんいーにゃーん!」花静の怒号で飛び起きた秦氏と楊店主は慌てて床にひざまずいた。「密通が何の罪になるか知っているの?!」「うわーん!大姑娘!お願いです!見逃してください!どんなことでもしますから!」「もういいわ、助けてあげる、その代わり頼みがあるの」秦氏はちょうど屋敷から出て来た鐘(ショウ)叔から二夫人が留守だと聞いた。そこでこっそり西院へ向かい、窓際で勉強している柏礼を見守る。柏礼も回廊から自分を見つめる秦氏の姿に気づいたが、侍女が来たせいか秦氏はすぐどこかへ消えた。抱夏が侍女たちと繕い物をしていると秦氏が現れた。「あれ?秦姨娘?どうしてまた?」「あ、姑娘はいる?」「大姑娘ならりんごを見に朝から西山へ行きました」秦氏は日頃のお礼に渡したい物があると話し、帰りを待つという。すると急に腹が痛いと苦しみ出し、厠を借りたいと頼んだ。秦氏は厠へ行ったふりをして花芷の房間に忍び込み、箪笥から花芷の肚兜(腹かけ)を盗んだ。しかしふと花芷のお陰で路頭に迷わずに済んだことを思い出し、良心が咎める。今も事あるごとに小遣いや衣などを届けて気遣ってくれるのは花芷だけだった。呆然となった秦氏は逃げ遅れ、抱夏に見つかってしまう。「何しているの?!」抱夏は秦氏が慌てて何かを後ろ手に隠すのを見逃さなかった。「泥棒!誰か来て!泥棒よ!」すると運良くちょうど屋敷に戻った花芷が守衛より先に現れた。花芷は誤解だったと守衛たちを帰らせた。それにしても秦氏はなぜよりによって花芷の肚兜を盗んだのか。すると秦氏はその場で泣き崩れた。つづく※「得成比目何辞死 願作鴛鴦不羨仙」盧照鄰の″長安古意″より、純粋で深い愛情を詠んだ詩比目魚(伝説の魚)は1つ目の魚が並んで2つの目となり寄り添って泳ぐことから、鴛鴦と同じく夫婦円満の象徴とされる「比目魚のようになれるのなら死も辞さない 願わくば鴛鴦になりたい、仙人も羨ましくない」
2025.07.12
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惜花芷 Blossoms in Adversity第17話顧晏惜(コアンセキ)は皇太后と花(カ)家の間に利害関係は何もなかったと証明。花家に疑われないよう文をひそかに返したいと皇帝に嘆願し、無事に花芷(カシ)へ返却した。しかし花芷は化粧箱の中身を確認すると、途端に黙り込んでしまう。「私に怒っているのか?前回は芍薬(シャクヤク)の哥哥だと知った時だったな? 君は怒ると黙ってしまう…機嫌が直らないと月給がでないだろう?(クスッ」「上役を怒らせたせいなの?花家に潜入なんて面倒なだけの任務だもの」「志願した、芍薬(シャクヤク)がいる…それに君も」「お金のためなのね、だったら私が養う!芍薬もあなた…(ハッ)」「ふふ、花芷、金目当てではないが七宿(シチシュク)司は辞めない 上役に深い恩義があるし、誰よりも近しい方だ」「調査が終わったら出て行くの?」「残って欲しいかい?…実は凌(リョウ)王府の火事についても調べている」顧晏惜は花公が来訪した元宵節の夜に凌王妃が亡くなったが、その時、花公が連れていた童僕の行方を探しているという。すると花芷の口から思わぬ事実が明かされた。「祖父に童僕はいなかったわ、祖父のお供は私よ?あの夜、確かに火事を見たわ」((((;゚Д゚))))キッキッッー!キッキッキミー!キミガガガガガッッッッ!!!!!花芷はあの時、確かに蘭(ラン)苑に迷い込んで凌(リョウ)王妃と会っていた。その時、たまたま居合わせた陳(チン)嬷嬷が庭まで花芷を連れ帰ってくれたが、顔まで覚えていないという。「思い出したらまた教えるわ、出て行く時は言ってね」「残ってもいいのか?」「守衛の訓練や授業があるでしょう?どうせ監視されるならあなたがいい」すると花芷は早速、文を祖母に返しに行くことにした。「花芷…ありがとう」顧晏惜は母の葬儀で孤独だった自分に唯一、心を寄せてくれた花芷に感謝したが、花芷はそんな事情を知る由もなく、笑顔を見せた。沈煥(シンカン)と悪友たち3人は芍薬を連れ去ったせいで花家に報復されたのだと分かった。そこへ思いがけず芍薬が現れる。「まだ悪い人たちといるの?!」すると芍薬は沈煥の顔に傷が増えていると気づいた。しかし友だちにからかわれ、沈煥はつい冷たい態度をとってしまう。「ほっといてくれ、もう帰れ」「でも花姐姐が…もういい、これをあげる」芍薬は沈煥に桃と薬を渡して逃げるように帰ってしまう。花宅に突如、硝石(ショウセキ)の職人たちが押しかけ、騒ぎになった。聞けば日雇いの職人たちの給金が未払いで、怪我をしても医者代さえないという。確かに職人たちの腕は火傷だらけだった。花芷はひとまず頭を下げて謝罪し、必ず原因を突き止めると約束して今日のところは引き取ってもらう。しかし帳簿では確かに給金を払っていた。三夫人・夏金娥(カキンガ)は夏明(カメイ)が届けたとうっかり口を滑らせたが、その時、銀珠(ギンシュ)が血相を変えて帰って来る。「大変です!夏明が姿を消しました!お金もありません!」夏明は職人に払う給金を使い込んでいた。花芷は職人たちを呼んで身内に泥棒がいたと明かした。そこで先月の給与を全て支払い、さらに利息として1人につき500銭を上乗せするという。「うちには医者もいるから無料で治療できるわ、監督不行き届きを謝ります」すると職人たちは花芷の誠意ある対応を喜び、これからも仕事を続けたいと言ってくれた。花芷は夏に氷菓子を作るため硝石の細工場を借りていた。すると顧晏惜が燃えやすいので注意するよう警告する。「迎春(ゲイシュン)に伝えておくわ、そう言えば暑い日なのに職人の肌に霜がついていたわね」その時、顧晏惜は殺された董(トウ)大の証言を思い出した。…真っ黒な焼け跡にかかった白い霜が…「硝石だったのか」すると顧晏惜は険しい顔で急に席を立ってしまう。「どこへ?」「戻ったら話す」顧晏惜は七宿司に戻って陳情(チンセイ)に捜査を命じた。確かに凌王府の荘園の1つに灯籠と硝石の細工場があり、毎年、爆竹と灯籠を献上している。…この十数年、凌王府の使用人をくまなく調べて来たが、なぜ気づかなかったのか元宵節には荘園の者たちも凌王府にいた…花家の守衛が故郷へ逃げ帰った夏明を発見、捕縛して戻った。夏明は大金を受け取るうち目がくらんでしまったと謝罪、今回だけは見逃して欲しいと命乞いする。しかし夏金娥が許してくれるはずもなく、守衛に殴ってから花街で使った金を回収させろと命じた。「明日までに返さないなら役所へ突き出す!祠堂に悪事を掲げて墓に入れないようにするから!」夏金娥は怒り心頭だったが、今は夏明に横領された額を把握することが先決だった。そこで慌てて帳場へ向かったが、深夜というのに明かりがついている。帳場では念秋(ネンシュウ)が独り夏明の帳簿を計算していた。夏金娥は花芷の指示だと思ったが、念秋は自分で勝手にやったことだという。「三夫人が昼間、独りで泣いているのを見ました、そろばんを習ったのでお手伝いできればと…」念秋は三夫人の前では萎縮して計算間違いが多くなっていたが、ゆっくりながらも確実にそろばんを使えるようになっていた。「間違えたら叩くわよ?怖いならやめなさい! 私が生まれつきそろばんが得意とでも?何度も叩かれたからよ!」念秋はやはり追い出されると思ったが、それが三夫人の照れ隠しなのだと分かった。「…ほら、さっさと座って」(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウン翌朝、夏金娥は一区切りついたところで念秋を寝かせ、最後の計算を終えた。これで帳簿の仕事も最後になるだろう。夏金娥が帳場を出ると、ちょうど花芷が現れた。「三婶、徹夜したの?」「芷R、ごめんなさい、あの時、でしゃばった私が悪いの 私が帳簿を管理したのは間違いだった、あなたに任せていれば問題は起きなかったのに」「そんな保証はない、商家の出だから商いに損はつきものだって知っているでしょう? 人の心は読めないから時には見誤ることもあるわ」「私を責めないの?」「商いを拡大すれば2人で回せなくなるのは当然だわ、私でも人を雇っていた だけど帳場の頭領だけは三婶にしか務まらない」夏金娥は思わず花芷に抱きついて号泣した。「ありがとう、ありがとう…」「泣かないで」かつて陳家荘で硝石と灯籠を売っていた陳家は故郷を離れ、今や地主となっていた。陳情は陳嬷嬷を探し出し七宿司に連行、司使の前に突き出す。すると仮面の司使は蘭(ラン)苑の火事について全て話せと迫り、嘘偽りがあれば息子を拷問すると脅した。「私も脅されて仕方がなかったのです」あの日、陳嬷嬷は王妃に元宵節の灯籠を献上した。王妃から謝礼と菓子を受け取って帰ろうとしたが、そこに偶然、童僕が迷い込んでくる。花芷の記憶の通り、王妃は陳嬷嬷に童僕を花火が見える庭まで連れて行くよう頼んでいた。「灯籠の中に硝石と木炭を隠しました、ろうそくには眠り薬を… 火をつけると眠くなり、導線に引火すると爆発して、辺りを燃やし尽くす仕組みです」「誰の指図だ?…息子は私が守る」顧晏惜は蕭(ショウ)氏を禁中官署に投獄した。「分かっていたわ、この日が来ることを…」蕭氏にとって周(シュウ)王妃は実の姉のような存在だった。いざ火事を目の当たりにすると深く後悔し、必死に助けに向かったという。「あの時、柔(ジュウ)姐姐は芍薬を連れて逃げろと… 芍薬を抱いて逃げる時、柱が倒れて来て手で防いだの」今も蕭氏の髪には周王妃からもらったかんざしがあった。当時、顧成焄(コセイクン)は皇太子候補と目されていた。蕭氏を娶ったのも蕭家の後ろ盾が欲しかったからだという。しかし結局、即位したのは顧成燾(コセイトウ)。蕭氏は貧乏くじを引いたかに見えたが、その頃には凌王を深く愛するようになっていた。「悪いのは姐姐の父親たちよ、謀反を起こすなんて」罪人の娘が王妃とあっては凌王が窮地に追い込まれる。凌王は情け深く離縁などできず、思い詰めた蕭氏は自分が手を下すしかないと決意した。「柔姐姐は王爺を愛せず、同じ墓に入るのも嫌がっていた それなら私に王妃の座を譲ればいい、私が王爺と共に人生を歩み、同じ墓に入ろうと…」すると蕭氏はその場で泣き崩れた。「惜R、私を殺してちょうだい」「…あなたは芍薬の恩人、生かしてやる、ただし一生ここから出さぬ」花芷と芍薬が姿を消したまま戻らない晏惜を心配している頃、花宅に長女の花静(カセイ)が戻っていた。しかし花静と言えば夏金娥さえ逃げ出すほど気性が荒い。実は夫・宋成祖(ソウセイソ)が店にいた拂冬(フツトウ)を見初め、側女に迎えたいという。林婉(リンエン)は姪の侍女を夫の側女に差し出すなど馬鹿げていると叱ったが、花静は激高した。「はるばる来たのに侍女さえくれないの?!私なんかまた殴られればいいと思っているのね?! 誰のせいでこんなことになったと思っているの?!花家が没落したから宋家に見下されている! …もういい、帰るわ!」林婉は娘の暴言に衝撃を受け、頭に血が上ってめまいに襲われてしまう。花芷が抱夏(ホウカ)と芍薬と一緒に屋敷へ戻ると、ちょうど叔母が馬車に乗るところだった。「姑母?」「姑娘はいいわね?侍女まで宝物扱い?ふん、もてはやされるのも今のうちよ?」「大姑奶奶、うちの姑娘に難癖つけないでください」花静は口答えした抱夏に手を振り上げたが、咄嗟に花芷が腕をつかんで止めた。「花家では手を出さぬよう」すると花静は怒って乗って帰ってしまう。四夫人・呉玉娘(ゴギョクジョウ)が花芷たちを出迎えた。実は老夫人が花静のせいで立腹、芍薬になだめて欲しいという。花芷も芍薬と一緒に行こうとしたが、玉娘は止めた。「行かない方がいい、あなたに関わることなの」大夫人と二夫人が心配そうに老夫人に付き添っていた。確かに花静は幼い頃から蝶よ花よと育てられ、傲慢に育ってしまったのだろう。当時、格下の宋家に嫁ぐと言って聞かず、結局、山ほどの嫁荷を持たせて冷遇されないよう気遣ったつもりだった。朱盈貞(シュエイテイ)は恐らく花家が没落し、側女たちに見下されて妙な気を起こしたのだと花静をかばう。しかし斉蕙蘭(サイケイラン)は拂冬が嫁げば夫の心がさらに離れてしまうと困惑した。その時、芍薬が帰ってくる。「出来たての甘栗を買って来ました!剥いてあげます!」朱盈貞と斉蕙蘭は笑顔が戻った老夫人を見て安堵した。今や本当の孫のように可愛がっている芍薬だけが傷ついた老夫人の心を慰めることができるらしい。一方、噂を聞いた拂冬は花芷の部屋に駆けつけ、宋家に嫁ぎたくないと訴えていた。つづく( ๑≧ꇴ≦)また凄いメンバー来たわw
2025.07.12
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惜花芷 Blossoms in Adversity第16話三房の侍女・銀珠(ギンシュ)が三夫人の指示でこっそり夏明(カメイ)を連れてきた。夏金娥(カキンガ)は反物店と同額の月給を条件に帳簿2冊の計算を頼み、家族がまだ寝ている未の刻に届けてもらうことにする。一方、花芷(カシ)は抱夏(ホウカ)の心配を他所に気分良く起きてきた。「姑娘、お目覚めですか?!昨夜は…その~晏(アン)先生が家までお供を?」「そうよ、それが何か?」「何かって大事じゃないですか!お2人は…」しかし花芷は話を遮り、修理した絵をすぐ持ってくるよう頼んだ。花芷は妹弟たちの自尊心を取り戻す方法を思いついた。幼い頃から才女ともてはやされた従妹・花霊(カレイ)には学堂で先生を努めて欲しいと頼み、こっそり修復しておいた絵を渡す。「腕の良い職人に直してもらったの、半年もかかったから誕辰には間に合わなくて…」絵を見た花霊は驚いた。それは第6話で母と喧嘩になった時、花霊が怒って火鉢に投げ捨てた″早春渓行図″だった。「あなたには才能と学識がある、皇都の誰よりね…あなたにしか頼める人がいないの」すると花霊は小さくうなずいた。花芷は子供たちが職業に序列はないと理解できるよう、各業種の名人を呼んで授業を行う百業課を思いついた。百業課は外に机を運び出して広い中庭で行う。噂を聞いた老夫人・林婉(リンエン)たちも見学にやってきたが、第1回目の授業は武術の先生・晏惜(アンセキ)だった。今日は花芷に頼まれ、祖父たちがいる北地の話を聞かせてくれるという。…皇都から歩くこと4ヶ月、琨(コン)山に辿り着く、さらに500里ほど歩くと辺境だ北地は極寒の地で4月でも雪に覆われている…夫人たちは改めて夫たちの厳しい現実を突きつけられ、険しい表情になった。しかし子供たちはそんな母たちの不安をよそに興味津々、先生に無邪気に質問してしまう。「だったら祖父たちは何を食べるんですか?!」「北地では雪が降る前に狩りに行く、女子は家で保存食や毛皮の衣、干し肉を作るんだ だが寒いだけの土地ではない 冬でも鹿狩りができる、天気が良い日は氷を砕いて魚も取れるんだ 春の暮れからは暖かくなる、咲き誇る杏の花はまるで霧のように美しい 夏になれば甘い杏の実を食べられる、皇都ほど暑さは厳しくないんだ」晏惜の話には希望があり、夫人たちも授業が終わる頃には笑顔に戻った。子供たちにも晏先生の授業は大好評、しかし急に明日の明け方、学堂に集まるよう命じられてしまう。子供たちが帰ると、花芷はいつか杏の花を見たいと言った。「必ず行ける」「で明朝は何をするの?」顧晏惜は翌朝から毎日、子供たちと一緒に城内を走ると決めた。しかも授業で習った詩文を暗唱しながら一周するという。子供たちは恥ずかしさで萎縮していたが、続けていくうち次第に胸を張れるようになった。すると思いがけず花家を追い出された秦(シン)氏が毎朝、元気そうな柏礼(ハクレイ)の姿を見られるようになる。一方、百業課では様々な職種の先生がやって来た。肉屋の主人は実際に肉を解体、農民は草木の名前を教え、拂冬(フツトウ)も料理の作り方を実践してみせる。やがて花家の家塾は評判となり、いつしか生徒があふれかえる人気の学堂となった。そんなある日、学堂に花家次女・花嫻(カカン)の息子・随安(ズイアン)が加わった。実は花嫻は家計が厳しく、ここ数年、息子に教師を招くことができなかったという。夏金娥は花芷も授業料を取らないと安心させたが、花嫻は息子を預けると母親にも会わず、慌てて帰ってしまう。花霊の詩文の授業が始まった。花霊はまだ初歩を習っているのかと呆れ、今日からいきなり″楚辞(ソジ)″を読むという。「まずは″離騒(リソウ)″から…」″離騒″は楚の非運を嘆く憂国の情と、讒言に遭って朝廷を追われる憂愁を幻想的に詠ったもの、幼い花朶(カタ)にはさっぱり分からない。生徒たちも戸惑いを隠せなかったが、その時、突然、花霊が机を叩いて怒鳴った。「うるさいっ!」最前列にいた花朶は驚いてお漏らしし、号泣してしまう。侍女が急いで花朶を連れ帰ったものの教室は騒然、しかし、なぜか急に子供たちが静かになった。授業を終えた花霊は南院へ戻る途中、鄭知(テイチ)を見つけて呼び止めた。「さっき学堂の外で笑っていたでしょう?その後、子供たちににらみを聞かせていた」「あ…あの子たちは手に余る、だから脅かしたんだ、もうでしゃばらないよ」鄭知はてっきり花霊を怒らせてしまったと焦ったが、花霊は感謝し、教え方の助言が欲しいと頼んだ。沈煥(シンカン)は今日も陽の高いうちから紈袴(ガンコ)仲間3人と一緒に酒楼の東屋にいた。独り腐っている沈煥を見た3人は暇つぶしに芍薬(シャクヤク)へ仕返ししようと提案したが、沈煥はさすがに年頃の娘を傷つけるのはまずいと反対して帰ってしまう。しかし3人はちょうど店の外に出ていた芍薬に目をつけ、沈煥が芍薬のせいで死にかけていると嘘をついた。「そんなに重症なの?…私が治すわ」迎春(ゲイシュン)は芍薬がいなくなったことに気づいた。そこで使用人を連れて探しに出かけたが、ちょうど沈煥がその様子を目撃する。沈煥は友人が芍薬を連れ去ったと気づいて慌てて東屋に戻った。案の定、友人たちが芍薬を囲んでからかっていたが、止めに入った沈煥まで殴られてしまう。「ふん!つまらん!」すると3人は怒って帰って行った。芍薬は安心したせいか急に泣き出した。沈煥はなぜ鍼を使わなかったのか不思議だったが、芍薬は今日は持っていなかったという。「これからは毎日、持つようにする…あ、生きてたのね、死にそうだって聞いたから」「まさか」「そうよね、あの薬は発疹しか出ないもん」沈煥は馬だけでなく菓子にも薬を盛られたと知り、今さらながら助けたことを後悔した。「殴られて傷だらけね、私が薬を出してあげる」その時、芍薬を探している迎春たちの声が聞こえた。芍薬は東屋から顔を出して返事したが、その間に沈煥はこっそり帰ってしまう。花芷と顧晏惜は無事に戻った芍薬に安堵した。迎春の話では最近、店に変わった客が来たが、その公子の姿を見たという。「沈家の二郎よ!」芍薬は前に後をつけられ、その時、抱夏から花芷をいじめるつもりだと聞いて鍼で刺したと話した。すると顧晏惜は急に出て行ってしまう。( ˙꒳˙ )<哥哥?…怒っちゃった顧晏惜は沈家二郎の仲間を探し出し、陳情(チンセイ)に報復させた。「…名簿によると残りは沈煥か、あとは司使に任せよう」その頃、取り巻きと喧嘩した沈煥は夜の町を独りでぶらぶらしていた。すると裏道から1人の大きな男が現れ、手招きされる。「沈家の二郎か?」「ああ?ああ、そうだ」「花姑娘を襲おうとして鍼で刺されたとか…」「なぜそれを…」(((ꎤ’ω’)و三 ꎤ’ω’)-o≡ボカッ!☆))Д´)ゥッ!翌日、芍薬は兄が恩人に報復したとも知らず、花芷に悪人と善人の見分け方を聞いていた。実は沈家二郎が友だちと喧嘩して傷だらけになりながら芍薬を助けてくれたという。「その瞬間からあなたの友だちになったのよ」「そっか!そうなんだ~友だちか~ふふ」一方、学堂では陳情が密かに司使を訪ねていた。実は今日、皇太后の侍女が例の善化(ゼンカ)寺へ焼香に行くという。「尾行しますか?」「頼む、文は私に…」皇太后の侍女はいつものように石灯籠の下に化粧箱を隠した。陳情は急いで文を回収、そのため蘇(ソ)嬷嬷は空の箱を持って帰ってしまう。文がないと気づいた林婉はすぐ花芷を呼んだ。これまで文を交わして40年間、空だったことは一度もない。恐らく誰かに知られたのだろう。そこで事情は知らせず、花芷に文を写して欲しいと頼んだ。「急がないわ、時間がある時でいいの」「数日で終わらせます」その夜、花芷はひと区切りついたところで書写の手を止め、また晏惜を訪ねた。しかし偶然、学堂の庭先で晏惜が七宿(シチシュク)衛の陳情と話している姿を目撃してしまう。驚いた花芷は慌てて引き返したが、ふと立ち止まった。今になって思えば晏惜の目的は初めから花家だったのかもしれない。花芷は急に腹が立って学堂に乗り込んだが、すでに陳情の姿はなかった。顧晏惜は花芷に見られたと気づいていた。花芷が戻って来たことにいささか驚いたが、仕方なくわざと脅して怖がらせてみる。しかし花芷は怖がるどころか、晏惜の腰にある短剣を抜いて突きつけてきた。「脅すなら剣を使ったら?」「…全て話すよ」顧晏惜は覚悟を決めたが、どうやら花芷はまだ自分の正体に気づいていないらしい。「今まで上役にどんな報告を?」「何も…私はある件を調べに来た、老夫人の居所に太后からの密書がある」花芷は祖母に頼まれて書写している文が皇太后からだと気づいた。「ついて来て」花芷の書斎には老夫人と皇太后の文があった。しかし内容は全て季節の挨拶や互いへの想いだけだと分かる。林婉と皇太后は幼い頃に知り合った親友で、嫁いでからもその友情は40年も変わらず続いていた。顧晏惜は安堵したが、どちらにしても証拠として文を預かる必要があった。そこでそのまま花芷の書写が終るのを待ち、翌朝、文を持って出かけてしまう。花芷はその後ろ姿をぼんやり見ていたが、そこへ芍薬がやって来た。「あなたの哥哥ってどんな人?」「私の哥哥は…忙しくて口数が少ない、よく分からないの、でも花姐姐とはよく話すわ!」「昨夜ね、あなたの哥哥の秘密を知ってしまったの、でも恐くなかった」「もちろんよ!だって哥哥はいい人だもの」すると芍薬は友だちに薬を届けると言って出かけてしまう。皇帝は皇太后が手の込んだ方法でやり取りしている文がただの無駄話だと知った。「イエンシー、この調査のために花家に住み込んだとか…面倒をかけたな」「皇伯父、他にも目的が…花家には凌(リョウ)王府の火事の目撃者がいます それを探っています」つづく( ๑≧ꇴ≦)芷Rwwwどう見ても陳情が部下だろうwwwww
2025.07.10
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惜花芷 Blossoms in Adversity第15話花芷(カシ)と迎春(ゲイシュン)が店舗探しに出かけている頃、芍薬(シャクヤク)は拂冬(フツトウ)と抱夏(ホウカ)の3人で買い物に出かけていた。すると沈(シン)家の二郎・沈煥(シンカン)が侍女を連れた芍薬が花芷だと勘違い、兄を騙した女狐を懲らしめると息巻き、友だちを引き連れ追いかけて来る。「待てよ!」「大姐姐をいじめる気よ」抱夏は先を急ごうとしたが、芍薬は突然、足を止めた。( ゚ロ゚)ナンダッテー!<花姐姐をいじめる?!芍薬は激怒、いきなり引き返したかと思うと治療用の鍼を取り出し、沈煥の腕をつかんでめった刺しにしてしまう。「芍薬!だめよ!」拂冬と抱夏が止めに入ると、沈煥たちは人違いだと気づき、慌てて逃げ出した。(๑•̀ㅂ•́)و✧<また来たら毒殺する! (*´・д)(д・`*)え?帳簿を習い始めた念秋(ネンシュウ)は飲み込みが早く、花芷の期待に応えた。一方、立ち退きの交渉に出かけていた迎春は長屋の3軒をどれも元値の半分で買い取れると報告、中でも棺材店が一番安いという。しかし花芷は初めから3軒を全て買い取ると決めていた。水路沿いの長屋の改築が始まった。花芷は壁を取り壊してひとつの店に直し、水路側の壁には窓をつけるよう頼む。その間も暇を見つけては顧晏惜(コアンセキ)から乗馬を習った。一方、抱夏も念秋と一緒に字の練習中。(๑≧ꇴ≦)<ちょっと!抱夏の″抱″は手へん!獣へんじゃない!(・・ ;)<ぁ…″狍″沸騰は店に並べる新作の菓子を次々と考案、いよいよ開業が近づいていた。顧晏惜は老夫人に呼ばれた時、寝所に文がしまってある箱があると確認した。…あの文が本当に太后の密書なら花家は断罪される、もう少し様子を見て救える方法を模索してみよう…花芷は念願だった花家の店″花記鋪子″を開業した。酒楼で評判の花記の菓子だけに店は初日から大繁盛、帳簿つけもなかなか追いつかない。すると見かねた三夫人・夏金娥(カキンガ)が伝家の宝刀とばかりにそろばんを出してきた。「私がやるわ、嫁入り前は兄弟の中で1番、計算が早かったのよ?」夏金娥はそろばんを手放せず、嫁荷の中に忍ばせて持ってきたという。「単なる思い出の品が役に立つ日がくるなんてね」そこで花芷は念秋を三夫人に預け、急いで店に戻った。初日とあって花家の娘たちも店に駆り出されていた。そんな中、水路で休もうとしていた書生が店の前で昏倒してしまう。芍薬の診断で空腹だと分かり、花芷は迎春に食べ物を用意するよう頼んで様子を見た。花霊(カレイ)は貧しい書生を遠巻きに見ていたが、ふと書生の荷物から落ちた詩文に気づく。「いい詩だわ、姐姐」「これは…祖父の著書を読んでいるのね」しかし祖父の教えを引用すれば科挙に合格するのは難しいだろう。書生は鄭知(テイチ)と名乗った。花芷はひとまず食事を勧め、実は詩文に長ける先生を探していると持ちかける。しかし鄭知は施しは受けないと憤慨、席を立った。「よければ祖父の膨大な蔵書をお貸しできますよ?姓を″花″と言います」「すると…はっ!失礼しました!花公のためなら喜んで!」(ˇ꒳ˇ *)<フッ、施し受けるんだ~@霊妹妹w花記鋪子に沈煥が現れた。芍薬は仕返しに来たと気づいて物陰に身を潜め、沈煥が選んだ菓子にこっそり薬をふりかけてしまう。そうとは知らず菓子を頬張りながら芍薬を探す沈煥。すると店の前に繋いでいた馬がいつの間に逃げてしまう。「俺のうまぁぁぁぁぁ!」「ほらほら、早く追いかけないと!」「あーっ!」店を飛び出した沈煥は芍薬を発見。芍薬の仕業だと気づいたが、今は馬を連れ戻すことが先決だった。顧晏惜は花芷を連れて郊外の湿地まで出かけた。先に馬を降りた顧晏惜は手を貸そうとしたが、花芷は独りで降りられると意地を張る(だって知己だしw)。しかし顧晏惜は初めての遠乗りで足が痺れていると分かっていた。花芷は素直に晏惜につかまって飛び降りたが、思わず接近してどぎまぎしてしまう。「あなたも同じ経験が?」「幼かったから覚えていない」幼少から乗馬を習うほど裕福な家庭ならなぜ従軍したり、花家の武術の先生になったのだろうか。花芷は晏惜のことを何も知らなかったが、かと言って余計な詮索するのも嫌だった。するとそんな花芷の心情に気づいてか、晏惜は珍しく個人的な話をしてくれる。「私は幼い頃に母を亡くし、伯父に引き取られた 乗馬や学問は伯父に教わり、その恩に報いるため軍に入ったんだ …伝えたいことは山ほどある いずれ全てを打ち上げるつもりだが、今日は乗馬を楽しみ、風に吹かれていたい」「はお」花芷は遅くなる前に帰ろうと言って馬の元へ戻った。あれ以来どこか距離ができてしまったことに一抹の寂しさを覚える顧晏惜。…しかし、本当のことを話せば二度と君に会えなくなってしまう…( ߹꒳ ߹ )おう顧晏惜は花芷を店まで送り届け、2頭の馬を連れて学堂に戻った。するとちょうど厩で馬の世話をしている鐘(ショウ)叔を見つける。顧晏惜は昔から花公に仕えていた鐘叔なら例の童僕を知っているはずだと考え、それとなく尋ねた。しかし鐘叔は仕えていたのは自分だけだと誤魔化してしまう。鐘叔は念のため花芷に警告した。実は晏惜に老太爺のことを聞かれたという。「人の心は量り難い、気をつけてください」「あの人は大丈夫よ」一方、花家の先生になった鄭知は奇数日の授業を担当することになった。子供たちは新しい先生も優しそうだと高を括っていたが、思いがけず厳しく指導されてしまう。辺地の貧しい家に生まれ、学費など出す余裕もなく、100里も離れた先生の家に素足で通って何とか受験資格を得た鄭知。州試に合格してから代筆などで銭を稼ぎ、歩いて皇都までたどり着いたという。「もし私が君たちの年頃でこの学堂に座っていたら、嬉しすぎて笑っている 何が言いたいのか分かるね?若い時を無駄にしないで欲しい」二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)が柏林(ハクリン)と柏礼(ハクレイ)を連れて店にやって来た。鄭先生が来てから子供たちの様子が一変、2人は学堂が引けたら店を手伝うと言ったという。しかし店に以前の学堂で一緒だった官吏の息子たちが現れた。柏林と柏礼は思わず机の下に隠れたが見つかってしまい、売り子になったとからかわれてしまう。斉蕙蘭が子供たちを追い払ってくれたが、屋敷への帰り道、待ち伏せしていた子供たちに再びいじめられた。「行商人!お前の姉さんは皇都の笑い者だ!」すると柏林が激怒、思わず手を出してしまう。斉蕙蘭がまた店に戻ってきた。「繁忙期が過ぎ、状況が落ち着いたら人を雇って番頭や帳場の仕事を任せたら?」実は柏礼たちが友だちから卑しい商人呼ばわりされ、柏林が花芷の悪口を言った子共につかみかかったという。屋敷では従妹たちも花家が商売人に身を落としたせいで笑い物にされていると嘆いていた。花霊は大人しかった従姉が今や天にも昇る勢いだと揶揄し、まるで独り舞台だと嫉妬している。その話をちょうど帰ってきた花芷が聞いていた。夏金娥はようやく帰宅した花芷を捕まえ、念秋を引き取ってくれと言い出した。この忙しいのに念秋は間違いばかり、余計な仕事まで増えて憤死寸前だという。花芷は言い返す気力もなく、念秋を連れて引き上げた。すると夏金娥は信頼できる者に手伝わせようと思いつき、かつて一緒に出納を学んだ実家の下僕・夏明(カメイ)に頼むことにする。「でも銀珠(ギンシュ)、こっそり行くのよ?誰かに余計な気を回されたくない」( ̄▽ ̄;)嫌な予感しかしないw祖母の言う通りになった。貧しい生活では家族一丸になることができても、生活が安定すると色々な不満が噴出する。何ともやりきれなくなり、学堂の大木の下で思い悩む花芷。すると出かけていた晏惜が帰ってきた。「馬も眠る時間にどうした?力尽きたのか?」「もっと自由に楽しく生きるつもりが、忙しくなり過ぎて空を見上げる余裕もない 何もせずに過ごすのは祖父がいた頃以来だわ」その時、急に冷たい風が吹いた。顧晏惜は自分の上着を脱いで花芷にかけてやる。「悩み事か?」「大した事じゃない、歯がゆいだけ」「話してくれ」「もたれてもいい?」…顧晏惜、お前は彼女に何も与えられない、このままでは嘘を重ねるだけだ…しかし顧晏惜は疲れきった花芷の細い肩に手を回した。…でも今はぬくもりを与えてやれる…「それで何があった?」「一緒に解決策を考えてくれる?」(* ̄0 ̄人<ブーレンシュゥゥゥ~ ブートゥェイチュゥゥゥ~ ヂィベンフゥォゥォ~ ズイチュナァダァグゥァン ♪つづく
2025.07.09
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惜花芷 Blossoms in Adversity第14話迎春(ゲイシュン)が新しく雇った侍女・張(チョウ)の子。日が暮れて他の侍女たちが仕事を切り上げる中、慣れない繕い物に時間がかかっていた。これまで劣悪な環境で働いていた張は追い出されやしないかと怯えていたが、迎春は仕事が丁寧なので問題ないと安心させる。すると喜んだ張は今日中に仕上げたいと訴え、独り仕事部屋に残った。一方、花(カ)家に潜入するため武術の先生を引き受けた顧晏惜(コアンセキ)はその夜、早速、老夫人の居所を調べることにした。老夫人と蘇(ソ)嬷嬷を起こさぬよう皇太后と交わした文を探す顧晏惜。その頃、花芷(カシ)はまだ書斎で書物を読んでいた。( ๑≧ꇴ≦)イエンシーwいくら何でもバレるだろうwwwwwその頃、晏惜の前で花芷に面目を潰された李継宗(リケイシュウ)はやけ酒をあおっていた。すると守衛頭の父・李貴(リキ)に見つかり叱られてしまう。「何たる体たらく!もっと頑張れ!手立てを考えろ!」実は李貴は花家の財産を奪うため、息子に女主人の花芷を手込めにするようけしかけていた。しかし面白くない継宗はふて腐れて行ってしまう。突然、誰かの泣き叫ぶ声が聞こえた。顧晏惜は慌てて老夫人の部屋を脱出、一方、花芷は書斎を飛び出し、明かりが灯っていた仕事部屋に駆けつける。「何しているの?!」その時、ちょうど泥酔した継宗が侍女を押し倒したところだった。花芷は咄嗟に土瓶で継宗の頭を叩いて侍女を救ったが、継宗はすぐ立ち上がってしまう。「大姑娘…誤解です、こいつに誘われたんだ、そうだよな?」「姑娘…巻き込まれる前に逃げてください、主に知られたら追い出されてしまう」( ・`ω・´)<私が主よ( ゚д゚)ぽかーん すると騒ぎを聞きつけた李貴がやって来た。李貴はこの際、盗賊が入ったことにして口封じすると決めた。驚いた花芷は咄嗟に顧晏惜からもらった袖箭(シュウセン)を放ったが、狙いが外れて矢は継宗の肩を貫通。かえって怒った継宗に殴られそうになってしまう。その時、顧晏惜が現れ、すんでのところで継宗の腕をつかんで止めた。凄腕の顧晏惜に手も足も出ない李父子、すると李貴が守衛たちを呼んで加勢するよう命じる。しかし花芷が守衛に李親子と連座するか、守衛として残るか決めるよう迫った。守衛たちは迷わず花芷に忠誠を誓い、李父子は拘束されてしまう。「杖刑100回よ、明日、役所に送るわ」花芷は張を連れて部屋に戻り謝罪した。そこで詫びの品を持たせて家に送り返すことにしたが、張はここに置いて欲しいと懇願する。「家はありません…でも今夜のことが皆に知られたら生きていけない…」するとこっそり様子をうかがっていた抱夏(ホウカ)と拂冬(フットウ)が張のもとへ駆けつけた。「犬の糞を踏んだと思えばいいの、あいつら打たれてボロボロよ(クスッ」「私は拂冬、あとで温かい汁物を作ってあげる」喜んだ張は抱夏の名前をつけたのが主だと聞いたことを思い出し、自分も名前が欲しいと頼んだ。「いいわ…念秋(ネンシュウ)はどう?」こうして″秋″が戻り、再び四季が揃った。花芷が侍女たちを寝所へ送り出すと、中庭に顧晏惜の姿があった。顧晏惜は険しい表情で、自分が袖箭を贈ったせいで花芷は気が大きくなり無謀な行動に出たという。「殺されても不思議ではなかった、怖くないのか?」「幼い頃、祖父にどこか抜けていると言われたわ、でも成長するにつれて怖いものができた 以前は令嬢らしく振る舞えず、祖父の顔に泥を塗るのではないかと怖かった 今は家計を支えきれず、皆の信頼を裏切るのではないかと怖い でも私に恐れている暇はないの、家族を守る必要があるから」顧晏惜は花芷の覚悟を聞いて怒った自分を恥じた。「花芷、悪かった、ちゃんと袖箭の使い方と護身術を教えるよ 明日は守衛を集めて規律を正す、私を招いたのはそれが狙いだろ?」「感謝します、晏先生」(•̀㉨•́ ).oO(花芷、君が家族を守るなら私が君を守る、せめてここにいる間は…李父子がやっと追い出され、夫人たちも安心して過ごせるようになった。しかも新しい守衛頭が芍薬(シャクヤク)の兄だと知り、もう心配ないと喜びを隠せない。一方、老夫人・林婉(リンエン)は芍薬に晏惜の話を聞いていた。何でも芍薬の兄が念秋を助け、武術の先生を務めるという。「うん、哥哥は花姐姐が好きなの」芍薬の何気ない言葉を聞いた林婉は晏惜どんな青年なのか気になり、様子を見に行くことにした。学堂の広場で花芷は顧晏惜から袖箭を教わった。すると花芷は厩にいる晏惜の馬に目を止め、乗馬も習いたいと頼む。祖父たちの見送りの時、馬を飛ばすことができればもっと話ができたはずだ。恐る恐る馬にまたがる花芷。「手綱を持って…落ちたら私が受け止める」顧晏惜が口笛を拭いて合図すると、馬は初心者の花芷に合わせるようにゆっくり歩き始めた。楽しくなった花芷は晏惜を真似して口笛を吹いたが、主と異なる音に驚いた馬が急に走り出してしまう。しかし顧晏惜は即座に花芷の後ろに飛び乗って馬を御し、そのまま2人は乗馬を楽しんだ。林婉は芍薬と蘇嬷嬷を連れて学堂の様子を見に来た。そこで偶然、楽しそうに2人で馬に乗っている花芷と晏惜を見てしまう。祖母に気づいた花芷は急いで馬を止めると、守衛の訓練があるはずだとごまかして晏惜を逃した。すると芍薬も兄の後を追いかけて帰ってしまう。林婉は気まずそうな花芷を尻目に乗馬のこつを教えた。「祖母、どこで覚えたのですか?」「私を何もできない年寄りだと?ふっ、私にも若い頃はあったのよ?」林婉が花芷の年の頃は強い酒と暴れ馬を愛し、どんな公子より速く駆けたという。…林婉は母が目を離すと決まって愛馬に乗って狩りに出かけたある時、馬の目が開かなくなるほどの強風に巻き込まれ、偶然、迷い込んだ場所でぼろ屋を見つけたという風を避けるため避難したが、そこにいたのが当時の苦学生の祖父だった…「まさか一生を捧げることになるとはね」…林婉の父は公爵で母は郡主令嬢が貧しい書生を見初めたと知って屋敷は大騒ぎになったが、花屹正(カキツセイ)が科挙で状元になると皆が黙ったというしかし例え及第しなくても、林婉は駆け落ちすればいいだけだと思っていた…「あの日、小屋の中にいる見目の良い彼を見た時、心の臓がぴょんとここまで飛び上がったわ」林婉は喉の辺りに手を当ててそう言った。こうして人生を共にすることになった2人。花屹正はあっという間に出世し、林婉も厳格な女主人であることを求められ、慎み深く振る舞わざるを得なくなったという。「芷R、人の戯言など無視しなさい、伴侶を選ぶのに家柄や官職は重要ではない もしお前の心の臓がここまで飛び跳ねたらその人よ」花芷はこれまで考えたことがなかったと目を丸くした。「彼のこと好きなんだと思う…でも家を守ることが先決、将来は誓えません」「何があろうと若さを無駄にしてはいけないよ お前の中で答えが出たらすぐ私に教えなさい、嫁荷を用意してあげる じっくり見たけど背が高くていい男ね、あなたの祖父には少し負けるけど…」「当然です、ふふ」顧晏惜は老夫人に呼ばれて居所を訪ねた。林婉から花芷の印象を聞かれた顧晏惜は、度胸と知恵では誰にも負けない人だと話し、純粋な心と軽やかさを併せ持っていると表現する。「あの子の性格をよく分かっているようね… 晏先生、今でなくてもいい、己の胸に問うてみて欲しい いつか答えが出ても私に言う必要はない、誰に伝えるかは分かっているわね? 明るいけれど冷静な子よ、あまり待たせないで、嘘も駄目」実はこの時、顧晏惜は老夫人の寝台に広げてある文を見逃さなかった。花芷は学堂で祖母に呼ばれた晏惜が戻るのを待っていた。するとようやく晏惜が帰って来る。しかし晏惜は花芷の姿を見てどこか困惑しているように見えた。「…晏惜、私のことをどう思う?」「私たちは…知己だ」顧晏惜は皇帝からの任務がある以上、想いを伝えることはできない。「皇都に戻ってから君は私の唯一の友だ」「私もそう思う、じゃあ仕事に戻るわね」彡(-_- ;)彡 ヒュー晏惜の返答は期待とは異なったが、今の花芷にはやるべき事が山積みだった。その夜、念秋の仕事ぶりを見た花芷はその才能に気づき、帳簿つけを教えたいという。念秋は字が読めないと困惑したが、花芷は数字なら分かりやすいと励ました。「あなたの集中力、注意深さ、忍耐力は武器になる、試してみましょう?」(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウン花芷は迎春を連れて店舗探しに出かけた。やがて水路沿いにある長屋を見つけ、迎春に一軒ずつ立ち退きを交渉するよう頼む。「ここに店を出すのですか?早晩、潰れそうな店ばかりですけど…」一方、沈煥(シンカン)は友人と露店で食事をしていた。すると友人が花記(カキ)の提灯を下げた馬車に気づく。「女主人が侍女と歩いているぞ?花のような美女だと聞いたが本当か?」「対句を売っているのを見たがかなりの美人だった」しかし沈煥は兄を騙した女狐だと言い捨てる。「加勢するから思い切り言ってやれよ」友人にけしかけられた沈煥は3人のあとを追いかけたが…。つづく( ˙꒳˙ )イエンシー…強いんだけどどこかロボット?w
2025.07.08
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玉奴娇 Enslaved by Love第12話新年の祭礼の夜。謝蘊(シィエユン)は殷稷(インヂィ)と一緒に天灯を放ち、手作りの紐飾りを贈った。禁足を解かれたものの、2人の仲睦まじい様子を目の当たりにして不機嫌な蕭宝宝(シィァオバオバオ)。そしていよいよ″火の儀式″が始まった。荀(ジュン)太夫人は謝蘊の介添えで炉の前に出たが、予定通り謝蘊に代理を頼む。「実は昨夜、手を捻ってしまったの、謝蘊に頼んでいいかしら」「光栄です」すると謝蘊は竹さおに硫黄が仕込まれていると知りながら、古い衣を火にくべて燃やし始めてしまう。目論見が外れた侍女・沈光(シェングワン)が浮き足立った。すると次第に硫黄の匂いが充満、異臭に気づいた殷稷が咄嗟に謝蘊を引き戻そうと飛び出す。その瞬間、炉が爆発し、殷稷は謝蘊をかばって深手を負ってしまう。謝蘊が目を覚ますと秀秀(シウシウ)が付き添っていた。「小姐!良かった!火よけの衣が役に立たなかったのかと思いました」秀秀は安堵したが、実は何も知らずに謝蘊を助けた殷稷が重症だという。「小姐、差し出がましいようですが、城主の真心は本物です お2人の間に行き違いがあるのでは?」「…着替えるわ、様子を見てくる」謝蘊が乾元(カンゲン)閣に到着する頃には城主の治療が終わっていた。しかし火傷が重く、しばらく療養が必要だという。翌朝、殷稷は体の痛みで目を覚ました。すると枕元で眠っている謝蘊に気づく。殷稷は重い体を何とか動かして謝蘊の乱れた前髪を直したが、その時、謝蘊が目を覚ました。「殷稷?なぜ愚かなことを…」「無事で良かった、そばにいてくれ」その時、回廊から祁硯(チーイェン)の声が聞こえた。<咎人は侍女の沈光です!「連れてこい」殷稷は祁硯に尋問を任せ、見守ることにした。蕭宝宝と沈光が召喚された。宝宝は衝立ての奥にいる殷稷の無事を確認したいと言ったが、祁硯に止められてしまう。すると祁硯は証拠として沈光の衣を示した。「洗われているが硫黄がかすかに付着していた 使用人の証言では前日、納戸からこそこそ出てきたとか」「納戸で備品の確認をしただけです、粉など知りません」「ではこれは?」祁硯は竹ざお売りの農民が沈光から受け取った南海の真珠を持っていた。「その者は質に持ち込んだが、城主府の物など簡単にはさばけない」そこで最後に動かぬ証拠を突きつけた。「蕭家の当主から届いた書簡だ、言い逃れできるとでも?」蕭宝宝は何も知らないと訴えた。慌てた沈光は夫人を守るため宝宝の関与を否定、自分独りでやったと罪を認める。その時、殷稷が姿を現した。殷稷は謝蘊を陥れるため荀太夫人の殺害まで企てたことに激怒。実は蕭家がこれまで誘拐や人身売買、土地の強奪など悪行の限りを尽くしたことも調べ上げていた。「…蕭宝宝から夫人の身分を剥奪、蕭家一族の投獄を命じる、触れを出せ」こうして城主府に潜入していた蕭家の間者も一掃され、民は悪名高い蕭家の没落を喜んだ。謝蘊は蕭宝宝に幼なじみとして情けをかけ、投獄ではなく禁足にするよう頼んだ。「彼女は知らなかったのよ、わがままだけど悪人ではないわ」そんな寛容な一面を見せながら、謝蘊は密かに蕭凌風(シィァオリンフォン)の独房を訪ねる。「来たな」「相変わらず鋭いわね、私が子供の頃から変わらない」「お前も相変わらず賢いな、宝宝にその半分でもあれば…」「″先んずれば人を制す″よ…命ある限り謝家を陥れた者を見つけ出す」すると謝蘊は父が残した密書を出した。「これに見覚えは?」つづく
2025.07.07
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玉奴娇 Enslaved by Love第11話結局、蕭宝宝(シィァオバオバオ)の三兄は無罪放免となり、捕縛されていたことも伏せられた。侍女の秀秀(シウシウ)はひどすぎると嘆いたが、謝蘊(シィエユン)には想定内。少なくとも宝宝の禁足と殷稷(インヂィ)と蕭家の離間という収穫はあった。「蕭家を徹底的に失脚させるのなら、機をうかがう必要がある」すると側室・王惜奴(ワンシーヌー)が挨拶にやって来た。謝蘊は警戒したが、王惜奴は奴婢から解放された身ゆえ、寵愛より安らかに暮らせれば十分だという。「城主と相思相愛の姐姐と争うつもりはありません、仲良くしてください」殷稷は本来なら城主夫人が取り仕切る新年の祭礼を謝蘊に任せると決めた。そこで倉庫の鍵を受け取るため、謝蘊は仕方なく昭陽(ショウヨウ)閣で禁足の蕭宝宝を訪ねる。すると宝宝はなぜ自分と敵対するのかと突っかかって来た。「…4年前、私は婚姻によって謝家と父の懸念を取り除こうとした 自由を放棄し、家族の安寧を求めたわ あなたの婚姻で尊厳を踏みにじられても家族が無事であるよう努めた 私は自分の全てを捨てて安寧を求めたのにあなたはどう? 父親と一緒ね、私を手のひらで転がしてもてあそび、自分の欲しいものを奪い取る ずっと私を目の敵にしてきたでしょう?あなたが求めるのは他人から奪う快感だけ」「私には最上がふさわしい!殷稷は最上よ!私のものだわ!」「互いが想い合ってこそ愛情でしょう?殷稷は私のもの、あなたには渡さない!」蕭宝宝の侍女・沈光(シェングワン)は家主に呼び出され、厳しく叱責された。「お前には失望した、最後の機会をやる…失敗すれば家族の命はないと思え!」 殷稷は城主夫人の代理となった謝蘊が祭礼を切り盛りする様子を見て目を細めていた。儀式を行う荀(シュン)太夫人の応対もこなし、慣れない祭祀に懸命に取り組む謝蘊。一方、王惜奴は側室である自分まで働かされるのかと不満を募らせながらも、謝蘊に今日の報告を済ませた。その時、謝蘊は王惜奴の裳裾が汚れていることに気づく。「あ…納戸で汚れたのでしょう」「これは硫黄だわ」翌日、謝蘊は使用人たちを集め、″火の儀式″の予行をすると告げた。古い衣服を火にくべて新年を祝う儀式は荀夫人が執り行うため、間違いがあっては困る。すると明らかに沈光が動揺した。沈光は謝蘊が古い衣服を火鉢に入れた瞬間、思わず後退り、しかし何も起こらない。そこで確認のためその夜、密かに納戸へ向かった。竹ざおを確認してこっそり納戸をあとにした沈光。その様子を王惜奴が見ていた。「謝蘊に知らせなくちゃ」謝蘊は荀太夫人を訪ね、明日の″火の儀式″に乗じた企てがあると明かした。「蕭家は私を敵と見なしています 今、私は家政を担っており、新年の祭礼で夫人に何かあれば責を問われるでしょう」「私を救いたくてきたの?それとも私に救って欲しいと?」「蕭家は私の排除以外に荀家も害そうとしています、太夫人をお守りするために参りました」その時、侍女が確かに一理あると進言した。「太夫人の無事が確かならまたとない好機かと…」「で、どうするつもり?」「私にお任せください」つづく
2025.07.07
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玉奴娇 Enslaved by Love第10話殷稷(インヂィ)は不機嫌な謝蘊(シィエユン)を引き止め、強引に衣裳店へ連れて行った。「放して!」「贈り物がある、俺は約束を果たしたいだけだ…抜い子に徹夜で作らせた」すると店主が南海の真珠が施された美しい衣裳を出した。「君との約束を忘れるはずがない、着てごらん」謝蘊は衣装を間近で眺めながら、千粒の真珠を拾わされたこと思い出して顔を歪めた。しかし笑顔を作って振り返る。「はお」何も知らない殷稷はようやく謝蘊の機嫌が直ったと安堵した。謝蘊は試着室からなかなか戻らなかった。心配した殷稷が声をかけたが返事はない。そこで中に入ってみると謝蘊の姿はなく、足跡のついた真珠の衣だけが落ちていた。謝蘊をさらったのは蕭宝宝(シィァオバオバオ)の兄だった。蕭兄は衣裳店の裏にある空き家に謝蘊を拉致、短剣をちらつかせながら妹夫婦の邪魔をするなと脅す。しかし謝蘊がいきなり蕭兄の短剣を持つ手をつかみ、自分の腹を刺した。その時、謝蘊を探し回っていた殷稷が物音に気づいて空き家に入ってくる。( ๑≧ꇴ≦)<うわぁぁぁぁぁぁぁ!蕭宝宝は乾元(カンゲン)閣の前に跪いて兄の命乞いを続けた。蔡添喜(ツァイティエンシー)は寝殿に戻るよう説得したが、宝宝は会えるまで動かないという。すると殷稷が耳障りな宝宝に激怒して出てきた。「蕭宝宝の城主夫人の権利を奪い、昭陽(ショウヨウ)閣に禁足を」「城主大人、お願いです、三哥をお許しください!…旧情に免じて何とぞ」「初めて城主と呼んだな…旧情だと?よくもぬけぬけと」宝宝は謝蘊のために兄を殺すのかと激怒、ついに本音を口走った。「蕭家の後ろ盾がなければあなたは何者でもないのよ!」「蕭家への借りはもう返した」翌朝、息子が捕まったと知った蕭家当主・蕭凌風(シィァオリンフォン)がやって来た。蕭凌風は3歳から殷稷を面倒見てきたと恩を着せたが、そこへ思いがけず謝蘊が現れる。「どうして来た!」驚いた殷稷は慌てて謝蘊を手を貸した。「私なら平気よ」謝蘊は父の敵にどうしても一言いわねば気が済まない。「親の怠慢を諌めないだけでも十分、城主は寛容なのに…まさか城主の上に立つつもり? 城主も掟もまるで眼中にないのね、でも忘れないで、誰が主人で誰が下臣なのか」「無礼者!逆賊の娘が蕭家と城主の情義に水を差すとは!」「それより早く帰って蕭家の家風を正しては?」「城主、こんな妖婦のために蕭家と相対するのか?!」「もうたくさんだ、ともかく私が自ら調べて蕭家に示しをつけます、お帰りを…」謝蘊は昔と変わらず、殷稷の前に立ってかばってくれた。「心配するな、君を傷つける奴は俺が許さない」「ところであれはどういう意味?私は逆臣の娘だと…」「謝家は今、辺境に根を下ろし、白玉(ハクギョク)城を離れて久しく、昔ほど権勢は無い あれは皮肉だろう、昔からそうだったろう?」屋敷に戻った蕭凌風は謝兄を裏切ったことを思い出していた。『当主、獄中の謝雲程(シィエユンチェン)がお会いしたいと…』『放っておけ』これも報いなのだろうか。しかしこうなっては謝蘊を生かしておくわけにいかない。…許せよ謝兄、これも蕭家のためだ…翌朝、殷稷が身支度を整えて正殿に向かうと、玉座に堂々と蕭凌風が座っていた。蕭凌風は忠臣を侮辱した謝蘊を処刑するよう嘆願、数万の民が署名した血判書を見せる。しかし殷稷は署名の大半が蕭家の下で働く者だと知っていた。「まさか城主は女子1人のために数万の民の生活を脅かすのですか?」「岳父大人、相変わらず非凡な手を使われる」「では息子の無事な帰りを待つとしよう」祁硯(チーイェン)は血判書の名簿にある者を3日で調べ上げ、殷稷に報告した。蕭家は半年で無実の民を123名を死なせていたが、今の蕭家の繁栄が骸の上にあるのは想像に難くない。まさか無能な一族がわずか3年でここまで強大化するとは誰も思っていなかっただろう。「だが名簿を渡してくれた蕭大人には感謝せねば、これを証拠に動ける」「焦るな、蕭家を倒すまであと1歩、しくじれば倒せぬばかりか共倒れとなる」祁硯は承知したが、気になることがあった。「謝姑娘の具合はその後どうだ?」「ふん、気になるなら見に行けばいいだろう?」「辛い記憶を忘れたんだ、お前がそばにいれば十分だ」「…あと少し静養すれば回復する」つづく
2025.07.07
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玉奴娇 Enslaved by Love第9話謝蘊(シィエユン)の記憶喪失を疑い、池に落ちても助けない殷稷(インヂィ)。しかし謝蘊が本当に溺れてしまい、慌てて自ら飛び込んで救出した。殷稷は謝蘊を自分の寝所に運び込んで心配そうに様子を見ていた。すると謝蘊がふと目を覚まし、急に抱きついて号泣してしまう。「本当に恐かった…水鬼(スイキ)が苦手なの知っているでしょう?あなたがいて良かった」「もう大丈夫だ、すまない、俺のせいだ」殷稷はようやく記憶喪失の謝蘊を受け入れた。「この4年の間に何があったの?もしかして私たち別れたんじゃ…」「まさか!ずっと幸せだった!ただ…色々あったんだ」4年前、前城主が蕭(シィァオ)氏の私生児を自分の庶子だと認め、蕭稷は殷家の系譜に入った。謝家は城主になった殷稷を守るため、今は辺境で警護に就いているという。「そうなの…ん?でも待って、まだ嫁いでもいない私がなぜあなたの屋敷に?」「君は女官として祭礼を取り仕切る立場だろう?今の俺があるのも君のおかげだ」「でもこの前、私が目覚めた時、どうして冷たかったの?」「とっ止めるのも聞かず落馬して怪我をしたからだろう?!(汗」「ごめんなさい、もうしないわ」その時、突然、蕭宝宝(シィァオバオバオ)が護衛たちを振り切って寝所に乗り込んできた。「謝蘊?!キィィィィィィーッ!城主夫人はこの私よ?!夫を奪い、寝床まで奪うなんて!」「黙れっ!」殷稷は蕭宝宝に激怒、しかしそれ以上に怒っていたのは謝蘊だった。「…黙るのはあなたの方よ、殷稷?なぜ裏切ったの?!」蔡添喜(ツァイティエンシー)は慌てて城主夫人を連れ出した。殷稷は政略結婚で愛情はないと釈明したが、深く傷ついた謝蘊に追い出されてしまう。「この大嘘つき!もう顔も見たくない!」「聞いてくれ、謝蘊!」殷稷は回廊から必死に事情を説明した。城主の座を継ぐと途端に過去の恩を着せ、蕭家が縁組を要求してきたという。殷稷は断ったが蕭家は暴動を起こして城内を混乱させ、民を守るためには取引するしかなかったのだ。「蕭宝宝とも何もない! 王惜奴(ワンシーヌー)という側室もいるが、彼女は蕭宝宝を遠ざける口実なんだ」「…私は他へ移るから用意して、ここは汚らわしい」蕭宝宝は謝蘊に呪いをかけていた。すると侍女・沈光(シェングワン)が血相を変えて駆けつける。「大変です!謝蘊への中傷で実家の門客や親族18名が死罪に…」しかも殷稷は謝蘊の記憶が戻らないよう、使用人たち全てに芝居をするよう命じたという。腹に据えかねた蕭宝宝は謝蘊の居所に乗り込んだ。「謝蘊!なぜ戻って来たの?!」宝宝は謝家が謀反で流刑となり、今や謝蘊は城主の床を暖める奴婢に過ぎないとばらした。「これを見なさい!忘れたの?筆跡を真似て書いた文を!」謝蘊は殷稷が書いた兄の文を見て呆然、しかし文を火鉢に入れて燃やしてしまう。「ふっ、忘れると思う?」…あの日、家族の墓を見つけた謝蘊は父の巾着から蕭家当主の密書を発見した『城主の命だ、婚礼の日は殷斉(インチー)を討つ好機、殷斉を捕えれば謝兄の名誉は戻る』実は父は殷斉の元へ送られた間者だったしかし蕭凌風(シィァオリンフォン)は父を裏切り、謝家を殷斉の謀反の道連れにしてしまう『死ぬべきは私じゃない』事実を知った謝蘊は復讐を誓い、城主府に舞い戻った記憶喪失と信じ込ませるため鶏肉を食べたが、誰もいなくなると全て吐き出してしまう…謝蘊は蕭宝宝の腕をつかみ、今度は自分が一歩ずつ追い詰める番だと迫った。記憶喪失が芝居だったと知った宝宝は思わず謝蘊を突き飛ばしたが、そこへちょうど殷稷が現れる。( ゚ロ゚)ハッ!!<大丈夫か?ほら、立って…( ߹꒳ ߹ )<私が悪いの、夫婦の間に割り込むような真似をしたから…|∀ ̄)ニヤリ(* ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾<嘘よ!稷哥哥を恨んでいるって言っ…( ー̀ωー́ )<何度も言わせるな、下がれ!殷稷は宝宝が謝蘊をいじめたと誤解、宝宝は仕方なく引き上げた。しかし謝蘊は殷稷を突き放し、町に出かけてしまう。「私は嘘の愛なんていらない…」殷稷は黙って謝蘊について行った。すると謝蘊が露店の射的に気づき、ふと足を止める。かつて殷稷は謝蘊のために射的でぬいぐるみを取ったことがあった。謝蘊は殷稷を追い払うように突き飛ばすと、その隙に露店で弓矢を手にする。「あなたを射るわよ!」しかし殷稷は謝蘊に向かって歩き始めた。「本当に射るわよ!」怒った謝蘊は矢を放ったが、結局、外した。「なぜためらった?」「次は外さない」「信じてくれ、ただ君を守りたいだけだ」そんな2人の様子を蕭宝宝の兄が見ていた。「謝蘊、のんきなものだな、蕭家を敵に回していつまで笑っていられるかな」つづく
2025.07.07
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惜花芷 Blossoms in Adversity第13話茶屋で花(カ)家を笑い物にしていた書生たちに憤慨し、思わず苦言を呈した沈淇(シンキ)。しかし書生たちは誰でも罪人とは関わりたくないはずだと嘲笑した。「確かにお前たちの品性では花家の教壇に立つにふさわしくないな」沈淇は相手にしても無駄だとばかりに帰ってしまう。一方、七宿(シチシュク)司に戻った顧晏惜(コアンセキ)は陳情(チンセイ)に教壇に立てる学識の高い先生がいないか聞いていた。「それなら穆承之(ボクショウシ)でしょう、東宮で教えていた時、官吏に説教して立ち去ったとか」「…この文を頼む、お前が持って行け」穆承之の屋敷に七宿司から書簡が届いた。…ついにこの時がきたか…覚悟を決めた穆承之は息子や弟子たちを集め、香を焚いて身を清める。そして最後に好物の花記(カキ)の菓子を食べてから息子に書簡を開けるよう命じた。嗣端(シタン)は涙しながら文を取り出したが、思いがけず花家の告示が出てくる。てっきり極刑かと思いきや、穆承之は早速、荷物をまとめはじめた。すると今度は沈家の大郎が訪ねてくる。「お願いしたいことが…」沈淇が差し出したのは七宿司と同じ花家の告示だった。不思議なことに高名な穆先生が花家の先生を引き受けてくれることになった。穆先生は高齢で耳が遠く、足元もおぼつかない様子だが、実は花記の菓子に目がないという。「先生、お引き受け頂けたのは光栄なのですが、どこで告示を?」「ああ、沈家大郎が訪ねて来られたのだ」まさか七宿司の脅しとも言えず、顧晏惜の手柄は思いがけず沈淇に奪われることになった。芍薬(シャクヤク)は兄が会いに来たと聞いて外へ飛び出した。「哥哥!」「毎日どうだ?」「花姐姐は忙しいの、強い先生を探しているの…ってはっ!哥哥も強いわ! 先生になったら毎日、会える!」すると花芷がやって来た。「芍薬、まだ授業中でしょう?」花芷と顧晏惜は芍薬を教室に送りがてら授業の様子を見た。しかしのぞいてみると子供たちが皆、先生の目を盗んで遊んでいる。怒った花芷は落ちていた石を拾って弟に投げようとしたが、咄嗟に顧晏惜が止めた。「私が…」顧晏惜の放った礫(ツブテ)は見事に柏林(ハクリン)の後頭部に命中。思わず声を上げた柏林は先生に見咎められてしまう。「外に鳥がいたんです」「なんだって?」「鳥ーがーいーまーしーたー!」「鳥か…」その様子を見た花芷は若い先生が必要だと嘆いたが、顧晏惜は誰が先生でも勉学は退屈だという。「そうだ、明日の端午節は芍薬と過ごしに来る?」「ぁ…それが…」「忙しいなら私が一緒にいるわ」その夜、守衛頭の李貴(リキ)は花芷が武術の先生を探していると聞いて息子の継宗(ケイシュウ)を推薦した。しかし花芷から良い返事が聞けず、今度はそれとなく脅しながら月給の値上げを要求する。「守衛たちの不満が多くてね、放り出して皆が辞めたら? 婦女子だけで誰かが傷つきでもしたら困るだろう? …今回は倍額で、冬は綿入れや炭が入り用になる」「分かったわ」李貴が出て行くと入れ違いで迎春(ゲイシュン)が夕餉を届けにやって来た。実は花芷は迎春に守衛を調べさせていた。守衛たちの話では李貴が手当てをピンはね、月収の3割しかもらっていないという。しかも李貴は夫人たちに何かにつけて謝礼を要求し、息子も侍女たちにちょっかいを出していた。迎春は親子を追い出して欲しいと訴えたが、規約があって一方的に解雇できず、逆恨みされても困る。そこで花芷は一刻も早く人柄の良い腕の立つ武術の先生を招き、折を見て上手く親子を追放すると約束した。「祖母のところ行ってくる!」花芷が祖母の部屋を訪ねると林婉(リンエン)が旧友からの文を読んでいた。かれこれ40年間も文通が続いているという。「落ち着きましたからお招きしては?」しかし林婉はそれには答えず、花芷に別の文を読み聞かせて欲しいと頼んだ。端午節の朝、広間には夫人たちが準備した邪気を払う香袋や花飾り、五彩糸の腕輪が並んだ。すると拂冬(フツトウ)が百草頭の差し入れにやって来る。喜んだ林婉は器用な拂冬を褒めたが、ふと花芷がいないことに気づいた。「芷Rは?もう朝餉は済んだかい?」「早朝にお出かけになりました、各所に百草頭を配り、粥のお布施もなさるそうです」実は施しを提案したのは二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)だった。「花家は苦境を乗り越えました、端午節に貧しい人に施しをすれば男衆への加護になるかと…」林婉は感心し、子供たちに花芷を手伝うよう頼んだ。一方、皇宮では大慶皇帝・顧成燾(コセイトウ)が家族の宴を催していた。凌王・顧成焄(コセイクン)と顔を合わせるのは10年ぶり、しかし弟は相変わらずよそよそしい。そこへ遅れて顧晏惜が到着した。皇帝は自分の近くに来いと呼んだが、両脇には憲(ケン)王・顧晏恭(コアンキョウ)と惠(ケイ)王・顧晏睿(コアンエイ)が座っている。そこで憲王が惠王に目配せ、席を譲るよう強要したが、凌王は息子なら自分たちの横へ座るべきだと進言した。顧晏惜は仕方なく馬で駆けて来たので砂ぼこりがついていると断り、結局、父の向かいの席に独りで座ってしまう。顧晏惜が皇伯父と父との板挟みに苦しんでいる頃、花芷と芍薬は妹たちの協力のもと粥を配っていた。すると迎春が夫人から預かってきた五彩糸を花芷と芍薬に渡してくれる。初めてもらった芍薬はこの腕輪が邪気を払うと聞いて珍しそうに眺めていた。「迎春、もう1つ余分にある?」宮中での家族の宴がお開きになった。しかし皇帝は凌王夫妻を帰し、顧晏惜を連れて承露(ショウロ)宮へ戻ってしまう。実は今日の宴に皇太后は欠席していた。体調が悪いと断られたが、恐らく花家の件を根に持っているのだろう。「花家の婦女子たちが戻ったともっぱらの噂だ、郊外の別荘で生き延びたようだな」確かにあの別荘は皇太后が花家の老夫人に与えた恩賞のため没収はできない。実は皇太后と林婉は古くからの友人だった。皇帝が花家を北地へ追放したと聞きつけ、密かに助けたに違いない。「太后の鳳翔(ホウショウ)宮で頻繁に密書のやり取りがある、昨冬から今日までに7通も…」さすがに七宿司でも後宮に立ち入ることははばかられたが、皇帝は自分の命とあらば関係ないという。「イエンシー、太后と花家の関係をしかと調べてくれ、どんなやり取りをしていたかを」「はい」顧晏惜は皇帝が母までも疑い、広い皇宮の中で1人も信じられる者がいないことに虚しさを覚えた。すると宮中からの帰り道、司使の馬車を御していた陳情が偶然、花芷を見つける。「陳情、着替えはあるか?」「ありますあります」施しを終えた花芷は鐘(ショウ)叔の迎えを待っていた。「芍薬なら疲れていたから先に帰したの…食事は?」花芷は晏惜に粥を一杯ごちそうし、端午節の五彩糸を贈った。するとやはり芍薬と同じように腕輪を珍しそうに眺めている。「手伝うわ」花芷は晏惜の腕に五彩糸をはめた。その時、顧晏惜は芍薬から花芷が武術の先生を探していると聞いたことを思い出す。花家に潜入すれば皇帝の任務はもちろん、母の葬儀で出会った童僕が見つかるかもしれない。「武術の先生は見つかった?…私では?」「来てくれたら嬉しいわ、でもあなたは目先の生活より何か別のことを考えている気がする… いいわ、明日から来て」「今日から君に仕えるよ」(⊙∀⊙)イエンシーのゆびいー!w翌日、花芷は晏惜を連れて内院の裏口を出た向かいにある学堂に案内した。かつて工房だったが今は備蓄品を置いているだけ、何もない庭が広がっている。「そう言えばあの別荘は下賜品と聞いたけれど…」「ええ、太后からよ」「太后?太后と花家は何か関係が?「たぶん昔にね、でもどんな関係が聞いたことがないし、今は保護もないわ」すると花芷は学堂の隣の部屋を片付けて晏惜が宿泊できる部屋を用意するという。「そうだ、屋敷も見学していって、皆には知らせておくわ」一方、迎春も新しい侍女を雇っていた。報告を聞いた花芷は迎春の采配に感心し、今や頼もしい右腕になったと一目置く。その頃、顧晏惜は内院にいた。…あそこが老夫人の住まいか…すると背後から突然、継宗に襲われてしまう。しかし顧晏惜は瞬時に反応し、継宗の拳を難なく止めた。継宗は手合わせしたいと申し出たが、顧晏惜は無視して行ってしまう。「おい!守衛の長は俺の親父だ!俺たち親子が仕切ってる!」継宗は思わず顧晏惜の胸ぐらをつかんだが、そこへ花芷が駆けつけた。「何しているの?!」「腕比べしたかっただけですよ」「晏先生はまだ来たばかり、そんな暇ないわ」花芷は継宗を追払い、顧晏惜を心配した。「大丈夫?怪我はない?安心して、すぐ追い出すから」しかし晏惜は不思議そうな顔をして花芷を見つめている。「どうかした?」「実はこんなことを言われたのは初めてで…」「あんな人の言うことは気にしないで」「君のことだよ…幼い頃からずっと危険と隣り合わせだった 誰かに守ってもらうなんて初めてだ」花芷は鍛錬場に戻り、晏惜に差し入れを勧めた。「あなたと芍薬はここを自分の家だと思えばいいわ、いじめられたら言って」初めて安らぎを感じる場所を得た顧晏惜。しかしもし花家と皇太后に関係があれば皇帝は決して許さないだろう。そんな2人の様子をこっそり副司使・鄭虎(テイコ)と陳情が見ていた。鄭虎の話では司使がすでに証拠を見つけたらしい。「銭と文を善化(ゼンカ)寺に送っている、半月ごとに蘇(ソ)嬷嬷が送り届けている 司使は詳しく調べるため、しばらく花家に潜入するそうだ」つづくイッヌを守りたい!(´,,•ᆺ(•ᆺ•,,`)ぎゅ♡
2025.07.06
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惜花芷 Blossoms in Adversity第12話花(カ)家が城内に引っ越したと知って舞い戻って来た用心棒・李貴(リキ)。再び守衛として恩返しがしたいと懇願しながら、田舎から呼び寄せた息子とかつての同僚たち15人を引き連れ、花宅の門を塞いでいた。…明らかに脅しじゃないの…花芷(カシ)は月給が以前の半分しか出せないと牽制したが、李貴は復帰できるなら構わないと笑った。「いいわ、花家の守衛が守るべき掟は分かっているわね」「わきまえております」家族の部屋割りが決まった。しかし三房姨娘・秦(シン)氏は何かと理由をつけて長房と二房が住む西院に移りたいとごねる。理由を知っている三夫人・夏金娥(カキンガ)は早く諦めるよう諭したが、そこに偶然、花芷がやって来た。夏金娥は女主人の花芷が認めるなら許すと言ったが、花芷はあっさり了承してしまう。「二婶と柏礼(ハクレイ)の向かいの部屋?…構わないわ」秦氏は大喜びで飛び出して行ったが、夏金娥はため息をついた。「まったく…分かっていないのね」一方、七宿(シチシュク)司では顧晏惜(コアンセキ)が陳情(チンセイ)から報告を聞いていた。皇都内外にいた昭(ショウ)国の斥候16人と内通者の2人の計18人はすでに処刑、国子監の王銘礼(オウメイレイ)が処分待ちだという。「陳太尉の母親に黄金の仏像と水晶の如意、純金の腕輪を18個を贈っていました 陳太尉には17人の側女の妻がいるからだとか(クスッ」「捕えろ…誰の報告書だ?」「噂好きの李猴(リコウ)です」すると思いがけず太府寺卿・沈中行(シンチュウコウ)の名前が出た。深夜に妓女2人を憲(ケン)王府に献上したという。しかし憲王が受け取っていなかったと分かると顧晏惜はこの件を見逃した。「えー次は…花家の婦女子が昨日、城内に移住…司使?どうかしましたか?」「いや…」実は花家が一夜にして取り潰されてから、不安になった朝臣たちの賄賂が横行していた。沈家も同様、今のうち憲王と交流を深めて家を守ろうと考えたが、献上した妓女は拒まれたという。そこで沈中行は孫の沈淇(シンキ)を呼びつけ、招待状を書くよう命じた。「憲王殿下を茶に誘ってくれ、我らは朝臣ゆえ表立って動けぬ」沈淇は祖父に逆らえず文をしたためたが、祖父と父への失望感は否めなかった。花芷が外出から戻ると、ちょうど正門の前で顧晏惜が李貴に足止めされていた。「彼は私の朋友よ」すると顧晏惜は芍薬(シャクヤク)の話を聞いたせいか、花芷を意識してしまう。…花姐姐はあなたが好きよ?…((( *´꒳`* )))ポワワーン花芷は晏惜を連れて中院に入った。「あの守衛は用心深いな?」確かに成功して舞い戻って来た花家が注目を浴びるのは必至、婦女子だけでは狙われやすい。「用心を怠るな、手伝えることは言ってくれ」「安心して、芍薬なら大丈夫」「心配なのは妹妹だけじゃない…」花芷は何だか照れ臭くなり、晏惜からもらった引っ越し祝いを開けた。「袖箭(シュウセン)だ、ある程度は身を守れる」そこへ芍薬が駆けつけた。「哥哥っ!何の仕事していたの?!引っ越ししてから初めて来たね」「ああ、暇を見つけて来た」顧晏惜は今度、夜市へ行こうと誘ったが、芍薬は花芷を置いて出かけるのは忍びないという。「哥哥と花姐姐が一緒に来てくれるといいな」すると花芷は果物を持ってくると言って厨房に向かった。「芍薬、花姐姐の前で仕事の話はするな」( •︠ˍ•︡ )お、おう沈淇は静かな場所で科挙に備えるという名目で家を出ることになった。兄がいるおかげで道楽できる弟・沈煥(シンカン)は慌てて引き止めたが、沈淇は冷たい。「哥、家門を背負う立場だろう?!」「こんな家門くれてやる」すると沈淇は荷物を背負って行ってしまう。(」゚ロ゚)」<哥~っ!これから誰の付けで食べればいいの?!顧晏惜は花芷の露店の仕事に付き合った。すると道端で荷物を落とし、困っている沈淇を見かける。花芷はすぐに駆け寄り、沈淇が引っ越すと聞いて手伝いを申し出た。しかし2人の親しげな様子を見た顧晏惜は嫉妬、慌てて2人の間に割って入る。「私が持とう」顧晏惜が沈淇に手を貸すと、沈淇は第1話の青年だと気づいて驚いた。(* ˙꒳˙)<あ、彼はイエンシー、あれから偶然、再会したの( ゚ロ゚)ハッ!!<あの時の!よろし…( ー̀ωー́ )ピキッ!<行かないのか?沈淇の仮住まいは官吏の息子としてはあまりに質素な家だった。「なぜこんな所に?騙されたの?私が知り合いの大家さんを紹介して…」「いやここで十分だ、実家に負担はかけたくない」「足りない物があったら言ってね」「あ、晏兄、手間をおかけした、お礼がし…」「感謝なら彼女に、″朋友″だろ?…あ、見送りは結構」花芷が何かと沈淇を気遣い面白くない顧晏惜。そんな顧晏惜の苛立ちを知る由もなく、屋敷に戻った花芷は迎春(ゲイシュン)に祖母の名前で沈淇に差し入れを届けるよう頼んだ。そんなある日、長房の柏林(ハクリン)と二房の柏礼が学堂をさぼった。聞けば2人は没落した家の子だといじめられていたという。花芷は勝手に言わせておけと弟をなだめたが、柏林は嫌な思いをしてまで行きたくないと号泣してしまう。一方、柏礼は厳しい母から嫌でも何でも学堂へ行けと強制されていた。確かにこれまで祖父のように″状元″になるのが夢だったが、学堂で罪人の子には受験資格もないと言われたという。「嫌だ!行かない!」柏礼は怒りに任せて書卓の上の本を払い落とした。息子に初めて反抗された斉蕙蘭(サイケイラン)は呆然、激情に駆られ息子を突き放してしまう。「だったらもう娘と呼ばないで!私も息子とは思わない!」「娘…ひどいよ…勉強する礼哥Rが好きなだけなんだね…」花芷が弟に手を焼いていると、慌てて二夫人がやって来た。実は柏林がいなくなったという。その頃、柏林は町の池畔で独り不貞腐れていた。すると自分を探し回っている家族たちの声が聞こえ、後退りしているうち池に落ちてしまう。しかしちょうど近くを探していた秦氏が溺れている柏林を見つけた。「礼哥R!」秦氏の叫び声を聞いて花芷たちが駆けつけた。すると泳げもしない秦氏が池に飛び込み、必死に柏礼を助けようともがいている。そこに守衛が駆けつけ、2人を引き上げた。斉蕙蘭は息子を抱きしめ安堵の涙を流したが、その時、秦氏が柏礼を心配するあまりうっかり口を滑らせてしまう。「私の子は無事なの?」これに激怒した斉蕙蘭は秦氏を引っ叩き、息子を連れて慌てて引き上げた。夏金娥は呆然とする家族たちを急かして帰らせたが、花芷は何の話か分からず動揺してしまう。秦氏はうなされながら息子を呼び続けていた。長房姨娘・邱(キュウ)氏は介抱しながら、自分たち側女が親と名乗ることはできないと言い聞かせるしかない。しかし秦氏の娘・花琴(カキン)は母への仕打ちに憤り、静養している柏礼に実の母親が秦氏だとばらしてしまう。その話をちょうど薬湯を運んできた斉蕙蘭が聞いていた。斉蕙蘭は夏金娥に秦氏を追い出すよう頼んだ。夏金娥は老夫人と花芷に相談すると言ったが、いつも冷静な斉蕙蘭が激しく取り乱し、もはや一刻も待てないという。仕方なく夏金娥は自分の衣を何着か見繕い、まだ動けない秦氏を追い出すことにした。花琴は運ばれて行く母に追いすがって泣いていたが、その時、知らせを聞いた花芷が戻ってくる。「何があったの?」「芷姐姐!お願い!助けて!」その様子を見ていた蘇(ソ)嬷嬷はさすがに老夫人が出ていくべきだと訴えた。しかし林婉(リンエン)は花芷の采配を見守ることにする。すると女主人として花芷が決断した。「大口顧客の月秀(ゲッシュウ)小館が気の利く使用人を探しているの、秦氏は適任だわ 毎月10日・20日・30日に報告へ来る以外は出入りを禁じる、これでいい?」二夫人は不満そうだったが、結局、それで手を打った。顧晏惜が妹に会うため花宅を訪ねた。すると涼亭で何やら考え込んでいる花芷を見つける。「どうした?今度は誰が君を怒らせたの?」花芷は柏礼の実母が秦氏だったと明かした。しかし何より衝撃だったのは幼い従弟妹たち以外は皆、知っていたことだという。思えば以前は馬が合わない家族の中で孤立し、同じ屋敷に住んでいても全く家族に関心がなかった。それがひとつ屋根の下で協力しながら生活するうち、深く知り合えたという。「家族とはそういうものだ、血がつながる者は多くいても、近しい者は少ない」( * ॑꒳ ॑*)⸝<あなたと話すたびに気分が楽になるわ~って、私、重い?(クスッフル(・_・ ))(( ・_・)フル秦氏を追い出した斉蕙蘭だったが、柏礼に何と声をかけたら良いのか分からなかった。しかし柏礼は自分から勉強を頑張ると言ってくれる。そんな中、李貴が勝手に奥まで乗り込み、二夫人に柏礼を助けたのが息子だったと訴えた。斉蕙蘭は仕方なく謝礼を渡したが、脅しのような李貴の態度に困惑する。一方、花芷は弟たちのために家塾を開くと決めた。そこで早速、学識ある先生をあたったが、ことごとく門前払いされてしまう。今日も何の収穫もなく屋敷へ戻った花芷。すると馬車を降りたところで晏惜が現れた。「暇かい?芍薬に涼しい衣を買いたい、一緒に選んで欲しくて」顧晏惜と花芷は城衣(ジョウイ)店に入った。老板は花芷にぴったりだと水色の衣を勧めたが、花芷は自分が着るわけではないと断る。しかし顧晏惜が妹と同じ背丈なので試着するよう勧めた。確かに衣は花芷に良く似合っている。花芷は芍薬の方が小柄なので袖が短い物が欲しいと頼んだが、顧晏惜は花芷にその衣を贈り、芍薬用にもう1着、買うという。「世話になっているお礼だ」「だったら私は何着も贈らないと、ふふ」すると店内を見まわした花芷はちょうど飾ってあった同じ水色の衣を晏惜に勧めた。「1着なら私も買えるわ、試着してみて」偶然にも花芷と顧晏惜の衣は同じ生地から作ったものだった。老板は2人の腕をつかんで引き寄せ、同じ柄だと笑う。こうして2人は揃いの水色の衣装で店を出た。顧晏惜は花芷が先生を探していると知ったが、今のところ全て断られているという。実は先生を募る告示を何枚も貼ったが、全く応募はなかった。「焦ることはない、何とかなる」一方、沈淇は茶屋で偶然、書生たちが先生を探す花家を揶揄しているのを聞いた。「婦女子だけの家に男が行けば何と噂されるか、わはははは~!」「書生のくせに恥知らずな話をするな!」沈淇は思わず席を立ち、苦言を呈したが…。つづく(  ̄꒳ ̄)ジワジワ来る…嫉妬するイエンシーw
2025.07.04
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惜花芷 Blossoms in Adversity第11話間一髪のところで花芷(カシ)を救った顧晏惜(コアンセキ)。妹のことが心配だったが素性を知られることを恐れ、早々に引き上げた。「腕利きの者を選んで鄭虎(テイコ)や李猴(リコウ)と周囲を守らせろ、2度と同じ事態は起こすな」その頃、花芷は侍女たちを休ませ、芍薬(シャクヤク)の手当を受けていた。すると母が芍薬に自分が変わると申し出る。花芷は心配かけまいと痛くないと言ったが、朱盈貞(シュエイテイ)は娘の強がりだと分かっていた。「だって山査子の種抜きで手に米粒大の怪我をした時、本当に痛かったもの」「母親(ムーチン)に種抜きができたなんて」箸より重いものを持ったことがないであろう母。しかし母のすっかり荒れた手を見ればいかに苦労したのか花芷にも分かった「芷R、ごめんなさい…わけも分からないまま嫁いでお前を産み、長い間、何もしてやれなかった」「娘(ニャン)、私の身代わりになろうとしてくれたわ そんなことができるのは母親だけ、それだけで十分よ」芍薬は母と娘が抱き合って涙する姿を見ながら、一緒に泣いていた。( ;∀;) イイハナシダー初めて母の愛情に触れ、長年の確執が解消された花芷。すると翌朝、芍薬は花芷の傷の薬を変えながら急に悲しくなった。「今度、悪い人が来たら私が花姐姐(ジェジェ)を守る、本当よ? 家族がいっぱいいる、死んじゃ駄目 私には哥とあなたと娘しか…ぁ…娘はもう死んじゃった 花姐姐、私…娘が…恋しい、昨日のあなたとあなたの娘を見て恋しくなったの でも哥には言えなくて、きっと哥を悲しませちゃうから…ウッ…」花芷は取り乱した芍薬を抱きしめ、慰めた。「だったら私に話して、彼には内緒よ?」( ߹꒳ ߹ )ゥッ…哥っ凌(リョウ)王府に戻った顧晏惜は義母の蕭(ショウ)氏に女神医を見つけたと嘘をついた。すでに隠遁しているため知られていないが、心の病が専門ですでに芍薬を預けたという。蕭氏は仕方なく自分から凌王へ報告しておくと言うしかなかった。花記しを真似して提灯を被り、山査子飴を売る行商が現れた。侍女の抱夏(ホウカ)は怒り心頭だったが、花芷は対抗策として何やら不思議な箱を作り始める。一方、顧晏惜は刺客の黒幕を調べていた。しかし刺客は多額の報酬で雇われた使い手たちで互いに面識はなく、依頼も文だけで黒幕と会ったことはないと分かる。標的は董(トウ)大と芍薬、おそらく黒幕は蘭(ラン)苑の火災を知る者だろう。花芷が作った箱は走馬灯だった。蜜玉を買ったお客は除き穴から動く絵が見られるとあって客が殺到、商売敵もあっさり客を奪い返されてしまう。すると晏惜が妹に会いにやって来た。「大繁盛だな」「芍薬は家にいるの、今日は鶏の怪我の治療よ」顧晏惜は首に包帯を巻いた花芷の姿に胸が痛んだが、花芷は寝違えただけだと笑った。「嘘が下手だな」「私もあなたの顔の傷のこと、詮索しないでしょう?」顧晏惜は店じまいした花芷たちと一緒に紫葟(シコウ)居へやってきた。すると芍薬が鶏の人形を持って嬉しそうに走ってくる。「哥哥!見て!太母に縫い方を教えてもらったの!」「太母?」「私の祖母のことよ、じゃあ2人でごゆっくり」花芷たちが片付けに向かうと、顧晏惜は妹を連れて中洲に出た。顧晏惜は元気な妹の姿を見て安心した。「哥、どうして一緒に住まないの?花姐姐はあなたが好きよ?」「誰に聞いた?!」「うーん、私と一緒であなたが好きよ、それに私のこともね…」顧晏惜は妹の考えだと分かって安堵し、直接、董大の話を聞いてみた。すると芍薬は確かに董大が会いに来て母が死んだ時のことを聞かれたという。「でも何も思い出せなくて…帰って行ったわ」「いいか、その話は誰にも言うな」(゚ェ゚(。_。(゚ェ゚(。_。*)コクコク ←お前ではないw凌王・顧成焄(コセイクン)は家職から董大がいなくなったと聞いた。しかし高齢で来年には職を解かれることから放っておくことにする。すると父に呼ばれた顧晏惜がやって来た。凌王は王妃から芍薬の件を聞いたが、神医の話が嘘だと気づき、妹をどこへ隠したのかと迫る。「王府に勝る場所などあるまい」「王府より幸せそうです」「…芍薬が王府を離れて過去を忘れられるのならそれも良い 昔のことを口にしたことはあるか?」「何も覚えていないようです」凌王は仕方なく顧晏惜に妹を任せると決め、王妃には上手く話すと安心させた。首の怪我などどこ吹く風、花芷は商売を広げるため新たな手を打つことにした。帳簿を預かる三夫人・夏金娥(カキンガ)は無駄遣いに気づいて戒めるが、花芷はお金が転がり込む策に必要だと訴える。「いいわ、ただし1ヶ月までよ?」「半年で」「3ヶ月が限界よ!」夏金娥は花芷の交渉術に騙され、3ヶ月で折れた。花芷は侍女たちに皇都にある酒楼の1日の客数を調べさせた。そこで皇都で最も客数が多かった雲来(ウンライ)酒楼に花記(カキ)の菓子を売り込むことにする。白(ハク)店主は確かに美味いと褒めたが、仕入れることはできないと断った。皇都には菓子店が多いがひいきできず、かと言って全店から仕入れれば店の格が落ちてしまう。すると花芷は菓子を卸すのではなく、贈り物だと言った。「花記は3ヶ月、毎日、無料で菓子を提供します」白店主は花芷の目的が宣伝だと気づき、その発想に感銘を受けた。「商売はさておき、あなたと友になりたい」「感謝します」花芷は三大酒楼に菓子を贈ることになった。夜明け前から夫人と侍女が総出で箱詰め、毎朝、花記に雇われた男たちが酒楼まで届ける。この様子は話題となり、花記の名はあっという間に広まった。3ヶ月が経った。夏金娥は花芷を呼び出し、これで今までの収益が全て消えてしまったと嘆く。「水杏(スイキョウ)楼や鳳翔(ホウショウ)楼から連絡が来たわ 不公平はやめて自分たちにも届けて欲しいって…お金も出すそうよ」「ふふ、食いついたわ、明日、店主たちの価格の相談を…当然、屋台より高い値でね」白店主はこれから代金を払って花記から仕入れたいと申し出た。花芷は1皿10文と大きく出たつもりだったが、白店主は問題ないと笑って使用人に指示を出す。「″花記の菓子″という看板を作れ、1皿120文だ」「120文?!」「大姑娘、あなたは菓子代と人件費を取る、私が取るのは酒楼の看板料だ」( ̄▽ ̄;)<勉強になります酒楼に菓子を卸すようになり稼ぎが4割も増えた。花芷は晏惜だけに自分の店を持って皇都で足場を固めたいと明かしたが、顧晏惜は何も言ってくれない。「答えが出ているのになぜ聞くんだ?」「他に聞ける人がいないから…母親たちは水を差すだけだし」「私も同じかも」「言ったわね?ふふ」「決めたらならやってみるといい、君を信じるよ」そこへ芍薬が嬉しそうに走ってきた。今や芍薬は花家にすっかり溶け込み、凌王府の頃と違って身なりも年頃の娘らしく整えてもらっている。近頃は生活に余裕ができたせいか、夫人たちの笑顔も絶えなくなっていた。そんな中、三房姨娘・秦(シン)氏は二房の息子・柏礼(ハクレイ)を何かと気にかけていた。教育熱心な母を持ち、厳しく躾けられている柏礼。秦氏はまだ幼い柏礼が可哀想だと同情してしまう。花芷は家族が食事で集まった機会に次の計画を発表した。「城内に戻れるわ、半年間の収入で家を借りられる、以前ほど広くはないけれどね 内見はもう済ませた、でも貯金で借りられるのは屋敷か店舗の一方 どちらかは半年待たないといけない、みんなで稼いだお金だから意見を聞かせて」すると全員一致で屋敷を借りることになった。引越し当日、四夫人・呉玉娘(ゴギョクジョウ)も手伝うことにしたが、花芷に止められた。「動いちゃだめ~!」四婶のお腹はもうかなり目立っている。「そうだ、謝りたいことが… 質受けに行ったら四叔のお酒がもう全部、売れてしまったの」「たかがお酒の話でしょう、大袈裟ね、あの人が聞いたら呆れるわ、ふふ」花家はついに皇都へ戻った。かつての花宅を思えば確かに小さな屋敷、夫人たちは早速、部屋取りに動き出す。しかし林婉の一喝で皆の足が止まった。「花R、お前が先に選びなさい」すると夫人たちも花家を背負って立つ花芷に良く眠れる部屋を選べと促した。また林婉は鐘(ショウ)叔にも部屋を与えると決め、話し相手の芍薬には自分の隣の部屋を選べばいいという。「玉娘には南向きの暖かい部屋をね」家族の部屋割りが決まった頃、花芷は独り金蔵に向かい、棚に1箱だけしまった。…祖父、待っていて、この棚が満ちればみんなで一緒に暮らせるわ…すると老夫人がやって来る。林婉は衣食住が安定してからの方がむしろ本当に辛い時期になると警告した。「お前にはさらに苦労がかかるね」しかし花芷は以前の屋敷より今の方が自分らしく生きられるという。「問題は1つずつ片付ければいい」花芷はまず弟たちを学堂に通わせると消めた。屋敷やお金は失っても再び得られるが、花家の学識は伝承しなければ失われてしまうという。林婉は女主人がすっかり板についてきた花芷に一安心、北地へ流された家族に思いを馳せた。「43人は今、どうしているかしら…」ここは極寒の地・三白(サンハク)城。花家の大爺・花平宇(カヘイウ)は高官だった父・花屹正(カキツセイ)が手慣れた様子で縄をよる姿を見て目を丸くした。実は花屹正は若い頃、苦労人だったという。当時は昼に郷学で授業を盗み聞きし、夜は縄をよっていた。籠をたくさん作って町で売り、その銭でお焼きを買って帰ったという。「お前たちの母と出会ってからの話だ ある日、城外に誘われてな、彼女がお焼きを持って来た 金持ちのお焼きには肉が入っていることを初めて知ったのだ 驚く私の顔を見て彼女はしばらく笑い転げていたよ …みんな今頃、どうしているだろうか?」 すると四郎・花平陽(カヘイヨウ)は母と花芷がいれば安泰だと笑った。花宅の前に次々と荷物が到着、引越しの様子を見ようと野次馬が集まった。すると没落騒ぎで逃亡した用心棒・李貴(リキ)が息子や仲間を率いて現れ、民衆を蹴散らしてくれる。どうやら李貴は花家の引っ越しを聞きつけ、戻って来たらしい。確かに守衛は必要だったが、花芷はまだ李貴を信用できずにいた。「人手不足だと思い、息子も呼びつけました!(キリッ」「用意周到なのね」つづく(  ̄꒳ ̄)もう見るからに怪しいんですけど…
2025.07.03
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惜花芷 Blossoms in Adversity第10話蜜を盗んだ蝉露(センロ)を突き出し、花芷(カシ)に切り盛りは無理だと示した三夫人・夏金娥(カキンガ)。さすがに老夫人・林婉(リンエン)も激怒したが、蝉露は涙ながらに許しを請うた。実は蝉露は病の母のため薬代500銭を仕送りしていたという。しかし花家が没落してから給金だけでは足りず、やむを得ず蜜を売っていた。すると林婉は蝉露が自分が朱盈貞(シュエイテイ)に譲った侍女だったため、しつけが不十分だったのは自分の落ち度だという。そこで罰として蝉露の給金を1年間ほど没収、自分の取り高から実家へ500銭を送るよう頼んだ。林婉は侍女たちを下げ、花芷に帳簿を持って来るよう頼んだ。すると夏金娥と秦(シン)氏は初めて花芷の取り分が自分たちと同じだと知る。「え?あなたも五百銭なの?!」「確かに私はもっと取るべきですね、以前の三婶には切り盛り分の手当がついていた 今後は半貫うわ乗せさせてもらいます」さすがにぐうの音も出ない夏金娥。林婉はこれで話を切り上げたが、花芷だけ引き留めた。花芷はなぜ三夫人が自分と張り合おうと躍起になるのか分からなかった。すると林婉がその理由を教えてくれる。実は4人の嫁のうち花芷の母は高官の娘、二夫人と四夫人も官吏の娘で、夏金娥だけが商人の娘だった。夫の花平彦(カヘイゲン)とも相性が悪く喧嘩が絶えず、長年、苦労してきたという。「あれでなかなか利口なの、口が上手いだけでは私も目をかけない 屋敷での暮らしは先が長くて退屈よ?家の切り盛りだけが彼女の生きがいなの 嫁たちの中で一目置かれ、陰口を言う使用人たちを黙らせるために…」これまで三夫人を腹立たしく思っていた花芷。以前は他の家族とあまり交流がなかったが、夏金娥も懸命に生きてきたのだと知った。翌朝、花芷は頭が切れる迎春(ゲイシュン)を連れて夏金娥を訪ねた。昨日の今日であからさまに不機嫌な三夫人だったが、花芷から帳簿の数字が合わないと相談されて悪い気はしない。「三婶になぜ見せないのかと祖母に叱られたの、今後は三婶に確かめてもらえと… 迎春は経験がないから教えてやってください」「三夫人、よろしくお願いします」こうして花芷が花を持たせたことで夏金娥の機嫌も直り、2人のわだかまりは解けた。一方、凌(リョウ)王府では七宿(シチシュク)司から解放された董(トウ)大が何とか10年前を思い出そうとしていた。その時、ちょうど芍薬(シャクヤク)が軟禁されている離れを通りかかり、木柵の隙間から庭で薬材をすり潰す芍薬の姿が見える。「芍薬姑娘!」しかし芍薬も当時はまだ幼く、何も覚えていなかった。行き詰まった董大だったが、回廊で偶然、重箱を運んでいる侍女を見かけて足を止める。「はっ!思い出した!」董大はあの時、重箱を持った嬷嬷が少年を連れて歩いている姿を見ていた。そこで早速、仮面の司使からもらった照明弾で知らせることにしたが…。董大を見張っていた七宿衛の李猴(リコウ)は照明弾を見て凌王府に潜入した。しかし裏庭の物陰で何者かに殺された董大を発見する。一方、董大と芍薬が接触するのを見ていた刺客は、次の標的である芍薬の離れに忍び込んだ。すると房間はもぬけの殻。実は菓子の差し入れに来た侍女がうっかり鍵を閉め忘れ、芍薬は風で開いた門から逃げ出していた。花芷は今日も行商に精を出していた。すると荷車に飾ってある提灯の被り物を珍しそうに眺めている娘に気づく。「蜜玉よ、食べてみない?」娘は花芷に勧められ蜜玉を食べ始めたが、銭を持っておらず、どこかおどおどしていた。顧晏惜(コアンセキ)は董大の検視に立ち会った。首の傷跡を見るに糸のように細い凶器を使って一撃で殺したと判明、かなりの手だれらしい。そこへ配下が駆けつけた。「司使、妹妹が行方知れずだと…」∑(⊙∀⊙)<何だって?!花芷は芍薬が晏惜の妹だと知らず、紫葟(シコウ)居へ連れ帰った。(^ꇴ^)<家族は明日、探しましょう、人数が多いから狭いわよ?(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウンすると芍薬は初めて見る母子たちの賑やかな生活に驚き、急に泣き出してしまう。「どうしたの?」「ここは…とても…良い所ね」花芷は芍薬が三房小女・花朶(カタ)と鳥の餌やりをしている間に夫人たちに事情を話した。夕方まで待ったが娘を探しに来た家族はおらず、家を聞いても場所が分からないという。しかし本人は兄がいると言っていた。「本当に哥哥がいれば明日、探しに来るかも」「かわいそうな子ね…」老夫人は天候のせいか咳が悪化していた。その夜、夏金娥は医者を頼んだが、どうやら胸水が溜まっているという。すると医者の処方箋を見た芍薬は薬材を替えるべきだと指摘した。夏金娥は慌てて芍薬の無礼を謝ったが、医者は前王朝の太医の処方だと気づき、自分の処方より優れているという。実は芍薬は離れから漏れ聞こえる老夫人の咳を聞いただけでこの処方を思いついていた。芍薬の見立てのおかげで老夫人の咳が止まった。花芷は芍薬の医術の知識に感心しながら、それとなく情報を聞き出すことにする。(* ゚ェ゚)<家族の病も見ているの?フル(・_・ ))(( ・_・)フル(* ゚ェ゚)<哥哥の他には誰かいる?( ˙꒳˙ )b<食事を届ける人、あと猫がいる芍薬の話ではやはり家の場所が分からず、花芷は諦めて寝ることにした。しかし芍薬はなぜか部屋に入るのを拒む。「今日がすごく楽しいから…眠りたくないの」「ふふ、きっと明日も楽しいから安心して」七宿司が一晩中、捜索しても司使の妹は見つからなかった。町を出たとは思えなかったが、その時、途方に暮れる七宿衛たちの前に芍薬が現れる。実は芍薬は花家が保護していた。知らせを聞いた顧晏惜は平民の姿で慌てて蜜玉の露店に迎えに行った。すると驚いたことに芍薬が楽しそうに蜜玉を売っている。「あ!哥哥!」花芷は芍薬の兄が晏惜だと知って驚いたが、あからさまに無視した。「芍薬が世話になった…不機嫌な理由を教えてくれたら謝るよ」「ひよこでも友だちと一緒に庭を駆け回れる、芍薬より恵まれているわ 他人が口を出すことじゃないけれど…まさかあなたも家族で食事をしたことがないの? そんな暮らしは良くない」顧晏惜は理由を知って安堵し、妹の食べた菓子の代金を払うと申し出た。しかし花芷は大した額ではないと拒み、何より芍薬は祖母の咳を治してくれた恩人だという。顧晏惜は花芷に感謝して芍薬を連れて帰ることにした。しかし花芷に自分の身分が知られたのか確認するため、慌てて裏道へ入る。「花姐姐とどこで会った?ついて行ったのか?それとも誘われて?」「私の家が分からないから連れて帰ってくれた」どうやら素性はばれていないらしい。顧晏惜はほっとして表通りに戻ったが、芍薬は名残惜しそうに蜜玉の屋台を見ていた。確かに芍薬はこれまで孤独で寂しさかったのだろう。そこで顧晏惜は妹のためにも花家に預けようと決心した。「いいか、姓が″顧″だと誰にも言うなよ?」「私は″顧″って言うんだね」晏惜が芍薬を連れて花芷の露店に戻ってきた。実は自分も留守が多いため、やはり花家で芍薬を預かって欲しいという。「食費は300文でいいか?(はい、これ」「いいわよ!(まいど」「ぁ…こういう時は受け取るんだ(ボソッ」「哥哥なんだから暇な時には会いに来てね?」「ああ、手伝えることがあれば何でも言ってくれ」「それなら今から頼める?」すると花芷は露店を迎春と抱夏(ホウカ)に任せて出かけて行った。花芷は山査子の季節が終わる前にできるだけ収穫しておきたかった。そこで晏惜と芍薬の3人で山査子を摘み、おかげで荷車いっぱいに山査子の籠を乗せる。「日が暮れるぞ、帰ったほうがいい」「夕食を食べて行かない?」顧晏惜は一瞬、驚いたが、花芷が誘ってくれたことが嬉しかった。「いいね」しかしそんな3人の様子を物陰から刺客が見ていた。花芷は芍薬がこの別荘を気に入り、離れがくなった理由を教えた。「彼女が言ったの、哥哥に見せたいって」実は北地にいた晏惜は芍薬と10年も離れていたという。花芷は祖父たちが今、北地にいると話し、60を超えた祖父に耐えられるのかと心配した。「善人は救われる、そう自分を励ましていた、その言葉を君に送るよ それより私が来て迷惑では?」「お代を頂いているから大丈夫」花芷は思わず戯言を言ったが、その頃、屋敷の中では大夫人と二夫人が2人の関係を怪しんでいた。そこで2人は芍薬に兄の仕事は何か探りを入れたが、芍薬は戸惑うばかりで要領を得ない。顧晏惜は芍薬にまた明日、来ると約束して紫葟居を後にした。するとその夜、待ち伏せしていた七宿衛が黒衣に覆面で顔を隠した刺客を取り押さえる。「司使、よく襲撃が分かりましたね」「昼間つけられていた、凌王府の火事と関係がある、連行しろ」しかし担がれた刺客を見て顧晏惜が慌てて止めた。董大を殺した刺客は細い糸のような武器を使ったはず、その男は刀を身につけている。「はっ!仲間がいる」実はもう1人の刺客は芍薬を追ってすでに紫葟居に侵入していた。花芷が芍薬の寝支度を手伝っていると、窓から突然、黒衣の曲者が飛び込んできた。男は芍薬の腕をつかんだが、花芷が咄嗟にかんざしで男を突き刺し、隙をついて広間に逃げ出すことに成功する。すると騒ぎに気づいた家族たちがそれぞれの部屋から飛び出してきた。しかし男が武器の糸を放ち、花芷の首をとらえて人質にする。その時、七宿司が乗り込んできた。朱盈貞は自分が身代わりになるので娘を解放するよう懇願した。夫人たちも花芷を放してくれるならどんな要求にも応じるという。男の細い糸は花芷の首に食い込み、血が流れ始めた。「七宿司は私の命などなんとも思っていない!脅しても無駄よ!」「良く分かっているな」仮面の司使は弩(ド)に矢をつがえて構えた。「屋敷を捜索した日、私に初めて会った時のようにおとなしく死を待て」その言葉を聞いた花芷はあの時、背後からふいに司使に剣を突きつけられことを思い出した。…助けてくれるのね…すると仮面の司使がついに2人に向かって矢を放つ。花芷はあの時と同じように身体をひねらせ、矢は背後に隠れていた男の喉に命中した。勢いをつけ過ぎた花芷は倒れそうになったが、咄嗟に司使が抱き止めてくれる。「助けてくれてありがとう」「自分に感謝しろ…行くぞ」‹‹\(´ω` )/››‹‹\( ´)/››‹‹\( ´ω`)/›› くるりんぱつづく( ˶´꒳`˵ )「不機嫌な理由を教えてくれれば謝るよ」っていいわ〜w←ウルセー?w
2025.07.02
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惜花芷 Blossoms in Adversity第9話花芷(カシ)が女主人となり面白くない三夫人・夏金娥(カキンガ)。そこでその夜、老夫人の離れに押しかけ、ひとしきりの花芷の切り盛りにけちをつけた。しかしすでに床に入っていた林婉(リンエン)はこっそり背を向けて眠ってしまう。( ˙꒳˙ )<老夫人はもうお休みですよ?@蘇モーモー( ꒪ͧ⌓꒪ͧ)<・・・拂冬(フツトウ)は試行錯誤の末、ついに山査子飴の製法を完成させた。花芷は町へ運びやすいよう竹串に刺して売ることを思いつき、拂冬に菓子の名前を決めるよう頼む。「子供の頃、こんな硝子玉で遊びました、″蜜玉″はどうですか?」「いいわ」舌の肥えた三房長女・花霊(カレイ)も蜜玉に太鼓判を押してくれた。母の夏金娥と言えば相変わらず花芷の揚げ足を取ろうと必死だったが、花芷の入念な準備に手も足も出ない。花芷はすでに町の客層を調査し、放課後の学堂前で子供に売ることにした。目立たないよう花家の名を伏せる代わりに花印を使うという。問題は売り子だった。さすがに侍女たちも行商だけはごめんだと拒否する。そこで花芷は提灯を作れる鐘(ショウ)叔に設計図を渡し、可愛い被り物を作成した。「売り子は猫や犬、これで誰も花家とは気づかないわ」翌日、試しに拂冬と抱夏(ホウカ)が行商に出た。2人は慣れない仕事に戸惑ったが、可愛い被り物の売り子を見た学童たちが自然と集まってくれる。こうして蜜玉は完売、稼ぎは117文だった。花芷は皆の前で売り上げの1割を労賃として2人に分配、提灯を作ってくれた鐘叔にも手当てを出すという。その様子を見ていた侍女たちは羨ましがり、先を争って被り物を選び出した。行商に慣れた抱夏は今日も順調に蜜飴を売りさばいていた。しかし盗人に目をつけられ、銭袋を奪われてしまう。その時、偶然にも町に出ていた陳情(チンセイ)が盗人を転ばせた。お陰で銭袋は取り戻せたが、興味津々で売り子の提灯をのぞき込んだ陳情に花家の侍女だと気づかれてしまう。( ゚д゚)<ありがとう(悪い人ではなさそう)ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3 <ぁ、たまたま助けただけだ…誤解するな紫葟(シコウ)居では夫人たちも山査子飴の手伝いを始めていた。夏金娥は小娘に寝返ったとでも言いたげだが、二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)は息子のために文房具を買いたいという。実は三房姨娘の秦(シン)氏までこっそり台所で手伝っていた。陳情は司使を連れて馬車で町に出た。するとちょうど前から被り物をかぶった花芷と抱夏が荷車を押しながら歩いてくる。顧晏惜(コアンセキ)はすれ違いざまに思わず花芷の被り物をコツンと叩き、慌てて窓を閉めた。驚いた花芷が振り返ると、窓の隙間から司使の外套の飾りが見える。「七宿(シチシュク)司よ」抱夏はふと陳情に正体がばれたことを思い出し、意を決して被り物を外した。「被らなくていいの?」「邪魔です!姑娘、銭を稼ぐことは恥ではありません!」陳情の報告通り花家の女子たちの店は一般の店とは違った。騒ぎにならぬ様のぼり旗には花の印だけ、花家が没落したため文字を入れなかったのだろう。確かに客は子供が多く、字より印の方が覚えやすかった。その夜、大慶皇帝・顧成燾(コセイトウ)は顧晏惜を夕餉に招いた。皇帝は七宿司を立派に率いている顧晏惜を褒めたが、処刑者が少ないと不満を漏らす。「そちは寛大で行き過ぎたことはせぬ、しかし殺すべきは殺せ その方が後の面倒を減らせる」「…はい」「それで母親の調査は?」驚いた顧晏惜は思わず箸が止まった。「まだ何も」花芷と抱夏の蜜玉の露店に突然、晏惜が現れた。「楊柳(ヨウリュウ)通りに花印の店があると聞いた、儲かるのか?」「良かったら試食してみて」しかし初めて山査子を食べた晏惜はその酸っぱさに顔を歪めてしまう。花芷は甘いのを用意するので3日後に来て欲しいと笑ったが、その時、貧しい親子が密玉を買いに来た。1粒しか買えないと分かった子供は父に譲ったが、花芷は咄嗟に1文で2粒だと嘘をついておまけしてしまう。すると父子は感謝して嬉しそうに帰って行った。その様子を見た顧晏惜はふと皇伯父との夕餉を思い出す。『庶民の親子とはどんな様子だろう?』『こうして子供が親の小言を聞くのでしょう』皇帝は失笑、顧晏惜も庶民の生活を知るはずないと言った。「甘いものを包んでおいてくれ、伯父に持っていきたいんだ」抱夏が紫葟居に雛を運んできた。子供たちは大喜び、四夫人・呉玉娘(ゴギョクジョウ)の話では花芷が卵を買うより鶏を飼う方が楽しめると言ったという。そして待ちに待った給金の日がやって来た。給金は働きによって違ったが、中でも飴を作っている拂冬は別格の1貫を超える。何もしていない夏金娥の小遣いが侍女より少ないのは当然だったが、夏金娥は花芷の仕打ちに憤った。そんなある夜、夏金娥と秦氏は偶然、大夫人の侍女・蝉露(センロ)が台所で蜜を盗む様子を目撃する。秦氏は取り押さえようとしたが、夏金娥に止められた。「泳がせるわ」花芷と抱夏が野原で葉を摘んでいると、偶然、顧晏惜が通りかかった。「花芷?ここで何を?」「拂冬が新作を考えたの、生地に葉を混ぜれば爽やかな味わいになるから」「食べてみたい」「楊柳通りに持って行くわ、じゃあまた!」顧晏惜は花芷からもらった新作の菓子を皇帝に献上した。「庶民の味を試すのも悪くないかと…これで5文なんです」「おお~美味い!」皇帝は喜んだが、そこへ運悪く憲(ケン)王・顧晏恭(コアンキョウ)がやってきた。皇父の食欲がないと聞いて皇都一の瑞鶴(ズイカク)楼に菓子を作らせたという。しかし皇帝は顧晏惜の菓子は食べても憲王の菓子は食が進まないと言って断った。面白くない憲王は包装紙を確認、花印を見て花家の売り物だと気づいてしまう。「なぜこんな物を皇宮に?」「どんな家が作ろうとただの菓子です、何か問題でも?」すると皇帝は面子を捨てて行商するほど花家も落ちぶれたのだと言った。「憲王の心が狭いゆえ気になるのだろう」憲王は早々に菓子を持って引き上げた。「菓子を捨ててしまえ!」しかし後から顧晏惜が追いかけてくる。「お待ちください、瑞鶴楼の菓子ならもったいないので私に…」「ふん、食欲旺盛なのだな」「感謝します」顧晏惜は楊柳通りの花芷を訪ねた。すると花芷は店番の合間に熱心に″数学九章″を読んでいる。「数術で暇つぶしか?」「あら面白いわ」そこで顧晏惜は憲王からもらった菓子を差し入れた。「瑞鶴楼?高かったでしょう?」「もらい物だ、持ち帰れば新作の考案に生かせるだろう?」「半貫くらいする?」「たぶんもっと高い」その時、急に雨が降り出した。花芷と抱夏は晏惜の手を借りて荷車を屋根の下へ移動し、しばし雨宿りする。しかし傘のない人たちが次々に屋根の下に避難したせいで、花芷と顧晏惜は図らずも密着してしまう。通り雨はすぐに止んだ。花芷たちは荷車を道に出していたが、そこへちょうど皇宮を出た憲王の馬車が通りかかる。花家に気づいた憲王は鬱憤を晴らそうと屋台を叩き壊せと命じた。しかし拝命した魏(ギ)内侍が近づくと、一緒にいた男が庶民のふりをしている凌王世子だと気づく。「菓子はいいが荷車ごとは売れませんよ?全部で1貫です」驚いた憲王は車から顔を出し、騒ぎにならないよう思わず金子を投げた。「大金過ぎて釣り銭が…」「釣りは要らぬ…どういうつもりだ?(コソッ」すると顧晏惜は売れ残った菓子を全て包んで魏内侍に渡した。花芷は大胆な晏惜にあっけに取られた。( ゚д゚)<ちょ、今の人が誰だか知っているの?(  ̄꒳ ̄)<いいや(;^ꇴ^)<その方が身のためよ…憲王は顧晏惜の帰り道にある雲来(ウンライ)酒楼で待ち伏せしていた。「身を落とし罪人と親しくしているのか? 人目など気にせぬ所が皇父に好かれるわけか、出世主義の野心家とは違うな …お前は何も分かっていなくて羨ましい」顧晏惜は憲王が幼い頃から自分に嫉妬していることは分かっていた。しかし顔の傷跡を指差し、何にせよ自分は世継ぎではないと安心させる。「斉如海(サイジョカイ)のことを?…誰が偽証を指示したと思いますか?」「私ではないぞ?!」「殿下を疑うのは自然だ、だが殿下ではない 斉如海に死ぬよう指示できるのはただ1人… あなたを脅かし、私に忠誠を誓わせることができる者」「そうだったのか?!」憲王は所詮、顧晏惜も父の駒に過ぎないと知って失笑した。「皇家に生まれるより庶民の方が幸せだ、国はあっても家はない 獄中の盗賊にさえ愛する者がいるというのに、私たちには? ふっ、今日はお前と話して心が救われた」「私たちは何も話していません」すると顧晏惜は席を立ち、花家の菓子を1袋もらって凌王府へ帰った。凌王・顧成焄(コセイクン)が屋敷に戻ると、側妃・蕭(ショウ)氏が嬉しそうに菓子を食べていた。「王爺、忙しいのに惜Rがお土産を買ってきてくれたのです」凌王は息子の気遣いを喜んだが、皇帝に呼び戻されて出かけたと聞いて落胆する。「官職でもないのに多忙ですね」その時、凌王は息子が新しい仮面の司使だと気づいた。「あの老いぼれめ、息子を日陰の存在にしたのか?」蝉露は蜜を盗んで3日ごとに誰かに売っていた。秦氏から報告を聞いた夏金娥はこれを理由に女主人の座を取り返そうと画策。その夜、蝉露が蜜を盗んで出かけようとしたところを取り押さえた。「みんな出てきて!この子が蜜を盗んで売っていたの!」しかし朱盈貞(シュエイテイ)は自分の侍女の失態におろおろするばかり。そこで秦氏が家の管理は花芷では無理だと騒ぎ出した。すると蘇嬷嬷がやって来る。「大夫人が夜更けに騒がしいので中で話すようにと…」夏金娥の目論見通り蝉露の蜜泥棒は大夫人の知るところとなった。しかも台所にいる拂冬が気づいていたと認め、花芷の面目もつぶれてしまう。夏金娥は確かに菓子作りと行商とで忙しくなり、それを切り盛りするのは並大抵ではないと苦言をていした。すると秦氏も三夫人に追従、花芷の侍女だけ給金が多いらしいと告げ口する。その時、黙って事情を聞いていた林婉がついに口を開いた。「若い頃の私なら盗人なんて家から追い出したっ!」つづく( ๑≧ꇴ≦)イエンシー背が高すぎ問題w
2025.07.01
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